2018年 05月 20日
イタリア映画祭2018...「メイド・イン・イタリー」
「Made in Italy」2018 イタリア
中年男のリコは食肉工場でソーセージを作り、妻のサラは美容院で働いている。二人は大学生のピエトロと共に父親から相続した大きな家に暮らす日々。リコの仕事は単調で会社はリストラの真っ最中。そんな折、麻薬に溺れていた友人の画家カルネヴァーレが自殺。リコは亡くなった彼を中傷する同僚を殴り会社をクビになってしまう…
リコもサラも浮気をしている。ギクシャクした夫婦関係の中、リコは友人カルネヴァーレたちと騒いでストレスを発散している。
父親から相続した大きな家を売りたくないリコはドイツ、フランクフルトで働くことを決意する。やがてフランクフルトのレストランに職を得たリコが故郷に想いを馳せるところでエンディングを迎える。で、タイトル「メイド・イン・イタリー」の意味が分かった。
しかしながらイタリア人が働く場所を求めてドイツに行くという現実に驚かされた。
監督のルチャーノ・リガブエはイタリアのロック・シンガーでもあり、映画のオープニングでロックする主人公の姿が描かれる。そうリコは監督の分身的存在なのだ。
ルチャーノ・リガブエはシンガーとして成功する前は様々な仕事を経験した労働者で、ドラマは”もしシンガーになっていなければ自分の歩むことになっていた人生”だったそう。
ステファノ・アコルシがおじさん化している。
リコに「僕たちの大地/2014」のステファノ・アルコッシ。
サラに「カプチーノはお熱いうちに/2014」「おとなの事情/2016」のカシア・スムートニアック。
カルネヴァーレに「湖のほとりで/2007」「インフェルノ/2016」のファウスト・マリア・シャラッパ。
ピエトロにトビーア・デ・アンジェリス。
監督は「ラジオフレッチャ/1998」のルチャーノ・リガブエ。
有楽町朝日ホールにて