2018年 04月 27日
「きみへの距離、1万キロ」
「Eye on Juliet」2017 カナダ/フランス/モロッコ
デトロイトに住む青年ゴードンは1万キロ離れた北アフリカの砂漠地帯にある石油パイプラインを見張るため小さなクモ型ロボットを操作し石油泥棒を監視している。仕事は順調だが私生活では大失恋をしたばかりで心に大きな穴が空いていた…
”死ぬほど愛しているんだ!”と伝えたにも関わらず去っていった彼女。落ち込むゴードンを見て友人がSNSで何人かの女性を紹介する。一人の女性とデートしたけどなぜかその気になれない。ゴードンは元カノが忘れられないのだ。そんなある日、北アフリカで深く愛し合う男女を知る。
一方で、アユーシャから父親ほど年の離れた男と無理矢理結婚させられそうになっていると聞いた恋人のカリムは、”ヨーロッパへ逃げよう!”と提案する。しかし資金が足りない。そこでカリムは誘われるまま危険な仕事に手を出してしまう。
ゴードンはロボットを通してアユーシャと話すことに成功する。やがて思いつめたゴードンは同僚のピーターのコーヒーに睡眠薬を入れて眠らせアユーシャと再び会話。しかしピーターにバレてしまって上司に報告すると迫られてしまう。
この辺りの展開にはハラハラしたがピーターが良い人で良かった。
「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場/2015」でも虫型小型ドローンが登場したが、こちらは話すし(英語はもちろんアラビア語もOK)トコトコ歩いて愛嬌がある。
”女性のうなじの匂いを嗅いて気に入ったなら愛している証拠”と、杖をついた盲目の老人から教わったことを実践するパリでのエンディングは感動もの。
現タイトルは”ジュリエットの目”。ゴードンがアユーシャに教えるパスワードが”ロミオ&ジュリエット”も中々素敵だ。ドラマはまるでファンタジーのようで、これって究極のラヴ・ストーリーである。
ジョー・コール良いな。
ゴードンに「17歳のエンディングノート/2012」「シークレット・アイズ/2015」のジョー・コール。
アユーシャにリナ・エル・アラビ。
カリムにファイサル・ジグラ。
杖をついた盲目の老人にムハンマド・サヒー。
ピーターにブレント・スカグフォード。
監督は「魔女と呼ばれた少女/2012」のキム・グエン。
シネマカリテにて
題名ですね。
ドラマは胸キュンです。
スーパー級に地味な作品ですが感動してしまいました。