2017年 06月 21日
「世界にひとつの金メダル」
「Jappeloup」2013 フランス/カナダ
1980年代始めのフランス、ドルドーニュ地方。少年の頃から父セルジュの指導のもと、馬術の障害飛越競技に打ち込んできたピエールは大学卒業後馬術から離れ弁護士になる。仕事にも恵まれ充実した日々だったが、何か物足りなさを感じていた。やがてピエールは再び障害飛越競技を始める決心をする…
出演(ピエール・デュラン)、脚本に「ターニング・タイド 希望の海/2013」「疑惑のチャンピオン/2015」のギョーム・カネ。
ナディアに「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「隠された日記 母たち、娘たち/2009」のマリナ・ハンズ。
セルジュ・デュランに「マルセイユの決着/2007」「殺意は薔薇の香り/2013」のダニエル・オートゥイユ。
アルレット・デュランに「コーラス/2004」「ルパン/2004」「サン・ジャックへの道/2005」「引き裂かれた女/2007」「刑事ベラミー/2009」のマリー・ビュネル。
ラファエルにルー・ドゥ・ラージュ。
コーチのマルセルに「三銃士 妖婦ミレディの陰謀/2005」「星の旅人たち/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」「ベル&セバスチャン/2013」のチェッキー・カリョ。
アメリカ人の馬主ジョンに「プライドと偏見/2005」「鑑定士と顔のない依頼人/2013」のドナルド・サザーランド。
監督は「ココ・シャネル/2008」「ベル&セバスチャン 新たな旅立ち/2015」のクリスチャン・デュゲイ。
弁護士のキャリアを捨て馬術を選んだピエールは若くて気性が激しい馬ジャップルーを手に入れ、オリンピック目指して過酷なトレーニングを始める。
ピエールはライダー(選手)として優秀ではないが、彼の馬ジャップルーは素晴らしい才能を持っていた。
ヨーロッパ選手権で活躍したピエールは1984年のロサンゼルスオリンピックに出場するが敗北。その後ジャップルーを乗りこなすことに成功したピエールは1988年ソウル・オリンピックで念願の金メダルを獲得する。
一度は気性が激しいジャップルーに乗ることを諦め、アメリカ人の馬主ジョンに馬を売ることまで考えたピエール。しかし馬術を理解している父と妻ナディア、ジャップルーのトレーナー、ラファエルの大きな支えに励まされオリンピックで金メダルを取ることができた。
ワイン作りをやめ農地で馬術学校を開いていたセルジュ。一方でナディアも馬術が大好きな女性。このような環境があったからこそピエールは偉業を成し遂げることができたのだなと思った。
原タイトルの“Jappeloup/ジャップルー”は馬の名前。馬は小さな体ながら1991年迄活躍したそう。
ギョーム・カネは1973年生まれなので撮影時はぎりぎり30代。20代始めの役はちょっと無理があるが、この方童顔なのか若いキャラに意外にも違和感はない。
フランスの田園地帯がとても美しいと思いながら見ていたがロケーションはスペイン。ドルドーニュ地方はワインで有名なボルドーの東隣にあり、ピエール・デュランの弁護士時代の職場はボルドー。
とにもかくにも乗馬のシーンはギョーム・カネ自身が演じたというからスゴい!そして実話なのでラストに感動する。
邦題が悲しいくらい陳腐。
シネマート新宿にて