2016年 12月 26日
「ヒトラーの忘れもの」
「Under sandet」…aka「Land of Mine」2015 デンマーク/ドイツ

1945年5月、ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマークの美しい浜辺。ある日、ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため、ドイツ兵捕虜の11名が集められる。そして彼らには地雷を扱った経験がほとんどなかった。作業を監督するデンマーク軍のラスムスン軍曹は集められたのがあどけない少年であることに驚くが、ナチス・ドイツへの憎悪をむき出しに暴言と暴力を繰り返すのだった...
ラスムスン軍曹に「真夜中のゆりかご/2014」のローランド・ムーラー。
エベ大尉に「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」のミケル・ボー・フォルスゴー。
セバスチャン・シューマンにルイス・ホフマン。
ヘルムート・モアバッハにジョエル・バズマン。
ヴィルヘルム・ハーンにレオン・サイデル。
エルンスト・レスナーにエミール・ベルトン。
ヴェルナー・レスナーにオスカー・ベルトン。
監督、脚本はマーチン・サントフリート。
オープニング以降、地雷の除去作業だけが延々と続きスクリーンからも緊張感が漂う。少年たちは食事も与えられず日々作業を続けている。ある日、一人の少年が地雷の爆発で両手をもぎ取られキャンプの病院へ運ばれる。後日キャンプへ行ったラスムスンは彼が死んだ事実を知らされるが、残された少年たちが動揺しないよう、傷が癒えたので国へ帰したと伝える。そんな折、空腹に耐えられず農家から盗んできた食べ物にあたり腹を壊してしまう少年たち。見るに見かねたラスムスンはキャンプから自分の食べ物と一緒に少年たちに与える野菜やパンを調達してくる。それを知ったエベ大尉は“ドイツ兵は餓死してもかまわない!”と宣いラスムスンを攻め立てる。あまりにも残酷な答えに呆然となるラスムスン。
仲間たちが一人、また一人と命を落として行く様はとてもリアルで見ていてぞっとする。”作業が終われば国に帰れる。”というラスムスンの言葉にすがりつくかのように耐える少年たち。そして日々彼らの姿を目の当たりにするラスムスンに次第に情が芽生え始める。
デンマーク軍のエベ大尉が強烈に無情。慈悲も何も持ち合わせていない。ナチス、ドイツに怒るのは良くわかるが、少年たちに責任はないのだ。
邦題の「ヒトラーの忘れもの」はちょっと低俗過ぎてドラマに不適当かと思った。
ドイツとデンマークは国が隣り合っている。ラスト、ここから500メートルのところに国境があると説明したラスムスン軍曹は少年たちを解放する。あのシーンには救われたが、史実では多くのドイツ兵が亡くなったと記され胸を打たれる。
シネスイッチ銀座にて
戦争によりすべての人間が狂気と化して行ったんでしょうね。
軍曹も序盤は怒りをすべて少年兵に向けるしかなく非情でしたが
終盤、エベ大尉に執拗に食い下がる姿は少年兵の保護者のようでいい奴でしたね。
映像はとてもリアルで地雷が爆発するたびに、隣のご婦人方がビックリしてました(笑)
少年兵をこき使うデンマーク軍は強烈でしたね。
見ていて少年たちが可哀想で泣きたくなりました。
非情なるエベ大尉を出し抜くラスムスンのラストはとても良かったです。
映像リアルでしたね。私も時々飛び上がっていたかも知れません。
強烈な作品でした。
前日まで憎むべき相手だったとはいえ
軍曹が少年兵相手にどうしてあそこまで非情で残酷になれるのか
人間性を破壊する戦争の恐ろしさを見ました。
でも後半は徐々に人間らしさを回復してきてほっとしました。
地雷原の場面はものすごい緊張感でしたね。
こんばんは。
最初の軍曹の少年たちに対する仕打ちはマジで強烈でした。
ほんとあそこまでするか!なんて何度も思いましたが、
後に少年たちに心を開いて行く姿を見てホット一安心でしたね。
地雷のシーンはとても迫力があって手に汗握るドキドキ感でした。