2015年 10月 26日
「ヒトラー暗殺、13分の誤算」



1939年11月8日、ミュンヘン。恒例のミュンヘン一揆記念演説を行っていたアドルフ・ヒトラーは、その日の悪天候によりいつもより早く演説を切り上げる。やがて人々が会場から去った後仕掛けられた時限爆弾が爆発する。それはヒトラーの演説が終わった13分後だった...
ゲオルク・エルザーに「白いリボン/2009」のクリスティアン・フリーデル。
エルザに「コーヒーをめぐる冒険/2012」のカタリーナ・シュットラー。
アルトゥール・ネーベ大佐に「白いリボン」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」「コッホ先生と僕らの革命/2011」「パリよ、永遠に/2014」のブルクハルト・クラウスナー。
ハインリヒ・ミュラーに「顔のないヒトラーたち/2014」のヨハン・フォン・ビューロー。
監督は「es [エス]/2001」「ヒトラー ~最期の12日間~/2004」「ダイアナ/2013」のオリヴァー・ヒルシュビーゲル。
家具職人ゲオルク・エルザーはスパイなどではなくたった一人でヒトラー暗殺を実行した。自身の暗殺を知ったヒトラーは容疑者に対し徹底的な尋問を命じる。命を受けたナチスの親衛隊ネーベとゲシュタポ局長ミュラーは、“暗殺の背後に誰がいる?”と問いつめエルザー単独犯を決して信じようとしない。やがて尋問は拷問に至るがエルザーの答えは変わらない。いや変えられないのだ。単独犯なのだから…。口を割らないエルザーに業を煮やしたゲシュタポはエルザーの恋人エルザを連行してくる。
ドラマは過去に戻る…美しい湖のほとりで友人たちと音楽やダンスに興じるゲオルク・エルザー。ゲオルクは音楽を愛し、平和を愛する家具職人。ある夜、酒場で人妻エルザと出会い魅了される。エルザは暴力をふるう夫に悩まされているが子供を持つ身で別れることもできない。しかし互いに惹かれ合う二人は逢瀬を重ねて行く。
一方でナチスに対する不満を募らせるゲオルクは、ユダヤ人の友人が連行され過酷な労働を強いられていることを知りますますナチスに対して反感を抱くようになる。そこで彼は行動にでるのだ。
たった一人で組み立てた時限爆弾を森に持ち込み爆発の実験を行う。ゲシュタポも認めたように彼の作った時限爆弾はかなりの優れもの。職人のゲオルクは器用な人だったに違いない。巧妙に計画をたて実行に移したものの爆発時間がズレさぞかし悔しかったことだろう。
拷問のシーンなどとてもリアルで目を背けるシーンが多くちょっとツライ映画。でも又一つナチスが起こした悲惨な史実を知った。
原タイトルは主人公の名前。エンディングにゲオルク・エルザー本人の写真が登場する。
反ヒトラーに転じたネーベが殺されてもエルザーは殺されず、ナチスの収容所で生かされたまま1945年4月9日、ヒトラーの死の少し前に処刑された。
エンディングにゲオルク・エルザーの私生活はフィクションであると記される。そう確かに彼の私生活はドラマティックだった。
BSの旅番組で見たヒトラー演説の場所として有名なミュンヘンのビアホール“ホフブロイハウス”。そこで撮影されたのだろうか?あのシーンはスゴく臨場感があった。
トム・クルーズ主演の「ワルキューレ/2008」でもアドルフ・ヒトラー暗殺が描かれている。ヒトラー暗殺は40回以上行われたにも関わらず一度も成功しなかったと言う。暗殺においてはヒトラーはとてつもない強運の持ち主だったに違いない。
TOHOシネマズシャンテにて

