「ぼくらの家路」

「Jack」 2014 ドイツ
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ベルリンの街。シングルマザーのザナはボーイフレンドのフィリップを自宅に連れ込み、子供たちのことなど忘れている様子。夜中にお腹がすいて目を覚ましたジャックは知らない男が家にいることに不満を募らせる。ジャックは10歳。6歳の弟マヌエルに朝ご飯を食べさせ学校へと急ぐ…

ジャックにイヴォ・ピッツカー。
マヌエルにゲオルク・アルムス。
ザナにルイーゼ・ハイヤー。
ベッキ(共同脚本)にネレ・ミュラー=シュテーフェン。
フィリップに「THE WAVE ウェイヴ/2008」のヤコブ・マッチェンツ。
監督、脚本はエドワード・ベルガー。

母親のボーイフレンドの衣類を窓から放り投げるジャック。それは彼の嫉妬に他ならない。
二人の息子がいるにも関わらず自分の欲求を満たすことしか頭にない母親。なんという残酷な母親だろうとあきれ果てる。ジャックとマヌエルはただただ一心に母の愛を求めているのに...。母親も息子たちを愛してはいるのだが、自身の欲求を優先してしまうのだ。

ある日、ザナには子供を育てる能力がないと判断され、まだ幼いマヌエルは母親のもとに残されるがジャックは施設に送られる。施設のベッキは優しく接してくれるが、馴染めず友達はできず虐めに合う始末。
やがて夏休みがやって来る。ジャックは母親に会えると驚喜するが彼女は迎えに来なかった。しかし母親に会いたい!家に帰りたい!一心で施設を抜け出し、夜通し歩き続けてアパートにたどり着く。でもドアには鍵がかかり誰もいない。途方に暮れるジャックは母親の友人を訪ねるが、マヌエルを置き去りにしてどこかへ行ってしまっていた。

ベルリンの夜の町。母親を捜して彷徨う2人の姿が切な過ぎる。
ラスト近く、ジャックとマヌエルがさんざん探し回っても見つからなかった母親が家に戻っていた。子供を放って遊び回っていた彼女ながら、全く悪びれもせず“会いたかったわ!お腹空いてる?”なんて問いかけるシーンにぞっとした。

ラストのジャックの判断…あの時彼は10歳にして大人になったのだろう。
主人公ジャックを演じるイヴォ・ピッツカーが素晴らしい。弟を守り面倒を見る健気な姿に胸打たれる。
映画はフィクションながら、こういった家族てきっといるんだろうと想像しますます悲しくなった。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-10-07 22:22 | ドイツ | Trackback | Comments(2)
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Commented by ミス・マープル at 2015-10-08 08:42 x
ラストがよかったですね。
母を捜した3日間でいろいろな人で出会い、いろいろな出来事があって、あっという間にジャックは大人の仲間入りをしたと感じました。
母親も子供を愛しているが、もしかしたらかなり幼いのかもしれない。それは精神面ですが。
ジャックが唯一非合法なことをしたのが、施設の友人のためだったことも彼の性格の良さを表していましたね。
Commented by margot2005 at 2015-10-08 23:35
ミス・マープルさん、こんばんは。書き込みありがとうございます。
さて3日間で大人になってしまったジャックがスゴいですが、あの後の母親の状況を是非とも知りたかったです。
若い母親って自分の欲求を我慢することができないのかも知れません。確かに愛情はあるでしょうが、愛情だけで子育てはできませんから...。
双眼鏡ゲットできて良かったです。
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