「あの日のように抱きしめて」

「Phoenix」2014 ドイツ/ポーランド
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1945年、6月、ベルリン。アウシュヴィッツ強制収容所から奇跡的に生還したネリーは、同じくユダヤ人の親友レネと暮らし始める。レネはネリー共にパレスチナで新しい生活を夢見ていた...

ネリーに「イェラ/2007」「東ベルリンから来た女/2012」「誰よりも狙われた男/2013」のニーナ・ホス。
ジョニーに「東ベルリンから来た女」のロナルト・ツェアフェルト。
レネにニーナ・クンツェンドルフ。
監督、脚本に「イェラ」「東ベルリンから来た女」のクリスティアン・ペッツォルト。

アウシュヴィッツから奇跡的に生還したネリーは顔に銃の傷を受け酷いありさまだった。やがて整形手術を受けることになったネリーは自分の元の顔に固執する。それは愛する夫ジョニーの元へ戻りたかったから…手術に成功し、傷も癒えたネリーはレネの反対を押し切ってジョニー探しを始める。ある夜、“Phoenix”と言うバーでジョニーを見つけ出すが、彼はもはやピアニストではなくバーで働く労働者だった。思いきって声をかけるが容貌の変わったネリーに気づかない。再びバーを訪れたネリーはジョニーと対面する。すると彼は“君は亡くなった妻に似ている。”と言い、ある事を持ちかける。それは妻のフリをしてくれれば遺産が手に入るので、二人で山分けしようではないか…と言うものだった。今でも夫を心から愛するネリーは迷いながらもこの奇妙な提案を受けることにする。
夫は本当に裏切ったのだろうか?それとも執拗なSSの追求に屈して妻を差し出したのだろうか?

このドラマは少々切なさ過ぎる。
夫は妻の声がわからなかったのだろうか?容貌が変わったといえ声は変わらない。遺産手続きに必要な書類にサインする筆跡もネリーと同じなのに全く疑わない。
やはり彼はユダヤ人である妻をSSに引き渡し、愛情もなくし、遺産のことしか考えていなかったのだろうか?とどのつまりジョニーはネリーに対する良心の呵責から逃れたい一心だったのかも知れない。

「ふたつの名前を持つ少年」と同じくナチスから生き延びたユダヤ人が主人公。都内では2作品とも公開が同じ日。
衝撃で凍りついたジョニーの顔と、してやったり顔のネリーが対照的なラストは唖然だった。
二人で乗る自転車が「東ベルリンから来た女」と被る。
監督ロナルト・ツェアフェルトはニーナ・ホスが好きらしい。
ちょっと太めでブレンダン・フレーザーに似たロナルト・ツェアフェルトが素敵だ。

Bunkamura ル・シネマにて
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by margot2005 | 2015-08-24 22:57 | ドイツ | Comments(0)
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