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「あの日の声を探して」

「The Search」2014 フランス/グルジア
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1999年、チェチェン。ハジはチェチェンに暮らす9歳の少年。ある時、ロシア兵に両親を殺されてしまう。ハジは姉のライッサも殺されたと思い幼い弟を連れて家を出る。しかし赤ん坊を連れて逃げることには無理があり民家に弟を置き去りにする。やがてハジは悲しみと孤独、そして弟を捨てた自責の念にかられ言葉を失ってしまう…

キャロルに「ブラウン夫人のひめごと/2002」「アーティスト/2011」「タイピスト!/2012」「ある過去の行方/2013」「ラスト・ダイヤモンド 華麗なる罠/2014」のベレニス・ベジョ。
ヘレンに「華麗なる恋の舞台で/2004」「愛する人/2009」「キッズ・オールライト/2010」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」「フェイス・オブ・ラブ/2013」のアネット・ベニング。
コーリャにマクシム・エメリヤノフ。
ハジにアブドゥル・カリム・マムツィエフ。
ハジの姉ライッサにズフラ・ドゥイシュヴィリ。
監督、製作、脚本、編集に「アーティスト/2011」「プレイヤー/2012」のミシェル・アザナヴィシウス。

ハジは放浪の末施設に収容されるが、やりきれなくて施設を飛び出してしまう。やがてEU職員のキャロルと出会い、二人の共同生活が始まる。ハジを守りたいと一生懸命のキャロルながら何も話さない少年相手になす術がない。自分の無力さを知ったキャロルは赤十字の責任者ヘレンに相談するが、相手にしてもらえない。

一方で、ドラッグ所持で警察に逮捕された青年コーリャはロシア軍に強制的に入隊させられ、軍隊で虐めにあった後、兵士として戦場へ赴く。普通の青年だったコーリャは次第に人間性を失い、狂気を帯びていく。敵軍兵士から奪い取ったビデオカメラで、笑いながら惨たらしい殺戮現場となった戦場を撮影するコーリャの姿にぞっとする。

最初ヘレンがスゴく冷たい女性に映ったが、公平な立場で迷える子供たちを守る姿に彼女の信念を感じた。キャロルが一人でハジを守ろうと思っても無理があったのだから…。
そしてラストに安堵する。安堵するラストながら手放しで感動というほどのものではないけれど、子供が犠牲になる戦争の醜さ...コーリャも犠牲者の一人...を描いたドラマは心に響く。

主演のベレニス・ベジョ…やはり暗いテーマの「ある過去の行方」の時もそうだったが、この方は断然明るいコメディが似合う。
アブドゥル・カリム・マムツィエフが上手い。話さないからハジの目が語る。そしてなんともやるせない表情を見せるのだ。
アネット・ベニングが貫禄。

チェチェン共和国を舞台に描く反戦映画「チェチェンへ アレクサンドラの旅/2007」を思い起こした。

TOHOシネマズ・シャンテにて
by margot2005 | 2015-05-16 00:08 | Comments(0)