「陽だまりハウスでマラソンを」

「Sein letztes Rennen」...aka「Back on Track」2013 ドイツ
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元オリンピックのマラソン・ランナー、パウルは最愛の妻マーゴと二人で暮らしている。しかしマーゴが病に倒れ途方に暮れる。一人娘のビルギットの仕事は世界中を飛び回るキャビン・アテンダントで超多忙。結局ビルギットは老老介護は無理と判断し両親に老人ホーム入りを薦める。妻と連れ立ってイヤイヤ入居したパウルはやがて施設の規律にうんざりしてしまう...

パウル・アヴァホフにディーター・ハラーフォルデン。
マーゴ・アヴァホフにタチア・ザイプト。
ビルギット・アヴァホフに「ラブ·アクチュアリー/2003」「ヒルデ ー ある女優の光と影/2009」のハイケ·マカチュ。
看護師トビアスに「血の伯爵夫人/2009」「THE WAVE ウェイヴ/2008」のフレデリック・ラウ。
病院の責任者リタに「グッバイ、レーニン!/2003」のカトリーン・ザース
ミュラーにカタリーナ・ローレンツ。
入居者老人ルドルフにオットー・メリース。
同じくモートホルスト夫人にアンネカトリン・ビュルガー。
同じくラビンスキー夫人にマリア・メグデフラウ。
同じくフリッチェンにハインツ・W・クリュッケベルク。
キャビン・アテンダントのジェロームに「裏切りの闇で眠れ/2006」「ワールド・オブ・ライズ/2008」「WEAPONS/シークレット・ディフェンス/2008」「スウィッチ/2011」「マダム・イン・ニューヨーク/2012」のメーディ・ネブー。
精神科医グレーンヴォルト医師にヨルク・ハートマン。
監督、脚本はキリアン・リートホーフ。

日本で今や社会問題となっている老老介護。やはりドイツでも…
介護人を家に入れるのは気に入らないし、娘に頼るのは無理だし、妻の面倒を一人でみるのも無理と知ったパウルは家を売ってホームに入居する。しかしホームでの老人に対する扱いは子供と一緒。歌を歌ったり、工作したり。ある日、伝説のランナー・パウルは耐えきれずぶち切れる。

老人ホームで、そこに住む老人が施設の庭をランニングする姿はとても滑稽に映る。周りに車いすの人や、杖をついた老人がいるのだから。
パウルはもちろん、頑固一徹のルドルフを始めとして、優雅で美しいが息子に捨てられたモートホルスト夫人や、バイオリニストの娘の自慢話しかしないラビンスキー夫人。そして元詐欺師のフリッチェンなど、個性豊かな老人が微笑ましい。

主人公のパウルを演じるディーター・ハラーフォルデンはドイツの国民的喜劇俳優。78歳でドイツ映画主演最優秀賞を最高齢で受賞。この爺さんスゴい!
そして実際のベルリンマラソンで撮影されたクライマックスシーンはとても感動的で涙がでそうだった。高齢者だから何もしない。何の目的もないといった生き方にメスを入れたパウルに拍手を贈りたい!

いきなりやって来た精神科医に“老人性ウツ”と診断され、怒り心頭のパウルは側にいたミューラーを殴りつけてしまう。彼の行動に危険を感じた病院スタッフはパウルをベッドに縛り付ける。“老人性ウツ”かどうかは定かではないが、ホームが老人をベッドに縛り付ける出来事はTV等で見た事があり、こういった現実に悲しくなる。
上に書いたホームのスタッフで、まだ若くチャーミングなミューラーは老人相手に歌を歌い、工作を教える日々。彼女の“毎日一人で眠って、一人で目覚めるのよ。”という独白が実に胸に染みる。ラストはホームを捨てアフリカに行ってしまったけど…。

ドイツ製作映画は公開されるが、ドイツ舞台の、ドイツ語映画は中々公開されない。本作は「さよなら、アドルフ/2012」以来に観た、ドイツ舞台のドイツ語作品。
もっとドイツ映画公開して欲しいな。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-03-31 22:20 | ドイツ | Trackback(2) | Comments(0)
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