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「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」

「Nebraska」 2013 USA

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ウディ・グラントに「華麗なるギャツビー/1974」「庭から昇ったロケット雲/2007」のブルース・ダーン。
デイビッド・グラントに「ロック・オブ・エイジス/2012」のウィル・フォーテ。
ケイト・グラントに「アバウト・シュミット/2002」のジューン・スキップ。
ロス・グラントにボブ・オデンカーク。
エド・ピグラムに「ブッシュ/2008」「ヒンデンブルグ 第三帝国の陰謀/2011」のステイシー・キーチ。
監督は「サイドウェイ/2004」「パリ、ジュテーム/2006」「ファミリー・ツリー/2011」のアレクサンダー・ペイン。

アメリカ北西部モン タナ州に暮らす老人ウディはある日、“100万$が当たりました。”という手紙を受け取る。それはインチキ商法だったがウディは全く疑いもせず賞金を取りに行くといって聞かない。妻のケイトはあきれ果て夫を罵るばかり。そこで困った息子デイビッドは父親を車に乗せネブラスカへ向けて走り出す...

受賞は叶わなかったもののオスカー主演男優にノミネートされたブルース・ダーンと、助演女優にノミネートされたジューン・スキップの老夫婦が絶妙。ブルース・ダーンはカンヌ国際映画祭2013で最優秀主演男優賞を受賞している。

ブルース・ダーンは上にも書いた「華麗なるギャツビー」でデイジーの夫トム・ブキャナンを演じた。ブルースは主演のロバート・レッドフォードと同年齢ながら21世紀のレッドフォードが若い!本作ではブルース少々老け役だったのか?

永遠に続くかと思える荒涼としたアメリカの大地をモノクロームで描いている。しかしながら、かの地の田舎ってとてつもなくド田舎なんだと再納得。直線コースのドライヴ・ウエイから見える景色は遠くに時々山が見える他は畑、畑、またまた畑ばかり。ウディの生まれ故郷であるネブラスカの田舎には小さな銀行とバーと新聞社しかなかった気がする(映らなかった)。

ネブラスカまで歩いて行くといった父親に車で連れて行くと宣言したデイビッド。兄ロスと母親ケイトも合流しネブラスカの親戚の家に滞在することになる。
ウディとケイト夫婦にとってネブラスカは思い出深い土地。
デイビッドがウディの悪友エドの言動に腹を立て殴り倒したり、ウディの元恋人と遭遇し過去を打ち明けられたりするエピソードを挟みながら、ドラマは特に盛り上がりも見せず淡々と進むが飽きることはない。
ネブラスカで親戚や昔の仲間と再会するウディ。ウディが100万$をゲットすると知るや、親戚や友人がハゲタカのごとく言いよってくる姿が凄まじい。
“あこが痛い。ここが痛い。”と訴える老人同士の会話もほのぼのとしていて良い雰囲気。中でも最高だったのは親戚の家でビールを飲みながらTV観戦するじいさんたちのシーン。あのシーンは実にナイスだった。
ハートウオーミングなドラマであるため当然とも思えるが、デイビッドの優しさには惚れ惚れする。

新宿武蔵館にて(既に上映終了)

by margot2005 | 2014-04-22 23:45 | Comments(0)