2013年 10月 05日
「わたしはロランス」

ロランスは小説家を目指す高校教師で恋人フレッドと同居中。35歳の誕生日、突然自分はトランスジェンダー(性同一性障害)だと告白する…

ロランスの母親ジュリエンヌに「悪の華/2003」のナタリー・バイ。
フレッドの妹にモニカ・ショクリ。
フレッドの母親にソフィー・フォシェ。
ジャーナリストにスーザン・アームグレン。
監督/脚本/編集/衣装は「マイ・マザー/2009」のグザヴィエ・ドラン。
舞台はカナダ、ケベック州。
とにかく映像が美しい。雪のシーンはとても幻想的だったし、湖のシーンも美しかった。
カウチに座るフレッドの下へ天井から洪水のような水が流れ落ちてきたり、ロランスとフレッドが歩く道、いきなり空からバルーンが大量に落ちてきたりして、ファンタジーのようでもあり、何はともあれ映像が素晴らしく綺麗。
ロランスの着るコートからブーツにまで気を配っているのではなかろうか…衣装まで担当している監督グザヴィエ・ドランのこだわりがひしひしと伝わってくる。映画が終わってもロランスの着る紫色のコートが脳裏に残る。
恋人(男)に、自分は女になりたい!女として生きて行きたい!と告白された女性の心理ってどうなんだろう?とても想像出来ない。
そして女として生きていきたいと願ったロランスはスカートを身につけ、ストッキングとヒールをはいて学校へ行く。しかし学校の反応はヤバかった。そう、彼は解雇を言い渡される。教えることに情熱をかけるロランスは学校関係者に懇願するが認めてもらえない。偏見の固まりである、ある人物は“文章が書けるのだから、自身のことを小説にしたら!”なんて言う始末。落ち込むロランスを支えたのはもちろん恋人のフレッドだった。
でも結果ロランスは解雇されて良かったのかも知れない。文章を書くことに執着するロランスは、後に詩を書き成功を収める。フレッドを失ったのはどうしようもなかったが…やがてその詩集はフレッドに贈られ、フレッドはロランスと再会することになる。
少々奇想天外なストーリーながら、168分ドラマの中に引き込まれた。フランス映画で168分とはかなりの長さである。でも次から次へと変化するロランスの人生に見ていて飽きることはなかった。ロランスとフレッドの一番始めの出会いをラストに持ってくる手法もナイス。そのラストが素晴らしかった!!そして24歳の監督グザヴィエ・ドランはゲイだそう。
優しい顔立ちなので似合うかなと思ったが、やはりメルヴィル女装は似合わないなぁと感じた。
メルヴィル・プポーはお気に入りフランス人俳優の一人。先だってwowowでフランソワ・オゾンの「ムースの隠遁/2009」を見た。こちらの映画でもゲイ役だったが、すぐに死んでしまう役柄で至って残念であった。
新宿シネマカリテにて

