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「トゥ・ザ・ワンダー」

「To the Wonder」 2012 USA
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小説家志望のアメリカ人ニール、ウクライナ生まれのフランス人シングルマザーのマリーナ、そしてニールの幼なじみジェーンが織りなす神秘的なラヴ・ストーリー。
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ニールに「アルゴ/2012」のベン・アフレック。
マリーナに「パリ、ジュテーム/2006」「007/慰めの報酬/2008」「故郷よ/2011」「陰謀のスプレマシー/2012」のオルガ・キュリレンコ。
ジェーンに「幸せのポートレート/2005」「あぁ、結婚生活/2007」「消されたヘッドライン/2009」「きみがぼくを見つけた日/2009」「シャーロック・ホームズ/2009」「ミッドナイト・イン・パリ/2011のレイチェル・マクアダムス。
クインターナ牧師に「007 スカイフォール/2012」のハビエル・バルデム。
監督、脚本は「天国の日々/1978」「ニュー・ワールド/2005」「ツリー・オブ・ライフ/2011」のテレンス・マリック。

ベン・アフレックのロマンス映画は久方ぶりだが、テレンス・マリック版なので少々趣が異なっている。
テレンス・マリックは“水”が好きなのだろうか?「ニュー・ワールド」も「ツリー・オブ・ライフ」もそうだったけど本作にも水のシーンがよく出て来る。オープニングのモンサンミッシェル、そしてセーヌ…。
シアターで何度も観た予告編。かれこれ10年前のノルマンディの旅で修道院モンサンミッシェルを見た。再び神秘的なモンサンミッシェルが見たくて本作を観に行ったのかも知れない。オープニングとエンディングに登場するモンサンミッシェルはやはり神々しいの一言!

パリでシングルマザーのマリーナと出会ったニールは恋に落ちる。モンサンミッシェルを旅し二人は永遠の愛を確信する。やがてニールはマリーナと娘タチアナを、彼の住むオクラホマに呼び寄せる。しかしマリーナもタチアナもオクラホマの地に馴染むことができない。そして二人の間にだんだんと葛藤が芽生え始まる。マリーナは地元民から厚い信頼を受けるクインターナ牧師に悩みを打ち明けるが、彼は彼で信仰に揺らぎ苦悶していた。

マリックの世界にはキリスト教が不可欠。本作でもフランスの修道院モンサンミッシェルと、オクラホマの小さな町の教会のクインターナ牧師を登場させている。クインターナ牧師を演じるハビエル・バルデムも適役。
ベン・アフレックに神秘は似合わないが、二人の女性の間で葛藤するニール役は素敵だ。
オルガ・キュリレンコはこのドラマにとてもマッチしている。
レイチェル・マクアダムスが過去に観た彼女と違った印象で素敵だ。10月に公開されるブライアン・デ・パルマ監督の「パッション/2012」でのヒロイン役のレイチェルが楽しみとなった。

パリとモンサンミッシェルでのニールとマリーナ、そしてオクラホマでのニールとジェーンのラヴ・シーンがとても神秘的かつ幻想的。フランスでは水のシーンが美しかったが、オクラホマの放牧された馬が走る緑の大地も美しかった。

「ツリー・オブ・ライフ」は長くてマリックの世界を途中で挫折しそうだったが、こちらは112分で意外に最後まで興味を惹かれた。ラスト、再び映し出されるモンサンミッシェルが“Wonder”の世界。

TOHOシネマズシャンテにて
by margot2005 | 2013-09-08 23:55 | Comments(0)