「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命」

「The Place Beyond the Pines」 2012 USA
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天才ライダーのルークは移動遊園地で死をもいとわぬ危険なバイクショーを日々の糧とし、一人孤独に生きている。そんな彼がある日偶然、かつての恋人ロミーナと出会う。ロミーナに自分の子供がいることを知ったルークは、バイクショーの仕事を辞め彼女の住む町へと向かう。しかしロミーナには夫がいた。
一方で新米警察官のエイヴリーは初仕事で銀行強盗ルークを追いつめる...
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ルークに「ラースと、その彼女/2007」「ブルー・バレンタイン/2010」のライアン・ゴズリング。
エイヴリーに「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「世界にひとつのプレイブック/2012」「ザ・ワーズ 盗まれた人生/2012」のブラッドリー・クーパー。
ロミーナに「アンダーカヴァー/2007」「ザ・クリーナー 消された殺人/2007」「バッド・ルーテナント/2009」「恋と愛の測り方/2011」「ホーリー・モーターズ/2012」のエヴァ・メンデス。
ルークの息子ジェイソンにデイン・ハーン。
エイヴリーの息子AJにエモリー・コーエン。
警察官デルカに「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官/2009」「陰謀の代償/2010」 のレイ・リオッタ。
修理工ロビンに「ニュー・ワールド/2005」「ノウイング/2009」「アニマル・キングダム/2010」「ダークナイト ライジング/2012」のベン・メンデルソーン。
ロミーナの夫コフィに「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」のマハーシャラ・アリ。
エイヴリーの妻ジェニファーに「マリー・アントワネット/2006」「ノウイング」のローズ・バーン。
エイヴリーの上司ビルに「華麗なる恋の舞台で/2004」「カポーティ/2005」「デジャヴ/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」のブルース・グリーンウッド。
監督、脚本は「ブルー・バレンタイン/2010」のデレク・シアンフランス。

「きみに読む物語/2004」で初めてお目にかかったライアン・ゴズリング。その後「ラースと、その彼女」「ブルー・バレンタイン」「幸せの行方/2010」「スーパー・チューズデイ〜正義を売った日/2011」「ドライヴ/2011」と観てきた。ゴズリングはハリウッドでsexy俳優NO.1の俳優ながら個人的にどうも好きになれない一人。大好きなブラッドリー・クーパーの出演に惹かれて観に行ったが、親子二代にわたる素晴らしいドラマだった。それぞれの主人公を単独に描き、ルークとエイヴリーが絡むのはルークの最後だけ…という手法も中々斬新。
後半のドラマで15年が経過し、それぞれの息子が出会う。やがてルークの息子ジェイソンは父親の過去を知り憎悪をむき出しにする。
父親を殺された息子の復讐は哀しくもある。そして警察官として職務を全うしたエイヴリーながら、ジェイソンに追いつめられる彼自身もまた哀れなのだ。
ジェイソンが父親のバイクに乗って走り去るあのラストは素敵だった。

貧困から抜け出すため銀行強盗になったルーク。そして父親を知らないまま育ったジェイソン。
警察官エイヴリーの父親はリッチな検事でAJは生まれながらのエリート。
前半はルークの物語。後半はエイヴリーの物語と、あえて二分化して描いたヒューマン・ドラマはとても重厚で、現代ものながら、アメリカ、NY州の田舎が舞台の上、父親と息子の二代にわたる因縁がテーマでもあるため古典ドラマの雰囲気をも感じ取れる素晴らしい展開に141分あっという間だった。
ブラッドリー・クーパー主演てわけでもないけど後半がより盛り上がるのが嬉しい。

ルークという人間はとても傲慢な男。恋人ロミーナを捨てたにも関わらず、自分の子供がいると知った途端復縁を迫る。しかしロミーナの夫コフィはルークとの間に生まれたジェイソンを我が子のように可愛がり育てていた。根無し草のように生きて来たルークに生活力はなく、かつて愛したルークと生きるか、今現在の幸せを維持するか迷うロミーナの気持ちはとても複雑だ。エヴァ・メンデスがロミーナ役を好演している。
ルーク役のライアン・ゴズリングとエイヴリーを演じるブラッドリー・クーパーは素晴らしいキャスティング。
脇を固める悪徳警察官役のレイ・リオッタと、修理工ロビン役のベン・メンデルソーンの存在が光るのは言うまでもない。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて(7/5迄)
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by margot2005 | 2013-06-29 19:05 | MINI THEATER | Comments(2)
Commented by セレンディピティ at 2013-06-30 11:07 x
こんにちは。
この作品、すごくよかったですね!私はとっても気に入りました。

ルークとエイヴリーは、父の生き方から逃れようとして
結局父と同じような道を進んでしまった…
経済的、社会的には恵まれているはずのエイヴリーの心もまた
複雑な思いを抱えているのでしょうね。
AJがちょっと道をはずしかけてしまったのも、父と同じ葛藤を抱えていたからかも…。
最後にバイクで走り去ったジェイソンには
父の因縁を越えて、幸せになってほしいな・・・ と思いました。
Commented by margot2005 at 2013-07-07 00:58
セレンディピティさん、いつもコメントありがとうございます。

これ私もとっても気に入りました。是非MY BESTに入れたいですね。

>ルークとエイヴリーは、父の生き方から逃れようとして...
そう結局親と同じ生き方になってしまう...それって良くあることなのでしょうね。反面教師ってこともありますが...。

ラストはとても素敵でした。バイクで走る去るジェイソンに希望を感じたいと切に願いました。

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