2013年 06月 28日
「愛さえあれば」

フィリップに「あぁ、結婚生活/2007」「リメンバー・ミー/2010」「ゴーストライター/2010」「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)/2011」のピアース・ブロスナン。
イーダに「未来を生きる君たちへ/2010」「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」のトリーヌ・ディルホム。
イーダの夫ライフに「未来を生きる君たちへ」のキム・ボドゥニア。
フィリップの息子パトリックにセバスチャン・イェセン。
イーダの娘アストリッドにモリー・ブリキスト・エゲリンド。
フィリップの亡妻の妹ベネディクテに「しあわせな孤独/2002」のパプリカ・ステイーン。
監督、原案に「しあわせな孤独」「ある愛の風景/2004」「アフター・ウエディング/2006」「悲しみが乾くまで/2008」「未来を生きる君たちへ」のスザンネ・ビア。

スザンネ・ビア作品ということで観に行った次第。そしてスザンネ・ビアらしからぬ大人のラヴ・ストーリーは、舞台となったイタリア、ソレントのレモン畑の香りが漂うばかりに爽やか。しかしただ爽やかなだけではない。
主人公の男女にはそれぞれツライ体験がある。フィリップは愛する妻を交通事故で亡くして以来立ち直れていない。一方でイーダは乳がんと闘った末、髪は抜け、おまけに夫は若い女と浮気をしている。
そしてある日、フィリップとイーダはデンマーク、コペンハーゲンの空港で遭遇する。それというのも、フィリップの息子パトリックと、イーダの娘アストリッドが結婚することになり、空港では花婿の父と花嫁の母の出会いだった。この辺りはかなり出来過ぎだけど、映画だから許してしまった。
イタリア舞台のデンマーク映画で、ピアース・ブロスナンのキャスティングに興味を惹かれた。ブロスナンはデンマークで知り合った女性と結婚したUK人の実業家フィリップ役。
少々ネタバレする...コペンハーゲンで出会った二人はイタリア、ソレントで再会し惹かれ合うが、その地では結ばれない。コペンハーゲンに戻ってからフィリップはイーダにアプローチをかける。でもそこでもイーダはすぐにフィリップを受け入れないのだ。やがて大ラス、夫ライフにさよならしたイーダは再びイタリアに向かう。あの展開はスゴく良かった。
感動のドラマってほどではなかったが、今迄観たスザンネ・ビア作品のなかで一番ロマンティックな作品かな。
イーダ役のトリーヌ・ディルホムはニ作品でお目にかかっている。前作「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮」は時代物ということもあるが、本作の彼女は中々素敵だ。
原タイトルは“ハゲの美容師”とそのものズバリのタイトルだが、髪が伸びてベリー・ショートのイーダがとてもチャーミングに映る。
しかしながらピアース・ブロスナンはそろそろ60歳だというのに実にsexyなのだ。元ジェームズ・ボンドならでは…。
TOHOシネマズ・シャンテにて(6/27迄)