「Woody Allen: A Documentary」 2012 USA
ウディ・アレン公認のヒューマン・ドキュメンタリー。 出演/ウディ・アレン&彼の映画に出演したたくさんの俳優や映画関係者たち。 監督、脚本、製作はロバート・B・ウィード。 ![]() ウディ・アレンの映画デビュー作(脚本と出演)「何かいいことないか子猫チャン/1965」はTVで見たことがある。ピーター・オトゥール、ピーター・セラーズ、ロミー・シュナイダーといった名優が出演したドタバタ・コメディ。 アレンはこの映画の脚本を書いたが、それは改ざんされドタバタ・コメディになってしまったという。そしてそれに憤慨し、今後一切脚本には手を入れないで欲しいと直訴したそう。 アレン映画で個人的に好きな作品…「アニー・ホール/1978」「マンハッタン/1979」「カイロの紫のバラ/1985」「ハンナとその姉妹/1986」「ウディ・アレンの重罪と軽罪/1989」「誘惑のアフロディーテ/1995」「夫たち、妻たち/1992」「ブロードウェイと機関銃/1994」「メリンダとメリンダ/2004」そして「マッチポイント/2005」「それでも恋するバルセロナ/2008」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」といったところか。 ミア・ファーロー主演の「カイロの紫のバラ」はウディ・アレン映画の中で一番の名作かと思える。 ウディ・アレンは高校生の時、既にニューヨーク・ポストやニューヨーク・デイリー・ミラーにギャグを投稿しプロ並みの収入を得ていた。その頃に40ドル(当時のレートは1ドル360円)で買ったタイプライターを何と今でも使っている。 本作を観てスタンダップ・コメディアンから脚本家、俳優そして監督となったアレンの確かな才能を再び知った次第。 ユダヤ人であることからのコンプレックスや差別をネタにし、それを辛辣なジョークにしてコメディを書いている。映画は基本的に人間ドラマ(もちろんサスペンスもあり)でほぼ全編台詞で構成されている。 それは家族の物語であったり、恋人、友人etc.ドラマの中に登場する人々を面白可笑しく、時に皮肉も交えて描くのだ。とにかく台詞が膨大!常にアドリブOKなスタンダップ・コメディアンだった人が脚本を書いているのだから台詞が多いのは当然のことなのかも知れない。 以前“ウディ・アレンの映画に出演すると膨大な台詞を覚えなくてはならない…”のようなコメント記事を見たことを思い出す。 ドキュメンタリーの中でアレンのミューズたちがコメントする。“彼と出会い大好きになったわ!”と言うダイアン・キートン。一時期恋人だったキートンとは早々に破局を迎えている。その後ミア・ファーローと浮き名を流し同居生活を始めるが、アレンの浮気によってこの恋も終わってしまう。日本のTVや新聞でも醜聞は伝えられたのでこのゴシップは覚えている。 ウディ・アレンって個人的に顔がダメで間違ってもつきあいたいタイプではなのだが、この方女性にはモテるようだ。現在も30歳以上年下のSoon-Yi Previn(ミア・ファーローの元養女)と結婚しているし、ダイアン・キートンと出会う前にも二度結婚している。彼は恋多き男だったのか? 本作でアレンは「それでも恋するバルセロナ」のヒロイン二人、スカーレット・ヨハンソンとペネロペ・クルスを絶賛している。スカーレット・ヨハンソンは「マッチポイント」の後、ヒュー・ジャックマンと共演の「タロット・カード殺人事件/2006」にも出演していたし、お気に入り女優なのかな? 「マッチポイント」は世界的にスマッシュ・ヒット作だったようで、私的にもこの作品はスゴく!面白かった。 ダイアン・キートンを筆頭に、ウディ・アレン映画に出演した俳優たちが彼との思い出(素顔)をとても楽しそうに語るシーンを今一度見てみたくなった。 TOHOシネマズ・日比谷シャンテにて
by margot2005
| 2012-12-03 23:19
| MINI THEATER
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