「声をかくす人」

「The Conspirator」2010 USA
a0051234_18365621.jpg

1865年、ワシントンD.C.のフォード劇場でリンカーン大統領が暗殺され、暗殺者グループのアジトとなった下宿屋の女主人メアリー・サラットが共犯として逮捕される。元北軍の大尉であったフレデリック・エイキンは、元司法長官のリヴァディ・ジョンソン上院議員からメアリー・サラットの弁護を依頼される。フレデリックは裁判が進むうちメアリーは無実なのだと確信する。しかし証言台に立つ証人たちの発言は不利なものばかり。検事も裁判官も傍聴人も全て大統領サイドで、フレデリックは四面楚歌状態にありながらもメアリーの無罪を勝ち取ろうと奔走するのだった...
a0051234_18374458.jpg

フレデリック・エイキンに「つぐない/2007」「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」「ウォンテッド/2008」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」のジェームズ・マカヴォイ。
メアリー・サラットに「こわれゆく世界の中で/2006」「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「消されたヘッドライン/2009」「50歳の恋愛白書/2009」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」のロビン・ライト。
アンナ・サラットに「アクロス・ザ・ユニバース/2007」「レスラー/2008」「人生万歳!/2009」のエヴァン・レイチェル・ウッド。
リヴァディ・ジョンソン上院議員(元司法長官)に「ゴーストライター/2010」のトム・ウイルキンソン。
エドウィン・M・スタントン陸軍長官に「海辺の家/2001」「今宵、フィッツジェラルド劇場で/2006」のケヴィン・クライン。
ジョセフ・ホルト総監(検察)に「ナイロビの蜂/2005」「マリー・アントワネット/2006」「ロビン・フッド/2010」のダニー・ヒューストン。
フレデリックの友人ニコラス・ベイカーに「ダイ・ハード4.0/2007」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」のジャスティン・ロング。
フレデリックの恋人サラに「恋する履歴書/2009」のアレクシス・ブレデル。
ジョン・サラットに「エバン・オールマイテイ/2007」のジョニー・シモンズ。
監督、製作に「大いなる陰謀/2007」のロバート・レッドフォード。

多くを語らず"わたしは無実です!”と強い意志を貫いたメアリー・サラット。メアリーを演じるロビン・ライトが素晴らしい。ロビン・ライトって華やかでもないし、美人ってわけでもないけど、何か惹き付けるものを持ち、いつも映画の中で存在感を感じる女優。そう、彼女もお気に入り女優の一人。
メアリーを弁護するフレデリック・エイキンを演じるジェームズ・マカヴォイは真面目で一本気で、爽やかな青年役が似合う。というのもこの方顔的にワル役は似合わない。
原タイトルは”共謀者/陰謀者”と言う意味。邦題は”声をかくす人”と意味合いが違っている。メアリーはリンカーン大統領暗殺の殺人グループのアジトとして自らが経営する下宿屋を提供していた。彼女には愛する息子ジョンがおり、彼も暗殺者グループの一人だった。メアリーは息子ジョンを守るため声をかくし続けたのだろう。
友人にも恋人にも愛想をつかされ一人孤立しながらも、メアリー同様強い意志で闘い続けたフレデリック・エイキンの姿にも感銘を受けた。

ロバート・レッドフォードは大好きなハリウッド俳優。レッドフォードの主演する映画はどれもこれも名作ばかり。
レッドフォードと言えば「明日に向かって撃て!/1969」「スティング/1973」や「追憶/1973」「華麗なるギャッツビー/1974」「大統領の陰謀/1976」etc.もっともっと書きたいけどきりがない。
とにかく彼の映画はいっぱい観ている。カウボーイも良し、スパイも良し、ラヴ・ストーリーも似合うのだ。ハンサムで、カッコ良くて…理想の男!的存在のレッドフォードはホントに素敵な俳優。しかしながら映画を作るとなると意外にシリアスな作品になってしまうように思える。
初監督の「普通の人々/1980」でオスカー作品賞、監督賞を受賞。これは文句無しに素晴らしい作品だった。そしてブラッド・ピットを有名にした「リバー・ランズ・スルー・イット/1992」も名作の一つ。ジョン・タトゥーロ&レイフ・ファインズの「クイズ・ショー/1994」、その後、馬と心を通わせるカウボーイ役で出演もした「モンタナの風に抱かれて(The Horse Whispere)/1998」も心に染む良い作品だった。
本作もとてもシリアスなストーリーで、リンカーン大統領の暗殺に関わったとしてアメリカで初めて死刑になった女性メアリー・サラットを裁いた法廷ドラマ。リンカーン大統領の暗殺は知っているが、アメリカの歴史には疎く、リンカーン暗殺にこのような女性が関与していた事実を初めて知った。ロウソクの明かりと、セピア色の背景が時代を感じさせ重厚なドラマを盛り上げている。
ケヴィン・クラインが懐かしい!

銀座テアトルシネマにて
[PR]
by margot2005 | 2012-11-23 18:52 | MINI THEATER | Comments(2)
Commented by rose_chocolat at 2012-11-24 01:10 x
マカヴォイくん、今回の役は似合ってましたね。
彼は時代劇がよく合います。

こんな女性がいたんだ・・・ということ。勇気というか、そこまでして守りたかったものがあって、でも必ずしもその想いは伝わらなくてっていうのが切ないですが、守ってもらった側はそのことを認識しているのだろうかとも思いました。
いつの時代も「親の心、子知らず」ですね。
Commented by margot2005 at 2012-11-27 21:37
rose_chocolatさん、こんばんは。

>彼は時代劇がよく合います...
同感ですね。彼の時代もの好きです。

メアリー・サラットを初めて知ったのですが、意志の強いスゴい女性だったと思います。愛する息子のために沈黙を貫き通したことに同じ息子を持つ母として感動しました。
ほんと不出来な息子は困ります。
<< 「みんなで一緒に暮らしたら」 「ウォリスとエドワード 王冠を... >>