「ある秘密」

「Un secret」2007 フランス
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タニアに「ロシアン・ドールズ/2005」「モンテーニュ通りのカフェ/2006」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「シスタースマイル ドミニクの歌/2009」「スフィンクス/2010」「少年と自転車/2011」のセシル・ドゥ・フランス。
マキシムに「美しい妹/2001」のパトリック・ブリュエル。
アンナに「情痴アヴァンチュール/2005「パリ、ジュテーム/2006」「モリエール 恋こそ喜劇/2007」「引き裂かれた女/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2」のリュディヴィーヌ・サニエ。
フランソワに「さすらいの女神(ディーバ)たち/2010」のマチュー・アマルリック。
ルイーズに「恋は足手まとい/2005」「ぜんぶ、フィデルのせい/2006」「暗闇の女たち/2007」のジュリー・ドパルデュー。
7歳と14歳のフランソワに、それぞれヴァランタン・ヴィクールとカンタン・デュビュイ。
監督、脚本は「なまいきシャルロット/1985」「リュミエールの子供たち/1995」のクロード・ミレール。
原作はフィリップ・グランベールの書いた“ある秘密”。
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ドラマは戦後のフランス、パリから始まる。身体を鍛えるのが大好きな父親と、水泳のチャンピオンだった母親の間に生まれたにもかかわらず、7歳の息子フランソワはひ弱な男の子で運動も苦手。一人っ子の彼は家の向かいでマッサージ店を営むルイーズのところへ足しげく通っている。そんなある日、屋根裏部屋で古びたぬいぐるみを見つける。それを知った両親がヒドく動揺するのが気になったフランソワはそのことをルイーズに話して聞かすのだった。
そしてドラマは老年のマキシムとタニアが暮す1985年のパリへ…夫婦の一人息子フランソワも結婚し今では父親。ある日、母親から父親が家を出たきり戻って来ないという連絡が入る。

「刑事ベラミー」もナイスな作品だったが、本作はナイスかつ感動のドラマである。テーマは“ホロコースト”。「黄色い星の子供たち/2010」でもホロコーストが描かれていたが、こちらはそれ以前の作品。

二人の女性アンナとタニアに愛された男マキシムと、彼の二人の息子シモンとフランソワ。
マキシムはアンナとの結婚式で彼女の兄の恋人であるタニアと出会い魅せられてしまう。やがてユダヤ人である彼らは家族ぐるみで交際するようになる。ある日、アンナのバースディ・パーティにプレゼントを持って現れたタニア。アンナはタニアと夫マキシムが見つめ合う姿に呆然とする。マキシムは結婚式以来タニアに魅せられていたのだから…。子持ちなのに浮気男!と少々憤慨するがナチスのユダヤ人迫害により3人の運命は大きく変わって行く。

ユダヤ人ではあるが、それ以上にフランス人としての誇りを持つマキシム。一方でアンナはユダヤ人としての誇りを持っていたように思える。その後ナチスの前で取った彼女の行動に納得がいくのだ。タニアはタニアでモデルという仕事に戻りたい一心で、自身はフランス人でなくてはならなかったのだと思う。
ドラマは自伝的ベストセラー小説が元になっているという。映画はスゴくドラマティックに描かれていて素晴らしい。観る人全てがドラマに引き込まれること間違いない。

本作はヒロイン、セシルの「モンテーニュ通りのカフェ」の次の作品。映画の中でファッション・モデルという設定もあるけどセシルがとても奇麗なのだ。セシルは「少年と自転車」でもう若くはない女性を演じていてobasanっぽかったが、本作ではゴージュアスな雰囲気が漂いとても美しい。セシルがあまりにも魅力的でリュディヴィーヌ・サニエが霞んでしまっている(リュディヴィーヌは地味な役柄で、こんな彼女は初めて観た)。
マチューがセシルの息子役。ごく普通のマチューもまた素敵だ。ラスト近くに老けメイクのセシルが少し映る。

時系列で描かれないドラマはいつも戸惑う。本作も戦中、戦後、80年代と時代が行ったり来たりするが、ドラマが素晴らしいのでその辺は気にならなかった。
「刑事ベラミー」同様なぜに?今まで公開されなかったのか?心に残る素晴らしいドラマでMY BESTに入れたい。

「三重スパイ/2003」
「刑事ベラミー/2009」
<映画の國 名作選V フランス映画未公開傑作選>
渋谷シアター・イメージ・フォーラムにて
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by margot2005 | 2012-05-08 23:03 | フランス | Trackback | Comments(0)
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