「ゴーストライター」

「The Ghost Writer」 2010 フランス/ドイツ/UK
a0051234_23561072.jpg

ゴーストに「ブローン・アパート/2008」のユアン・マクレガー。
アダム・ラングに「あぁ、結婚生活/2007」のピアース・ブロスナン。
アメリア・ブライに「セックス・アンド・ザ・シティ/2008」のキム・キャトラル。
ルース・ラングに「17歳の肖像/2009」のオリヴィア・ウイリアムズ。
ポール・エメットに「理想の女/2004」「フィクサー/2007」「ウディ・アレンの夢と犯罪/2007」「ワルキューレ/2008」「ロックンローラ/2008」「デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~/2009」のトム・ウィルキンソン。
監督、製作に「戦場のピアニスト/2002」のロマン・ポランスキー。
原作(ゴーストライター)、脚本はロバート・ハリス。
a0051234_2356198.jpg
a0051234_23555231.jpg
a0051234_23554387.jpg
a0051234_23553573.jpg
a0051234_23552738.jpg
a0051234_23552096.jpg

元英国首相アダム・ラングの自叙伝執筆を依頼されたゴーストライターは、英国ロンドンよりアメリカ東海岸の孤島にやって来る。ラングが滞在する別荘で取材を始めたゴーストは、原稿に書き進めるうち彼のミステリアスな過去に不信感を抱くようになる...

某新聞の映画評に“職人技のサスペンス”と記されていたが…スタイリッシュでスリリングな展開は観る者を惹き付け、久方ぶりにベスト級のサスペンスを堪能した。8月のウイーク・デイの夜に観た。巷で評判になっているのか?ポランスキー・ファンが押し寄せたのか?このシアターがほぼ満員になったのは初めての体験。

私的にロマン・ポランスキー映画で印象的なのは、カトリーヌ・ドヌーヴの「反撥/1964」、ミア・ファーローの「ローズマリーの赤ちゃん/1968」、ジャック・ニコルソンの「チャイナタウン/1974」、ナターシャ・キンスキーの「テス/1979」、ハリソン・フォードの「フランティック/1988」、ピーター・コヨーテの「赤い航路/1992」、ジョニー・デップの「ナインスゲート/1999」そして、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞で主演のエイドリアン・ブロディにオスカーをもたらした「戦場のピアニスト」といったところか。ポーランド映画の「水の中のナイフ/1962」も忘れてはならない

“ゴーストライター”を演じたお気に入り俳優ユアン・マクレガーはばっちり適役だし、ピアース・ブロスナン、キム・キャトラル、オリヴィア・ウイリアムズ、トム・ウイルキンソンらと火花を散らす競演も素晴らしい!
「セックス・アンド・ザ・シティ」のキム・キャトラルのこういった役柄は初めて観た(というより彼女の出演映画は殆ど観ていない)。キムはリヴァプール出身のUK人で、ユアンを筆頭にアダム・ラングを演じるピアース・ブロスナンを含め、彼に関わる人物がUK人で構成されているのもgoodだ。
“元007俳優”ピアース・ブロスナンは1作ごとに味わい深い俳優になって行く。
老人役のイーライ・ウオーラックと、ジョン・マドックス役のジェームズ・ベルーシが懐かしかった。

真冬、降りしきる雨、ビーチに不審な男の溺死体が打ち上げられる。アダム・ラングが滞在するアメリカ東海岸の孤島の寒々とした風景や、不仲の妻や秘書たち(アメリアはアダムの個人秘書)と住む別荘の無機質なインテリア…それらが登場人物の不審と不安、そして寂しさをより一層盛り上げている。

政治に関心がない物書きが元英国首相の自叙伝を書く事になった。莫大な報酬に惹かれて…。ストーリーの中でゴーストに向かってジョン・マドックスが“You are British.”という台詞があるように抜擢された最大の理由はアダム・ラングと同じ英国人だったこと。

前任のゴーストライターが寝泊まりしていた部屋からラングの怪しい写真を見つけた現ゴーストは、前任者が殺害されたのではないかと疑問を抱く。やがてゴーストは前任者が乗っていた車に乗り込み、カーナビに設定されていた場所へと向かう。運転するゴースト同様、怖いながらも行きつく場所はどこなのか?と、とても興味深くドキドキするのだ。そしてその場所に現れた人物がラストへとつながる。この大陰謀がスゴ過ぎる。

息もつかせぬ2時間8分の展開は文句なしに素晴らしかったが、ゴーストとルース・ラングのベッド・インは余計じゃなかったかな?
しかしながらあのラストにはマジで唖然だった。
ロバート・ハリスの同名ベストセラーを本屋で見つけた。是非読んでみたい。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
[PR]
by margot2005 | 2011-09-09 00:12 | UK | Comments(0)
<< 「ツリー・オブ・ライフ」 「未来を生きる君たちへ」 >>