「黄色い星の子供たち」

「La raffle」 …aka「The Round Up」2010 フランス/ドイツ/ハンガリー
a0051234_223341.jpg

アネット・モノに「PARIS(パリ)/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」「オーケストラ/2009」のメラニー・ロラン。
ダヴィッド・シェインバウム医師に「エンパイア・オブ・ザ・ウルフ/2005」「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「バレッツ/2010」のジャン・レノ。
シュメル・ヴァイスマンに「プライスレス 素敵な恋の見つけ方/2006」のガド・エレマレ。
妻スラにラファエル・アゴゲ。
息子ジョーにユゴ・ルヴェルデ。
ヴァイスマン家の隣人ベラ・ジグレールに「エディット・ピアフ~愛の讃歌~/2007」「サガン-悲しみよこんにちは-/2008」「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を/2009」のシルヴィー・テステュー。
息子シモンにオリヴィェ・シヴィー。
下の息子ノノにマチュー&ロマン・ディ・コンチェート。
同じく隣人ディナ・トローブに「親密すぎるうちあけ話/2004」のアンヌ・プロシェ。
監督、脚本に「1492・コロンブス/1992」の脚本家ローズ・ボッシュ。
a0051234_2232631.jpg
a0051234_2231584.jpg
a0051234_223038.jpg
a0051234_2225160.jpg

a0051234_22121668.jpg

1942年、ナチス占領下のパリ。ユダヤ人たちは一目でそれだと分かるように胸に“黄色い星”の印を付けることが義務づけられていた。そしてユダヤ人迫害政策に躍起になっているヒトラーの求めに応じ、フランス政府はパリに住む外国籍のユダヤ人2万4千人の一斉検挙に踏み切る。やがて、7月16日早朝、フランス警察に連行された1万3千人ものユダヤ人はヴェル・ディヴに収容される。水も食べ物も与えられずに放置された彼らの面倒を見たのは、同じくユダヤ人である医師のディヴィッドと赤十字から派遣されてきた看護師のアネットだった…

最近はヨーロッパ映画とそれ以外の国のミニシアターで上映される映画しか観ていない。邦画は観ないし、ハリウッド大作も観ないしで、ますます“My World”にハマってしまっている。そんな事でここの所観る映画が全くなく、2週間近くシアターへ行かなかった。今月末から来月にかけて、また好みの映画がシアターにかかるので楽しみにしたい。

巷でも評判?のこの作品。初日の最終回に日比谷へ観に行った。まさか?満席ではないだろうな?と想像していたが、前の方の席は殆ど埋まっていなかった。もっと入っているかと思ったけど…。

映画のWebsiteに“泣ける映画!”と書いてあった。ナチスの迫害にあいながら、生き残った人々の証言も取り入れた実話。これが泣けないワケがない。案の定終盤近くになってそこかしこからすすり泣きが聞こえてきた。私的にも涙が頬を伝うという久方ぶりの映画であった。明るくなる前に席を立とうとしたが、余韻に浸ってしまって身体が言う事を聞かず、結局エンドクレジットが終わり、シアターに明かりが灯る頃ようやく席を立つことが出来た。

自分の死を予感した母親が息子に叫ぶ“お願い生きて!約束して!”と…そして母親から“わたしの大事なユダヤの坊や”と呼ばれていた彼はその約束を果たす。親と子が引き離されるほど哀しい事はない。

映画のヒロイン、アネットは赤十字で働く看護師。1万3千人ものユダヤ人がヴェル・ディヴから収容所に移った後も行動を共にし、劣悪な環境の中、自ら身体を張り、極度の疲労も顧みず、ユダヤ人たちを支えたアネットが聖女のように見える。

50年もの間公式に認められなかった事件だそうで、1995年、時の大統領ジャック・シラクが政府の責任を認めたという。フランス政府がナチスに荷担して行った事実は伏せられ、それまではナチス・ドイツの迫害の一つと捉えられていたようだ。
フランス警察の制服を着た警察官が、いくら外国籍とはいえ、パリに住み子供たちはフランス生まれで、その父親たちの中にはフランス軍の一員として戦った人間も含まれるという彼らを検挙するなんて馬鹿なことがあるだろうか?
しかし、一方でパリに住むフランス人は、一斉検挙に反発し、1万1千人ものユダヤ人をかくまったという。

「縞模様のパジャマの少年/2008」はドイツ人将校の家庭と“ホロコースト”を描いた辛い映画だった。いつも感じるのは“ホロコースト”ものを見たドイツ人てどんな感想をもつのだろう?知りたいものだ。

「PARIS(パリ)」で大学教授にストーカーされる美少女レティシアが新鮮だったメラニー・ロランが一作ごとに大人の、素敵な女優に変化している。彼女の次回作が楽しみだ。
ユダヤ人医師ディヴィッドを演じたジャン・レノもとても良かったな。
11歳のユダヤ人の息子ジョー役のユゴ・ルヴェルデは近い将来たくさんの女性を虜にしそうなハンサム・ボーイで印象に残る。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2011-07-24 22:33 | フランス | Trackback(12) | Comments(2)
トラックバックURL : https://margot2005.exblog.jp/tb/13133255
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from 象のロケット at 2011-07-26 04:37
タイトル : 黄色い星の子供たち
第二次世界大戦中。 ナチス支配下のフランス・パリでは、ユダヤ人は衣服の胸に黄色い星をつけることが義務付けられ、公共施設への立ち入りも禁じられていた。 そして1942年7月16日。 夜明け前に始まったユダヤ人一斉検挙で、1万3千人もの人々が逮捕され、“ヴェル・ディヴ(冬季競輪場)”に押し込められた。 赤十字から派遣された看護師アネットはその光景に愕然とするが…。 実話に基づく戦争ヒューマンドラマ。... more
Tracked from LOVE Cinemas.. at 2011-07-28 02:12
タイトル : 黄色い星の子供たち
1942年にフランスで行われた「ヴェロドローム・ディヴェール大量検挙事件」を描いたリアルストーリー。フランスがホロコーストの片棒を担いだこの事件を、当時の数少ない生き残りの方々からの証言で構築された。出演は『オーケストラ!』のメラニー・ロラン、ジャン・レノら有名俳優もさることながら、子役たちの活躍が素晴らしい。監督は元ジャーナリストのローズ・ボッシュが務めた。... more
Tracked from 映画的・絵画的・音楽的 at 2011-08-03 06:28
タイトル : 黄色い星の子供たち
 『黄色い星の子供たち』をTOHOシネマズシャンテで見てきました。 (1)以前、DVDで映画『縞模様のパジャマの少年』を見て感動したことから(注1)、この作品もと期待したところ、ナチスの強制収容所についてあまり知らない若い観客にはこれでいいのかもしれないものの、...... more
Tracked from 日々 是 変化ナリ 〜 .. at 2011-08-04 00:19
タイトル : ヨーロッパ推奨映画×4:(1)黄色い星の子供たち LA ..
優れたヨーロッパ映画を続けて×4も観たので、シリーズでその感想を。 まず今日は「黄色い星の子供たち」から。 フランス・パリというと、まず自由革命。 第二次世界対戦時中といえば、レジスタンス。 ところが!! この映画はその時代にパリで吹き荒れたホロコースト...... more
Tracked from まてぃの徒然映画+雑記 at 2011-08-07 10:58
タイトル : 黄色い星の子供たち LA RAFLE
1942年、ナチスドイツに占領されたヴィシー政権下のフランス。ドイツ本国やポーランドでは、本格的にユダヤ人の迫害が始まっていて、フランスはユダヤ人たちの逃避地となっていた。フランスでは、ユダヤ人は外出するときに胸に黄色い星をつけた服を着るのが決まりごと。...... more
Tracked from kintyre&#039.. at 2011-09-17 23:37
タイトル : 映画『黄色い星の子供たち』を観て
11-46.黄色い星の子供たち■原題:La Rafle■製作年・国:2010年、フランス・ドイツ・ハンガリー■上映時間:125分■字幕:松浦美奈■鑑賞日:7月23日、新宿武蔵野館■料金:1,800円 □監督・脚本:ローズ・ボッシュ□衣装:ピエール=ジャン・ラロック□撮影監督...... more
Tracked from みはいる・BのB at 2011-09-22 20:35
タイトル : 『黄色い星の子供たち』 ('11初鑑賞101・劇場)
☆☆☆☆- (10段階評価で 8) 7月23日(土) シネ・リーブル神戸 シネマ2にて 11:50の回を鑑賞。... more
Tracked from 映画と出会う・世界が変わる at 2011-10-12 09:03
タイトル : 「黄色い星の子供たち」に描かれる戦争の残...
ナチスのユダヤ人虐殺というだけで十分にショッキングなのであるが、それにフランスが手を貸していたということもまた、あまりにもショックである。こうしたことが具体的な一人一人...... more
Tracked from 虎猫の気まぐれシネマ日記 at 2011-12-06 00:26
タイトル : 黄色い星の子供たち
ナチス・ドイツ時代のフランス,親独政策をとったヴィシー政権のもと,1942年に起きたヴェル・ディヴ事件(ユダヤ人大量検挙事件)について,生存者の証言を基に製作された真実の物語。自由と啓蒙,人権を謳ってきたフランスが,自国籍を持つユダヤ人をドイツに引き渡し死に至らしめたこの出来事を,フランス政府は19... more
Tracked from だらだら無気力ブログ! at 2011-12-12 00:59
タイトル : 黄色い星の子供たち
切なくて哀しい見応えのある作品・・・。... more
Tracked from ブロ☆はじ。《β版》 at 2012-01-20 07:12
タイトル : 史実に忠実なあまりドラマ部分が盛り上がりに欠けた『黄色い..
映画「黄色い星の子供たち」公式サイト でも感動した。やはりラストが近づくにつれ観客の鼻をすする音が・・。 本当に良かったのですがね。この映画を制作するにわたって凄く苦労したと思うのですが。CMで見た親と子が引き裂かれるシーンは本当に涙しましたが。それよ…... more
Tracked from Akira's VOICE at 2013-01-14 12:18
タイトル : ヴェル・ディヴ事件の映画2本
「黄色い星の子供たち」 「サラの鍵」 ... more
Commented by なな at 2011-12-06 00:25 x
こんばんは
最近私も観る作品の傾向が似てきて
よく作品が被るので連日お邪魔失礼します。
風邪の方はもういいのですか?
年末の慌ただしい時期,乗り切ってくださいね。
さてこの作品観に行きたかったのですが叶わず
DVDでやっと観ました。
ホロコーストものはどれを観ても
「知らなかった・・」とその非道ぶりに絶句することが多いのですが
この作品はフランス政府の当時の責任を明らかにしたということで
また新鮮な驚きや怒り,悲しみを感じました。
「縞模様のパジャマ~」もそうですが
ホロコーストを子供に焦点を当てて描かれると
何とも言えない切なさですよね。
今年度のマイベスト10入りの作品です。
Commented by margot2005 at 2011-12-11 22:01
ななさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

仕事は一年で一番忙しい時期に突入し、おまけに私的にも色々とあって疲れが取れません。でももう一息...でがんばりますね。ななさんも忙しい師走を乗り切られるようお祈りします。

さて連日のお邪魔嬉しいです。当方は最近大作系映画は殆ど観なくなりました。それでもって地味で、暗い映画が増えましたね。でもやはりヨーロッパ映画は大好きです!
この映画も素晴らしかったですね。

>フランス政府の当時の責任...
には驚きました。あのような過去があったなんて信じられないです。レジスタンスの国が...と感じずにはいられないです。
心にしみる素晴らしい作品でした。



<< 「人生、ここにあり!」 「陰謀の代償」 >>