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「陰謀の代償」

「The Son of No One」 2011 USA
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ジョナサンに「ステップ・アップ/2006」「G.I.ジョー/2009」のチャニング・テイタム。
ヴィニーにトレーシー・モーガン。
ジョナサンの妻ケリーに「サンキュー・スモーキング/2006」のケイティ・ホームズ。
マサーズ警部に「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官/2009」のレイ・リオッタ。
スタンフォード警察委員長に「 ヴェニスの商人2004」「オーシャンズ13/2007」のアル・パチーノ。
クイーンズ・ガゼットの記者ローレンに「トスカーナの贋作/2010」のジュリエット・ビノシュ。
監督、脚本、製作にディート・モンティエル。
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2002年、ニューヨーク。ジョナサンは殉職した父親と同じニューヨーク市警の警察官。彼は愛する妻ケリーと持病を持つ幼い娘と共にスタテンアイランドに一軒家を構えている。しかしケリーは車で2時間もかかるクイーンズ警察署に転属された夫に対して不満を募らせていた。クイーンズ地区は失業者が多く治安が悪い街。どうして治安の悪い危険なクイーンズに、それも2時間もかけて通わなきゃならないのかと問いつめるケリー。しかしジョナサンはクイーンズ地区で少年期を過ごし、そこには妻にも秘密にしている衝撃の過去があった。

予告編で“アル・パチーノ 待望の最新作”と語ってるが主演は彼ではない。主演は目と眉が近いってわけでもないが、何げにまぶしそうな表情のチャニング・テイタム。あまり記憶にない俳優ながら彼の主演映画「ステップ・アップ」はDVDで見ている。wowowで放映されていた「G.I.ジョー」は途中で挫折したけど…。
アル・パチーノ、レイ・リオッタ、そしてジュリエット・ビノシュと出演陣は豪華だ。

席に座っていながら電車が通過するのが分かる(音が聞こえる、それもなんとなく天井から...)シアターってここ以外にあるのか??なんて…銀座シネパトスはそんなシアター。都内のミニシアターが閉館される中、今でも健在のこちらは場所が銀座ってことだろうなきっと(おじさんが集まるし…)。久方ぶりにこちらのシアターの予告を観たが、予告上映されたそれらは全てホラー&スプラッター。どうりでこのシアターには足が向かないわけだと理解した。
本作はアル・パチーノが出演していなかったらDVDスルーかも知れないと思ったし、首都圏(都内)では銀座のシネパトスでのみ上映中というのも納得が行く。

誰も真実を知らない過去の事件。ジョナサンはただ一人それを知っている友人ヴィニーを疑い始める...そして、ラストでジョナサンが起こした二つの殺人事件がなぜもみ消されてしまったかが解明される。しかし説明が不十分。N.Y.のローカル紙“クイーンズ・ガゼット”に2つの未解決事件を告発する手紙が送られて来たり、ジョナサンの家に謎の人物から電話がかかったりするが、かなり曖昧な展開なのだ。ラストのラストであの窓から見ていた人がいた…という事実も判明するが、マサーズ警部とスタンフォード警察委員長の介入がどこまであったのかもはっきりしなくて、エンディングを迎えてもすっきりしなかった。

上空から撮影したクイーンズの公営アパートがスゴい!東京の都営住宅のように高層ではなく、川沿いにある広大な敷地に全く同じ建物が点在するさまは、モザイクのようにも見える。

重くて、暗いストーリーなので、終始暗い表情を見せているが、まぶしい表情がキュートなチャニング・テイタムは好青年ってイメージで結構イケてる。ダンス映画「ステップ・アップ」の彼も魅力的だったし。彼の次作は9月公開予定の「親愛なるきみへ/2010」。日本では2011年に製作されたこちらの方が先に公開されたようだ。

「ゴッド・ファーザー/1972」以来第一線で活躍を続けるアル・パチーノの映画は「オーシャンズ13」以来のシアター。パチーノの貫禄は相変わらずだが、DVDで見たロバート・デ・ニーロと競演の「ボーダー/2008」同様お年を感じる。
フランスのInternational女優ジュリエット・ビノシュの出演には驚いた。少しの出番ながら、存在感のある女優。
レイ・リオッタがいつもながらの癖ある役柄でひと味添えている。
by margot2005 | 2011-07-14 23:23 | Comments(0)