「ウディ・アレンの夢と犯罪」

「Cassandra's Dream」 2007 UK/USA/フランス
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イアンに「ミス・ポター/2006」「彼が二度愛したS/2008」「天使と悪魔/2009」のユアン·マクレガー。
テリーに「ニュー·ワールド/2005」「マイアミ・バイス/2006」「Dr.パルナサスの鏡/2009」のコリン·ファレル。
アンジェラに「情愛と友情/2008」「ある公爵夫人の生涯/2008」のヘイリー·アトウェル。
ケイトに「ヴェラ・ドレイク/2004」のサリー·ホーキンス。
伯父ハワードに「理想の女/2004」「ロックンローラ/2007」「フィクサー/2008」「ワルキューレ/2008」「デュプリシティ 〜スパイは、スパイに嘘をつく〜/2009」のトム·ウィルキンソン。
マーティン・バーンズに「ヴェラ・ドレイク」「フェイス/1997」のフィリップ・デイヴィス。
監督、脚本は「ウディ·アレンの重罪と軽罪/1989」「さよなら、さよならハリウッド/2002」「僕のニューヨーク·ライフ/2003」「マッチポイント/2005」「タロット·カード殺人事件/2006」「それでも恋するバルセロナ/ 2008」のウディ·アレン。
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ロンドン南部に暮らすイアンとテリーは仲の良い兄弟。イアンはホテル・ビジネスに投資する夢を持ち、自動車修理工場で働く弟のテリーは、恋人のケイトと暮らす家を手に入れたいと願っている。ある日、テリーがドッグレースで手に入れたお金を元に、二人は中古の小型クルーザーを購入”カサンドラ・ドリーム”と命名する。やがてイアンは魅力的な舞台女優アンジェラと出会い交際が始まる。幸せな日々が続くかに見えた兄弟だったが、テリーがポーカーで大金を失い大借金を抱え込んでしまう...

原題“カサンドラの夢”のカサンドラとはギリシャ神話に登場するトロイの王女で悲劇の予言者。
お気に入りのUK&アイルランド俳優ユアン&コリンが主演のこの映画はずっと前から楽しみにしていた。予告も相当前からシアターで上映されていてやっと公開された2007年製作作品。ウディ·アレン映画は日本で人気ないのか3年たってやっと公開された。
ユアンとコリンは似てなくて兄弟には無理があるが、実直そうに見えて以外や残酷な兄役のユアンと、チンピラ風で頼りないが実は誠実な弟役のコリン。このキャスティングはパーフェクト。
夢に向かって邁進する兄の足を引っ張る弟。その役を演じるコリンはあの太い眉を斜めにしかめっ面ばかりしていた。
「マッチポイント」「タロットカード殺人事件」に続くロンドン3部作のラスト作品。前2作はユーモアも加味され楽しく、面白い展開がナイスだったが、こちらはひたすら破滅へと向かう兄弟の悲劇の物語。ユーモアを入れないで単にブラックなサスペンス・ストーリーはウディ・アレン映画には珍しい気がする。
兄弟のリッチな伯父を演じるトム・ウイルキンソンと、イアンが夢中になる舞台女優アンジェラ役のヘイリー·アトウェルの存在も欠かせない。
確かに“ノー!”とは言えない立場の二人、伯父ハワードの悪魔のささやきに“イエス!”してしまった兄弟のラストがあまりにもあっけなくて呆然。
リアル過ぎる邦題はもうちょっと何とかならなかったのか?原題のままでもよかったのに...。
恵比寿ガーデン・シネマにて
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by margot2005 | 2010-04-06 01:03 | UK | Comments(4)
Commented by sabunori at 2010-04-06 17:23
margotさん、こんにちは。
相変わらず近年のウッディ・アレン作品の日本での扱いには「えぇっ?」
と驚かされます。
公開の遅さもですが上映劇場の少なさにもビックリですよね。
今回の作品、いつものウッディ・アレン映画とは少々趣が異なり
ズブズブと不幸の底なし沼にはまり込んでいく兄弟の姿を
淡々と描いていましたね。
それでも殺人を犯すまでの心の揺れをセリフでしゃべりまくるあたりや
犯行そのもののあまりにもあっけない描き方など、やはりどこかに
彼らしいカラーが出ていたかも。
この兄弟役を2人が逆に演じていたらどんな作品になっていたかしら。
Commented by margot2005 at 2010-04-09 23:03
sabunoriさん、こんばんは!
ウディ・アレン映画って独特なので好みは分かれるでしょうね?あのブラックの入ったユーモアは日本人の感性に合わないような気もします。
アレン映画は台詞が多くて俳優泣かせだそうですね。
兄役のユアンはかなり喋ってましたわ。
ラストのあっけなさに呆然ですが、あれがウディ・アレンの世界なのですよね。
兄弟逆バージョンは考えられませんが、ちょっと想像してみましょうか??
Commented by dearcat at 2010-04-20 20:50
はじめまして。
アレン映画は台詞が多いですね。
個人的にはあのシニカルさが昔から好きで、ことに
『ブロードウェイのダニー・ローズ』あたりは大好きです。
日本での評価がずっとイマ一つなのが残念です。
Commented by margot2005 at 2010-04-22 00:42
dearcatさん、こんばんは!
書き込みありがとうございます。
ウディ・アレンはまるで小説家のように台本を書くスゴい人です。
「ブロードウェイ〜」も素敵な映画で、同じ頃に作られた「カイロの紫のバラ」なんかも良いですよね。
彼の感性は日本では受けないのかも?
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