2010年 02月 28日
「抱擁のかけら」

レナに「ノエル/2004」「ボルベール/帰郷/2006」「恋愛上手になるために/2007」「エレジー/2008」「それでも恋するバルセロナ/2008」のペネロペ・クルス。
ハリー・ケイン(マテオ・ブランコ)に「バッド・エデュケーション/2004」のルイス・オマール。
ジュディット・ガルシアに「アラトリステ/2006」「宮廷画家ゴヤは見た/2006」のブランカ・ポルティージョ。
エルネスト・マルテルに「宮廷画家ゴヤは見た」のホセ・ルイス・ゴメス。
ライ・Xに「チェ 39歳別れの手紙/2008」のルーベン・オチャンディアーノ。
ジュディットの息子ディエゴに「海を飛ぶ夢/2004」のタマル・ノバス。
レナの母に「靴に恋して/2002」「題名のない子守唄/2006」「ひばり農園/2007」のアンヘラ・モリーナ。
「ボルベール/帰郷」のロラ・ドゥエニャスがエルネストに雇われた読唇術師役で出演している。
監督、脚本に「オール・アバウト・マイ・マザー/1998」「トーク・トゥ・ハー/2002」「バッド・エデュケーション」「ボルベール/帰郷」のペドロ・アルモドバル。


2008年のマドリード。かつて映画監督だったマテオ・ブランコは14年前に起こった事件により視力を失っていた。彼は過去を完全に封印しハリー・ケインという名前で脚本家として違う人生を生きていた。そんなある日ハリーの前にライ・Xと名乗る男が現れ、自分が監督する映画の脚本を書いて欲しいと依頼する。公私共にハリーの面倒を見るジュディットはハリーがライ・Xの依頼を受ける事に反対する....
1994年のマドリード。大富豪の実業家エルネストの愛人レナは新進監督マテオのオーディションに現れる。美しいレナに心奪われたマテオ、やがて恋に落ちた二人はエルネストの執拗なまでの嫉妬に翻弄されて行く...
こういった展開のLove Storyはとても好み。
時系列で描かれてなく、2008年と1994年が行ったり来たりして少々観づらいがストーリーが解らなくなるといった事は全くない。
盲目の脚本家ハリー・ケインとレナとの過去が語られるあたりから物語は俄然面白くなって行く。
若い女を永遠に所有したいと望む年老いた男の惨めさと、理由は解るが金が目的で年老いた男に取り入った女のしたたかさがが哀れである。
盲目となったハリーを誠心誠意で面倒観るジュディット親子。監督マテオ・ブランコの時代プロデューサーだったジュディットも彼を愛した一人。ラストで語られるマテオ、ジュディット、ディエゴの関係、そして母子の間で内緒にされる事実にジーンと来る。
マテオ、エルネストそしてレナ、ジュディット。考えてみると三角関係が見事に描かれていて感心する。
観ている時はそれほどでもなかったけど、観終わってからジワジワと来るサスペンスも絡めた素敵なラヴ・ドラマだった。
オーディションに現れたレナを“美し過ぎる女”と評したジュディット。妖艶かつキュートな魅力満載のペネロペはホントに美しくレナ役が似合っている。ウイッグを付けてカメラにポーズするレナに“オードリー(H)にそっくり”と言われるシーンはマジでオードリーに似ていた。
しかしながら老人の嫉妬って怖い...階段突き落とし&読唇術によって二人の会話を探るなんて...。
レナの着るドレスがとてもカラーフルかつファッショナブルで印象的。そしてペネロペ・クルスにはやはりスペイン映画が似合う。
ワーナーマイカル・シネマズ板橋にて
ペネロペ・クルスって原色の似合う女優だとしみじみ感じます。
ペネロペ&アルモドバルのようなコンビって21世紀の今他に存在しないですね?
往年のヨーロッパ映画は勿論ハリウッド映画でも映画史に残る俳優と監督がいたように記憶します。
オズって小津安二郎??オズの世界は私も良くわかりません...。
ハリウッドではジョン・ウェイン&ジョン・フォード。フランスではジャン・ギャバン&ジュリアン・デュヴィヴィエでしょうか?滅茶古いですが...。
ペネロペ&アルモドバルも歴史に残ると良いですね。
レス遅くなって申し訳ありません。
そうですペネロペはやはりスペイン映画で精彩を放つ女優ですね。
アドモドバルと彼女はきっ相性が良いのでしょうね?
さて「NINE」観て来ました。女優たちのパフォーマンスがスゴかったですね。皆さん歌上手過ぎです。

