「未来を乗り換えた男」

Transit2018 ドイツ/フランス

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祖国ドイツを追われた青年ゲオルクは、ドイツ軍が迫るパリから脱出しフランス南部の港町マルセイユに辿り着く。ゲオルクはパリのホテルで自殺した亡命作家ヴァイデルの遺品を預かっていた。一方で亡くなった友人の家族を訪ね、彼の一人息子ドリスと親交を深めていく


ひょんなことから亡命作家ヴァイデルに成りすましたゲオルクは謎の美女マリーと出会う。あろうことかマリーは亡くなったヴァイデルの妻だった。夫を探し続けるマリーにヴァイデルの死を告げるが信じようとはしない。マリーに魅かれるゲオルクは苦悩する。


ナチスによる悪夢的史実と現代の難民問題を驚くべき発想で重ね合わせた野心作!”

とあるように、現代に置き換えて描いているドラマはとても興味深かった。

過去と現代を超越して描かれるドラマは意外にも違和感なく感動を呼ぶ。

街中にあるゲオルクの後ろ姿にマリーが夫と間違えるシーンが印象的。

スクリーンが一瞬パッと暗くなり唐突に迎えるエンデイングも印象的だった


主演のフランツ・ロゴフスキはホアキン・フェニックスに似ているなぁ。

マリーを演じるパウラ・ベーアは「婚約者の友人」同様憂いを帯びた表情が似合う。


ゲオルクに「ハッピーエンド/2017」フランツ・ロゴフスキ。

マリーに「ルートヴィヒ/2012」「婚約者の友人/2016」のパウラ・ベーア。

リヒャルトにゴーデハート・ギーズ。

ドリスにリリエン・バットマン。

監督、脚本は「あの日のように抱きしめて/2014」「東ベルリンから来た女/2012」のクリスティアン・ペッツォルト。


新宿武蔵野館にて


# by margot2005 | 2019-01-16 21:33 | ドイツ | Comments(0)

「おとなの恋は、まわり道」

Destination Wedding 2018 USA

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互いにシングルのフランクとリンジーはリゾート・ウエディングに招待され同じ飛行機に乗り合わせる。やがてフランクは新郎の絶縁中の異父兄弟で、リンジーは新郎の元フィアンセということが判明する


フランクとリンジーは新郎のキースからそれぞれの悪い噂ばかり聞かされていた相手。これでは互いに好感が持てるわけがない。アンラッキーで奇妙な出会いの中行動を共にするしかない二人は、毒のある会話を交わしまくる。

とにかくセリフが多い。登場人物はほぼ二人なので当然なのだけど喋る、喋る、特にウィノナが喋りまくっていて可笑しかった。キアヌは吠えるしあの変な唸り声は何なんだ?と思ったけど


元美男美女で現在は少々わびしいキアヌ&ウィノナの中年コンビが可笑しい。大人の淡々と進むラブ・ストーリーは全然盛り上がらない。でもラストできっちり収まるところがニクい。


二人の最初の共演は「ドラキュラ/1992」。ウィノナはとても美しく、キアヌは超キュートだったのを覚えている。あれから26変化するのは当たり前ながら、二人とも今なおチャーミング。

若い頃のキアヌはラヴストーリーが似合ったが、「イルマーレ/2006」以降は路線変更。で、最近のキアヌ映画は「ノック・ノック/2015」と「ジョン・ウィック:チャプター2/2017」が最高!


リンジーに「50歳の恋愛白書/2009」「ブラック・スワン/2010」THE ICEMAN 氷の処刑人/2012」のウィノナ・ライダー。

フランクに「砂上の法廷/2016」のキアヌ・リーヴス。

監督、脚本は「5時から7時の恋人カンケイ/2014」のヴィクター・レヴィン。


新宿武蔵野館にて


# by margot2005 | 2019-01-04 23:10 | MINI THEATER | Comments(0)

「マイ・サンシャイン」

Kings2017 フランス/ベルギー

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1992年、L.A.サウスセントラル。ミリーは家族と暮らせない子供たちを引き取り育てている。貧しいながら全ての子供たちに心からの愛情を注ぎ、子供たちも皆ミリーを慕っている。隣人のオビーは騒がしい子供たちにうんざりしているが、実は彼らが気が気でならない。そんなある日、ロドニー・キング事件に対する不評な評決が下されたことにより市民が暴動を起こす。やがてミリーや子供たち、そしてオビーまでもが騒ぎに巻き込まれてしまう


ロドニー・キング事件は日本のTVでも放送されたので記憶にある

昨年の11月にBSのドキュメンタリー番組でロドニー・キング事件の顛末を放送していてたまたま見た。

アフリカン・アメリカンのロドニー・キングが複数の白人警官に激しい暴行を受けている現場を地域住民が撮影。これが全米のニュースに流れ人種差別を連想させるとして事件に発展する。やがて裁判が行われ、白人の陪審員が出したのは4人全員無罪という評決。そしてその評決を許せないと思った市民が暴動を起こす。


映画は暴動の最中でエンディングを迎えるが、実際には暴動をやめさせるため、弁護士の説得によりロドニー・キングがTVに出演して暴動の沈静化を呼びかけたのだ。みんなもっと仲良くしようじゃないか!というコメントには驚いたが、今だに仲良く出来ているとは思えないのが現実。


貧しいけれど幸せな日々を送るミリーと子供たちに襲いかかる暴動の恐怖。

実写を交えながら描かれるドラマは悲しいけど、必死で生きようとする彼らに感動する。


本作の予告編はシアターにかかっていたがあまり記憶にない。しかし監督が「裸足の季節」のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェンで、ハルとダニエルが共演ということでとても興味を持った。ダニエルは大好きなUK俳優だし、ハルも素敵な女優。

近所の口うるさいけど世話好きなおじさんオビーを演じるダニエルと、血の繋がらない子供たちを懸命に育てるミリー役のハルが素敵。

しかしながらハルの若さと美しさに唖然。彼女ダニエルより年上なんだけど


ミリーに「キングスマン ゴールデン・サークル/2017」「チェイサー/2017」のハル・ベリー。

オビーに「007 スペクター/2015」のダニエル・クレイグ。

ジェシーにラマー・ジョンソン。

ウィリアムにカーラン・KR・ウォーカー。

ニコールにレイチェル・ヒルソン。

監督、脚本は「裸足の季節/2015」のデニズ・ガムゼ・エルギュヴェン


新宿武蔵野館にて


# by margot2005 | 2019-01-03 23:11 | フランス | Comments(2)

HAPPY NEW YEAR

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明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

そして訪問して下さる皆さんに感謝したいと思います。


昨年はシアターで105本鑑賞。

ドイツ映画と、少々ブラックが入ったコメディとゲイ映画がナイス。

そしてタイ映画の「バッド・ジーニアス危険な天才たち」と「ウインド・リバー」最高!

シアターで一般公開された中から選んだ極私的MY BEST20作品を、下から見た順番に...


ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ

おかえり、ブルゴーニュへ

彼が愛したケーキ職人

クワイエット・プレイス

バッド・ジーニアス危険な天才たち

判決、ふたつの希望

輝ける人生

スターリンの葬送狂騒曲

ウインド・リバー

母という名の女

きみへの距離、1万キロ

女は二度決断する

修道士は沈黙する

彼の見つめる先に

グレイテスト・ショーマン

ナチュラルウーマン

ロープ 戦場の生命線

スリー・ビルボード

はじめてのおもてなし

5パーセントの奇跡~嘘から始まる素敵な人生~


上写真はフランス旅行の時撮ったパリで一番美しいステンドグラスがあるサント・シャペル。


# by margot2005 | 2019-01-02 23:43 | TRIP | Comments(4)

「ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ」

Sicario: Day of the Soldado2018 USA

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アメリカ国内のショッピングセンターで15人の命が奪われるテロ事件が発生する。犯人たちがメキシコ経由で不法入国したと睨んだ政府は、CIAのマットに麻薬カルテルの間に内戦を引き起こすことを命じる。マットはコロンビア人の元検察官で暗殺者のアレハンドロを呼び寄せる。そして王子が誘拐されたら王が動くと語るマットは麻薬王の娘イサベルを誘拐。やがてルールなしの戦争が始まる


「ボーダーライン/2015」の続。しかしエミリーブラントは出演していない。

監督が「暗黒街」のステファノ・ソッリマだからか?前作と比べてこちらはとてもダークに描かれている。手に汗握るスリリングな展開はとても見ごたえがあった。


カルテルの支配者ギャロは、メキシコ人から一人確か1000ドルだったか?を徴収し不法にアメリカ本国に送り込んでいる。その手伝いをするのは従兄のヘクターに誘われたまだ少年のミゲル。

親に内緒で仕事をこなす14歳のミゲルはメキシコからの移民。学校をサボって金になるカルテルの仕事をするミゲルが末恐ろしい。

ラスト、ミゲルを呼んでこれからの君の将来について話そうじゃないか?と言うベニチオ・デル・トロが超クールだった。

で、あのラストで続あり?と思った。


政府から全てを知ったイサベルを始末しろ!との圧力にも屈せずイサベルを守り続けるアレハンドロ。自身の娘を殺された過去を持つアレハンドロながらイサベルを守り続けるのは彼の良心だったに違いない。

イサベル役のイザベラ・モナーwowowで放送していた「トランスフォーマー/最後の騎士王/2017」に出演。映画は途中で挫折したけど、本作の彼女は強烈な印象を残した。

久しぶりにサメ映画「海底47m2017」で見たマシュー・モディーンは来年60歳。一時期彼のファンだった歳月を感じる。


アレハンドロに「ロープ 戦場の生命線/2015」のベニチオ・デル・トロ。

マット・グレイヴァーに「ヘイル、シーザー/2016」のジョシュ・ブローリン。

イサベル・レイエスに「トランスフォーマー/最後の騎士王/2017」のイザベラ・モナー。

マットの同僚スティーヴ・フォーシングに「ボーダーライン2015」のジェフリー・ドノヴァン。

カルテルの支配者ギャロに「オリエント急行殺人事件/2017」のマヌエル・ガルシア=ルルフォ。

合衆国国防長官ジェームズ・ライリーに「ダークナイト ライジング/2012」のマシュー・モディーン。

ミゲル・エルナンデスにイライジャ・ロドリゲス。

ヘクターにデヴィッド・カスタニェーダ。

合衆国副国防長官シンシア・フォードに「はじまりのうた/2013」のキャサリン・キーナー。

監督は「暗黒街/2015」のステファノ・ソッリマ。


角川シネマ有楽町にて(12/27まで)



# by margot2005 | 2018-12-27 00:11 | USA | Comments(2)

「バルバラ セーヌの黒いバラ」

Barbara2017 フランス

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フランス、パリ。国民的シャンソン歌手バルバラの伝記映画に主演するブリジットは役作りのために、特別に用意された仮住まいに暮らしている。やがてブリジットは取り憑かれたようにバルバラを演じ始める


ジャンヌ・バリバールが伝説的シャンソン歌手バルバラと、彼女の伝記映画で主役を演じる女優の2役を演じてセザール賞主演女優賞に輝いた異色ドラマ…”ということだが、確かに異色。このようなドラマを見たのは初めて。


歌姫バルバラを演じる女優ブリジット観客はどこまでブリジットで、どこからバルバラなのか次第にわからなくなって行く。そして伝記映画の監督イヴもブリジットに個人的な感情を持っており、撮影中我を忘れてしまうのだ。我を忘れてしまうイヴを演じるマチューの恍惚とした表情が真に迫る。


1950年代からシャンソン界に君臨したバルバラは20世紀最高の歌姫らしいが、残念ながら彼女のことを知らない。黒い吸血鬼のよう衣装を纏うバルバラ...個性的な風貌のバルバラを演じるジャンヌ・バリバールはぴったりのキャスティング。

大好きなマチュー・アマルリックは才能豊かな人だと改めて思った。本作は「さすらいの女神(ディーバ)たち/2010」「青の寝室/2014」に続く彼の日本公開監督3作目でとても異色かつ神秘的。


ブリジット/バルバラに「クリーン/2004」「サガン−悲しみよこんにちは−/2008」「ランジェ公爵夫人/2007」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札/2014」のジャンヌ・バリバール。

ローランにヴァンサン・ペイラーニ。

バルバラの母エステルに「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「彼は秘密の女ともだち/2014」のオーロール・クレマン。

監督、脚本、出演(イヴ)に「ダゲレオタイプの女/2016」のマチュー・アマルリック。


Bunkamura ル・シネマにて(既に上映終了)



# by margot2005 | 2018-12-25 23:42 | フランス | Comments(0)

「マダムのおかしな晩餐会」

Madame2017 フランス

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パリに移り住んで来たボブとアンは裕福なアメリカ人夫婦。ある夜、セレブな友人たちを招いて豪華なパーティを開くことになる。準備が進む中ボブの息子スティーヴが突然やって来て出席者の数が13人になってしまう。不吉な数字を嫌うアンはスペイン人メイドのマリアをミステリアスなレディに仕立て上げて席に座らせることを思いつく…

数合わせのためメイドのマリアがディナーに出席するハメに陥る。食事が始まり、警告されていたにも関わらずワインを飲みすぎて下品なジョークを連発するマリア。しかしそれが来客にウケてしまったのだ。特にディヴィッドに。そして見る見るうちにディヴィッドに気に入られてしまったマリア。本当はスペイン人のメイドなのに


スティーヴがついた嘘からマリアがスペインの貴族であると信じ込んでしまったディヴィッドは彼女に夢中になる。マリアをディナーに出席させ、このような事態になったことにあたふたするアンは夫のボブに相談する。しかしディヴィッドは大事な取引相手だから今真実を話すわけにはいかない。と聞く耳を持たない。果たしてディヴィッドとマリアの行く末は?


マダムとメイドという社会的階級をまざまざと見せつけるのはとてもフランス的?

マダムを誘惑するアントワーヌが”結婚したら男は浮気する”と言い切る様もとてもフランス的かな?

ポスターの真ん中のお皿の上に鎮座するマダムご愛用のクリスチャンルブタンのハイヒールが意味深?


マリアを演じるスペイン人女優ロッシ・デ・パルマが最高!大いに笑わせてもらった。リッチマン、ボブの二度目の若き妻アンとボブの息子スティーヴの密かなバトルも面白い。

スタニスラス・メラールがますますおじさん化している。スティーヴ役のトム・ヒューズ良いな。是非お気に入りUK俳優に入れたい。


アンに「マイ・ベスト・フレンド/2015」のトニ・コレット。

ボブに「グランドフィナーレ/2013」のハーヴェイ・カイテル。

マリアに「ル・ブレ/2002」「ジュリエッタ/2016」のロッシ・デ・パルマ。

ディヴィッドに「ブラック・シー/2014」「フリー・ファイアー/2016」のマイケル・スマイリー。

スティーヴに「フラワーショー!/2014」「女王ヴィクトリア 愛に生きる/2016」のトム・ヒューズ。

アントワーヌに「パリ、恋人たちの影/2015」のスタニスラス・メラール。

監督、原案、脚本はアマンダ・ステール。


TOHOシネマズ日比谷シャンテにて



# by margot2005 | 2018-12-23 23:04 | フランス | Comments(0)

「おかえり、ブルゴーニュへ」

Ce qui nous lie…akaBack to Burgundy2017 フランス

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オーストラリアでワイナリーを経営するジャンはフランスに住む妹ジュリエットからの連絡を受け10年ぶりに故郷へ戻って来る。ジャンはブルゴーニュにあるドメーヌの長男。醸造家の父は死の床にあり、家業はジュリエットが継いでいる。ドメーヌで長く働くマルセルと再会したジャンは子供時代へと思いを馳せる...


10年前に家を飛び出し世界中を旅してオーストラリアにたどり着いたジャンは結婚し息子をもうけていたが妻アリシアとは上手くいっていない。ジュリエットは醸造家の働き方に悩みを抱えている。別のドメーヌの婿養子となったジェレミーは義父との折り合いが最悪。3人はそれぞれに悩みを抱えていた。


父親が亡くなったため3人には莫大な相続税が発生する。しかし父が愛したワイナリーを手放して良いものだろうか?と3人は悩み始める。そして紆余曲折の後、兄妹はワイナリー存続問題も、それぞれの私生活も未来へ向かわせることに成功する。

とても爽やかなドラマで、見ていて良い気分になれる。何はさておき四季折々の葡萄畑が素晴らしく美しい!


そういえば「ブルゴーニュで会いましょう/2015」でもワイナリー存続問題が描かれていた。昨今ワイン農家を継ぐ人がいないことに加え、ブルゴーニュの地価が高騰していてリッチなアメリカ人が買い付けに来るという。


大好きなロマン・デュリス主演映画をたくさん作っているセドリック・クラピッシュは「パリの確率/1999」以来のファン。前作はあまり良くなかったけど、本作はtrès bien


ジャンに「間奏曲はパリで/2013」のピオ・マルマイ。

ジュリエットに「最後のマイウエイ/2012」「パーフェクトマン 完全犯罪/2015」のアナ・ジラルド。

ジェレミーに「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「FRANK -フランク-2014」のフランソワ・シヴィル。

マルセルに「シャトーブリアンからの手紙/2011」「大統領の料理人/2012」「パリよ、永遠に/2014」のジャン=マルク・ルロ。

アリシアに「エクソダス:神と王/2014」のマリア・バルベルデ。

オセアンヌにヤメ・クチュール。

監督、脚本は「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)/2013」のセドリック・クラピッシュ。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて


# by margot2005 | 2018-12-22 21:55 | フランス | Comments(0)

「マチルダ 禁断の恋」

Matilda2017 ロシア

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19世紀のロシア。ロシア帝国の次期継承者ニコライには英国のヴィクトリア女王の孫娘アリックスという婚約者がいる。しかしある日、美しいバレリーナのマチルダ・クシェシンスカヤに一目で心奪われてしまう


ロシア帝国のアレクサンドル3世が死去しニコライは王位を継ぐことになる。しかし心の準備ができていないニコライはマチルダとの逢瀬に酔いしれる。バレエ・ダンサーのマチルダは一時期ニコライの愛人だった。

ニコライ2世の禁断の恋を描いた本作史実をもとに描いてはいるが、かなり大胆で、映画で描かれる恋する男ニコライのマチルダに対する情熱が凄まじい!

神聖化されているニコライ2世をスキャンダラスに描いていてロシアでは賛否両論だったというが確かにかなりスキャンダラスだった。


19世紀後半のサンクトペテルブルクを舞台に繰り広げられるドラマは、絢爛豪華な宮殿や衣装、そしてバレエのシーンなど素晴らしく美しい!ロシアの金(ゴールド)まみれの館はスゴ過ぎるの一言。

特に戴冠式のシーンは圧巻!の豪華さ。大きなルビーを中心にダイアモンドをちりばめた王冠が転がるあのシーンに唖然!あのレプリカはマジでスゴかった。

マチルダに恋い焦がれる軍人ヴォロンツォフや、怪しい医療や占いを施すフィシェル博士の存在が興味深い、というか面白い。


ニコライ2世を演じるのはドイツ人俳優のラース・アイディンガー。少し前wowowで見た「ブルーム・オブ・イエスタディ/2016」のラースは最高だった。このドイツ人俳優ナイス!

マチルダ役のミハリーナ・オルシャニスカは「ヒトラーと戦った22日間/2018」では収容者ハンナを演じていた。本作が先に製作されているが、全く別人状態で驚いた。で、二人ともナイスなキャスティング。


ロシア皇帝ニコライ2世に「パーソナル・ショッパー/2016」「アクトレス ~女たちの舞台~/2014」「ブルーム・オブ・イエスタディ/2016」のラース・アイディンガー。

マチルダ・クシェシンスカヤに「ヒトラーと戦った22日間/2018」のミハリーナ・オルシャニスカ。

ヴォロンツォフにダニーラ・コズロフスキー。

ヘッセン大公女アリックスにルイーゼ・ウォルフラム。

ロシア皇后マリア・フョードロヴナに「太陽に灼かれて/1994」「フェアウェル/哀しみのスパイ/2009」のインゲボルガ・ダプコナイテ。

フィシェル博士にトーマス・オスターマイヤー。

アンドレイ公爵に「ブラック・シー/2014」のグリゴリー・ドブリギン。

監督、脚本、製作はアレクセイ・ウチーチェリ。


新宿武蔵野館にて



# by margot2005 | 2018-12-21 23:41 | ヨーロッパ | Comments(0)

「彼が愛したケーキ職人」

The Cakemaker2017 イスラエル/ドイツ

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ベルリンのカフェのケーキ職人トーマスは天涯孤独。ある日、イスラエルから出張でやって来たビジネスマンのオーレンがトーマスの店のケーキを気に入り出張のたびに訪れるようになる。やがて二人は惹かれあい恋人関係に発展する。そして一ヶ月後に…”と言い残して去って行ったオーレン。ところがその後オーレンと連絡が取れなくなってしまう


再会を約束してイスラエルに戻ったオーレンと電話が繋がらなくなったことを不思議に思ったトーマスはベルリンの彼の仕事場を訪ねる。そしてオーレンはエルサレムで交通事故に遭い亡くなったと告げられる。突然の訃報に呆然となり悲しみに暮れるトーマス。やがてトーマスはオーレンの故郷を訪ねる決心をする。そしてひょんなことからオーレンの妻アナトが経営するカフェで働くことになったトーマスはケーキを作り始めるのだった。


ドイツ人って本当にケーキ/甘いものが好きなのだなぁとしみじみ思った。以前「厨房で逢いましょう/2006」いう映画を見たことがある。天才シェフの作ったケーキが美味くてヒロインをとろけさせるのだ。本作でのトーマスの作るケーキもヒロイン、アナトをとろけさせていた。何せアナトはケーキを載せた皿まで舐めていたから。トーマスの作るケーキはアナトの店で評判になり注文が殺到する。


国籍、文化、宗教、そしてセクシュアリティの違いをも超越した感動のヒューマンドラマ。ラヴストーリーと言っても良いかも知れない。

イスラエル×ドイツ=ユダヤ人×ナチスドイツ。敵対した間ながらカフェを訪れたトーマスにイスラエルへようこそアナトは歓迎の言葉を発している。義兄モティも最初は戸惑ったが徐々にトーマスに馴染み、オーレンの母はトーマスに愛着すら覚えているように見えとても素敵だった。

とてつもなくセツない物語だが、二人の未来を予告するかのような素敵なエンディングにホッとした。

トーマスが作るケーキやクッキーがすごく美味しそうで、たまにはクッキーでも焼こうか?何て思ってしまった。


トーマスにティム・カルコフ。

アナトに「運命は踊る/2017」のサラ・アドラー。

オーレンにロイ・ミラー。

義兄モティにゾハール・シュトラウス。

監督、脚本はオフィル・ラウル・グレイザー。


恵比寿ガーデンシネマにて


今年もバカラのシャンデリアが登場

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# by margot2005 | 2018-12-21 18:08 | MINI THEATER | Comments(2)