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「The Room Next Door」2024 スペイン/USA/フランス


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イングリットとマーサは若い頃同じ雑誌社で一緒に働いていた親しい友人。その後、イングリットは小説家に、マーサは戦争ジャーナリストとなり、何年も会うことはなかった。ある日、二人の共通する友人からマーサのことを聞いたイングリットは久しぶりに再会を果たす。末期がんに侵されたマーサは安楽死を決意していた。”死を迎える瞬間に隣の部屋に誰かにいてほしい”と願うマーサは、イングリットにその役目をして欲しいと頼み込む…


安楽死がテーマのドラマなので観るのはちょっとキツい?かなと思いつつ鑑賞。でも観終わってとても良い映画で静かな感動だった。

ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントン二人のシーンがほとんど。イングリットの恋人で、元マーサの恋人でもあったダミアンと、取り調べる警察官が終盤近くに現れる。

ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンは同年齢。雰囲気的に、動のジュリアンと静のティルダがそれぞれの役に合っていると思った。


テーマがテーマだけにストーリーは静かにゆっくりと進んでいく。

”ザルームネクストドア”がある家は森に囲まれ緑が美しく、二人のファッションがヴィヴィッドカラーなこと。マーサの場合は特に…リップも真っ赤に塗っている。それがすごく印象に残り、ペドロ・アルモドバルの世界観を感じて素敵だった。


安楽死をテーマに描いたドラマは記憶にある限りフランス版の「母の身終い/2012」とドイツ版の「君がくれたグッドライフ/2014」そしてUK版の「世界一キライなあなたに/2016」

UK版に限っては最初ラヴストーリーかと思える展開。3作とは全く違った趣で、本作は哀しみを全面的に表さない描き方がnice、


イングリットに「Sharper:騙す人/2023」のジュリアン・ムーア。

マーサに「ザ・キラー/2023」のティルダ・スウィントン。

ダミアンに「母よ、/2015」「セヴェランス/2022~2025/(シーズン1,2)」のジョン・タートゥーロ。

警察官に「ロニートとエスティ 彼女たちの選択/2017」「クレイヴン・ザ・ハンター/2024」のアレッサンドロ・ニヴォラ。

監督、脚本は「パラレル・マザーズ/2021」のペドロ・アルモドバル。



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ル・シネマ渋谷宮下の方が新宿ピカデリーより混んでいないので決めた。でもピカデリーにすれば良かったと後悔。シアターは混んでなくて静かで良いのだけど、渋谷駅が異常なほど混んでいる。まるで駅が外国人観光客に占拠されている感じ。ハチ公口は埼京線の入り口が閉鎖されて山手線の入り口だけ。で、ものすごい人で、乗るのを諦めて地下鉄にした。地下鉄もダダ込みだったけど…。

ハチ公前に並ぶ人の間からハチを撮った(右奥の方に小さく…)。



# by margot2005 | 2025-02-13 20:12 | ヨーロッパ | Comments(0)

「A Real Pain」2024 USA/ポーランド


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ニューヨークに住むポーランド系ユダヤ人のデヴィッドは、従兄弟のベンジーを誘い亡くなった祖母を忍ぶため、ポーランド史跡巡りツアーに参加する…


二人は兄弟同然に育ったが、近年ではすっかり疎遠になっている。妻子のいる几帳面なデヴィッドに対して、ベンジーは独身で定職にもつかず自由を愛する日々。

最愛の祖母を亡くしたベンジーを慰める旅だったが、彼のせいで絶え間なく起こるトラブルにデヴィッドは心が折れそうになる。


40代に入った二人の男のこれからの人生はどうなっていくのか?邦題についた「心の旅」はなかなかニクい。

空港が好きなベンジー。それはいろんな人々を見ることができるから楽しいとのこと。確かに国際空港って世界中からあらゆる人々が集まる場所で、じっと座って観察するのも面白いかも…。


オープニングからラストまでピアノ曲が流れる。少々うるさいくらい…でもピアノの詩人とも呼ばれたフレデリック・ショパンはポーランド出身で、国最大の空港にワルシャワ・ショパンと名付けられている。本作にマッチしたBack Musicと大納得した。


ジェシー・アイゼンバーグは、どちらかと言うと苦手な俳優かも知れないが、「エマニュエル」でちょっと気になった日系英国人俳優ウィル・シャープの出演に鑑賞を決めた。ツアーの案内人を演じるウィル・シャープはメガネをかけた全くの別人で、最初誰だかわからなかったけど、ソフトなイメージは変わらない。

キーラン・カルキン映画で有名な「17歳の処方箋/2002」は未見。Amazon Primeで配信されていたので見始めたが、歪んだ家族のドラマは苦手なので観るのはやめた。

「ダーティ・ダンシング/1987」のジェニファー・グレイがメチャクチャ懐かしい。


ロケーションと目的は全く違うが、”サンティアゴ・デ・コンポステーラ”を目指す「サン・ジャックへの道/2005」「星の旅人たち/2010」の2作がダブった


ベンジーに「サイダーハウス・ルール/1999」のキーラン・カルキン。

ジェームズに「エマニュエル/2024」のウィル・シャープ。

マーシャにジェニファー・グレイ。

エローグに「あの頃輝いていたけれど/2022」のカート・エジアイアワン。

ダイアンにライザ・サドヴィ。

マークにダニエル・オレスケス。

監督、脚本、製作、出演(デヴィッド)は「沈黙のレジスタンス~ユダヤ孤児を救った芸術家~/2020」「僕らの世界が交わるまで/2022:監督、脚本」のジェシー・アイゼンバーグ。


# by margot2005 | 2025-02-08 19:57 | Comments(0)

「映画を愛する君へ」

「Filmlovers!」2024 フランス


「映画を愛する君へ」_a0051234_16170645.jpg


少年ポールと映画の出会いから始まる彼の映画人生を通して、監督自身の映画と映画館への愛を詰め込んだ自伝的作品。”


6歳から30歳のポール・デダリュスをルイ・ビルマン/「落下の解剖学/2023」ミロ・マシャド・グラネール/サム・シェムール/「みんなのヴァカンス/2020」サリフ・シセそれぞれ演じる。4人は皆雰囲気が似ていてナイスキャスティング。

ナレーションは英語で「彼女のいない部屋/2021」「チネチッタで会いましょう/2023」のマチュー・アマルリック。

監督、脚本は「あの頃エッフェル塔の下で/2015」「レア・セドゥの いつわり/2021」のアルノー・デプレシャン。


ポールは祖母と一緒に映画館で映画を観て以来映画にハマってしまい映画作りを始める。14歳の時16歳と偽って映画を鑑賞した。22歳の時元恋人と映画館で遭遇。

ラスト近く、マチュー・アマルリックがカフェに現れ、軽く飲食後映画館へ向かう。チケット売り場で2人分購入。確か15ユーロって言っていた。フランスはやはり安い。


ドラマの中で紹介されるアルノー・デプレシャンお気に入り映画はアメリカ(ハリウッド)映画が多い。

クラシック映画では或る夜の出来事のカップル、クラーク・ゲイブル&クローデット・コルベールの、シーツをカーテンにした有名なシーンがスクリーンに、「北北西に進路を取れ」では逃げる男ケーリー・グランドのアップ。ヒューとジュリアの「ノッティングヒルの恋人」のワンシーン。他にも「ダイハード」や「ターミネーター」などなど。

「フローズン・リバー/2008」でネイティヴアメリカンのミスティ・アッパムがモホーク族のライラを演じたシーンと共にアッパムについて熱く語られる。


フランス映画はヌーヴェルヴァーグの代表作の一つであるフランソワ・トリフォーの「大人は判ってくれない」の解説。ポールはトリフォーの映画は最初傑作とは思えなかった…みたいなコメント。これには同感。私自身も鑑賞した時、これがヌーヴェルヴァーグの代表作?と思った次第。しかしポールは同じ作品を何度も鑑賞する。次第に良さがわかるらしい。映画鑑賞の際、席は7列目の左から2番目とか…これも良くわかる。

映画好きの人々にお気に入りの映画について質問するシーンもあり。


アルノー・デプレシャン監督、脚本の「そして僕は恋をする/1996」でマチュー・アマルリックが演じたポール・デダリュス。

残念ながら未だこの映画を観ることができていない。


新宿シネマカリテはかなり久しぶり。サービスデイの夕方は映画好きがいっぱい集まっていた。


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# by margot2005 | 2025-02-07 21:03 | ヨーロッパ | Comments(0)

「Emily the Criminal」2022 USA


「エミリー・ザ・クリミナル」_a0051234_19493876.jpg


ロサンゼルスに住むエミリーは学生ローンの返済に追われる日々。ケイタリングサービスで働いているが稼ぎは少ない。かつて美大で学んだエミリーはアーティストを夢見ているが、軽犯罪の前科があるため、毎回面接の段階で断られてしまう。そんなある日、同僚から時給200ドルの仕事があると持ちかけられる…


偽造したクレジットカードで物品を買い安く売りさばく。悪いこととは知りつつ借金返済のため、クレジットカード詐欺にハマってしまう。最初は恐る恐るだったが、なんとか上手く行き次第にエスカレートしていく。しかし大金(車の購入)が絡む現場で詐欺がバレてしまいとっさに逃走する。彼女を助けたのは詐欺の主犯格ヨセフ。彼の魅力にも惹かれたが、エミリーは自分の生きる道を貫く。してやったりのエミリーのラストは痛快だった。


RitchとPoorの格差が激しいアメリカ。しかし高額な学生ローンに驚いた。確か7万ドルと言ってたように記憶。延滞で利子が付いたかとも思えるが家のローン並み?!とびっくりした。


見覚えのあるエミリー役のオーブリープラザ。でも全く思い出せなくて、調べた結果ジェイソン映画↓のヒロインだった。本作の予告編ではオーブリーがパッと見、おばさんに見えてなんとなく華がない感じ。で、エミリー役はバッチリ。


エミリー「オペレーション・フォーチュン/2023」のオーブリープラザ。

ヨセフに「セキュリティ・チェック/2024」のテオロッシ。

リズにメガリンエキカンウォーク。

ハビエルにベルネルドバディーヨ。

アリスに「サン・セバスチャンへ、ようこそ/2020」のジーナガーション。

監督、脚本はジョンパットンフォード。


Netflix


# by margot2005 | 2025-02-01 21:17 | Internet | Comments(2)

「Tú también lo harías」…aka「You Would Do It Too」2023/スペイン


「ジャスティス・シーカー」TVシリーズ 1シーズン/8エピソード_a0051234_20053143.jpg


バスを乗っ取ろうとした3人の強盗が逃走前に殺される。車内にいた目撃者は全員”フードを着た男に救われた”と証言する。ボスから事件担当を命じられた刑事フランガルサとレベカクイロスは元恋人同士だった…


ドライバーのマヌエルナバスの通報で警察が駆けつける。事件はエルプラット空港とマンレサを結ぶバスの中で起こった密室劇。二転三転する被害者の供述。彼らは犯人をかばっている?それとも脅されて嘘をついている?

事件の捜査が進むとともに、SNSで称賛される”フードを着た謎の男”はヒーローか?犯罪者か?の線引きが難しくなっていく。


”フードを着た謎の男”がストーリーにどうコネクトするのか?この辺りも興味深い。元恋人同士のぎごちない振る舞いも面白い。

事件が解決できないとマスコミに責められる警察。ボスは決断を下す。しかしガルサは納得できず突然辞職する。

ラスト、ガルサの活躍はやはり!だった。

リストに入れていてすっかり忘れていたスペイン版クライムスリラーは、プロットがユニークで面白い。


フランガルサにパブロモリネロ。

レベカキロスにアナポルボローサ。

マヌエルナバスに「壁の向こうのあなた」のパコトゥス。

エリサにミシェル・ジェネール

ダンテ・バザンにホセマヌエルポガ。

マルガエレナイルレタ。

バルテルにヴイティスアレス。

レイレにミレナバリク。

ビクトリアにアナワグネル。


AppleTV+


# by margot2005 | 2025-01-29 20:28 | TVシリーズ | Comments(0)