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「ビリーブ未来への大逆転」

On the Basis of Sex2018 USA

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アメリカ中から尊敬を集める合衆国最高裁判所女性判事ルース・ベイダー・ギンズバーグの若き日の物語を描いた伝記ドラマ。


男性ばかりが歩く中にただ一人女性の姿があるオープニングがとても印象的。

貧しいユダヤ人の家庭に生まれたルースは名門ハーバード大学法科大学院に入学し、学業に幼い娘の育児と多忙な毎日を送っている。そんな折、同じ大学に通う夫のマーティンがガンに冒されていることが判明。その後、ルースには学業、育児に加えて看病に明け暮れる日々が待っていた。

マーティンが全快しニューヨークの法律事務所で働き始める。マーティンを一人でニューヨークに行かせたくないルースは教授の大反対にもめげずコロンビア大学に編入。やがて大学を首席で卒業するが、女性という理由で就職先は見つからなかった。


どうしても弁護士になりたい!という熱い思いで努力を重ね、合衆国最高裁判所女性判事となったルース・ベイダー・ギンズバーグって改めてスゴい!人だなぁと感嘆せずにはいられない。


TOHOシネマズ日比谷で上映している時に見るかどうか迷っていたところ、ふと気がついたら上映終了。で、リニューアルして以来足繁く通う新宿武蔵野館で上映していることがわかり鑑賞。見て良かった。

最近実話が多いアメリカ映画。こちらのヒロインも実在の人物でエンディングに本人が登場する。


自分の学業、育児、夫の看病、そして夫の学業の手伝い...とルースって半端ないほどパワフルな女性。「博士と彼女のセオリー/2014」でも夫の看病と育児に明け暮れる役を演じていたフェリシティは、頑張る女性がとても似合う。


ルース・ベイダー・ギンズバーグに「インフェルノ/2016」「怪物はささやく/2016」のフェリシティ・ジョーンズ。

マーティン・ギンズバーグに「君の名前で僕を呼んで/2017」のアーミー・ハマー。

メル・ウルフに「ガール・オン・ザ・トレイン/2016」のジャスティン・セロー。

ジェーン・ギンズバーグにケイリー・スピーニー。

アーウィン・グリスウォルドに「キリング・フィールド/1984」「ル・ディヴォース/パリに恋して/2003」「女神の見えざる手/2016」のサム・ウォーターストン。

ジム・ボザースに「ナチス第三の男/2017」のジャック・レイナー。

ドロシー・ケニオンに「ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声/2014」のキャシー・ベイツ。

監督は「ピースメーカー/1997」「ペイ・フォワード 可能の王国/2000」「ザ・エッグ ~ロマノフの秘宝を狙え~/2009」のミミ・レダー。


新宿武蔵野館にて(5/24まで上映)


# by margot2005 | 2019-05-22 19:01 | USA | Comments(0)

「パパは奮闘中!」

Nos batailles…akaOur Struggles2018 ベルギー/フランス

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オリヴィエはオンライン販売の倉庫で働いている。同僚のクレールを始めとして職場のみんなから信頼を得る現場の責任者でもある。残業続きで毎日がキツいが家に帰れば愛する妻ローラと可愛い息子エリオットと娘ローズが待っている。ところがある日突然ローラが家から姿を消してしまう。困ったオリヴィエは母ジョエルに助けを求め、友人で警察官のポールに相談に行く


今まで忙しくて家事や育児に参加していなかったオリヴィエ。子供たちに食べさす料理も作れなくて、夜にシリアルを出す始末。朝になればどの服を着せるのかもわからない。妹のベティに何とか子供たちの世話を頼むようお願いして来てもらった。しかしいつまでも頼るわけにいかず3人でなんとかしようと前に進み始める。


ジェマ・アタートン主演の「パリへの逃避行/2017」でも、突然妻が家出をして夫がうろたえるというストーリー。タイトルにあるように、英国ケント州に住む主婦タラがある日突然ユーロスターに乗ってパリに行ってしまう。そういえば映画の原題はズバリ「The Escape」。タラは日々の家事や子育てから逃げ出してしまったのだ。

本作ではローラから絵葉書が届き、彼女は生まれ故郷のヴィッサンに行ったということがわかる。ローラを探しにヴィッサンに赴くオリヴィエ。しかしローラを見つけることはできなかった。そしてローラがなぜ出て行ったのかは明かされないでエンディングを迎える。


仕事に忙しい夫が家事や育児に全く参加しない。妻にとってそれはとてもツライこと。私としても過去に子育て経験があるので逃げ出したい気持ちスゴくわかる。でも子供が可哀想だからやめておいた方が


wowowで鑑賞した「ロマン・デュリスの 偶然の殺し屋/2016」や「警視ヴィスコンティ 黒の失踪/2018」でのロマンは少々怪しいキャラ。

本作のロマンのこのような普通のパパ役って初めて見たけどとても素敵だ。

ロマンはパートナーとの間に2009年に生まれた男の子がいるそうで、映画の中のパパぶりも板についている。ドラマの中で息子エリオットにお前が頼りだ!と言うシーンがとてもリアル。


オリヴィエ・ヴァレに「彼は秘密の女ともだち/2014」「ゲティ家の身代金/2017」のロマン・デュリス。

エリオット・ヴァレにバジル・グランベルジェ。

ローズ・ヴァレにリナ・ジラード・ボス。

クレールに「女っ気なし/2011「バツイチは恋のはじまり/2012」のロール・カラミー。

ベティに「若い女/2017」のレティシア・ドッシュ。

ローラにルシー・ドゥベ。

ジョエルにドミニク・バラディ。

ポールにセドリック・ビエラ。

監督、脚本はギヨーム・セネズ。


新宿武蔵野館にて

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新宿武蔵野館に飾ってある来日したロマンのサイン


# by margot2005 | 2019-05-20 23:43 | フランス | Comments(0)

「ある少年の告白」

Boy Erased2018 オーストラリア/USA

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アメリカの地方都市に住むジャレッドは、牧師の父と優しい母の深い愛情を受け何不自由なく育ち大学生となる。寮生活が始まったある時、男子学生と過ごした一夜で、自分は男性が好きなのではないか?と気づく。そのことを両親に告げると二人は困惑し動揺を隠せない。やがて父は牧師仲間と相談し、ジャレッドを治療を目的とした矯正プログラムを行う施設へと送り込む


施設側は治療内容はすべて内密にすること…”と言う。そんな馬鹿なと思ったし、ゲイを公にしているグザヴィエ・ドランがなぜ出演して、矯正プログラムに参加している?と疑問だったがやはりこの施設は怪しかった。

ドラマは原作者ガラルド・コンリーが実際に体験した「矯正治療(コンバージョン・セラピー)」での出来事を中心に描いていて、米国で今でも行われていると言う。

ドラマの中でインチキだ!と怒り子供を施設から連れ出す親。ジャレッドも仲間が異常な治療を受けているのを見て施設を逃げ出す。


シアターで何度も何度も予告編を見てちょっと気になっていた一作。しかしながら宗教色が濃すぎてちょとキツかった。

実話でラストに主人公と両親の写真が映る。


映画のラスト近く…”孫を抱くことができないという父親の言葉が胸に迫る。

ジョエル・エドガートンの「ザ・ギフト/2015」に続く監督作品。この方脚本も書くし才能豊かな人物。

頑張っているルーカス・ヘッジズの次作は「ベン・イズ・バック」。


ジャレッド・イーモンズに「レディ・バード/2017」のルーカス・ヘッジズ。

ナンシー・イーモンズに「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア/2017」のニコール・キッドマン。

マーシャル・イーモンズに「ナイスガイズ!/2016」「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女/2017」のラッセル・クロウ。

ヘンリーに「ふたりの女王 メアリーとエリザベス/2018」のジョー・アルウィン。

ジョンに「たかが世界の終わり/2016」のグザヴィエ・ドラン。

ゲイリーに「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」のトロイ・シヴァン。

ゼイヴィアにテオドール・ペルラン。

ブランドンに「ベイビー・ドライバー/2017」のフリー。

監督、脚本、製作、出演(ヴィクター・サイクス)に「ラビング 愛という名前のふたり/2016」「レッド・スパロー/2018」のジョエル・エドガートン。


TOHOシネマズシャンテにて(既に上映終了/新宿シネマカリテで上映中)


# by margot2005 | 2019-05-18 23:56 | MINI THEATER | Comments(0)

「ビューティフル・ボーイ」

Beautiful Boy2018 USA

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ニックはスポーツ万能かつ優秀な学生で、父デヴィッドにとっては自慢の息子。そしてニックは父が再婚したカレンとの間に生まれたデイジーとジャスパーの良き兄でもある。将来を約束されていたかに見えたニックだったが、ふとしたはずみでドラッグに手を出しのめり込んでいく


オープニングは息子ニックが行方不明になったと慌てる父デヴィッドの姿から始まる。デヴィッドは思いあたる病院へ電話をかけニック・シェフが収容されていないか?と尋ねる。しかしどの病院にもニックはいなかった。


時折過去のシーンが挟み込まれる…12歳のニックが離れたところに住む母ヴィッキーに会いに行く。送りに空港に来た父は”I love you more than everything/全てをこえて愛していると言って息子を思い切り抱きしめるのだ。そのシーンは何度か繰り返され、父の息子に対する深い愛情が感じられて素晴らしい。

本作を見ることにしたのは昨年の秋にHollywood Expressで取り上げていて少々興味があった。シアターで予告編も繰り返し見たし...。

その時、父を演じるスティーヴ・カレルが良いなぁと思った。見終わって、スティーヴ・カレル素晴らしい!本作は彼の一押し映画としたい。

ティモテ・シャラメは映画のタイトルにぴったりのBeautiful Boyで、大熱演している。

映画の中で父デヴィッドが歌う”Beautiful Boy”はジョン・レノンが息子ショーンが生まれた時に作った名曲。


原作はデヴィッドとニック親子によって書かれている。製作はPlan B

そしてエンドクレジットに記されたアメリカ合衆国で50歳以下の死因のトップがドラッグの過剰摂取という現実にとても驚いた。


デヴィッド・シェフに「カフェ・ソサエティ/2016」のスティーヴ・カレル。

ニック・シェフ「君の名前で僕を呼んで/2017」「レディ・バード/2017」のティモテ・シャラメ。

カレン・バーバーに「恋は嵐のように/1999」のモーラ・ティアニー。

ヴィッキー・シェフに「ブリッジ・オブ・スパイ/2015」「母の残像/2015」のエイミー・ライアン。

ドクター・ブラウンに「ゲティ家の身代金/2017」ティモシー・ハットン。

ニック(12歳)に「IT/イットそれが見えたら、終わり/2017」のジャック・ディラン・グレイザー。

監督、脚本はフェリックス・ヴァン・ヒュルーニンゲン。


TOHOシネマズシャンテにて(既に上映終了/シネマカリテで上映中)


# by margot2005 | 2019-05-17 22:45 | MINI THEATER | Comments(2)

「アガサ・クリスティー ねじれた家」

Crooked House2017 UKUSA


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ある日、大富豪レオニデスが死んでいるのが発見される。一代で巨万の富を築いたレオニデスは先妻の死後ラスベガスで知り会った若い女性ブレンダと再婚していた。城のような屋敷にはブレンダ、ソフィア、長男夫妻のフィリップとマグダ、次男夫妻のロジャーとクレメンシイ、フィリップとマグダの子供でユースタス、ジョセフィーン、そして亡くなった先妻の姉イーディスが共に暮している。屋敷の全員が怪しい?果たして犯人は?


亡くなったレオニデスの孫のソフィアはチャールズ・ヘイワードの探偵事務所を訪ねる。面会したチャールズはソフィアの訪問に驚きを隠せない。そう、チャールズの外交官時代かつて二人は恋人同士だった。ソフィアは一族の誰かが祖父を殺したに違いないと訴え、チャールズに捜査を依頼する。やがてロンドン警視庁を訪れたチャールズは、タヴァナー主任警部から、レオニデスの死因は毒殺だと知らされる。


屋敷に到着したチャールズを迎えたのはレオニデスの前妻の姉イーディスだった。早速捜査を開始するチャールズだったが、この屋敷に住む人々は皆一筋縄ではいかない人々ばかり。おまけに全員に殺害の動機を感じるものがあり捜査は次第に厳しさを増していく。そんな折、第二の殺人が起こる。


ラスト、犯人はあっと驚く人物だった!

アガサ・クリスティーの小説は一時期ハマって何冊も読んだがこの本は読んでいない。というよりこの小説の存在も知らなかった。これはアガサ・クリスティーが最も満足している小説の一つと自伝で語っているらしい。クリスティーの小説ではこれより面白い作品がいっぱいあるにも関わらずそうなんだ読者と、作者本人じゃ感じ方が違うのかな?と思った。


グレン・クローズ、クリスティナ・ヘンドリックス、テレンス・スタンプ、ジュリアン・サンズ、ジリアン・アンダーソンと出演陣が実に豪華。

私立探偵チャールズを演じるチャーミングなマックス・アイアンズの初主演映画??

マックスは父ジェレミーに似てると思っていたけど、先週鑑賞した「ナショナル・シアター・ライヴ 2019/リア王」でケント伯を演じていた母シニード・キューザックにそっくり!


さすが英国!で、撮影された屋敷がゴージャス!

グレン・クローズが貫禄たっぷりで、テレンス・スタンプも頑張っている。元美青年ジュリアン・サンズが60代とは年月を感じる。そしてジョセフィーン役の少女オナー・ニーフシーは本作でも絶好調。大人になったオナー・ニーフシーに期待する。


チャールズ・ヘイワードに「ライオット・クラブ/2014」「天才作家の妻 -40年目の真実-/2017」「コンドル ~狙われたCIA分析官~/2018」のマックス・アイアンズ。

ソフィア・デ・ハヴィランドにステファニー・マーティーニ。

レディ・イーディス・デ・ハヴィランドに「天才作家の妻 -40年目の真実-」のグレン・クローズ。

ジョセフィーン・レオニデスに「マイ・ブックショップ/2017」のオナー・ニーフシー。

ブレンダ・レオニデスに「ダーク・プレイス/2015」のクリスティナ・ヘンドリックス。

タヴァナー主任警部に「アンコール!!/2012」「ビッグ・アイズ/2014」のテレンス・スタンプ。

フィリップ・レオニデスに「眺めのいい部屋/1986」「ボクシング・ヘレナ/1993」「宮廷料理人ヴァテール/2000」のジュリアン・サンズ。

マグダ・レオニデスに「英国総督 最後の家/2017」のジリアン・アンダーソン。

ロジャー・レオニデスに「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト/2013」「マダム・フローレンス! 夢見るふたり/2016」のクリスチャン・マッケイ。

クレメンシイ・レオニデスに「SHERLOCK シャーロック 忌まわしき花嫁/2017」のアマンダ・アビントン。

ユースタス・レオニデスにプレストン・ナイマン。

監督は「サラの鍵/2010」「ダーク・プレイス/2015」のジル・パケ=ブランネール。


角川シネマ有楽町にて


# by margot2005 | 2019-05-16 23:16 | UK | Comments(0)

「荒野にて」

Lean on Pete」2017 UK

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仕事を変えては住まいを転々とする父レイとポートランドに引っ越して来たチャーリーは15歳の少年で母親の顔も覚えていない。以前は伯母マージーが面倒を見てくれていたが、レイと大喧嘩の末連絡が途絶えたまま。レイは愛情深い人間だが自分の楽しみを優先している。そんなある日、家の近くにある競馬場で厩舎のオーナー、デルと出会う


映画を見るきっかけとなったのは「さざなみ」の監督作品だったから。英国人の監督がアメリカの大地(ロケはオレゴン州)を舞台に描くロード・ムービーはあまりにも切ない。


家計を助けるため16歳と偽りデルのもとで老競走馬リー・オン・ピートの世話を始めるチャーリー。定職もなく、家に職場の女を連れ込む不甲斐ない父レイは嫉妬に狂った女の夫に刺されてしまう。

父が殺されチャーリーは突然天涯孤独となる。そして馬ピートの死…。

ピートの死に打ちのめされたチャーリーは伯母と再会できるのだろうか?と、ドラマは胸が痛くなるほど辛くて悲しい。


主人公チャーリーを演じるチャーリー・プラマーは「ゲティ家の身代金」以前の作品で、本作で第74回ヴェネチア国際映画祭新人俳優賞(マルチェロ・マストロヤンニ賞)を受賞した。

チャーリー・プラマーは悲しい表情がスゴく似合う。スティーヴ・ブシェミ良いな。


チャーリーに「ゲティ家の身代金/2017」「冷たい晩餐/2017」のチャーリー・プラマー。

デルに「スターリンの葬送狂騒曲/2017」のスティーヴ・ブシェミ。

騎手ボニーに「メリンダとメリンダ/2004」「ゾディアック/2006」「冷たい晩餐」のクロエ・セヴィニー。

父レイにトラヴィス・フィメル。

伯母マージーにアリソン・エリオット。

監督、脚本は「さざなみ/2015」のアンドリュー・ヘイ。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて(既に上映終了/ヒューマントラストシネマ渋谷で時間限定で5/16まで上映


# by margot2005 | 2019-05-15 23:08 | UK | Comments(0)

「ナショナル・シアター・ライヴ 2019/リア王」

National Theatre Live: King Lear2018 UK

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「ナショナル・シアター・ライヴ2016/ハムレット」「ブラナー・シアター・ライブ2016/ロミオとジュリエット」が素晴らしかったのでリア王も鑑賞。

上の2作品はどちらもTOHOシネマズ日本橋の大スクリーンでかなりの迫力だったが、今回は池袋と渋谷のミニシアターでの上映。迫力はちょっと足りなかったがイアン・マッケランのリア王は素晴らしかった。


シアターへ行く前にシェイクスピアのリア王のあらすじをPCで確認した。シェイクスピアの四大悲劇の一つであるリア王は大昔に読んだ記憶がある。高齢で退位することになった王が3人の娘を招集し、その後末娘コーディリアが追放されるこれくらいしか覚えていなくて、あらすじ確認しておいて正解だった。


本作も台詞は古典で服装は現代風。王が腕に時計をはめていたり、ゴネリルがおしゃれなハイヒールを履いていたりする。コーディリアがフランスの軍服を着ているシーンもあった。

ケント公は男性ながら演じるのは女優のシニード・キューザックで、コーディリアはキュートな黒人女優アニタ・ジョイ・ウワジェが演じている。

娘に国(ブリテン)を分け与える時、地図にハサミを入れて切りわける様が面白くて、それはBrexitを思わせる演出らしい。

嵐のシーンでは舞台の天井から雨を降らせるリアルな演出にびっくりした。


リア王って、17世紀初頭(戯曲が書かれた時代)において親の財産の分配とか年老いた親の介護で揉めまくっていたわけで、それは現在にも通じるものがあるなと実感した。


「ハムレット」&「ロミオとジュリエット」上映の際の観客は若い女性でいっぱいだった。特に「ハムレット」の時はほぼカンバーバッチ、ファンの雰囲気で、今回も女性が多かった。シェイクスピアは男性より女性ファンが多いのかも?


イアン・マッケランと言えば「ロード・オブ・ザ・リング シリーズ/20012003」と「ホビット シリーズ/20122014」のガンダルフ役が有名だが、ブレンダン・フレーザーが輝いていた時の「ゴッド・アンド・モンスター/1998」のゲイの老人(元監督)役がとても印象に残っている。


リア王に「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「美女と野獣/2017」のイアン・マッケラン。

ケント伯に「魅せられて/1996」「イースタン・プロミス/2007」のシニード・キューザック。

グロスター伯に「チャーチル ノルマンディーの決断/2017」のダニー・ウエッブ。

コーディリアにアニタ・ジョイ・ウワジェ。

ゴネリルにクレア・プライス。 

リーガンにカースティ・ブッシェル。

道化 (Fool)にロイド・ハッチンソン。

エドガーに「ダンケルク/2017」のルーク・トンプソン。

エドマンドにジェームス・コーリガン。

オズワルドにマイケル・マトゥス。

コーンウオール公にダニエル・ラビン。

オールバニ公にアンソニー・ハウエル。

フランス王にカレブ・ロバーツ。


シネ・リーブル池袋にて(時間限定/夜間のみで上映中)


# by margot2005 | 2019-05-14 21:03 | UK | Comments(0)

「12か月の未来図」

Les grands esprits2017 フランス

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フランソワ・フーコーはフランスが誇る名門アンリ4世高校で国語を教えるエリート教師。父は著名な作家で妹キャロリンは彫金作家として活躍している。いわゆるブルジョワ一家で家庭も友人も職場もブルジョワだらけ。そんなフランソワがひょんなことから教育格差解消施策の一環として、パリ郊外の問題を抱える学校へ1年間限定で送り込まれる


映画解説に移民や貧困による教育格差が深刻化しているフランスの社会問題を背景に、問題中学校へと派遣された一人のエリート教師の挫折と奮闘を通して教育の意義と学ぶことの喜びをリアルかつ軽妙な筆致で描いた人間ドラマ。とある。


貧困層や移民の子供たちの教育問題を取り上げたフランス映画は「パリ20区、僕たちのクラス/2008」「ぼくたちのムッシュ・ラザール/2011」「奇跡の教室 受け継ぐ者たちへ/2016」「オーケストラ・クラス/2017」1作はカナダ製作)見ている。どの作品も訴えるものがあって素晴らしかった。本作も感動を呼ぶドラマだった。


アフリカからの移民たちの名前が覚えられなくて悪戦苦闘するフランソワ。パリから期間限定でやって来たエリート教師フランソワに敵対視する教師がいる一方で、フランソワの教え方を見習おうとする教師もいる。社会科教師クロエがその一人で、シングルのフランソワがフィアンセのいるクロエに一方的にを思いを寄せるなんだかフランス人らしからぬ行為が新鮮。


遠足に行ったヴェルサイユ宮殿でセドゥの取った行動が問題となり、協議の結果彼は退学となる。そこで立ち上がったのは他ならぬフランソワ。ことなかれ主義の校長に対抗し、セドゥを見事復学させることに成功する様はトレビアン!だった。

劣等感の塊だった生徒たちに学ぶことを教え自信を取り戻させることに成功したフランソワって...やるなぁ!!と感心しきり

僕もアンリ4世高校に入りたい!というセドゥに”一生懸命勉強すれば...”と答えるフランソワ。あのラストシーンには胸が熱くなる。


教師フランソワ・フーコーに「愛の犯罪者/2013」「盗聴者/2016」のドゥニ・ポダリデス。

セドゥにアブドゥライ・ディヤロ。

社会科教師クロエにポリーヌ・ユリュゲン。

キャロリンに「ジュリアン/2017」のレア・ドリュッケール。

監督、脚本はオリヴィエ・アヤシュ=ヴィダル。


岩波ホールにて(5/17迄)


# by margot2005 | 2019-05-12 21:30 | フランス | Comments(0)

イタリア映画祭2019...「幸せな感じ」

Euforia…akaEuphoria2018 イタリア

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ローマに住むマッテオはビジネスで成功を収め豪華なペントハウスに夜な夜な友人を招き享楽の人生を謳歌している。彼の兄エットレは学校教師で一人息子がいる。ある日、病院からエットレの病状の連絡を受けたマッテオは愕然となる。エットレは悪性の脳腫瘍で余命いくばくもなかった


マッテオはエットレを自身の家に住まわせ、本人には詳しい病状を明かさずに治療に専念させようとする。正反対の性格の兄弟は衝突もするが、治る病気だと説得するマッテオの言葉にエットレの気持ちも徐々にほぐれていく。エットレは妻ミケーラとの生活が破綻しており、恋人エレナと一緒になろうと考えていた。マッテオは心配する母を安心させるためエットレの病状を隠している。しかしエットレは真実をひた隠そうとするマッテオを責める。エットレは自分が長く生きられないことを知っていたのだ。


死がテーマの重い作品ながら随所にユーモアを交えて素晴らしい作品となっている。

マッテオのローマのペントハウスがスゴいゴージャス!!そして女性監督ならではの美しい映像がスクリーンを彩る。

ヴァレリア・ゴリノがこんなに良い映画を作るなんてそしてヴァレリアの元彼リッカルドがゲイ役とはナイス!

ヴァレリア・ゴリノ二度目の監督作品。前作のジャスミン・トリンカがヒロインの「ミエーレ/2013」が是非見たいものだ。

本作ではすっかりマダムの雰囲気のジャスミン・トリンカが素敵。

飄々とした感じのヴァレリオ・マスタンドレア良いな。

リッカルド・スカマルチョ映画は「西のエデン/2008」が一押しだったがこれは再び彼の一押し作品。


今年のGW10日もあったが映画祭は例年通りの開催日時。10日も休みがあったため他に出かけることがあって映画は3本しか見ることができなかった。

でも鑑賞した3本はどれも素晴らしかった。


マッテオに「ダリダ~あまい囁き~/2017」のリッカルド・スカマルチョ。

エットレに「テイートとエイリアン/2017」「ザ・プレイス/2017」のヴァレリオ・マスタンドレア。

ミケーラにイザベラ・フェッラーリ。

タティアナにヴァレンティーナ・チェルヴィ。

エレナに「いつか行くべき時が来る/2012」「サンローラン/2014」のジャスミン・トリンカ。

ルカにアンドレア・ジェルマーニ。

監督、原案、脚本は「エマの瞳/2017」のヴァレリア・ゴリノ。


有楽町朝日ホールにて


# by margot2005 | 2019-05-10 22:01 | 映画祭 | Comments(0)

イタリア映画祭2019...「ルチアの恩寵」

Troppa grazia…akaLucia's Grace2018 イタリア

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ルチアは30代の測量技師。ある夜、恋人で同居人のアルトゥーロと大げんかして彼を家から追い出してしまい、フェンシングに熱中する一人娘ローザと二人きりになる。そんな折、郊外の広大な農地に大規模なショッピングセンターの建設計画が持ち上がり、ルチアは市役所からの認可を得るため用地の測量の仕事を依頼される。現場に赴いたルチアはその地が原図とは異なり地質面での危険を隠すため多くの偽装が行われていたことに気づくが、仕事を失いたくないためだんまりを決め込む。そして再び赴いた現場で測量するルチアにベールを被った難民のような女性が声をかけてくる


神の母と名乗るその女性はルチアの家にも姿を見せ人々の元へ行き、教会を建てるように告げよと命じる。追い払っても出て行かないベールの女性から逃れようと、ルチアは友人クラウディアの家にローザを連れて押しかける女性はルチアにしか見えないのでローザは母の行動が理解できない。そしてクラウディアはルチアに精神科医に行くよう進める。


キリスト教をテーマにしているが宗教に全く縁のない私でも楽しめる面白い映画だった。そう本作はコメディ・ドラマ。

ヒロインがドラマの中で忙しくて神に祈っている暇なんてないわと言うのが実に可笑しかった。

教会を建てなさいと進言しているのにルチアが無視するのでベールの女性が怒ってルチアを叩いたり蹴ったりする様が笑える他の人には見えないからルチアの行動が怪し過ぎるのだ。

美しい景色が現れるラストは圧巻だった。


ヒロインのアルバ・ロルヴァケルは色々なキャラがハマる素敵なイタリア人女優。現在公開中の「幸福なラザロ」が楽しみ。

出番は少ないが、基本的にイケメンのエリオ・ジェルマーノが、今回は変な髪型の冴えない男役で印象付けている。


ルチアに「日々と雲行き/2007」「ザ・プレイス/2017」のアルバ・ロルヴァケル。

アルトゥーロに「ナポリの隣人/2017」のエリオ・ジェルマーノ。

パオロに「おとなの事情/2016」のジュゼッペ・バッティストン。

ベールの女性(聖母マリア)にハダス・ヤロン。

ローザにローザ・ヴァンヌッチ。

クラウディアにカルロッタ・ナトーリ

グイドにトマス・トラバッキ。

監督はジャンニ・ザナージ。


有楽町朝日ホールにて



# by margot2005 | 2019-05-09 21:44 | 映画祭 | Comments(0)