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「海賊じいちゃんの贈りもの」

「What We Did on Our Holiday」2014 UK
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ロンドンに暮すマクラウド一家はある日、祖父ゴーディの75歳のバースデイに参加するためスコットランドへと向かう…

アビーに「プライドと偏見/2005」「17歳の肖像/2009」「ゴーン・ガール/2014」「ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!/2013」「しあわせはどこにある/2014」のロザムンド・パイク。
夫ダグに「聖トリニアンズ女学院2 不良女子校生たちの最悪ミッション!パイレーツの秘宝をねらえ!!/2009」「ユナイテッド -ミュンヘンの悲劇-/2011」のデヴィッド・テナント。
ダグとギャビンの父親ゴーディに「カルテット!人生のオペラハウス/2012」「ホビット 決戦のゆくえ/2014」のビリー・コノリー。
ダグの兄ギャビンに「ジョニー・イングリッシュ/2003」「リトル・ストライカー/2000」のベン・ミラー。
ギャビンの妻マーガレットに「SHERLOCK(シャーロック)2/2012」のアメリア・ブルモア。
アビーとダグの長女ロッテイにエミリア・ジョーンズ。
長男ミッキーにボビー・スモールブリッジ。
次女ジェスにハリエット・ターンブル。
ギャビンの息子にケネスにルイス・デビー。
監督、脚本はアンディ・ハミルトン。

ダグとアビー夫婦は別居中で会えば喧嘩ばかりで3人の子供たちはうんざり。ギャビンの妻マーガレットも息子ケネスも人生に不満を抱えている。そしてギャビンとダグの父親ゴーディは病気療養中。

スコットランドに到着したマクラウド一家。しかし道中も到着後も両親の諍いに子供たちはにウンザリ気味で、祖父のゴーディも息子夫婦のいざこざにゲンナリしている。そこでゴーディは孫たちをビーチへと誘う。雄大なる景色の中で祖父と孫たちは代えがたい一時を送るが、眠るようにゴーディが亡くなってしまう。あわてた長女のロッテイは屋敷へと飛んで帰るが、大人たちはゴーディのバースディ・パーティの準備にてんてこ舞い。彼らはパーティの成功しか考えていないのだ。それを垣間見たロッテイはあきれ果て再びビーチへ戻ることにする。この後は実にユニークと言うのかあり得ないくらいの展開。

基本コメディなんだけどそれほど笑えるってほどの代物でもないし…。
ロザムンド・パイクの出演で公開されたのかも知れない?スコットランドが舞台のコメディってことで少々期待したが、感性が違うため彼らのユーモアの世界とはちょっとズレてしまって今ひとつだった。

“ホリディに我らがしたこと”と言う原タイトルから家族再生ドラマの雰囲気。警察沙汰になる子供たちの行動はかなり強烈だけれど…バイキング式の葬送はナイスだった。

角川シネマ新宿(11/6迄の上映)
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by margot2005 | 2015-11-05 20:51 | UK | Trackback | Comments(0)

「ヴェルサイユの宮廷庭師」

「A Little Chaos」2014 UK
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1682年、フランス。田園地帯に一人で住むサビーヌ・ド・バラは造園家という仕事に誇りを持ち日々精進している。そんなある日、1通の書状が届く。それはルイ14世がパリのルーヴルに代わってヴェルサイユに新しい王宮を置き、自らが望む最高の庭園を造るため、民間の造園家にも参加を募るというものだった。王の庭園建設の責任者はアンドレ・ル・ノートル。サビーヌは面接のためル・ノートルの家へ向かう…

サビーヌ・ド・バラに「とらわれて夏/2013」のケイト・ウィンスレット。
アンドレ・ル・ノートルに「ロフト/2008」「闇を生きる男/2011」「君と歩く世界/2012」「マイ・ブラザー 哀しみの銃弾/2013」のマティアス・スーナールツ。
フィリップ1世、オルレアン公に「プラダを着た悪魔/2006」「ジュリー&ジュリア/2009」「モネ・ゲーム/2012」のスタンリー・トゥッチ。
マダム・ル・ノートルに「Jの悲劇/2004」「カサノバ/2005」「クィーン/2006」「007 スカイフォール/2012」のヘレン・マックロリー。
現場監督ティエリー・デュラスに「フェイス/1997」「プルートで朝食を/2005」「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密/2014」のスティーヴン・ウォディントン。
モンテスパン侯爵夫人に「高慢と偏見/1995」「抱擁/2002」「英国王のスピーチ/2010」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ/2015」のジェニファー・イーリー。
監督、脚本、出演(ルイ14世)は「大統領の執事の涙/2013」「モネ・ゲーム/2012」「暮れ逢い/2013」のアラン・リックマン。

英国俳優アラン・リックマンと言えばブルース・ウイリスの「ダイハード/1988」のテロリスト役で有名。21世紀になってからは“ハリーポッター・シリーズ”で再び有名になった。本作はとても美しい映画でアラン・リックマンの隠れた感性を知った。彼の前監督作「ウィンター・ゲスト/1997」は残念ながら見ていない。是非見てみたいものだ。

ベルギー人俳優のマティアス・スーナールツ大好きなので楽しみにしていた一作。そういえば古典ものの彼を見たのは初めて。造園家アンドレ・ル・ノートルが似合っている。
アンドレ・ル・ノートルの名前を冠した薔薇がある。ドラマの中にそのピンクの薔薇とそっくりな一輪が登場し、サビーヌから王へ贈られるシーンはとても粋な計らいだ。
本作のテーマとなる“ロカイユの木立/舞踏の間”はヴェルサイユ宮殿で見たけれど、水が流れていないと雰囲気はゼロ。何か催しのある時には現在でも使っているのかと思う。

舞台はフランスながらロケ地は英国。1680年代と同じ景色が現存するなんてさすが英国かと感嘆する。
“ほんの少しの無秩序”という原タイトルがドラマの中で語られる。
女性の地位が全く確率されていなかった時代に、男たちと渡り合うサビーヌが逞しい。演じるケイト・ウィンスレットはナイスキャスティング。
美しいものを探求するサビーヌとル・ノートル...しかし二人は愛を失った者同志。美しい田園風景をバックに描かれる二人の出会いが中々素敵に描かれている。

角川シネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-10-22 00:20 | UK | Trackback | Comments(0)

「キングスマン」

「Kingsman: The Secret Service」 2014 UK
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ロンドン、サヴィル・ロウの高級テーラー“キングスマン”の仕立て職人ハリーは、どの国にも属さない諜報機関のエージェントで、仲間からはギャラハットと呼ばれている。ある日、同じくエージェントのランスロットが殺され、新人をスカウトしようと立ち上がる…

ハリー/ギャラハットに「リピーテッド/2014」のコリン・ファース。
ゲイリー・“エグジー”にタロン・エガートン。
マーリンに「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密/2014」「リピーテッド」のマーク・ストロング。
ロキシーにソフィー・クックソン。
アーサーに「スルース/2007」「ダークナイト ライジング/2012」のマイケル・ケイン。
リッチモンド・ヴァレンタインに「アヴェンジャーズ2012」「ジャンゴ 繋がれざる者/2012」のサミュエル・L・ジャクソン。
ガゼルにソフィア・ブテラ。
ランスロットに「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマン・チェスト/2006」「パイレーツ・ロック/2009」のジャック・ダベンポート。
アーノルド教授に「SWシリーズ/1977~1983」のマーク・ハミル。
監督、製作は「レイヤー・ケーキ/2004」「キック・アス/2010」「X-MEN:ファースト・ジェネレーション/2011」のマシュー・ヴォーン。

ハリーがスカウトした新人は貧困家庭で無駄な人生を送る若者エグジー。彼の父親はかつてキングスマンのエース・エージェントだった。キングスマンの新人テストに挑んだエグジーは、教官マーリンの下に紅一点のロキシーらと共に過酷な訓練に耐えに耐える。しかし選ばれるのランスロットの代わりのただ一人。この訓練がブラック・ジョークたっぷりで面白い。

教会での殺戮シーンと、天才IT富豪のリッチモンド・ヴァレンタイ ンの砦でのエグジーの奮闘はかなり盛り上がり楽しめる。ガゼルのキャラも強烈ながら面白い。
スパイの秘密兵器...靴の先から飛び出すナイフは“007ロシアより愛をこめて/19563”で見た記憶がある。あの傘は?レイフ・ファインズのスパイ映画「アベンジャーズ/1998」であのような傘がでてきたような記憶が…定かではない。
エグジーの犬J.Bもジェームズ・ボンドやジェイソン・ボーンからヒントを得たのじゃなくて、TVシリーズ「24ーTWENTY FOURー」のジャック・バウアーとは実にクール。とにかく色んなスパイ映画のパロディが盛り込まれていて楽しめる。

ジェームズ・ボンドのスーツはサヴィル・ロウの高級テーラーで仕立てるらしい。ハリー役のコリンとジェームズ・ボンドがダブって見える。あり得ないけどコリン・ファース、ボンドってナイスかも?
ボスの名前がアーサーで.ランスロットやギャラハット、マーリンとアーサー王伝説に登場する人物の名前が粋だ。円卓はなかったけど...。
マーク・ストロングが訓練生のお父さんみたいでナイス。

コリンとマークの出演に初日に見に行ったところスゴく混んでいて驚いた。血だらけの凄まじい殺し合いに“痛快バイオレンス・スパイ・アクション”はものすごく面白かった。R15+なのでマジで大人が楽しめるスパイ・アクション映画。
ボディダブルはありだろうけど、コリンのアクションがスゴい。そしてウエールズ出身のタロン・エガートンがキュートなのだ。
ジャック・ダベンポート好きなのだけど、あっという間に殺されてしまってがっくり。
ルーク・スカイウォーカー、マーク・ハミルの出演に驚き。と言ってもエンドクレジットで知った。アレじゃ見てもわからない。
あの結末から続はなし?でも続があればとても嬉しい。

日比谷 みゆき座にて
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by margot2005 | 2015-09-19 22:34 | UK | Trackback(19) | Comments(2)

「天使が消えた街」

「The Face of an Angel」2014 UK/イタリア/スペイン
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2007年、イタリア、シエナで英国人留学生エリザベスが殺害され、容疑者としてルームメートのアメリカ人留学生ジェシカと、その恋人が逮捕される。時がたち2011年のイタリア、シエナ。今、裁判所で一審で有罪判決を受けた彼らの控訴審が始まろうとしている…

トーマス・ラングに「ニューヨーク、恋人たちの2日間/2012」「誰よりも狙われた男/2013」のダニエル・ブリュール。
シモーン・フォードに「ハード・ラッシュ/2012」「トータル・リコール/2012」のケイト・ベッキンセール。
メラニーに「アンナ・カレーニナ/2012」のカーラ・デルヴィーニュ。
エドゥアルドに「ナポレオンの愛人/2006」「錆び/2011」「司令官とコウノトリ/2010」「家の主たち/2012」「自由に乾杯!/2013」「幸せの椅子/2013」のヴァレリオ・マスタンドレア。
監督は「マイティ・ハート/愛と絆/2007」「イタリアは呼んでいる/2014」のマイケル・ウィンターボトム。

2007年にイタリアの古都ペルージャで留学生殺人事件が起こった。“アマンダ・ノックス事件”と名づけられたそれは日本人にとって知る由も無いが、欧米のメディアで大センセイションを巻き起こしたという。映画の舞台はトスカーナ地方シエナに置き換えられている。

主人公はロンドン在住の映画監督トーマス・ラング。トーマスは事件をテーマにフィクション映画を作ろうと取材のためシエナに赴く。ローマ在住のアメリカ人ジャーナリストのシモーンを案内役に取材を進めるが、伝わって来るのはスキャンダラスな話ばかり。トーマスは真実を描きたいと思っていたのでシモーンが紹介してくれた報道陣とは一線を置くことになる。そんな折、カフェで英国からの留学生メラニーと出会う。

ドラマの大筋はトーマスの心理状態...シエナにいる彼はL.A.に住む別れた娘が恋しくてならない。そしてシモーンに欲望を覚え、メラニーのはつらつとした若さに魅了されている。映画の脚本は中々進まず焦りからドラッグを買い求める。

シモーンに紹介されて出会ったシエナ在住の少々奇怪なるイタリア男エドゥアルドの存在が面白い。演じるのはヴァレリオ・マスタンドレア。出番は少ないながら独特の魅力を放つヴァレリオ・マスタンドレアが良いな。メラニー役のカーラ・デルヴィーニュも然り。
ケイト・ベッキンセールはニコル・キッドマン同様苦手な女優。
ダニエル・ブリュールの映画はたくさん見ている。この人は俳優っぽくないというのか地味で、ドラマの中の低迷中の監督役がしっくりくる。

映画にはそれほど引込まれなかったが、トスカーナ地方のシエナが素晴らしく美しくて魅せられる。世界中の人に愛されるあのカンポ広場でも撮影されていた。
映画を見終わって記憶に残ったのはシエナの美しい街だけ?

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-09-15 21:46 | UK | Trackback(3) | Comments(0)

「ブラック・シー」

「Black Sea」 2014 UK/USA/ロシア
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元海軍の英国人ロビンソンは潜水艦に30年近く乗船してきた男。サルベージ会社での過酷な仕事は家族をも犠牲に働き続けた。しかしある日突然”もう必要がない。”の一言で解雇される。やがてロビンソンの元に昔の仲間から一攫千金の仕事が舞い込む…

ロビンソンに「サイド・エフェクト/2013」「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」のジュード・ロウ。
ダニエルズに「アルゴ/2012」「それでも夜は明ける/2013」「フライト・ゲーム/2014」「FRANK -フランク-/2014」のスクート・マクネイリー。
フレーザーに「ニュー・ワールド/2005」「ノウイング/2009」「アニマル・キングダム/2010」「ダークナイト ライジング/2012」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」「美しい絵の崩壊/2013」のベン・メンデルソーン。
リアムにカール・デイヴィス。
ピータースに「ノーウェアボーイ ひとりぼっちのあいつ/2009」のデヴィッド・スレルフォール。
レイノルズにマイケル・スマイリー。
トビンにボビー・スコフィールド。
ブラッキーに「ウォンテッド/2008」コンスタンチン・ハベンスキー。
ザイツェフにセルゲイ・プスケパリス。
モロゾフに「誰よりも狙われた男/2013」のグリゴリー・ドブリギン。
ババにセルゲイ・ヴェクセル。
レフチェンコにセルゲイ・コレスニコフ。
ロビンソンの元妻クリシーに「ヴィーナス/2006」「善き人/2008」のジョディ・ウィッテカー。
監督、製作は「ラストキング・オブ・スコットランド/2006」「消されたヘッドライン/2009」「第九軍団のワシ/2009」のケヴィン・マクドナルド。

金塊と共に黒海に沈んだUボート捜索のボス(艦長)となったロビンソンは、英国とロシアの12人の男を集め、ダニエルズが調達してきた、ロシア製の老朽化したディーゼル潜水艦に乗り込む。
ロビンソンは“獲物の分け前”は当分にすると発表するが、潜水のプロ、フレーザーらから“ロシア人と一緒とは許せない!”と反撥の声が上がり始める。やがて潜水艦の中で英国人とロシア人の一触即発の闘いが始まる。

殺し合いにも発展した闘いの後、彼らは果たして無事金塊を手にしたのだろうか?緊迫する密室、潜水艦の中で繰り広げられる、最高に男臭い海底サスペンス・ドラマのラストは??
殺し合いに発展するのはちょっと頂けなかったけど、男のロマンというのか?密室での男のドラマは中々面白かった。で、おじさん多数のシアターに納得。

タイトルの“ブラック・シー”とはヨーロッパとロシアの間にある内海“黒海”のこと。1941年ヒトラーがソ連のスターリンに融資(戦争には金がかかる...)を求め、金塊がボートで送られたという。しかしボートは黒海のジョージア(グルジア)寄りの所に沈んだらしい。
海の底から金塊を見つけ潜水艦に積み込むシーンは迫力あった。

wowowでジュード・ロウ主演の「ドム・ヘミングウェイ/2013」を見た。今年45歳になるジュードは、かつてモテる男の代名詞的存在だった。でも「アンナ・カレーニナ」辺りから、髪の薄さも相まっておじさん化し、「ドム・ヘミングウェイ」では完璧オヤジの風貌でかつての面影は何処に…。もうロマコメは無理??

新宿武蔵野館にて
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by margot2005 | 2015-08-25 23:44 | UK | Trackback | Comments(0)

「ベルファスト71」

「'71」2014 UK
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“ストリートの先は「戦場」だった…”

ゲイリー・フックに「ヒットマン レクイエム/2012」「300 <スリーハンドレッド> ~帝国の進撃~/2014」のジャック・オコンネル。
MRFの軍曹レスリー・ルイスに「パッション/2012」「おみおくりの作法/2013」のポール・アンダーソン。
MRFの将校サンディ・ブラウニングに「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族 シリーズ/2011~2013」「プロメテウス/2012」のショーン・ハリス。
アーミテージ中尉に「レイルウェイ 運命の旅路/2013」のサム・リード。
元軍医のエーモンにリチャード・ドーマー。
エーモンの娘ブリジッドに「あなたを抱きしめる日まで/2013」のチャーリー・マーフィー。
IRA暫定派メンバーのポール・ハガティに「シャドー・ダンサー/2012」のマーティン・マッキャン。
同じくクインにキリアン・スコット。
同じくショーンにバリー・キーガン。
IRAのベテラン兵士ボイルに「シャドー・ダンサー」「アンナ・カレーニナ/2012」のデヴィッド・ウィルモット
監督はヤン・ドマンジュ。

シアターで予告を見ていなかったら見過ごしていたかも知れないサバイバル・アクション映画で、架空の物語ながら途方もなくリアルなドラマでもある。
たった一人で戦場と化した適地に置き去りにされた若き英国軍二等兵ゲイリーは生きて故郷ダービシャーに帰れるのだろうか?

1971年、ゲイリーは幼い弟にしばしの別れを告げ、過酷な訓練を積んだ後、紛争が激化する北アイルランド・ベルファストに送り込まれる。
今その地はアイルランドの統一を目指すカトリック系住民と、英国との連合維持を望むプロテスタント系住民との間の緊張がピークに達する勢いとなっていた。やがて街の治安維持を目的にパトロールを開始したアーミテージ中尉の部隊はあっという間に暴動に巻き込まれてしまう。民衆と部隊の揉み合いでカオス(無秩序)となった街で、武器を盗まれたゲイリーは自分の銃を取り戻すため奔走する。しかしその間に部隊は退散してしまい、ゲイリーはたった一人敵陣の中に取り残されてしまう。

兵士の安否を気遣いもしない将校を始めとして、怪我を負ったゲイリーを助けるエーモン親子や、母親に内緒で過激なグループに身を投じる若者ショーン...弟思いの心優しい青年ゲイリーと彼らの人間模様も織り込まれている。
ゲイリーとブリジッドの間で“デヴィッド・ボウイは好き?”と言う会話が交わされ時代を感じる。
英国軍二等兵ゲイリーの苦悩に満ちたサバイバル・ドラマは中々見応えがあった。

IRA問題を描いた映画はたくさんある。記憶に残るのはニール・ジョーダンの「クライング・ゲーム/1992」、ジム・シェリダンの「父の祈りを/1993」、同じくジム・シェリダンの「マイケル・コリンズ/1996」、そして「麦の穂をゆらす風/2005」「シャドー・ダンサー/2012」。それぞれに見応えのある作品ばかり。そして本作はとてもリアルに描いてありかなり衝撃的。
主演のジャック・オコンネルは英国とアイルランドのハーフだそう。ちょっとキュートなジャックの今後に期待したい。

新宿 武蔵野館にて
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by margot2005 | 2015-08-14 22:29 | UK | Trackback(6) | Comments(0)

「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分」

「Locke」2013 UK/USA
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“この道の先に果たすべき約束がある…”

アイヴァン・ロックに「ロックンローラ/2008」「裏切りのサーカス/2011」「ダークナイト ライジング/2012」「チャイルド44 森に消えた子供たち/2014」のトム・ハーディ。
ベッサンに「思秋期/2010」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「私が愛した大統領/2012」のオリヴィア・コールマン。
カトリーナに「アンナ・カレーニナ/2012」「ウォルト・ディズニーの約束/2013」のルース・ウイルソン。
ドナルに「SHERLOCK(シャーロック)/2010~2014」「ジミー、野を駆ける伝説/2014」「パレードへようこそ/2014」のアンドリュー・スコット。
ガレスに「ジャックと天空の巨人/2013」のベン・ダニエルズ。
エディに「インポッシブル/2012」のトム・ホランド。
ショーンに「ブロークン/2012」のビル・ミルナー。
監督、脚本は「堕天使のパスポート/2002:脚本」「イースタン・プロミス/2007:脚本」「ハミングバード/2012」「マダム・マロリーと魔法のスパイス/2014:脚本」のスティーヴン・ナイト。

見たい、見たいと思いながら中々見に行けなくて、公開以来1ヶ月以上たってしまったがやっと見ることができた。
原タイトルは主人公の名前。
アイヴァン・ロックは愛する妻カトリーナと二人の息子と幸せな日々を送っている。ヨーロッパ最大級となる建設プロジェクトの現場監督であるアイヴァンは着工を翌日に控え、今夜は家族と共に過ごす予定だった。サッカーを見ながら…。しかし一本の電話が彼の人生を狂わせる。

今、旬の俳優トム・ハーディが素晴らしくて少々感動してしまった。
ドラマはトム・ハーディの一人芝居。ベッサンとカトリーナ役に声だけ出演のオリヴィア・コールマンやルース・ウイルソン...ぴったりの配役で顔が浮かびそうだった。
そもそもスティーヴン・ナイトは脚本家出身で、初めて監督作はジェイソン・ステーサム主演の「ハミングバード」。それは中々素敵な映画だった。そして本作は前作とは全く趣が違うワンシチュエーション・ドラマ。
病院で一人ぽっちで不安極まりない妊婦のベッサン。アイヴァンの妻であるカトリーナと二人の息子。アイヴァンの上司ガレスと彼の部下のドナル...夜のハイウエイをロンドンに向けて走るBMWの中で電話でのやり取りだけで成り立つドラマは素晴らしく斬新。
今迄見たトム・ハーディ映画のキャラクターは個性的なものが殆ど。しかし本作は普通の働き盛りの男役。それがとても素敵に似合ってスゴく良かった。

時折アイヴァンの独白も挟み込まれる。それは全て彼の父親に向けられたもので、父親との間にかなりの確執があったように映る。だからアイヴァンは生まれてくる子供の父親になることを正しいことと判断しそれにしがみついたのかも知れない。
しかしロンドン出張中にワインを飲み過ぎたせいで43歳の女性と関係を持ってしまった代償はあまりにも大きかった。
ベッサンはアイヴァンに“愛している!”と訴えるが、彼は“愛していない。”と返すのだ。でも、でも彼女の元へ駆けつけようとしている。一方で妻には“愛している!”“帰るところは君のいる家だ。”と主張する。これって男のわがままだろうか?
過去に一度だけの関係と言い訳する夫に、一度だけじゃないわよね?と迫り、本当にあなたの子なの?と再び迫る妻の気持ちが良く理解できてズシンとくる。

IMBbの“No turning back/後戻りできない”というTaglineがナイス。
TOMATOMETERは91%。

ちょっとネタばれ…
アイヴァンが頑なまでにこだわった“生まれてくる子供の父親になるという、男としてすべき正しいこと”。しかしたった一度の過ちを妻は許してくれなかった。やるせないラストが胸を打つ。


恵比寿ガーデンシネマにて
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by margot2005 | 2015-07-30 21:21 | UK | Trackback(4) | Comments(0)

「踊るアイラブユー♪」

「Walking on Sunshine」2014 UK/USA/イタリア
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イタリア、プーリア州の海辺の町。ある日、姉マディの結婚式に出席するため妹のテイラーがロンドンからやって来る。やがてマディが紹介したフィアンセはテイラーの3年前の初めての恋の相手ラフだった…

マディにアナベル・スコーリー。
テイラーにハンナ・アータートン。
ラフにジュリオ・ベルーチ。
ダグに「いつか晴れた日に/1995」「ユアン少年と小さな英雄」のグレッグ・ワイズ。
エレーナにレオナ・ルイス。
リルにケイティ・ブランド。
監督はマックス・ギーワ&ダニア・パスクィーニ。

「サンシャイン/歌声が響く街/2013」に続くUK版ミュージカルで舞台はイタリア、プーリア。
ほぼ10年ぶりくらいに見たエマ・トンプソンの夫グレッグ・ワイズが懐かしい。ハンナ・アータートンはジェマ・アータートンの妹だそう。そしてイタリア人のジュリオ・ベルーチがスーパー級にゴージャス!
シアターで何度も、何度も予告編を見ていてちょっと気になっていた一作。結末も予想出来るとてもシンプルなストーリー。でもたまに頭を空っぽにしてこういった映画を見ると爽やかな気分になる。

ミュージカル・ラヴコメディの本作の楽しみは登場する80年代のヒット・ポップス。あの時代のmusicはとてもとても懐かしくて大感激!プーリアの景色は美しいし言うことなし。
ジョージ・マイケルの“Faith”って女性が歌うのも中々素敵。ロクセットの“It Must Have Been Love”は80年代で一番好きな曲だし、マドンナや今は亡きホイットニー・ヒューストン、デュラン・デュラン、シンディ・ローパー、ワム!etc.ヒット作のオンパレードにしばし酔いしれた。そして今だ活躍中のマドンナってやはりスゴい!
musicはもちろん最高ながらダンスも良かった。マックス・ギーワ&ダニア・パスクィーニが作った英国のダンス・ムービー「ストリートダンス」シリーズが見てみたい。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2015-07-28 23:54 | UK | Trackback | Comments(0)

「グローリー/明日への行進」

「Selma」2014 UK
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キング牧師の“セルマの大行進”を描いた重厚なる感動の実話。

マーティン・ルーサー・キング・Jr.に「ペーパーボーイ 真夏の引力/2012」「大統領の執事の涙/2013」のデヴィッド・オイェロウォ。
コレッタ・スコット・キングに「アベンジャーズ/1998」「プライド&グローリー/2008」のカーメン・イジョゴ。
リンドン・B・ジョンソン大統領に「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」「パーフェクト・プラン/2013」のトム・ウイルキンソン。
大統領の側近リー・ホワイトに「リトル・イタリーの恋/2003」「パブリック・エネミーズ/2009」「アバター/2009」「テッド/2012」のジョヴァンニ・リビシ。  
ジョージ・ウォレス州知事に「インクレディブル・ハルク/2008」「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け/2012」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札/2014」のティム・ロス。
SCLC(南部キリスト教指導者会議)のジェイムズ・ベベルに「ウォンテッド/2008」「フェイク シティ ある男のルール/2008」「ラン・オールナイト/2015」のコモン。
同じくラルフ・アバナシーに「リンカーン/2012」のコールマン・ドミンゴ。
黒人(アフリカン・アメリカン)女性アニー・リー・クーパーに「プレシャス/2009」「大統領の執事の涙」のオプラ・ウィンフリー。
連邦政府の弁護士ジョン・ドアーに「GOAL!/ゴール!/2005」「さよなら。いつかわかること/2007」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」「アメリカン・ハッスル/2013」「デビルズ・ノット/2013」のアレッサンドロ・ニヴォラ。
アラバマ州の弁護士フレッド・グレイに「アメリカン・ギャングスター/2007」「大統領の執事の涙」のキューバ・グッディング・J.r.。
監督はエヴァ・デュヴァネイ。

映画は1963年に起きたアラバマ州バーミングハムでのバプティスト教会爆破事件から始まる。
先月サウスカロライナ州チャールストンで起こった教会銃乱射事件を思い出した。そこはかつてキング牧師が演説を行ったこともある教会だそう。50年たった今でもまだヘイトクライムが起こるアメリカってちょっと悲しい。

1965年2月。アラバマ州マリオンで黒人(アフリカン・アメリカン)の集会が開かれ、それを阻止しようとした州警察が参加者を襲うという事件が起こる。殴られる母親と祖父をかばって白人警察官を殴り返したジミーは追いつめられ叩きのめされる。瀕死の重傷を負い病院へ運ばれるが、どの病院も彼の手当をしようとはせずジミーは死んでしまう。黒人たちは激しい怒りを覚え、キング牧師はジミーの葬儀で大演説する。

今から50年前の1965年3月7日。アラバマ州セルマから州都のあるモンゴメリーへと、黒人の選挙権を求め平和的なデモ行進をしていた人々が、警官隊に暴力で弾圧される。“血の日曜日事件”と呼ばれたその出来事はアメリカ全国でTV放送され、国民に衝撃をもたらす。やがてキング牧師の呼びかけに大勢の人々が集まり、人種の壁を超えた歴史的な大行進へとつながって行く。

世界が認めた受賞理由が“アメリカ合衆国における人種偏見を終わらせるための非暴力抵抗運動”としてノーベル平和賞をキング牧師に与えたというのに、その後も本国では認めらない現実に驚く。ドラマはキング牧師の暗殺まで描くのか?と思っていたが、原タイトル通り「Selma」での出来事を感動を込めて描いている。

アカデミー作品賞の候補にもなった本作の主人公マーティン・ルーサー・キング・Jr.の生涯を描いたドラマは過去にないそうだ。スパイク・リー監督、デンゼル・ワシントン主演の「マルコムX/1992」を思い出した。本作にもほんの少しマルコムXが登場する。
リンカーン記念堂前での有名なスピーチ“I Have a Dream”と、ノーベル平和賞を受賞した事実は知っているが“セルマの大行進”は詳しくは知らない。そういえば「大統領の執事の涙」でもキング牧師が大きく関わった公民権運動が語られていてデヴィッド・オイェロウォやオプラ・ウィンフリーが出演している。
デヴィッド・オイェロウォはキング牧師役似合っている。
ジョヴァンニ・リビシの老けぶりに驚き。
エンディングに流れるコモンとジョン・レジェンドの「Glory」はアカデミー賞歌曲賞を受賞した。
ドラマにも出演するコモンってスゴくクール。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2015-07-09 21:42 | UK | Trackback(8) | Comments(2)

「ターナー、光に愛を求めて」

「Mr. Turner」2014 UK/フランス/ドイツ
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ロマン主義の巨匠ジョゼフ・マロ—ド・ウィリアム・ターナーを描いたヒューマン・ドラマ。

ジョゼフ・マロ—ド・ウィリアム・ターナーに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「魔法にかけられて/2007」「英国王のスピーチ/2010」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」のティモシー・スポール。
ハンナ・ダンビーにドロシー・アトキンソン。
ソフィア・ブースに「人生は、時々晴れ/2002」のマリオン・ベイリー。
ウィリアム・ターナー・シニアに「英雄の証明/2011」のポール・ジェッソン。
天文学者メアリー・サマヴィルに「家族の庭/2010」「はじまりは五つ星ホテルから/2013」のレスリー・マンヴィル。
サラ・ダンビーに「家族の庭」「ビトレイヤー/2013」のルース・シーン。
美術評論家ジョン・ラスキンに「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~/2013」のジョシュア・マクガイア。
監督、脚本は「秘密と嘘/1996」「ヴェラ・ドレイク/2004」「家族の庭/2010」のマイク・リー。

ジョゼフ・マロ—ド・ウィリアム・ターナーは1775年ロンドン、コヴェント・ガーデンの理髪師の息子として生まれた。映画では説明されていないが彼には精神疾患を持つ母親がいて、彼女のその姿を見るのに耐えられなかったらしい。
ターナーにまつわる女性…若い頃の恋人サラとの間に生まれた娘が二人いるが共に暮らすことはなかった。晩年ロンドンのチェルシーで共に暮らしたソフィアが心の支えだったのかも知れない。ターナーの家政婦ハンナは生涯彼に尽くし、一方的な愛を捧げたように映る。サラや娘たちと一緒に住まないで父親と暮らしたターナーは父親しか愛さなかったのかも知れない。

「ハリー・ポッター」シルーズで広く知られるティモシー・スポールながら、そのシリーズはほとんど見ていないので、彼のキャラクターもよくわかっていない。わたし的には「魔法にかけられて」やwowowで見た「ラブ・パンチ/2013」などコメディが似合う俳優というイメージ。しかし本作では自信家で偏屈な男を大熱演している。
「画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密/2012」より本作の方が良かったかな?
英国とウエールズでロケされた景色がドラマに溶け込んで素晴らしく美しい。
時の女王ヴィクトリアに“汚い絵ね。”と酷評されたにも関わらず、国に寄贈したのはたくさんの人々に自分の絵を見て欲しかったに違いない。

2013年の秋に上野の東京都美術館で催された”ターナー展”で見た数々の絵画を思い起こした。あの時、結構たくさんの絵画が紹介されていてた。
BSの旅番組で見たロンドンのテート・ブリテン美術館にターナー専用の展示室があるのでいつか見てみたいものだ。
映画に登場する美しい景色の数々…ターナーはスケッチ旅行でコッツウォルズを最初に訪れたとBS番組で紹介されていた。

女王が“汚い絵ね。”といったターナーの絵...晩年はモネと同じく目が良く見えていなかった様子。似たような絵画をよくもあんなにたくさん描いたのものだと感嘆する。
全体的にかなり見応えのある映画で主演俳優のティモシー・スポールが素晴らしかった。
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ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-07-05 00:12 | UK | Trackback(2) | Comments(0)