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「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」

a0051234_123868.jpg「Stoned」2005 UK
監督はスティーヴン・ウーリー。
主演ブライアン・ジョーンズにレオ・グレゴリー。
ローリング・ストーンズ結成時リーダーだったギタリストのブライアン・ジョーンズ。彼の27年の短い生涯を描いたサスペンス・ドラマ。
ブレイク前のビートルズのメンバーの一人だったスチュアート・サトクリフの短すぎる人生を描いた「バック・ビート/1993」を彷彿とさせる作品。
監督のウーリーは「バック・ビート」のプロデューサーでもある。
運命の女性がそれぞれの作品に登場するのも偶然とは思えないのだが...
コレは実話である。
原タイトルは俗語で“酒・麻薬で酔った”と言う意味。
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昔、昔、どちらかと言えば“ビートル・マニア”だったので、ビートルズのレコードは殆ど持っていて、ローリング・ストーンズものはそれなりにだった。
しかしローリング・ストーンズ...ブルースを歌う彼らには素晴らしいものがあったのでやはり大ファンだった。
60年代に発生し、21世紀の今でも活躍しているバンドってスゴイものがある。
おそらくラストかなと?思える彼らの全世界ツアーも終了したようだが...
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ポップ路線で売ろうとするグループに反撥を覚えるリーダーのブライアン・ジョーンズ(グレゴリー)はロンドンを離れ風光明媚な田舎に住処を移す。
そしてドイツ人女優アニタ・パレンバーグ(モネット・メイザー)と出会い恋に落ちるブライアン。
名声も金もゲットしたブライアンはいつしか酒と、麻薬に溺れ身を滅ぼしていく。
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ブライアン・ジョーンズがロンドンを離れて住んだ家。それは“くまのぷーさん”の作者A・A・ミルンも住んだというコッチフォード農場。
彼はチェルトナムの生まれという。そこはコッツウオルズ地方である。緑豊かな環境に生まれ育ったブライアンはロンドンの喧噪から離れて静かに暮らしたかったのだろうか?
サリー州でロケされたという田園風景が素晴らしく綺麗!
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映画ではストーンズのメンバーは殆ど登場しない。その中で一番出てくるのはキース・リチャーズ。後、ミック・ジャガー&チャーリー・ワッツが少々登場するのみ。
キースたちを演じる俳優たち...余り似ていない...まぁそっくりさんを配するのは無理があるというもの。
ミック役のルーク・デ・ウルフソンは余りにキュート過ぎちゃって笑える。
ラストで、“ブライアンが死んだからローリング・ストーンズも終わりだ!”と言う台詞に対し“いやブライアンがいなくてもローリング・ストーンズは永遠に活躍する!”と言う台詞がニクい。
60年代〜21世紀の今迄大活躍した彼らには哀しい過去があったんだと、「バック・ビート」同様感動してしまった。“ブライアン安らかに...”
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by margot2005 | 2007-08-31 01:37 | UK | Trackback | Comments(8)

「デス・パズル」

「Class of '76」2005 UK
UK製作のTVサスペンス・ドラマで、主演の刑事トム・モンローに「フェイス/1997、リトル・ストライカー/2000」のロバート・カーライル。
彼のパートナー、スティーヴンに「ヴェラ・ドレイク/2004」のダニエル・メイズ。
モンローと出会うケイトにクレス・スキナー。
監督はアシュレイ・ピアース。
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深夜の幹線道路で交通事故が起き、男が亡くなる。自殺と断定された男の名はパット。
しかし捜査の段階でパットの車の中に残されたカセット・テープを発見した刑事トム・モンロー(カーライル)は、そのテープに録音されていた奇妙とも思える告白に疑いを抱く。
死の直前、ガソリン・スタンドの防犯カメラに映し出されたパットの姿は、尋常ではなく、何かに怯えて車を離れたように映っていた。
物語は30年前に戻る...
1976年、スコットランド海沿いの街コーントン。ツリー・ハウスの周辺で遊ぶ子供たち。
子供たちの一人エイミーは何ものかに殺害されたが、それは未だ解き明かされていない迷宮入り事件だった。
しかし30年後、亡くなったパットの部屋には、少年時代の彼やエイミーを含む級友30数人が映った記念写真や新聞の切り抜きが残されていた。
そして写真にマークされた人間が次々に死んで行った事実を知るモンロー。
おまけに30数人の同級生の中で、一人だけ背が低く、幼そうな子供が映っている事実も発覚する。
そんな折、級友の一人コリン(ショーン・ギャラガー)が車にひき殺されそうになり病院へ運ばれる。そこの病院には同じく同級生のケイト(スキナー)がドクターとして働いていた。
モンローはコリンとケイトを病院に訪ねる。
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地味なTV映画なのだが、お気に入りのカーライルが主演ということと、なんか結末が気になって一気に観た。合わせて140分なのに、DVDはなぜか?2本立てとなっている。
「フルモンティ/1997」のロバート・カーライルも1961年生まれなので、今や中年のoyajiの域に達している。
それとだが、カーライルってハンサムでもないし、ナイス・バディでもないのに、なぜか??惹き付けられるチャーミングな俳優。
ロケ場所となったロンドン北東にあるLeigh-on-Seaが美しい!
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by margot2005 | 2007-07-25 01:51 | UK | Trackback | Comments(4)

「イン・マイ・カントリー」

a0051234_0194670.jpg「Country of My Skull」...aka 「In My Country」2004 UK/アイルランド/南アフリカ
主演は「S.W.A.T./2003」「ツイステッド/2004」のハリウッド俳優サミュエル・L・ジャクソンと 「隠された記憶/2005」「こわれゆく世界の中で/2006」のフランス女優ジュリエット・ビノシュ。
ジャクソン&ビノシュのミスマッチが素敵なのと、全編、南アフリカでロケされたという景色が素晴らしく美しい!
監督はピアース・ブロスナンの「テーラー・オブ・パナマ/2001」のジョン・ブアーマン。「テーラー・オブ・パナマ」も中々見応えのあるサスペンス・ドラマだ。
ネルソン・マンデラが大統領に就任、後、アパルトヘイトが終焉を迎える1995年の南アフリカ共和国が舞台のヒューマン・ドラマ。
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マンデラ政権下でツツ司教を代表とする真実和解委員会は、アパルトヘイトによる人種差別で虐待を行った白人と、虐待された黒人(家族)の双方から話を聞き、事実を話した白人には恩赦を与えていた。
真実和解委員会主催の公聴会の取材に現れた南アフリカ、ネイティヴの白人ジャーナリスト、アナ(ビノシュ)は3人の息子の母親でもある。
一方でアメリカ、ワシントンポストのジャーナリスト、ラングストン(ジャクソン)はアフリカン・アメリカンの黒人。出会った二人は、互いに伴侶がいるにも関わらず次第に惹かれ合って行く...
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映画の中で、3000万人の黒人に、400万人(正確な数、間違ってるかも??)の白人...我々は、我々で守らなければならないという白人の台詞があるが、現在の南アフリカ共和国は77%の黒人、9.5%の白人、他はその他の人種、とのことなので、やはり圧倒的に黒人の数が多い。
「プルートで朝食を/2005」のアイルランド俳優ブレンダン・グリーソンが人種差別で残虐な役を果たした白人アフリカンを演じて似合っている。
アナの助手ドゥミを演じたメンジ・“イグブス”・ングバネがgood。
フランス人でハリウッド映画にも、UK映画にも多々出演しているジュリエット・ビノシュは、ここでも“黒人を差別してはならない”と教わって育った博愛主義者を素敵に演じている。
彼女はどんな役を演じても様になる素晴らしい女優だ。
道中ラングストンの車がパンクし、アナとドゥミとラングストンの3人が飲みつぶれてホテルの一つのベッドで眠るはめになるシーンや、ドゥミがくわえた煙草をもぎ取って口にくわえるアナ...それらのシーンが、残虐な話や場面を和ます素敵なカットとなって印象に残る。
“イン・マイ・カントリー”といタイトル。アフリカンの白人アナも、先祖がアフリカからアメリカに渡った黒人ラングストンも、どちらもこのタイトルに値する人間なのだと実感する。
なんとなく東京で公開されたような気がしていたが、やはり日本未公開作品。
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by margot2005 | 2007-07-24 00:32 | UK | Trackback(2) | Comments(0)

「あるスキャンダルの覚え書き」

a0051234_2215548.jpg「Notes on a Scandal」2006 UK
孤独な初老の女と、家庭を持つ美しい女の奇妙な友情が、ある出来事により崩壊して行くスリリングなドラマ。
オールド・ミスの歴史教師バーバラに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」のジュディ・デンチ。
バーバラの罠にハマる美術教師シーバに「バベル/2006」のケイト・ブランシェット。
シーバの夫役リチャードは「ラヴ・アクチュアリー/2003」「ナイロビの蜂/2005」
のビル・ナイが演じている。
シーバと関係を持つスティーヴンにアンドリュー・シンプソン。
監督は「アイリス/2001」のリチャード・エアー。“アイリス”役はやはりジュディ・デンチ。
原作はゾーイ・ヘラー。
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つかみ合い、にらみ合い、ひっぱたく...いや女は怖い。
とにかくエンディング怖過ぎ...
“007のM”“ヘンダーソン夫人”とは全く違った役柄のジュディ・デンチと、カメレオン女優のケイト・ブランシェット...オスカー女優の競演は楽しめる!
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20才の学生時代に知り合った大学教授の夫リチャード(ナイ)、娘ポリー(ジューノ・テンプル)、ダウン症の息子ベン(マックス・ルイス)と幸せに暮らすシーバ(ブランシェット)は、ロンドン郊外にある、労働者階級の子息が多く通う学校に美術教師として赴任してくる。
シーバは同僚の教師にも、生徒にも好かれる美しく魅力的な女性。
皆から煙たがられているオールド・ミスの歴史教師バーバラ(デンチ)は、そんなシーバが気に入り近づき始める。
夜な夜なシーバの事を日記に記すバーバラ。
ある日、シーバの教室で起こった生徒の喧嘩をバーバラが止めに入る。バーバラに助けられたシーバは感謝し、二人の間に友情が芽生え始める。
やがて、クリスマス・シーズン。催しが行われている夜、バーバラは、生徒のスティーヴン(シンプソン)と教室でSexしているシーバを見つける。
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年上の男と結婚し、子育て一筋だったシーバは、若くて美しい獲物(少年)に出会い、快楽の世界に足を踏み入れてしまう。止めようとしても止められない...
一方、生涯オールド・ミスのバーバラは、男に触れられる事もなく年老いて行く...
バーバラがシーバに放つ強烈な一言...“スティーヴンはまだ15才だけど、あなた(30代)は決して若くはないのよ!そのうちに捨てられるわ!”...嫉妬むき出しの女の戦い。
UKの名優ビル・ナイがこの作品でも情け無い男を演じ似合っている。
デンチの恐ろしい形相は迫力あり。でもデンチはキュートな役の方が素敵だなぁと思う。
観たい!観たい!と思っていた作品。そして大満足!
ウイーク・ディの昼下がりにも関わらずシアターは埋まっていた。
日比谷シャンテ・シネにて...
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by margot2005 | 2007-06-06 22:55 | UK | Trackback(26) | Comments(26)

「こわれゆく世界の中で」

a0051234_005451.jpg「Breaking and Entering 」2006 UK/USA
心を閉ざした娘を持つ母と、盗みを働く息子を抱える母。二人の女性の間でゆれ動く一人の男の愛の姿を描いたラヴ・ストーリー風人間ドラマ。
「イングリッシュ・ペイシェント/1996」のアンソニー・ミンゲラが監督、脚本。
主演は「アルフィー/2004」「ホリデイ/2006」のジュード・ロウ。
ジュード・ロウ&アンソニー・ミンゲラは「リプリー/1999」
「コールド・マウンティン/2003」以来3度目の組み合わせ。
ジュードが演じたウイルに絡む女性二人のうち、アミラ役のフランス人女優ジュリエット・ビノシュ「隠された記憶/2005」「綴り字のシーズン/2005」も「イングリッシュ・ペイシェント」でミンゲラと組んでオスカーをゲットしている。
もう一人の女性リヴを演じるのはアメリカ人女優ロビン・ライト。ロビン・ライトはとても素敵な女優。最近ではコリン・ファレルと共演した「イノセント・ラヴ/2004」が印象に残る。
ウイルの共同経営者サンディに「ラヴ・アクチュアリー/2003」でポルノ俳優を演じたマーティン・フリーマン。ブルーノ刑事には「ディパーテッド/2006」のレイ・ウィンストンが出演している。
アンソニー・ミンゲラは「イングリッシュ・ペイシェント」以来大好きな監督。
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ロンドンで10年越しの恋人リヴ(ライト・ペン)と、その娘ビー(ポピー・ロジャース )と3人暮らしのウイル(ロウ)は建築家。
ある夜、キングス・ロードにあるウイルとパートナーのサンディ(フリーマン)が経営する建築事務所に強盗が入り、現金や、パソコンが盗まれる。同じ事が再び起こり、ウイルは事務所の前に車を止め見張る事に...そしてある夜、盗みに現れたのは移民の少年だった。ウイルは彼を追いかけ家を突き止める。
突き止めた家には“衣服の修繕”という案内があった。
後日、ウイルはサイズが合わなくなった衣服を持って家を訪ねる。そこには盗みに入った少年ミロ(ラフィ・ガヴロン )と母アミラ(ビノシュ)が住んでいた。二人はボスニアの戦火から英国に逃れて来た移民だった。
ビーの問題もあり、リヴとの間がぎくしゃくしていたウイルはアミラと出会い、彼女に惹かれて行く。
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映画の中でアミラはイスラム系ボスニア人の役。数年前ロンドンに行った時、イスラム系の人々の多さに驚いた。
この映画では、東ヨーロッパやイスラム諸国からやって来た移民の人々と、英国人の貧富の差が描かれている。
生活を支えるため、低賃金で働く母親。学校へも行かず盗みを繰り返す息子。とても哀れである。
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ジュリエット・ビノシュという女優はどんな役を演じても様になる素晴らしい女優。「ポンヌフの恋人/1991」の頃の若いビノシュより、40代になった現在のビノシュの方が魅力的だと感じる。
ジュード・ロウとのベッド・シーンあり。ビノシュはかなりな豊満ボディで...さすがもう若くないのでもろアップは少ないが...
ジュード・ロウがインタビューで、“この役は自分自身に近い”というコメントがあったが、父親であるジュードは子供を持つ役を演じると輝くように見える。実際も映画のように素晴らしい父親なのだろうか?想像してしまう。
やはりもう若くはないロビン・ライト・ペン。彼女の一番好きな作品は「メッセージ・イン・ア・ボトル/1999」。ロビン・ライトは憂いを秘めたミステリアスな女性がとても似合う。
「イングリッシュ・ペイシェント」はめくるめくラヴ・ストーリーだったが、これは見応えのある人間ドラマとなっている。3人の俳優がとにかく素晴らしい!
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-04-26 00:32 | UK | Trackback(18) | Comments(4)

「クィーン」

a0051234_1913390.jpg「The Queen」2006 UK/フランス/イタリア
パリでパパラッチに追いかけられた末、自動車事故で亡くなったプリンセス・オブ・ウエールズ。彼女の突然の死に苦悩す女王一家と、就任したばかりのトニー・ブレア首相の姿を描いたヒューマン・ドラマ。
エリザベス二世を演じるのは英国女優ヘレン・ミレン「カレンダー・ガールズ/2003」「二重誘拐/2004」。英国首相トニー・ブレアにマイケル・シーン「ブラッド・ダイヤモンド/2006」
エジンバラ公フイリップにジェームズ・クロムウェル「ベイブ/1995」「L.A.コンフィデンシャル/1997」。
監督はスティーヴン・フリアーズ「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」。
とにかく観たい!観たい!と思っていた作品。初日に日比谷のシャンテで観た。最終回シアターはほぼ満員で、オスカーに輝いたヘレン・ミレンの存在も大きいが、ダイアナって日本でも人気あるんだと感じないではいられない。
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1997年8月31日、ダイアナと恋人ドディはパリのリッツ・ホテルが用意したメルセデスに乗り込んだが、執拗に追いかけるパパラッチとのカーチェイスの末、事故に合い亡くなる。
その頃、スコットランドのバルモラル城にいたエリザベス女王(ミレン)一家にも知らせが入る。元夫チャールズ(アレックス・ジェニングス)は王室のチャーター機でパリへ飛び、ダイアナの遺体を引き取りに行きたいと願う。しかし、母エリザベスは、チャーター機など使うと、税金の無駄使いだと国民に非難されると、息子チャールズに告げる。
エリザベスにとってダイアナはいつも頭痛のタネであった。離婚して民間人となったダイアナに、王室として出来る事は何もないとエリザベスは断言する。しかし、亡くなったのは未来のキング、ウイリアムとヘンリーの母親でもあると力説するチャールズ。皇太后(シルヴィア・シムズ)の計らいでチャールズはパリへ飛びダイアナの棺をロンドンに連れ帰る。
ダイアナの葬儀に関しても、国葬ではなく、ダイアナの実家スペンサー家が取り仕切るべきだと主張するクィーン。
ダイアナの事故死の後、英国民に対してエリザベスは何のコメントも発しなかったが、彼らは黙っていなかった。バッキンガム宮殿前には献花があふれ、バルモラル城から戻って来ない女王一家を非難し始める。
やがて、首相に就任したばかりのトニー・ブレア(シーン)は、国民と女王の間に立って行動を起こし始める。
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エジンバラ公と皇太后がスゴイ勢いでダイアナを非難して語る姿には驚いた。
生きていても、死んでもダイアナは厄介だとか...
ウエストミンスター寺院で取り行われる事になった葬儀に、セレヴ(ハリウッド俳優)やホモ(エルトン・ジョンのこと)が来るなんて...
と言った台詞が発せられる。まぁロイヤル・ファミリーにとっちゃセレヴなんてゴミみたいなものであろうが...
あんなにまで中傷して良いのか??
しかしエリザベスについては好意的に描かれている。
トニー・ブレアの妻シェリー(ヘレン・マックリー)が“彼らは税金で生きている!”と非難するが、夫トニーは、クィーンは望んだわけでもなく、仕方なく、若くに即位し、自分自身というものはなく、ただ国民のため、英国のために生涯を捧げた女性と、クィーンをかばうように発言するシーンは中々素敵。
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映画はダイアナの映像だけ実写である。
数年前にパリのアルマ橋の事故現場にある記念碑を訪れたことがある。夜だったが人が集まっており、献花やキャンドルもあった。ダイアナってホントに皆に愛された人なんだなぁと実感した。
英国旅行の際に訪問した、ダイアナが離婚後、二人の王子たちと離れて住んだケンジントン・パレスの広大な邸宅を思い出した。その時、ちょうどダイアナの回顧展のようなものが開催されていて、ダイアナが着たドレスの数々を見る事が出来たが、ダイアナが着てこそ素晴らしいドレスであって、並んだボディに着せられたドレスはなんとなく、寂しく、哀愁を感じたのを記憶している。
ヘレン・ミレンはオスカーに輝いただけあって苦悩するエリザベス二世を素敵に演じている。
エジンバラ公やチャールズ役はなんかピント来なくて困った。
首相トニー・ブレアを演じたマイケル・シーンは本物よりニタニタ笑い過ぎで(何もしないでも顔が既に笑っている)かなり笑える。
スコットランド、アバディーンにあるバルモラル城周辺の景色が素晴らしい!
しかしエリザベスのバルモラル(もちろんクィーンの本物のお城ではなく、別のお城で撮影されていて部屋はセットでしょう)のお部屋はなんか質素で、エリザベスのベッドも、彼女が着るガウンなんかも年期が入ったいつも同じもので...
鹿狩りに行く際に乗るエリザベスの四輪駆動車もかなり古く(映画の中で、チャールズが新しいのに買い替えたら?なんてシーンもあり)質素な生活を送っているんだなと想像する。
ブレア首相がダイアナの死に哀悼を評した際に“People’s Princess”と語ったのを思い出す。
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そういやヘレン・ミレンの夫って、なんか見た顔だとずっと思っていたが、ヒット作を何本も監督しているテーラー・ハックフォードで「愛と青春の旅立ち/1982」〜始まって「レイ/2004」まで彼の映画はお気に入りが多い。お二人熟年結婚らしい。
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by margot2005 | 2007-04-15 19:15 | UK | Trackback(46) | Comments(20)

「ダーリング」

a0051234_0452346.jpg「Darling」1965 UK
ヒロインは「ドクトル・ジバゴ/1965」「トロイ/2004」のジュリー・クリスティー。
ジュリー・クリスティーはこの作品でオスカー主演女優賞(1965年度)に輝いている。
相手役はあのダーク・ボガード「ベニスに死す/1971」と「ロミオとジュリエット/1954」のローレンス・ハーヴェィ。
もうなんてったってダーク・ボガードがチャーミング!
ローレンス・ハーヴェィは元々ナルシシズムの固まりのような俳優(私的に想像)だが、これでもスーパー級のナルシストを演じている。
この作品でクリスティーがオスカーをゲットしたのは知らなかった。それほどの演技??と思うのは私だけか??
21世紀ではマドンナ&ルパート・エヴェレットの「二番目に幸せなこと/2000」を監督したジョン・シュレンジャー「真夜中のカーボーイ/1969」がこの映画の監督。

子供の頃から“ダーリング/愛しい人”と呼ばれているダイアナ・スコット(クリスティー)。
モデル時代から始まり、映画に出演した後、イタリアの大富豪と結婚するまで、出会う男たちと交わりながら自由奔放に生きるダイアナ(ダーリング)の姿を描くラヴ・ストーリー。
映画は白黒である。
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この映画を観てヒロイン、ジュリーよりも鮮烈なイメージを残したのは、ヒロインに振り回されるTV記者ロバート・ゴールドを演じたダーク・ボガード。
ダーク・ボガードと言えば、ノーマルでない役柄が多いのだが、コレでは妻子のいるノーマルな夫役のボガードが見られる。
ブランコに乗る子供たち...玩具を片付けるボガード...なんかイメージ違うのだが、コレが実に似合うボガード!!
ローレンス・ハーヴェィ(下写真)は、アレは地か?と思えるくらいナルシシズムなお方。
美人薄命...じゃなくて美男薄命で45才の若さで亡くなっている。
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by margot2005 | 2007-03-12 01:01 | UK | Trackback | Comments(2)

「ライアンの娘」

a0051234_1354676.jpg「Ryan's Daughter」1970 UK
巨匠デイビッド・リーン監督が描く、激しくも美しい大不倫物語。

言葉が不自由な知的障害者マイケルを演じたジョン・ミルズがアカデミー助演男優賞に輝いている。

この映画は公開された時に観て以来、その後何度観ただろうか?
私的には不倫映画No.1に位置づけているのだが...

主演の学校教師チャールズにハリウッド俳優のロバート・ミッチャム。その妻となるローズにUK女優のサラ・マイルズ。
ローズの不倫相手、英国将校ランドルフにクリストファー・ジョーンズ。
村の神父にトレヴァー・ハワード。
ローズの父トーマス・ライアンにレオ・マッカーン。

ロバート・ミッチャムはありとあらゆる映画に出演しているハリウッド俳優。
彼以外の出演者は皆英国人だと思っていたが、英国人将校を演じたクリストファー・ジョーンズはテネシー出身のアメリカン。

舞台は1910年代のアイルランド、ディングル。
アイルランド独立運動は密かに行なわれていた。
パブを経営するトーマス・ライアン(マッカーン)の一人娘ローズ(マイルズ)は、ある日、妻を亡くした教師チャールズ(ミッチャム)と結婚する。ローズはチャールズの教え子であった。
結婚前、神父から“結婚とは何か?”と聞かされていた。
神父はローズに三つの事を告げる。“生涯互いに慈しむ事、子供をもうける事、そして最後に、肉欲の満足”。
結婚後、神父が告げた“肉欲の満足”に固執したローズは満たされない日々に悶々とする。
ある日若くてハンサムな英国人将校ランドルフ(ジョーンズ)が現れる。
父親の経営するパブでランドルフと運命的な出会いをしたローズは“肉欲の満足”へと旅立っていく。
そんな折、独立運動のため武器を海から陸揚げしようとした男たちが、何者かの密告により逮捕されてしまう。
将校との不倫が村人の知る事となり、彼らはローズを密告者に祭り上げる。
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アイルランドが舞台となる映画は色々と観ているが、これが一番最初に観たアイルランド舞台映画である。
どこまでも続く海岸線、そそり立つ断崖絶壁、麦の穂がゆれる砂浜。何れをとってもアイルランド...
映画は、サラ・マイルズ演じるローズが断崖から日傘を落としてしまうシーンから始まる。
とにかくアイルランドの風景が美しいのなんのって...言葉では言えない...映画を観るよりない。
ローズとランドルフが馬で森に入り、メイク・ラヴのシーン。あのシーンは多々あるラヴ・シーンの中、私的にはNO.1かとも思える。
うっそうとした森の中、ローズの深紅のブラウスが官能の世界へと誘なってくれる。
ランドルフが丘の上に現れる。夫が眠るベッドを抜け出したローズは丘に登って行く...そしてヒシと抱き合う二人。
教師の夫チャールズが“君の恋の情熱が冷めるのをずっと待っていた。”と言う台詞...あんな冷静な男いるのか??なんて思ってしまう。
妻が不倫して、情熱が去ってしまう迄我慢する男がこの世にいるのだろか?と少々理解に苦しむ。だが、妻は若く、自分は中年男、と言う負い目はあるのかも知れない...
惨めな中年男の哀愁を限りなく漂わせるロバート・ミッチャムが素晴らしい。
英国人将校を演じたクリストファー・ジョーンズは、辛い過去(戦争/第一次世界大戦)の傷を負った役が実にぴったりで、台詞も少なく表情(顔)で全てを語っていて素晴らしい!

クリストファー・ジョーンズ、誰かに似ていると思っていたが...ジェームス・ディーンである。
それはIMDbにも記載されている。
「ライアンの娘」の後、隠遁生活を送っていたジョーンズは、1994年にクエンティン・タランティーノの「パルプ・フィクション」のオファーを受けたようだが結局出演には至らなかった。
サラ・マイルズは三島由紀夫原作のUK映画「午後の曳航/1976」でヒロインを演じている。この作品は観たのだがどうも記憶に薄い。
サラ・マイルズは不倫映画が似合うのかもしれない...
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by margot2005 | 2007-03-01 01:44 | UK | Trackback(1) | Comments(14)

「野生のエルザ」

「Born free」1965 UK
マット・モンローが歌うテーマ「Born free」が大ヒットした思い出の作品。
作曲したジョン・バリーがアカデミー賞に輝いている。
原作はジェイ・アダムソンが書いたノンフィクション小説。
先月あたりからだったと思うが、wowowがアカデミー特集をしている。
運良くこの映画も放映していたので観ることが出来た。
一番最初観たのは、たぶんリヴァイヴァルでシアターに架かっていたのを観たと記憶する。
それもかなり前の話だが...映画を観た後感動してしまって原作を読んだ覚えがある。
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監督はジェームス・ヒル。
アダムソン夫妻役。ジェイにヴァージニア・マッケンナ。ジョージにビル・トラヴァース。

ケニア在住の動物保護官ジョージ(トラヴァース)は、ある日人食いライオンを射殺する。
そして、彼は殺された母ライオンの3匹の子供を家に連れ帰る。
ライオンの子供を我が子のように育て始める妻のジェイ(マッケンナ)。
ジェイは一番小さなライオンの子に、エルザと名付け、片時も離れない生活を送り始める。
しかしライオンたちは成長し、手放す時が日に日に近づいて来ていた。
エルザを我が子のように可愛がるジェイを知っているジョージは、エルザだけ動物園に送らず家に連れ帰る。
大人になったエルザは獲物を捕獲する力も、気力もなく、遊び相手という感覚しかない。
エルザを動物園に送りたくないアダムソン夫妻は、野生で行きて行けるようエルザを特訓する。

「Born free」のテーマが流れるラストは感動で泣ける...ライオン映画で泣けるなんてこの映画くらいだろうか?
映画のテーマ・ミュージックの重みを感じる1作。
ジェイが何度も、エルザは“生まれながらに自由”であると主張するシーンにはジーンとくる。
ジェイ・アダムソンは1980年にアフリカ、ケニアで亡くなっているが、確かライオンにアタックされたと記憶している。
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by margot2005 | 2007-02-21 23:04 | UK | Trackback | Comments(2)

「ヘンダーソン夫人の贈り物」

a0051234_0484161.jpg「Mrs Henderson Presents 」2005 UK
主演のヘンダーソン夫人に「007/カジノ・ロワイヤル/2006」のジュディ・デンチ。
劇場の支配人ヴィヴィアン・ヴァンダムにボブ・ホスキンス「メイド・イン・マンハッタン/2002」。
劇場のスター、モーリーンにケリー・ライリー「ロシアン・ドールズ/2005」
監督はスティーヴン・フリアーズ「堕天使のパスポート/2002」。
巷で評判のこの作品...前から観に行こう、行こうと思っていたのだが、行けなくて...やっと...
シアターは中高年の方々で一杯。
ジュディ・デンチ主演だからか?作品がオールド・ファッションぽいからか?は解らないが...
期待していたように素晴らしい作品で満足。
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1937年、舞台はロンドン。夫が他界し、莫大な財産を相続した未亡人ローラ・ヘンダーソン(デンチ)は、家で刺繍やおしゃべりに満足しているタイプではない。夫の死後しばらくして、街に出かけたローラはウエストエンド、ソーホーにある“ウインドミル劇場”を買い取り改装する。
ここのオーナーとなったローラは劇場の支配人としてヴィヴィアン・ヴァンダム(ホスキンス)を雇い入れる。
ローラが考えだした“ヌード・レビュー”により劇場はセンセーションを巻き起こす。
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あの時代、フランスではOKなヌード・レビューが、英国では上演が許可されなかったというが、これもお国柄なのか?
紳士、淑女の国英国で、あのようなレビューを考え、演じさせたローラ・アンダーソンってスゴイ人。70才になっても女性って恋をしたいのだ、と思わせるローラ役のジュディ・デンチが可愛い。
ローラの劇場を完全に仕切ったヴィヴィアン・ヴァンダムも、さぞかし才能ある人物であったことだろう。ヴァンダム役のボブ・ホスキンスも最高に適役である。
映画の中、劇場でのパフォーマンスはどうってことは無かったが、ミセス・ヘンダーソンとヴァンダムのやり取りは素晴らしかった。
あの時代、フランスまで小型飛行機で飛んだり、ボートを漕いでストレスを発散させたりしているローラ・ヘンダーソンって逞しい女性だったんだなぁ!と感動してしまった。
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by margot2005 | 2007-02-07 00:57 | UK | Trackback(9) | Comments(8)