タグ:マルゲリータ・ブイ ( 12 ) タグの人気記事

「はじまりの街」

La vita possibile2016 イタリア/フランス

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アンナに「私と彼女/2015」マルゲリータ・ブイ。

カルラに「あなたたちのために/2015」ヴァレリア・ゴリノ。

ヴァレリオにアンドレア・ピットリーノ。

ラリッサにカテリーナ・シュルハ。

マチューに「情痴アヴァンチュール/2005」「スウィッチ/2011」ブリュノ・トデスキーニ。

監督、脚本は「われらの子供たち/2014」イヴァーノ・デ・マッテオ。


ローマで一人息子ヴァレリオと暮らすアンナは夫の暴力に耐えきれず家を飛び出す。そして親友のカルラを頼りトリノに向かうのだった…


カルラはシングルの売れない女優で、叔母が残した小さな家に住んでいる。アンナとヴァレリオは暖かく迎えてくれたカルラの家にしばし居候することになる。やがてアンナは仕事を探し始めるが、ヴァレリオは知らない土地で孤独に苛まれて行く。ローマには友人がいたが、トリノにはいない。“自分の部屋もないなんて耐えられない!”と怒りを爆発させるヴァレリオが可哀想でならなかった。彼は思春期真っただ中。この頃の男の子ってかなり難しい時期。その時期に父親が母親に暴力を振るう所を目の当たりにした上、知らない土地に連れて来られたのだから精神的にとても辛かったに違いない。


ドラマはアンナの息子ヴァレリオを中心に描かれ、彼が偶然出会った娼婦ラリッサに恋をしたり、カルラのアパートの下の階に店を構えるマチューとの交流を挟みながら進んで行く。

原題は“人生は可能”という意味。邦題の「はじまりの街」もラストの展開にマッチしていて素敵だ。


舞台となったトリノの街が美しい。イタリアってどこの街も絵になる様子。

ラリッサを演じるカテリーナ・シュルハはベラルーシ生まれのチャーミングな女性。

テーマ曲となるシャーリー・バッシーの名曲"This Is My Life"がヒロインにぴったり。


少々期待して見に行ったけど...残念ながらそれほどでもなかったかな?と思ったけど、ヴァレリオ役のアンドレア・ピットリーノの青い瞳が吸い込まれそうに美しいし、ハンサム・ボーイの彼が頑張っているので許してしまった。

上映館の岩波ホールは中高年が多いシアターで、本作を見た時もそうだった。

何はともあれシアターは思ったより入っていて、いつものことながらイタリア映画をもっと公開して欲しいなと切に願った。


岩波ホールにて



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by margot2005 | 2017-11-13 20:43 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「日々と雲行き」

Giorni e nuvole…akaDays and Clouds2007 イタリア/スイス/フランス

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一人娘のアリーチェが成人して家を出て以来、ミケーレとエルサは広々とした家で何不自由なく暮らしている。ある日、修復家のエルサが大学を優秀な成績で卒業し、盛大なるパーティが開かれる。幸せな夜を過ごしたエルサが朝目覚めるとミケーレがとんでもない話を始めるのだった...


エルサに「私と彼女/2015」マルゲリータ・ブイ。

ミケーレに「ハートの問題/2009」「ローマでアモーレ/2012」アントニオ・アルバネーゼ。

アリーチェに「ハングリー・ハーツ/2014」「おとなの事情/2016」アルバ・ロルヴァケル。

ヴィートに「幸せの椅子/2013」「おとなの事情/2016」ジュゼッペ・バッティストン。

ナディアに「恋するローマ 元カレ/元カノ/2009」「カプチーノはお熱いうちに/2014」カルラ・シニョーリス。

リキに「それもこれもユダのせい/2009」ファビオ・トロイアーノ。

サルヴィアーティにパオロ・サッサネッリ。

ミケーレの父にアルナルド・ニンキ。

監督は「司令官とコウノトリ/2012」シルヴィオ・ソルディーニ。


ミケーレは会社を乗っとられて失職したのだ。エルサの卒業記念にカンボジア旅行を計画していた二人。しかしカンボジアどころか家を売らねばならないくらい経済状態は悪化していた。


映画の舞台はリグリア海(地中海の一部)に面した港湾都市ジェノヴァ。

ミケーレの失業にエルサは茫然自失。広々とした家で優雅に暮らす生活に終止符をうつ時が来たのだ。旅好きの夫婦には思い出の品がいっぱい。次に住む家に全て収まるのだろうか?そして友人のナディアに現状を話せなくて電話にでることも出来ない。そんなエルサは生活のため、カタログ販売のコールセンターでアルバイトを始める。

一方で会社を経営していたミケーレはプライドを捨てられずシュウカツに難航。新しい住まいで内装工事をする知人のヴィートを手伝ううち、シュウカツそっちのけで作業にどっぷりハマってしまう。


ミケーレにうんざりしているエルサは時給の良い新しい仕事に就く。そしてボスのサルヴィアーティとトキメキの時間を共にしたりして

エルサと大げんかしたミケーレは娘のアリーチェの家に転がり込む。彼女と一緒にレストランを経営するボーイフレンドのリキに親切にされ温かい気持ちになるミケーレ。

自分のことで精一杯なのに施設にいる痴呆症の父が気がかりでならない優しい息子ミケーレ。

これらのエピソードはとても良かった。


イタリアらしくヒロインはフレスコ画の修復家。

エルサが情熱を注いだ修復が終了し、そこにはマリアに受胎を告げにきた大天使ガブリエルの姿があった。天井画を見上げるエルサの元に現れたミケーレ。二人は互いがいないと生きて行けないことを知る。なんとも素敵なエンディングだった。


映画だからあの展開になったと思う。現実的に考えると離婚という形を取る夫婦が多いに決まっている。でもイタリアの男って妻に対して意外にも強気??

イタリア映画祭2008で上映された時見たかった一本ながら見れなくてやっと公開され見ることができた。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて(Viva!イタリア Vol.3で期間、時間限定で公開中)



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by margot2005 | 2017-06-13 23:06 | イタリア | Trackback | Comments(0)

イタリア映画祭2016...「私と彼女」

「Io e lei」2015 イタリア
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建築家のフェデリカと、ケータリング・ビジネスを展開するマリーナは5年前から恋人として暮らしている。フェデリカはかつては良き妻、良き母で元夫セルジオとの間に24歳の一人息子ベルナルドがいる。しかしかつて女優だったマリーナは同性しか愛したことがなかった...

フェデリカに「母よ、/2015」のマルゲリータ・ブイ。
マリーナに「グレート・ビューティー/追憶のローマ/2013」のサブリナ・フェリッリ。
眼科医マルコに「湖のほとりで/2007」のファウスト・マリア・シャラッパ。
マリーナのアシスタント、カミッラに「はじまりは五つ星ホテルから/2013」のアレッシア・バレーラ。
フェデリカの息子ベルナルドにドメニコ・ディエーレ。
フェデリカの同僚カルロにアントニオ・サバテーリ。
フェデリカの元夫セルジオに「ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い/2009」「対角に土星/2007」「あしたのパスタはアルデンテ/2010」のエンニオ・ファンタステキーニ。
映画プロデューサー、ステファノに「あしたのパスタはアルデンテ」「あなたたちのために/2015」のマッシミリアーノ・ガッロ。
監督、原案、脚本は「はじまりは五つ星ホテルから/2013」のマリア・ソーレ・トニャッツィ。

ドラマのオープニングはセルジオの若い妻が生んだ子供の洗礼式。
フェデリカはマリーナと同居しているものの職場では同性愛の関係を隠している。ある時、雑誌のインタビューを受けたマリーナが建築家の女性と暮らしていると告白する。記事は同僚のカルロに知られた上、マリーナは女優業を再開すると言う。二人の中が公になるのを恐れるフェデリカは動揺し戸惑う。しかし女性しか愛したことのないマリーナは“あなたは同性愛を恥じているの?私を愛していないの?”とフェデリカを責める。そうこうするうちフェデリカは昔の友人で眼科医のマルコと出会い関係を持ってしまう。それを知ったマリーナは怒りをあらわにしてフェデリカを家から追い出してしまう。
この辺りの展開にフランス映画「アデル、ブルーは熱い色/2013」を思い出した。女の執念は怖い!?
まぁ結末は読めるけれど、男たちを排除して生きる彼女たちの人生が中々素敵。母親と息子の関係は別だけど…。

撮影されたイタリア、ラツィオ州のラディスポリ(ローマから車で30分くらい)の海岸はとても美しく、二人が乗る車の窓からは素敵なローマの景色が見えて懐かしい。マリーナの事務所はヴィットリオ・エマヌエーレ2世記念堂側のロケーション。そして女性二人が住むアパートのインテリアはとてもゴージャスでため息がでる。やはり女性監督だなぁと思わせるシーンや台詞がたっぷりと織り込まれているのが良かったな。
フェデリカのさりげないファッションにも注目だし、何はともあれ主演二人の女優がナイス。
「キャロル/2015」も素敵なレズビアン映画だったけど、本作は21世紀が舞台の上、少々コメディ・タッチのラブ・ロマンスでとっても素敵な作品だった。

有楽町朝日ホールにて
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by margot2005 | 2016-05-07 11:37 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

「母よ、」

「Mia madre」2015 イタリア/フランス/ドイツ
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映画監督のマルゲリータは恋人と別れたばかり。彼女の悩みは日々尽きない。反抗期の娘リヴィアとは意見があわず、ハリウッドからやって来たわがままな主演俳優バリーにはムカついて撮影も上手く進まない。しかしそんな中でも一番の悩みは母親の病気だった…

マルゲリータに「はじまりは五つ星ホテルから/2013」のマルゲリータ・ブイ。
バリーに「グッド・シェパード/2006」「セントアンナの奇跡/2008」「ジゴロ・イン・ニューヨーク/2013」「エクソダス:神と王/2014」のジョン・タートゥーロ。
アーダにジュリア・ラッツァリーニ。
リヴィアにベアトリーチェ・マンチーニ。
監督、原案、脚本、製作、出演(ジョヴァンニ)は「息子の部屋/2001」「カイマーノ(夫婦の危機)/2006」「ローマ法王の休日/2011」のナンニ・モレッティ。

ナンニ・モレッティは“ ヨーロッパにおいては既に名匠との声もある一方、そのクセの強さから必ずしもすべての人に受け入れられてきたとは言い難い…”と言われてるそうだが、私的に本作は受け入れられない作品だった。

まずストーリーの展開がどうもすっきりしない。色んなシーンで...それはマルゲリータの夢なのか?現実なのか?彼女の母親は既に亡くなっているのか?いやまだ?と良くわからない。
マルゲリータの家の水のシーンは夢ではなかったように見えたけどなぜ??と、いたるところに疑問が残る。

母親が完治しない病気ということもあるがドラマは暗い。映画監督マルゲリータが撮影する作品は社会派ドラマでつまらないし、介護のため休職しているジョヴァンニも暗いし、ハリウッドからやって来たおおらかでよく喋る俳優バリーの存在のみが明るい材料。
映画の中でイタリア語を喋るジョン・タートゥーロを初めて見た。風貌はほぼイタリアンのタートゥーロ。イタリアン・アメリカンの両親を持つ彼にはイタリア語がとても似合う。
色んな役柄を演じるマルゲリータ・ブイは暗いキャラより明るいキャが似合う女優。

マルゲリータは母親が逝くということに耐えられない気持ちを募らせている。見ていてマルゲリータのストレスがこちらにも移りそうな気配だった。わがままなバリーに怒りを発散するマルゲリータ。でも彼女自身も相当わがままなのじゃないか?とも思った。マルゲリータって多分友達などいないタイプの女性だろう。そういえばドラマの中に彼女の友人は一人も登場しなかった。元恋人にも説教されていたし…。

Bunkamura ル・シネマにて
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by margot2005 | 2016-04-12 22:54 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「夫婦の危機」

「Il Caimano」2006 イタリア/フランス
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B級映画プロデューサー、ブルーノにシルヴィオ・オルランド。
ブルーノの妻パオラに「恋愛マニュアル/2005」のマルゲリータ・ブイ。
映画監督志望のテレーザに「息子の部屋」「輝ける青春/2003」「恋愛マニュアル/2005」のジャスミン・トリンカ。
俳優マルコにミケーレ・プラチド。
監督は「息子の部屋/2001」のナンニ・モレッティ。

タイトルの“カイマーノ”とはカイマンワニ(南米や中米の河や沼に生息している)のことだそう。
ローマ在住のB級映画プロデューサー、ブルーノは破産寸前状態の上、妻パオラから離婚を言い渡されている。ある夜、彼の古い映画が上映されている劇場に、監督志望の若い女性テレーザが現れ、ブルーノに脚本を手渡す。“カイマーノ”というタイトルのその脚本は権力の階段を駆け上がって首相になった実業家ベルルスコーニが主人公であった。ブルーノは社会派ドラマとは無縁で、このような題材は乗り気ではなかった。しかし、知り合いのプロデューサーが資金を提供してくれ、有名俳優マルコが主人公役を引き受けてくれるとのこと。やがて映画製作が始まる。だが、主人公を演じるマルコは家庭サービスのため急に役を降りると言い出す。それによって資金提供も打ち切られ映画製作は暗礁に乗り上げてしまう。

ドラマは破産状態で売れない監督の苦悩と、実生活で妻に離婚を言い渡される夫の苦悩を描いていて、“プロデューサー、監督、首相という3人の主役を配し、さらに首相役を3人のカイマーノと1人のベルルスコーニが演じるという錯綜した構成になっている。”と映画祭の冊子にコメントしてあるように...少々錯綜した構成に少々疲れてしまったのは否めないが、軽いコメディ・タッチで、売れない監督ブルーノがなんとか仕事をゲットしようと焦る日々の中、離婚寸前の愛する妻(妻に捨てられそうな様子)と息子との団らんに生き甲斐を見いだす姿に、新しい映画制作を絡め、中々面白いストーリーともなっている。でも一つ...イタリアの前首相シルヴィオ・ベルルスコーニについては何も知らないので、イタリアでは相当流行ったらしいが、ピンと来ない場面も多々ありだった。政治的な事は考えないで観た方が良いかもしれない。ベルルスコーニはACミランの会長。そういや劇中サッカー場にヘリで登場するシーンあり。

パオラ役のマルゲリータ・ブイがナイス。「息子の部屋」でも父親を演じた監督モレッティが“カイマーノ(首相)”を演じている。

イタリア映画祭2007で鑑賞
ヒューマントラストシネマ有楽町にて“イタリア映画傑作選!”と銘打って来週より期間、時間限定特別上映
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by margot2005 | 2015-06-27 21:44 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「ローマの教室で~我らの佳き日々~ 」

「Il rosso e il blu」…aka「The Red and the Blue」2012 イタリア
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ある日、ローマの公立高校に国語の補助教員が採用される。やってきた若いジョヴァンニはやる気満々の熱血漢。しかし校長のジュリアーナは“教師は学校内の教育だけすればいい”という考えの持ち主で、おまけに“生徒はみんな頭が空っぽ”と嘆く老美術史教師のフィオリートがいた...

ジュリアーナに「はじまりは五つ星ホテルから/2013」のマルゲリータ・ブイ。
ジョヴァンニに「輝ける青春/2003」「西のエデン/2008」「あしたのパスタはアルデンテ/2011」「昼下がり、ローマの恋/2011」「ローマでアモーレ/2012」「南部のささやかな商売/2013」のリッカルド・スカマルチョ。
フィオリートに「七つの慈しみ/2011」「グレート・ビューティー/追憶のローマ/2013」のロベルト・ヘルリッカ。
アンジェラにシルヴィア・ダミーコ。
エンリコにダヴィデ・ジョルダーノ。
エレナ・トガーニにルチア・マシーノ。
アダムにヨヌッツ・ポウン。
監督、脚本は「もうひとつの世界/1998」「映画のようには愛せない/2004」のジュゼッペ・ピッチョーニ。

原タイトルは“赤鉛筆、青鉛筆”。
赴任早々意欲満々で授業に臨んだジョヴァンニも、集中しない多くの生徒に振り回され、素行不良で、授業放棄のアンジェラに手を焼く。
老教師フィオリートはあろうことか教室でタバコをくゆらせ授業は適当にすましている。一人暮らしの彼は未来もなく自殺しようか...なんて考える日々。
そんな中、ジュリアーナは体育館で寝袋にくるまる男子生徒エンリコを発見し、咳が止まらない彼を病院へ連れて行く。

ジョヴァンニはジュリアーナとは全く違う考えの持ち主。手を焼きつつもアンジェラが気がかりでならない。アンジェラの授業放棄は父親の失業と母親の死と知り、人情に厚いジョヴァンニはますますアンジェラが気になる。
一方で、ジュリアーナは母親に捨てられたエンリコの面倒とみるハメに陥り、病院へ入院させ見舞いに訪れる。“教師は学校内の教育だけすればいい”が信条ながらどうしようもないのだ。

イタリア映画祭2013で上映された時観たかったのだが都合が付かなくて断念。岩波ホールで公開され観ることができた。
クラス一の優等生であるルーマニアからの移民少年アダムや、臨床検査室に勤めるフィオリートの教え子エレナなども交えたヒューマン・ドラマは中々素敵だった。

神保町 岩波ホールにて(10/10迄上映)
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by margot2005 | 2014-10-06 21:13 | イタリア | Trackback(1) | Comments(0)

「はじまりは五つ星ホテルから」

「Viaggio sola」…aka「A Five Star Life」2013 イタリア
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イレーネに「もうひとつの世界/1998」「恋愛マニュアル/イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」 「対角に土星/2007」「ローマ法王の休日/2011」のマルゲリータ・ブイ。
アンドレアに「最後のキス/2001」「ぜんぶ、フィデルのせい/2006」「対角に土星」「娘と狼/2007」「錆び/2011」のステファノ・アルコッシ。
ケイト・シャーマンに「家族の庭/2010」のレスリー・マンヴィル。
シルヴィアにファブリツィア・サッキ。
シルヴィアの夫トンマーゾに「元カノ/カレ/2009」のジャン・マルコ・トニャッツィ。
アンドレアの恋人ファビアーナにアレッシア・バレーラ。
監督、原案、脚本はマリア・ソーレ・トニャッツィ。
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ローマに住むイレーネは今日も飛行機に乗り五つ星ホテルへ赴く。40歳で独身。なんのしがらみもない彼女は会社に重宝されている。スゴくゴージャスな仕事のようだが…いやいやそうではない。ホテルの部屋に入るなり、白手袋をはめてあら探しを始めるのだから….

イタリアはもちろん、フランス、スイス、モロッコ、ドイツ、そして上海の五つ星ホテルが登場する本作はとても楽しみにしていた。

ドラマの中で一番最初に登場する五つ星ホテルはオテル・ドゥ・クリヨン。パリのコンコルド広場が真正面に見える位置に建つホテルは、ヴェルサイユからオペラを見にパリに遊びにきた時マリー・アントワネットが滞在したことで知られる。
“マリー・アントワネット・スイート”があり誰でも泊まれる(多分一泊十数万円は取る?)。そういや11月にパリに行った時ちょうど外観が工事中だったのを思い出す。

モロッコ、マラケシュのパレ・ナマスカはあまりにゴージャスで唖然。イタリア、トスカーナのスパ&リゾート・ホテルや、スイス、グシュタードのホテルもスゴい!そしてドイツ、ベルリンのホテルのサービスは過剰かと思えるほどだった。
過去にヨーロッパの五つ星ホテルに泊まったことはない。残念なことにこの後も多分ないだろうと思えるが、本作を観て我慢することにした。

ホテルのサービスをチェックする“覆面調査員”イレーネが訪れるそれぞれのホテルで人との出会いを織り込みながらドラマは進行する。

モロッコ、マラケシュで出会った男性はリッチで、魅力的だったが、妻にぞっこんでイレーネの入る隙間もない。

ドイツ、ベルリンで人類学者ケイト・シャーマンと出会い意気投合するが、翌朝彼女は心臓発作で亡くなってしまう。ケイトもイレーネと同じシングル。全くの他人ながらケイトの死に打ちのめされるイレーネの気持ちはとても理解できる。中年になって独身というのは男でも、女でも、自身が死を向かえる時、誰が側に…と思ってしまうのだろう。

しかし、イレーネのようなキャリアウーマンでも妹シルヴィアや元カレのアンドレアに依存しているのに驚く。
しがらみが多いと逃げ出したくもなるが、何もないのは、自由かも知れないがやはり寂しいことなのだろう。
大ラス...孤独ではあるが、再び自由で華やかな人生を謳歌しようと上海へ向かうイレーネが清々しい。

渋谷 ル・シネマにて
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by margot2005 | 2014-02-09 18:09 | イタリア | Trackback(2) | Comments(0)

「ローマ法王の休日 」

「Habemus Papam」…aka「We Have a Pope」2011 イタリア/フランス
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ローマ法王/メルヴィルに「昼顔/1967」「美しい諍い女/1991」「ランジェ公爵夫人/2007」のミシェル・ピッコリ。
ヴァティカン報道官に「カイマーノ/2006」のイエルジー・スチュエル。
グレゴリー枢機卿に「イル・ポスティーノ/1994」のレナート・スカルパ。
精神科医/女に「恋愛マニュアル/イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」 「対角に土星/2007」のマルゲリータ・ブイ。
監督、製作、原案、脚本、出演(精神科医/男)に「息子の部屋/2001」「カイマーノ/2006」のナンニ・モレッティ。
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新しい法王に選ばれた枢機卿メルヴィルはダークホースだった。まさか?で選ばれてしまった枢機卿メルヴィル。周りも含め本人もマジで驚く展開。で、彼は法王就任演説直前に逃げ出してしまう…

原タイトルはラテン語で、“法王が決まった”という意味らしい。“わたしたちには法王がいる”というInternationalタイトルはラストへのアイロニー?
邦題は映画のテーマと意味合いが違う。それは「ローマの休日/1953」を文字って付けられただろうが、この邦題は全くもっていただけない。

世界中から集まった枢機卿たちはコンクラーヴェの間システィーナ礼拝堂に閉じ込められる。中からは開かないようになっており、誰も入ることは出来ない。その密室で何人もの枢機卿がつぶやく言葉が以外なのだ。彼らは“神様!どうか私が選ばれませんように…”と祈っている。まぁ映画の中なので真実かどうか?分からないが...。

かつて前法王ヨハネ・パウロ2世が亡くなりヴァティカンでのコンクラーヴェの様子をTV中継で見た。「天使と悪魔/2009」ではユアン・マクレガー演じるカメルレンゴ(ローマ教皇の秘書長)が取り仕切るコンクラーベの様子が描かれていたし…。初めてヴァティカンに行った時、地下の墓所に眠るヨハネ・パウロ2世の墓にもお参りした。宗教には疎いが中々興味のあるドラマだった。
本作の予告はイタリア映画祭2012でも、シアターでもさんざん観ており、てっきり笑えるコメディかと想像していた。しかし監督が「息子の部屋/2001」のナンニ・モレッティ。大笑いするコメディを彼が作るはずはないと思った通りの風刺劇。でもホントあのラストには驚き。

ミシェル・ピッコリといえばカトリーヌ・ドヌーヴが思い浮かぶ。ドヌーヴとはフランソワーズ・サガンの小説を映画化した「別離/1968」が印象に残る。アルベルト・モラヴィアの小説を映画化した「軽蔑/1963」でブリジッド・バルドーの相手役を演じたミシェル・ピッコリも忘れられない。そして上に書いた「美しい諍い女」も…。
とにかく山ほどのフランス&イタリア製作の“愛憎劇”に出演してきたピッコリも既に80歳を超えていて、キュートなじいさんといった雰囲気。
自信がなくてちょっとおどおどするようなそぶりを見せるメルヴィル。演じるピッコリは素晴らしく適役だった。
本作でも精神科医として出演するナンニ・モレッティの映画は「息子の部屋」しか観ていない。機会があれば他の作品も観てみたいものだ。モレッティはそろそろ60歳になるというのに俳優としてでもOKなほど魅力的なイタリアン。
精神科医役で数シーン登場するマルゲリータ・ブイはお気に入りのイタリア女優。もうちょっと出番が欲しかったな。

そうそう、コンクラーヴェの間枢機卿たちがこもるのはシスティーナ礼拝堂。全面的に撮影禁止のシスティーナ礼拝堂でロケが行われたとは思えない。ミケランジェロの壁画なども映し出されたが、あれはやはり偽物だったのかな?
TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2012-08-12 01:01 | イタリア | Trackback(12) | Comments(4)

イタリア映画祭2010...「もうひとつの世界」

「Fuori dal mondo」…aka「Not of This World」1998 イタリア
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カテリーナに「恋愛マニュアル/イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「題名のない子守唄/2006」 「対角に土星/2007」のマルゲリータ・ブイ。
エルネストに「カイマーノ」「ジョヴァンナのパパ/ボローニャの夕暮れ/2008」「元カノ/カレ/2009」のシルヴィオ・オルランド。
テレーザにカロリーナ・フレスキ。
監督、脚本に「映画のようには愛せない/私が望む人生/2004」のジュゼッペ・ピッチョーニ。

終生誓願を11ヶ月後に控えた修道女カテリーナは、ある日公園で新生児を拾う。小さなクリーニング店を経営するエルネストは口やかましい経営者ゆえ従業員から疎まれ、経営にも、自身の健康にも不安を抱かえている。そして家庭不和から家出した少女テレーザは警察官の恋人の元に身を寄せ新しい生活を始めようとしていた…

舞台はミラノ。なんの接点もないカテリーナ、エルネスト、テレーザの3人が、公園に捨てられた新生児によって交差して行く。
カテリーナが預かり、病院へ送った新生児が包まれていたセーターにはエルネストの店のタグがついていた。カテリーナはエルネストに接触し、二人はセーターから手掛かりを見つけ出す。
エルネストはひょっとして自分の子供かも知れないと思い始め、カテリーナは赤ん坊に会いに行くたびに母性愛が芽生え、このまま子供も持たないで生涯を送って良いものか自問する。カテリーナは赤ん坊を引き取り育てたい欲望に負けそうになるが、誓いを破ることはなかった。
家族のいないエルネストは次第に自分の子供であったらと願い、カテリーナと出会ったことにより彼の頑なな心も解けて行く。怒りっぽかったエルネストが終盤近くでは顔つきまで優しくなっていて、演じるシルヴィオ・オルランドは上手い。もちろんマルゲリータ・ブイも。
「映画のようには愛せない/私が望む人生/2004」はお気に入り映画。同じ監督だったとは...。

朝日ホールにて
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by margot2005 | 2010-05-24 23:19 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

試写会にて...「題名のない子守唄」

a0051234_020840.jpg「La Sconosciuta」2006 イタリア
会場でもらったチラシのタイトル...“イタリア・アカデミー賞 主要5部門独占!
母性を宿したすべての女性に贈る衝撃の感動作”
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GWに有楽町で開催されたイタリア映画祭で予告を観て以来、観たいなと思っていたら、運良く試写会のチケットをゲット。虎ノ門のニッショー・ホールで観てきた。
完全なる女性映画だが、カップルもいた。
このような作品男が観てもつまらないと思うが...
監督は「ニュー・シネマ・パラダイス/1989」「みんな元気/1990」「海の上のピアニスト/1999」「マレーナ/2000」のジュゼッペ・トルナトーレ。
上に書いたトルナトーレ作品の中で、マルチェロ・マストロヤンニ主演の「みんな元気」はお勧めである。
主演のイレーナにロシア出身のクセニア・ラパポルト。
アダケル夫人に「パッション/2004」のクラウディア・ジェリー二。
イレーナの弁護士役で 「カイマーノ/2006」のマルゲリータ・ブイが出演している。
音楽はエンリオ・モリコーネ。
原タイトルは「見知らぬ人」。
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北イタリア、トリエステにやって来たウクライナ出身のイレーナ(ラパポルト)。彼女は貴金属商を営む裕福なアダケル家のメイドになる。そしてイレーナはアダケル家の真向かいのアパートに部屋を借り、裏窓から夜な夜なアダケル家を盗み見していた。
暗く、忌まわしい過去を持つイレーナはやがてアダケル家の一人娘テア(クララ・ドッセーナ)に近づいて行く...
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イレーナの過去と現在をかぶらせながらストーリーは展開して行く。最初イレーナの目的は何なのだろうか?と、とても興味深い。中盤近くになってやっとイレーナの目的が解る。
ストーリーを盛り上げるバック・ミュージックが少々強烈な感じもするが、イレーナの凄まじいことこの上ないスゴイ過去を描くにはアレで良いのかな?と観終わって納得。
全体的に暗い、暗いイメージの作品であるが、希望を感じるラストは良かった。
同じ女性(母)として、こんなにまで過酷で強烈な人生を歩まなければならなかったイレーナが哀れでならない。
この映画とにかくスゴイ作品!
主演のクセニア・ラパポルトの演技にはスゴイものがある。
9/15よりシネスイッチ銀座他で上映。
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by margot2005 | 2007-09-05 00:58 | イタリア | Trackback(38) | Comments(14)