タグ:ヘレン・ミレン ( 8 ) タグの人気記事

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」

Eye in the Sky2015 UK/南アフリカ

a0051234_23450906.jpeg

キャサリン・パウエル大佐はフランク・ベンソン中将と協力し英米合同テロリスト捕獲作戦の指揮に当たっている。ある時、米国軍の最新鋭ドローン偵察機がケニアのナイロビでテロリストのアジトを突き止める。しかもアジトでは今正に自爆テロを決行するための準備が行われていた。パウエル大佐はテロリスト殺害のため、ドローンでのミサイル攻撃決行を決断する。やがて指示を受けた米国ネバダ州のドローン・パイロットが発射の準備に入ったその時、アジトの側でパンを売る少女の姿が目に入る...


キャサリン・パウエル大佐に「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男/2015」ヘレン・ミレン。

スティーヴ・ワッツに「エクソダス:神と王/2014」「パパが遺した物語/2015」アーロン・ポール。

フランク・ベンソン中将に「大統領の執事の涙/2013」「モネ・ゲーム/2012」「暮れ逢い/2013」「ヴェルサイユの宮廷庭師/2014」アラン・リックマン。

ジャマ・ファラに「キャプテン・フィリップス/2013」のバーカッド・アブディ。

ブライアン・ウッデールに「抱擁/2002」 「インベージョン/2007」「奇蹟がくれた数式/2015」「われらが背きし者/2016」ジェレミー・ノーサム。

キャリー・ガーションにフィービー・フォックス。

ジェームズ・ウィレット英外相に「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「ダウントン・アビー (シーズン2)/2011」のイアン・グレン。

監督は「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」のギャヴィン・フッド。


ケニアのナイロビ。両親の愛情を受け無邪気に遊ぶ少女の姿が映し出される。やがて少女は母親が焼いたパンを売りに行くが、屋台を置いた場所はテロリストのアジトのすぐ側だった。

楽しそうにフラフープで遊ぶ少女の姿でエンディングを迎える。あの少女は無事だったのだろうか?


ロンドンに隣接するノースウッド司令部で指揮を執る英国軍事情報部のキャサリン・パウエル大佐。

ロンドンの内閣府で大臣のブライアン・ウッデールや法務長官らとミーティング中の国防相フランク・ベンソン中将。

米国ネバダ州でドローン操作をするパイロットのスティーヴ・ワッツとキャリー・ガーション。

現場(ケニア、ナイロビ)で虫型小型ドローンbeetleを飛ばす工作員ジャマ・ファラ。

それぞれが違う場所にいながら、インターネットや電話を駆使して、全く違った場所にいる人々が一同に集まっているかの様に見えるシチュエイションがスゴくて感心する。


パウエル大佐はテロリスト殺害のため少女を犠牲にするか否かで、上(政治家のトップ)に判断を求めるが、責任を取りたくない政治家たちの議論がまとまらない。テロリストを逃しても、民間人を犠牲にしても批判されることを知っているパウエル大佐は苛立ちを募らせる。

ヘレン・ミレンがクールでかっこいいが、何はともあれ虫型小型ドローンbeetleのスゴさに驚き!あれは確かにカブトムシの格好をしていた。

beetleを操作する工作員ジャマ・ファラがゲームで遊んでいるように見えて、子供がやらせて!なんて言うシーンにはニヤリとなる。


シンガポールで海老を食べ腹を壊した英外相が不機嫌だったり、米国国務長官は北京で卓球に夢中…全編に臨場感が漂い手に汗握る展開から目が離せないが、責任回避する政治家たちの姿だけは滑稽に映る。

フィクションだけど、昨今多々起こる自爆テロ事件を思い出し、現実のことのように見えるのが恐ろしい。

映画は今年1月に亡くなったアラン・リックマンを偲び、コリン・ファースがプロデューサーで参加している。


TOHOシネマズ・シャンテにて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-29 00:23 | UK | Trackback(7) | Comments(2)

「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」

「Trumbo」2015 USA
a0051234_22484947.jpg

“ハリウッドに嫌われながらも偽名でアカデミー賞を2度も受賞した感動の実話”

ダルトン・トランボに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「トータル・リコール/2012」「アルゴ/2012」「GODZILLA ゴジラ/2014」のブライアン・クランストン。
クレオ・トランボに「理想の恋人.com/2005」「ハリウッドランド/2006」「最後の初恋/2008」「マン・オブ・スティール/2013」のダイアン・レイン。
ニコラ・トランボに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「デジャヴ/2006」「バベル/2006」「帰らない日々/2007」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界/2012」のエル・ファニング。
コラムニストのヘッダ・ホッパーに「黄金のアデーレ 名画の帰還/2015」のヘレン・ミレン。
脚本家アーレン・ハードに「アメリカン・ハッスル/2013」「ブルージャスミン/2013」のルイス・C・K。
脚本家イアン・マクレラン・ハンターに「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式/2007」のアラン・テュディック。
映画プロデューサー、フランク・キングに「お買いもの中毒な私!/2009」「アーティスト/2011」「アルゴ」「インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌/2013」「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」のジョン・グッドマン。
映画プロデューサー、ルイス・B・メイヤーに「ヒッチコック/2012」のリチャード・ポートナウ。
俳優エドワード・G・ロビンソンに「完全なるチェックメイト/2015」「スティーブ・ジョブズ/2015」のマイケル・スタールバーグ。
俳優ジョン・ウェインにデヴィッド・ジェームズ・エリオット。
俳優カーク・ダグラスに「ホビット シリーズ/2012~2014」のディーン・オゴーマン。
監督オットー・プレミンジャーに「ワルキューレ/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」「誰がため/2008」「コードネームU.N.C.L.E./2015」のクリスチャン·ベルケル。

1940年代のL.A.。ハリウッドの脚本家として大成功を得たダルトン・トランボは妻子と共に幸せな日々を謳歌していた。時は冷戦の時代で、トランボはアメリカ共産党の党員という別の顔も持ち合わせており、米国政府の赤狩りの対象となるが、議会での証言を拒んだため投獄されてしまう。出所後家族を養うため、B級映画プロデューサー、フランク・キングから依頼を受け偽名で脚本を書きまくるのだった。

とにかく出演者がややこしくなるくらい多い。それも重要なキャラばかり。
登場するのは有名俳優のエドワード・G・ロビンソン、ジョン・ウェイン、カーク・ダグラス...ジョン・ウェインはミスター・アメリカと呼ばれ、“アメリカの理想を守るための映画同盟”のメンバーであった。そんな彼に凄みを見せるトランボ。
ヨーロッパの絵画が大好きな名優エドワード・G・ロビンソンや、人気俳優だったカーク・ダグラスに、監督のオットー・プレミンジャー。彼らは脚本家仲間のアーレンとイアン同様トランボの復帰を影で支えた人物であり、華麗なる人脈に驚くばかり。

オットー・プレミンジャーは「栄光への脱出/1960」の監督で、ドラマの中でも“ポール・ニューマンが出演する。”とトランボに話している。「栄光への脱出」はかなり前に見た記憶があり素晴らしい映画だった。プレミンジャーが“原作は良くない。”なんて言ってるのでやはり脚本が良かったに違いない。
そしてダルトン・トランボが「ローマの休日/1953」の脚本(原案)を書いたことも今回知った。あのようなロマンティックなドラマも書く人なんだと少々驚いたが…。

トランボは1週間に7日。1日18時間脚本を執筆した。それは風呂の中にまで及び、書くことが本当に好きな人だったんだと思わずにはいられない。妻クレオと彼は同志のような間柄だったように思えた。
ドラマの中には実写が上手く挟み込まれている。124分と少し長いが、とても興味深く見ることができた。
今回ブライアン・クランストン主演の映画を初めて見た。そういえばアカデミー主演男優賞にノミネートされていたのを思い出す。

TOHOシネマズ・シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2016-07-29 23:10 | MINI THEATER | Trackback(1) | Comments(2)

「黄金のアデーレ 名画の帰還」

「Woman in Gold」2015 UK
a0051234_2045057.jpg

a0051234_22203524.jpg

グスタフ・クリムトの名画“黄金のアデーレ”の数奇な運命を描いた実話ベースの感動のドラマ。

マリア・アルトマンに「マダム・マロリーと魔法のスパイス/2014」のヘレン・ミレン。
ランディ・シェーンベルクに「あなたは私の婿になる/2009」「グリーン・ランタン/2011」「デンジャラス・ラン/2012」「ハッピー・ボイス・キラー/2014」「白い沈黙/2014」のライアン・レイノルズ。
記者フベルトゥス・チェルニンに「天使が消えた街/2014」のダニエル・ブリュール。
パム・シェーンベルクに「サンキュー・スモーキング/2006」「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル/2010」のケイティ・ホームズ。
若い頃のマリア・アルトマンに「君への誓い/2012」のタチアナ・マズラニー。
マリアの夫フリッツに「赤ずきん/2011」のマックス・アイアンズ。
アデーレに「マン・オブ・スティール/2013」のアンチュ・トラウェ。
ナチスのハインリッヒに「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のトム・シリング、そしてグスタフ・クリム役で「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」のモーリッツ・ブライブトロイが出演している。
監督/製作総指揮「マリリン 7日間の恋/2011」はサイモン・カーティス。

「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」でも描かれていたナチスによるヨーロッパ各地における名画強奪。本作に登場する美しい肖像画“黄金のアデーレ”もナチスがユダヤ人一家から略奪した一品で、後にオーストリアに返還されている。その美しい“黄金のアデーレ”はユダヤ人家族の所有物で、1940年代ナチスから逃れアメリカに移民したマリア・アルトマンは、1998年に亡くなった姉ルイーゼの意志を継ぎ返還を求める訴訟を起こす。
“黄金のアデーレ”はグスタフ・クリムトが描いた“オーストリアのモナリザ”と称されるほどの名画。ゆえにオーストリア政府が手放すはずもない。
マリアは駆け出しの弁護士ランディに協力を求めるが、敗訴しか考えられない訴訟に、彼は全く乗り気ではない。しかし“黄金のアデーレ”奪還に執念を燃やすマリアは引こうとはしない。そんなある日、ランディは好奇心から“黄金のアデーレ”の価格を調べ、PCで見た1億€の数字に驚き、マリアと共にオーストリアに乗り込む。
名画の価格に一時惹かれたランディながら、裁判に執念を燃やした本当の理由はルーツ(オーストリア出身の祖先を持つ)であることが描かれナイスだった。

裕福な家庭に生まれた少女時代のマリアと美しい叔母アデーレの交流。そして声楽家フリッツと幸せな結婚をするが、オーストリアにナチスが侵攻してくる。ユダヤ人のナチスに対する迫害などもさらっと描き、現在、過去と流れるように進むさまは秀逸。
テーマは重いが所々にユーモアをちりばめて素敵な作品に仕上がっている。
何度も登場する“黄金のアデーレ”のレプリカが美しい。この絵はかつてベルベデーレ宮殿に展示され、現在はニューヨークにある。本物が見たい!

シネ・リーブル池袋にて
[PR]
by margot2005 | 2015-12-13 21:45 | UK | Trackback(4) | Comments(2)

「マダム・マロリーと魔法のスパイス」

「The Hundred-Foot Journey」2014 インド/アラブ首長国連邦/USA
a0051234_19484217.jpg

インド、ムンバイでレストランを営むカダム家。次男のハッサンは母親譲りの類いまれなる味覚感覚を持つ青年。しかしある日、暴動によりレストランは全焼しハッサンの母親も犠牲になる。やがて一家は新天地を求めフランスにやってくる...

マダム・マロリーに「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「クィーン/2006」「消されたヘッドライン/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」「テンペスト/2010」「ヒッチコック/2012」のヘレン・ミレン。
パパに「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」のオム・プリ。
ハッサンにマニシュ・ダヤル。
マルグリットに「恋のベビーカー大作戦/2012」「ムード・インディゴ うたかたの日々/2013」「イヴ・サンローラン/2014」のシャルロット・ルボン。
町長に「マルセイユの決着/2007」のミシェル・ブラン。
監督は「カサノバ/2005」「HACHI 約束の犬/2008」「親愛なるきみへ/2008」「砂漠でサーモン・フィッシング/2011」「ヒプノティスト-催眠-/2012」のラッセ・ハルストレム。

ある日突如、瀟洒な館のフレンチ・レストランの真正面にゴテゴテと飾りをつけたインド料理店が出現する。フレンチ・レストランのマダム・マロリーは、このようなのどかな村に派手派手なインド料理店などあり得ない!と反撥し、攻撃を開始し始める。まぁマダムの気持ちは手に取るように分る。確かにあの地(あの景色)でインド料理店は違和感ありまくりだろう。そしてマダム曰く…この辺りの人々はインド料理など食べない!と。それに受けてたったインド人のパパは道路に立ち自らの店を宣伝し始める。徐々に客が入りハッサンは腕によりをかけ料理を作るが、彼の望みはインド料理ではなくフランス料理を作ることだった。

インド人のハッサンが南フランスでミシュラン1つ星を誇るフレンチ・レストランを2つ星に格上げし、その後パリに渡り天才料理人になるサクセス・ストーリー。
最初は憎み合い不仲だったマダム・マロリーとパパ。互いを牽制しつつも気になる存在のハッサンとマルグリット。先にフランスのマダムとインドのパパが好意を持ち始め、ハッサンとマルグリットも互いの気持ちを隠せない...少々出来過ぎのドラマは夢のようで、なんとなく「ショコラ/2000」を思い出してしまった。

ラッセ・ハルストレム大好きなので楽しみにしていた一作。ヘレン・ミレンはお気に入り女優の一人。しかし彼女フランスのマダムに見えないで困った。
舞台は南フランスながら話される言葉は英語で、特にレストランのスタッフたちとの英語での会話は実に違和感あり。でも製作者はあのスピルバーグ&オペラ・ウインフリーだし、英語の台詞になったのも致し方ない。
レストランの舞台として、スペインに近い南フランスの カステルノ・ド・レヴィやサン・タントナン・ノブル・ヴァルで撮影された村がとても美しい。
ちょっとイケメンのハッサン役のマニシュ・ダヤルはサウスカロライナ生まれで両親は北インド出身。TVシリーズに出演するアメリカン人俳優。

シネリーブル池袋にて
[PR]
by margot2005 | 2014-12-01 22:49 | アジア | Trackback(6) | Comments(2)

「ヒッチコック」

「Hitchcock」 2012 USA
a0051234_23384271.jpg

1959年。映画の企画探しを初めたヒッチコックは実在の殺人鬼エド・ゲインをモデルにした小説“サイコ”に惹かれ映画にしようと思い立つ。しかし優秀なる映画編集者であり脚本家でもある妻のアルマはこの企画に難色を示す。おまけに映画会社からは、原作が陰惨だと出資拒否されてしまう。途方に暮れた彼は家を抵当に入れてでもこれを作ろうと奔走するのだった…

アルフレッド・ヒッチコックに「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」「最終目的地/2009」「恋のロンドン狂騒曲/2010」のアンソニー・ホプキンス。
アルマ・レヴィルに「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「クィーン/2006」「消されたヘッドライン/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」「テンペスト/2010」のヘレン・ミレン。
ジャネット・リーに「理想の女/2004」「ママの遺したラヴ・ソング/2004」「マッチポイント/2005」「ブラック・ダリア/2006」「タロット・カード殺人事件/2006」「私がクマにキレた理由(わけ)/2007」「ブーリン家の姉妹/2008」「それでも恋するバルセロナ/2008」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「映画と恋とウディ・アレン/2011」のスカーレット・ヨハンソン。
アシスタント、ペギー・ロバートソンに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「いつか眠りにつく前に/2007」のトニ・コレット。
脚本家ウィットフィールド・クックに「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」「タイタンの戦い/2010」「ロビン・フッド/2010」「声をかくす人/2011」のダニー・ヒューストン。
ヴェラ・マイルズに「幻影師アイゼンハイム/2006」「バレンタインデー2010」「トータル・リコール/2012」のジェシカ・ビール。
アンソニー・パーキンスに「ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋/2011」のジェームズ・ダーシー。
エド・ゲインに「トラブル・イン・ハリウッド/2008」のマイケル・ウィンコット。
監督は「ターミナル/2004」「フェイク・クライム/2010」の脚本家サーシャ・ガヴァン。

“家全てを売るの?それともプールは残して?”なんて台詞もあったが、ヒッチコックはアルマとハリウッドの豪邸に住んでいる。「サイコ/1960」の前の作品「北北西に進路を取れ/1959」までヒット作を何作も何作も世に送りだしてきた彼の企画でも通らないことなどあるんだと驚いた。この時代(60年代)は今では考えられないトイレのシーンもダメだったので、バスルームでの陰惨なシーンなど考えられなかったのだろう。しかし結果あの“リン!リン!リン!”のシーンが受けたのだ。アンソニー・パーキンスが最高に適役だった。
映画の中盤でヒロインを殺してしまうやり方も斬新で観客を惹き付けたに違いない。

“サイコ/Psycho ”とは“psychohorror”“psychothriller””psychokiller”の省略形言葉だが、映画“サイコ”から世界中に広まったらしい。やっぱりそうだったんだと確信した。

サスペンス好きなのでヒッチコック映画はかなり見ている。ほとんどTVでだが..。書き上げたらきりがないが、私的に好きなのは「ダイヤルMを回せ!/1954」「裏窓/1954」「知りすぎていた男/1956」「めまい/1958」「北北西に進路を取れ」etc.で、それぞれに名作だと思う。そしてヒッチコックのサスペンスでモンゴメリー・クリフト主演の「私は告白する/1953」のレビューあり。

ヒッチコック映画のヒロイン…グレース・ケリー、イングリット・バーグマン、キム・ノヴァック、ドリス・デイ、ティッピー・ヘドレン、ジャネット・リーetc.「裏窓」「ダイヤルMを回せ」「泥棒成金/1955」のヒロイン、グレース・ケリーはスゴい美人だが、「めまい/1958」のキム・ノヴァクが最高のブロンド美人じゃなかろうか?クール・ビューティなキム・ノヴァック。あのような女優は今ではもう存在しない。

先だってwowowでシエナ・ミラーがティッピー・ヘドレンを演じた「ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女/2012」を見た。ヒッチコック役はUK俳優のトビー・ジョーンズ。
物語は映画「鳥/1963」の準備を進めていたヒッチコックが、妻の勧めもありでブロンドのモデル、ティッピー・ヘドレンを起用するところから始まる。ジャネット・リーにスポットを当てている本作と見比べてみるのも面白い。

本作でシャワー・カーテンの向こうで悲鳴を上げるジャネット・リーを脅かしたのは他でもないヒッチコックその人。「鳥」で鳥の大群に襲われるシーンでもリアル感を出すため本物の鳥を使いティッピー・ヘドレンは血だらけになったという。女優をいじめるのが大好きな監督かも?

似てるってほどではないが、ジャネット・リーを演じるスカーレット・ヨハンソンの成りきりぶりにはスゴいものを感じる。
アンソニー・パーキンス役のジェームズ・ダーシーは素晴らしいキャスティング。
ヴェラ・マイルズ役のジェシカ・ビールはかなりのミスキャスト。逆立ちしてもスカーレットの妹になんか見えるわけがない。
ヘレン・ミレンはいつもながら貫禄たっぷりで素晴らしい!
脇役ながらトニ・コレットが良かった!この方脇役(殆どの作品脇役??)でもキラリと光る女優だ。

ヒッチコック役のアンソニー・ホプキンスって役作りにこだわる俳優なのだろうとしみじみ感じる。少々やりすぎって感じの顔つきがクドい感じもしたけど...。
映画のラストでヒッチコックの頭の上に鳥が乗っかるシーンがある。次作「鳥」を思い起こすナイスなエンディングだった。

TOHOシネマズシャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2013-05-03 23:48 | USA | Trackback(15) | Comments(4)

「テンペスト」

「The Tempest」2010 USA
a0051234_224212100.jpg

プロスペラに「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「クィーン/2006」「消されたヘッドライン/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」のヘレン・ミレン。
エアリエルに「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~/2009」のベン・ウィショー。
怪物キャリバンに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」のジャイモン・フンスー。
ナポリ王子ファーディナンドに「ヒマラヤに降る雪/1999」のリーヴ・カーニー。
プロスペラの娘ミランダに「わたしの可愛い人-シェリ/2009」のフェリシティ・ジョーンズ。
ナポリ王アロンゾーに「ボーン・アルティメイタム/2009」「マイ・ブルーベリー・ナイツ/2007」のデヴィッド・ストラザーン。
老顧問官ゴンザーローに「すべてはその朝始まった/2005」のトム・コンティ。
ミラノ大公ア ントーニオに「ザ・タウン/2010」のクリス・クーパー。
ナポリ王弟セバスチャンに「リプリー 暴かれた贋作/2005」「バーレスク/2010」のアラン・カミング。
王の執事(酒蔵係)ステファノーに「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「シルク/2007」「17歳の肖像/2009」のアルフレッド・モリナ。
同じく道化師トリンキュローに「ベッドタイム・ストーリー/2008」のラッセル・ブランド。
監督、脚本、製作に「アクロス・ザ・ユニバース/2007」のジュリー・テイモア。
a0051234_22343791.jpg

a0051234_2232698.jpg

娘の婚礼の帰り道、ナポリ王アロンゾーは海上で大嵐に遭遇する。船は難破し、やがて王の弟セバスチャン、忠実な老顧問官ゴンザーロー、そしてミラノ大公アントーニオらと共に孤島に流れ着く。しかし王子ファーディナンドの姿は見当たらなかった。実はこの大嵐は孤島に住むプロスペラが魔術によって引き起こしたものだった。名君ミラノ大公の妃であった彼女は、夫亡き後女大公として民衆に愛されていたが、12年前、弟アントーニオとナポリ王アロンゾーらの謀略により、一人娘ミランダと共に追放されていた。プロスペラは孤島で魔術を修得し、技を極め、空気の妖精エアリアルを操り、裏切りものへの復讐を日々目論んでいた...
a0051234_23182525.jpg

a0051234_22422658.jpg

a0051234_2242175.jpg

あの景色はどこだろうと思っていたらハワイでロケされた模様。
ウイリアム・シャイクスピアの最後の作品といわれる“テンペスト”は読んでいない。でもお大まかなストーリーは知っていたので、物語には入って行けた。幻想的な映像がとても印象的で美しい。
映画は主人公のプロスペラーが男性から女性に変えられている。そして少々ミュージカルっぽい場面もあり。それにしてもベン・ウィショーとリーヴ・カーニーは歌が実に上手い。二人ともとっても甘い声の持ち主で、特にベン・ウィショーのsweet voiceには驚かされた。ベン・ウィショーが歌うのは意外だったが、リーヴ・カーニーはブロードウェイでミュージカル版“スパイダーマン”に出演していて、先だってBSで放映された“トニー賞2010”で彼のパフォーマンスを見た(聞いた)ばかり。上手いの当たり前かと感心しきり。

ナポリ王子ファーディナンド役のリーヴ・カーニーはプリンスの雰囲気ぴったりの俳優で中々素敵だ。上にも書いたようにBSで放映された“トニー賞2010”でのリーヴ・カーニーのパフォーマンス。それは映画を観た後だった気がする。なんとなく観たことあるなぁ??と思っていたのは彼の出演する「テンペスト」を観ていたからかも?

「クイーン」のヘレン・ミレンは貫禄たっぷり。上映館TOHOシネマズ・シャンテにラスト近くで彼女が着るドレス(ポスターと同じ衣装)が飾ってあった。しかしながらそれはあまりにも華奢で、小さくて驚いた。
でも、ヘレン・ミレンは貫禄たっぷりで素晴らしく、他の俳優が霞んでしまっていると書きたい所だが…いやいやそうでもない。妖精エアリエルと怪物キャリバンを演じた二人は良かったな。ベン・ウィショーもジャイモン・フンスーもほぼ全裸に近い格好で頑張っていたし…まぁほぼ全裸だから頑張っていたというものではないけれど...。
ジャイモン・フンスーは「ブラッド・ダイヤモンド」で素敵だなと思った俳優。ベン・ウィショーはあまり好みではないが「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~」の彼は良かったな。
そして一押しで印象に残るのは道化師トリンキュロー役のラッセル・ブランド。彼については殆ど知らない。アダム・サンドラーの「ベッドタイム・ストーリー」のミッキー役の彼の記憶は飛んでいるが、この作品では精彩を放っている。
王の執事(酒蔵係)ステファノー役のアルフレッド・モリナもいつもながら存在感のある俳優。
そして多種多様な役柄を演じるクリス・クーパーの出演にも驚かされた。

全体的にファンタジーって感じで観ると楽しめる。

TOHOシネマズシャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2011-06-22 23:03 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(0)

「エリザベス1世 〜愛と陰謀の王宮〜」

a0051234_2352127.jpg「Elizabeth I 」2005 USA/UK
エミー賞を受賞したTV映画。
NHKBSで放送した時見れなくてDVDになったので見る事が出来た。
「クィーン/2006」でエリザベス2世を演じたヘレン・ミレンがエリザベス1世を演じている。
エリザベスの愛人レスター伯ロバート・ラドリー役には「ヴェニスの商人/2004」「華麗なる恋の舞台で/2004」「カサノバ/2005」のジェレミー・アイアンズ。
ラドリーの義理の息子で、やはりエリザベスの若き愛人となるエセックス伯ロバート・デヴァルーに「ルワンダの涙/2005」で海外青年協力隊の英語教師ジョー役で印象深いヒュー・ダンシー。
C・ブランシェットの「エリザベス/1998」ではジョセフ・ファインズがレスター伯を演じている。
監督はトム・フーパー。
a0051234_23503448.jpg

ヘンリー8世とアン・ブーリンの間に生まれたエリザベス(ミレン)は1558年イングランド女王に即位する。
そして20年後、プロテンスタントのイングランドは、スペインやスコットランドなどカトリック勢力に狙われていた。
ある日、やはりカトリック国であるフランスのアンジュー公(Jérémie Covillault)が政略結婚の相手としてやって来る。エリザベスはアンジュー公を気に入り、結婚を望むが、愛人レスター伯(アイアンズ)の反対に合う。
しかしレスター伯には恋人がおり、彼女はレスター伯の子供を身ごもっていた。それを知ったエリザベスは怒り狂いレスター伯を宮殿から追放する。
だが結果的には国民の反対に合い、アンジュー公との結婚はならなかった。
数年後、ローマ教皇から異端者として破門されたエリザベスは、信頼に値するレスター伯を再び宮殿に呼び戻す。
やがて、レスター伯を始めとしたエリザベスの側近は、スコットランド女王メアリー(バーバラ・フリン)を処刑してしまう。
それは、メアリーがイングランド王位継承権を持っている人物であることに所以する。
1588年、スペイン艦隊からの攻撃を受けるイングランドだったが、戦いは勝利に終わる。
戦いから戻って来たレスター伯は、義理の息子エセックス伯(ダンシー)をエリザベスに引き合わせ亡くなるのだった。
年甲斐もなく若きエセックス伯に夢中になって行くエリザベス。
わがまま放題の彼はエリザベスの寵愛を受け、王宮での地位を高めて行くのだった...
a0051234_23505767.jpg

ヨーロッパ歴史もの大好きなので、エリザベスの結婚相手としてのアンジュー公など興味深い。彼はフランス、ヴァロワ家のアンリ2世(マルグリット・ド・ヴァロワ/margotの父親でもある)とカトリーヌ・ド・メディチの一番下の息子。
スコットランド女王メアリーは、やはりアンリ2世とカトリーヌ・ド・メディチの息子フランソワ2世の妻である。
物語の中でも語られるが、小国イングランドを守るため、フランス人と結婚すれば、フランスに吸収される。愛するレスター伯と結婚すればエリザベスは貴族の妻となる。
そういった事が許せなかった(叶わなかった)時代でもある。
政略結婚相手のアンジュー公との出会いは、エリザベスに恋心をかき立てたようだが、それも国のため叶わぬ恋だったのかも知れない。
a0051234_23493953.jpg

エセックス伯の若き恋人に子供が出来た事が解り、エリザベスが怒り狂うシーンがある。1533年生まれのエリザベスに対して、エセックス伯は1566年生まれ。33才年下の愛人だったため、エリザベスは嫉妬に炎を燃やしたことだろう。
a0051234_2350131.jpg

エリザベスを演じたヘレン・ミレンは素敵な女優だ。
若き愛人エセックス伯役のUK俳優ヒュー・ダンシー。
彼は中々キュートで、「キング・アーサー/2004」の役での記憶はないが、「ルワンダの涙」はちょっと前にDVDで見たのでジョー役を思い浮かべてしまった。
1969年にジュヌヴィエーヴ・ビジョルドがアン・ブーリンを演じた「1000日のアン」が又また見たくなってしまった。
ケイト・ブランシェットの出世作となった「エリザベス」の続編、「エリザベス・ゴールデン・エイジ/2007」が日本では来年2月に公開される(予告始まる)予定。
益々楽しみになって来た「エリザベス・ゴールデン・エイジ」。
[PR]
by margot2005 | 2007-11-08 00:50 | USA | Trackback(1) | Comments(2)

「クィーン」

a0051234_1913390.jpg「The Queen」2006 UK/フランス/イタリア
パリでパパラッチに追いかけられた末、自動車事故で亡くなったプリンセス・オブ・ウエールズ。彼女の突然の死に苦悩す女王一家と、就任したばかりのトニー・ブレア首相の姿を描いたヒューマン・ドラマ。
エリザベス二世を演じるのは英国女優ヘレン・ミレン「カレンダー・ガールズ/2003」「二重誘拐/2004」。英国首相トニー・ブレアにマイケル・シーン「ブラッド・ダイヤモンド/2006」
エジンバラ公フイリップにジェームズ・クロムウェル「ベイブ/1995」「L.A.コンフィデンシャル/1997」。
監督はスティーヴン・フリアーズ「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」。
とにかく観たい!観たい!と思っていた作品。初日に日比谷のシャンテで観た。最終回シアターはほぼ満員で、オスカーに輝いたヘレン・ミレンの存在も大きいが、ダイアナって日本でも人気あるんだと感じないではいられない。
a0051234_1914726.jpg

1997年8月31日、ダイアナと恋人ドディはパリのリッツ・ホテルが用意したメルセデスに乗り込んだが、執拗に追いかけるパパラッチとのカーチェイスの末、事故に合い亡くなる。
その頃、スコットランドのバルモラル城にいたエリザベス女王(ミレン)一家にも知らせが入る。元夫チャールズ(アレックス・ジェニングス)は王室のチャーター機でパリへ飛び、ダイアナの遺体を引き取りに行きたいと願う。しかし、母エリザベスは、チャーター機など使うと、税金の無駄使いだと国民に非難されると、息子チャールズに告げる。
エリザベスにとってダイアナはいつも頭痛のタネであった。離婚して民間人となったダイアナに、王室として出来る事は何もないとエリザベスは断言する。しかし、亡くなったのは未来のキング、ウイリアムとヘンリーの母親でもあると力説するチャールズ。皇太后(シルヴィア・シムズ)の計らいでチャールズはパリへ飛びダイアナの棺をロンドンに連れ帰る。
ダイアナの葬儀に関しても、国葬ではなく、ダイアナの実家スペンサー家が取り仕切るべきだと主張するクィーン。
ダイアナの事故死の後、英国民に対してエリザベスは何のコメントも発しなかったが、彼らは黙っていなかった。バッキンガム宮殿前には献花があふれ、バルモラル城から戻って来ない女王一家を非難し始める。
やがて、首相に就任したばかりのトニー・ブレア(シーン)は、国民と女王の間に立って行動を起こし始める。
a0051234_192232.jpg

エジンバラ公と皇太后がスゴイ勢いでダイアナを非難して語る姿には驚いた。
生きていても、死んでもダイアナは厄介だとか...
ウエストミンスター寺院で取り行われる事になった葬儀に、セレヴ(ハリウッド俳優)やホモ(エルトン・ジョンのこと)が来るなんて...
と言った台詞が発せられる。まぁロイヤル・ファミリーにとっちゃセレヴなんてゴミみたいなものであろうが...
あんなにまで中傷して良いのか??
しかしエリザベスについては好意的に描かれている。
トニー・ブレアの妻シェリー(ヘレン・マックリー)が“彼らは税金で生きている!”と非難するが、夫トニーは、クィーンは望んだわけでもなく、仕方なく、若くに即位し、自分自身というものはなく、ただ国民のため、英国のために生涯を捧げた女性と、クィーンをかばうように発言するシーンは中々素敵。
a0051234_192304.jpg

映画はダイアナの映像だけ実写である。
数年前にパリのアルマ橋の事故現場にある記念碑を訪れたことがある。夜だったが人が集まっており、献花やキャンドルもあった。ダイアナってホントに皆に愛された人なんだなぁと実感した。
英国旅行の際に訪問した、ダイアナが離婚後、二人の王子たちと離れて住んだケンジントン・パレスの広大な邸宅を思い出した。その時、ちょうどダイアナの回顧展のようなものが開催されていて、ダイアナが着たドレスの数々を見る事が出来たが、ダイアナが着てこそ素晴らしいドレスであって、並んだボディに着せられたドレスはなんとなく、寂しく、哀愁を感じたのを記憶している。
ヘレン・ミレンはオスカーに輝いただけあって苦悩するエリザベス二世を素敵に演じている。
エジンバラ公やチャールズ役はなんかピント来なくて困った。
首相トニー・ブレアを演じたマイケル・シーンは本物よりニタニタ笑い過ぎで(何もしないでも顔が既に笑っている)かなり笑える。
スコットランド、アバディーンにあるバルモラル城周辺の景色が素晴らしい!
しかしエリザベスのバルモラル(もちろんクィーンの本物のお城ではなく、別のお城で撮影されていて部屋はセットでしょう)のお部屋はなんか質素で、エリザベスのベッドも、彼女が着るガウンなんかも年期が入ったいつも同じもので...
鹿狩りに行く際に乗るエリザベスの四輪駆動車もかなり古く(映画の中で、チャールズが新しいのに買い替えたら?なんてシーンもあり)質素な生活を送っているんだなと想像する。
ブレア首相がダイアナの死に哀悼を評した際に“People’s Princess”と語ったのを思い出す。
a0051234_1921511.jpg

そういやヘレン・ミレンの夫って、なんか見た顔だとずっと思っていたが、ヒット作を何本も監督しているテーラー・ハックフォードで「愛と青春の旅立ち/1982」〜始まって「レイ/2004」まで彼の映画はお気に入りが多い。お二人熟年結婚らしい。
[PR]
by margot2005 | 2007-04-15 19:15 | UK | Trackback(46) | Comments(20)