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「婚約者の友人」

Frantz」2016 フランス/ドイツ

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第一次世界大戦(1914年~1918年)が終結したドイツのとある街。ある日、戦争で婚約者フランツを亡くしたアンナは墓の前で花を手向け泣いている男性を目の当たりにする。その後アドリアンと名のる男性がフランツの家族を訪ねて来る。アンナは墓地にいた人だと認め驚きを隠せない。最初フランツの父親ハンスはフランス人のアドリアンを拒否するが、彼の妻のマグダはフランツと友人だったと話すアドリアンに好意を抱き始める...


アドリアンに「キリマンジャロの雪/2011」「イヴ・サンローラン/2015」パーフェクトマン 完全犯罪/2015」ピエール・ニネ。

アンナに「ルートヴィヒ/2012」パウラ・ベーア。

ハンスに「クリムト/2006」のエルンスト・シュトッツナー。

マグダにマリー・グルーバー。

クロイツに「顔のないヒトラーたち/2014」「ヒトラー暗殺、13分の誤算/2015」ヨハン・フォン・ビューロー。

フランツにアントン・フォン・ルケ。

アドリアンの母に「三重スパイ/2003」シリエル・クレール。

ファニーに「夏時間の庭/2008」「あの夏の子供たち/2009」「ショコラ~君がいて、僕がいる~/2015」アリス・ドゥ・ランクザン。

監督、脚本は「彼は秘密の女ともだち/2014」フランソワ・オゾン。


原タイトルは「フランツ」。

映画はモノクロ。でも時々カラーになる。それはフランツが登場する時と、アドリアンがフランツを思う時の様に映る。どのような展開になるのか?全く予測のつかないドラマだった。

アドリアンはいつまでも偽り続けることが出来ずに思い悩み、アンナにだけ真相を打ち明ける。そう彼はフランツの家族に嘘を語っていたのだ。


ロケされたドイツの街(旧市街)の石畳が美しい。ドラマにはパリのルーヴル美術館も登場する。そこに飾られたマネの自殺という絵画。この絵画は初めて見た。ちょっと調べてみたらスイスのチューリッヒにある印象派の美術館ビュールレ・コレクションにあるそう。ドラマの背景となる時代にはルーヴル美術館に飾られていたことを知った。そしてこの時代オルセー(1986年開館)はまだ存在していなくて、今現在オルセーに飾られているマネの草上の昼食はルーヴルに展示されていた様子。その絵画がドラマの中に自殺と一緒に映るがひょっとしてフェイク?

ラスト、マネの自殺が大きな役割を果たしている。


オゾン映画は色々と見ているが、サスペンス仕立てもないし、ウイットに富んだ会話が交わされるわけでもなしで、純粋の悲恋映画のノリ...全くオゾンらしくないなぁと感じた。


アドリアンを演じるピエール・ニネは「イヴ・サンローラン」でとても本人に似せて演技していて感心した。彼は顔が暗いのか?悲しい表情がとても似合う俳優。本作の彼も常に暗い表情を見せている。

wowowで見た「パーフェクトマン 完全犯罪2011」の彼も悲しい表情満載だった。それはちょっと気になる映画だったのでレビューを書きたいと思っている。


シネスイッチ銀座



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by margot2005 | 2017-11-07 21:54 | フランス | Trackback | Comments(0)

「彼は秘密の女ともだち」

「Une nouvelle amie」…aka「Je suis femme」「The New Girlfriend」2014 フランス
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少女の頃から大の親友だったクレールとローラ。互いに伴侶を得、幸せな日々が続くかに見えたが、ローラは病に倒れ夫と幼い娘を残して亡くなってしまう...

ダヴィッド/ヴィルジニアに「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)/2013」のロマン・デュリス。
クレールに「美しい人/2008」「キリマンジャロの雪/2011」「テレーズの罪/2011」「間奏曲はパリで/2013」のアナイス・ドゥムースティエ。
ジルに「ぜんぶ、フィデルのせい/2006」「アンナ・カレーニナ/2012」「黒いスーツを着た男/2012」「男と女 真夜中のパリ/2012」「恋のベビーカー大作戦/2012」のラファエル・ペルソナ。
ローラに「誘拐者/2004」のイジルド・ル・ベスコ。
ローラの母リズに「ボン・ヴォヤージュ/2003」「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「マリー・アントワネット/2006」のオーロール・クレマン。
監督、脚本は「17歳/2013」のフランソワ・オゾン。

ローラの死から中々立ち直れないクレールは仕事にも打ち込めず休暇をとることに決める。そんなある日、夫のジルから一度ダヴィッド親子を訪ねてみたらと提案される。クレールはローラの娘のゴッドマザー。そしてダヴィッドと生まれてまもない娘を永遠に守ると約束したことを思い出す。やがてクレールはダヴィッドの家を訪ねる決心をする。しかしそこで目の当たりにしたのは女装したダヴィッドが娘をあやす姿だった。

生前、妻のローラはダヴィッドの女装に理解を示した。ダヴィッドはクレールにも理解して欲しいと訴える。かなり躊躇はしたものの、クレールはダヴィッドの願いを叶えるため、彼にヴィルジニアと命名する。
女装趣味の男に、自身の“女の美しさ”を開花させられてしまった地味な女性クレール。ちょっと複雑な二人の関係はまぁまぁだが、あのラストあまり好きじゃない。ジルはどこ?ジルとクレールの間に子供はできなかったのだろうか?

本作は英国のミステリー作家ルース・レンデルの傑作短編『女ともだち』の映画化。ルース・レンデルが書いた小説をクロード・シャブロルが映画化した「ロウフィールド館の惨劇/1995」と「石の微笑/2004」を見ている。本作はミステリーではない。ロマンのイメージから軽いコメディの雰囲気も漂う。
オゾンとロマン・デュリスに加え、ラファエル・ペルソナまで出演しているのでスゴく楽しみにし、期待していたが今ひとつのストーリーだった。
ラファエルは笑顔が似合う。本作では少々形無しで気の毒な役柄。
イジルド・ル・ベスコにお目にかかったのは2006年のフランス映画祭以来。クラシカルな独特の雰囲気持つ女優ながら、本作では前半で亡くなってしまって残念。

ダヴィッドやクレール&ジルが住む家の周辺の景色がスゴく美しくてパリ郊外なのかな?と思っていたらカナダ、ケベックでロケされた模様。
女装はロマンよりラファエルの方が似合うかな?と思ったりしたが...クラシカルなロマンの女装をコーディネートしたのはやはりオシャレなフランス人。そしてずっと女装を演じてみたかったというロマンは高いヒールで完璧に歩きさすがだ。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2015-08-18 23:20 | フランス | Trackback(4) | Comments(2)

「ムースの隠遁」

「Le refuge」…aka「The Refuge」「Hideaway」2009フランス 
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パリの高級アパルトマンで愛し合うムースとルイは若くて美しくてリッチなカップル。しかしながらドラッグに夢中でやめることができない。ある日、二人はドラッグの過剰摂取で病院に搬送される。やがてルイは急性ドラッグ中毒で死んでしまうがムースは生き残り、妊娠していると医師に告げられる…

ムースに「奇跡のひと マリーとマルグリット/2014」のイザベル・カレ。
ポールにルイ・ロナン・ショワジー。
セルジュにピエール・ルイス・カリクト。
ルイに「わたしはロランス/2012」のメルヴィル・プポー。
ルイとポールの母親にクレール・ヴェルネ。
ルイとポールの父親にジャン=ピエール・アンドレアーニ。
監督、脚本は「17歳/2013」のフランソワ・オゾン。

残念なことにお気に入りフランス人俳優メルヴィル・プポーはすぐに死んでしまう。それもオープニングで…。彼は「ぼくを葬る/2005」でもゲイを演じている。そして「わたしはロランス」ではトランスジェンダーの男。そういや優しい表情とかゲイっぽい?のかな?

ドラッグ依存症カップルのオープニングはとてもショッキング。そしてタイトル(邦題も原タイトルも…)からも、その後どのように展開されていくのだろうと興味津々となる。
ドラッグ中毒の女性の妊娠は危険であるゆえ、“生むきなの?わたしたちは死後の子供を望んでない。”と、退院したムースは亡くなったルイの母親に迫られる。しかし子供を産む決心をした彼女はルイの親族の田舎の別荘にこもることになる。

ルイの弟ポールはゲイ。田舎の村でポールが出会うセルジュももちろんゲイ…と、ムースの周りの男はゲイばかり。しかしムースはポールとの暮らしで日々癒されていく。
ある時、ポールは“本気で愛した人が死んでしまった。”と話し、“ルイとは血のつながらない兄弟だった。”とも告白する。その言葉でムースはポールとルイが愛し合っていたと気づくのだった。

ラスト、ムースの取った行動はちょっと切ないが、ポールとルイの深い愛を考えたのだろうか?ムースとルイの幼い娘を愛おしげに抱きしめるポールがとても素敵に映る。
本作はtrès très bien!(トレ、トレビアン)なオゾンの世界のラヴ・ドラマで、フランスの田舎の景色が美しい。
ポール役のルイ・ロナン・ショワジーがハンサム。
ロマン・デュリスとラファエル・ペルソナーズが出演するオゾンの次作「彼は秘密の女ともだち/2014」が楽しみ。

wowowにて
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by margot2005 | 2015-06-20 19:51 | フランス | Trackback | Comments(0)

「17歳」

「Jeune & jolie」2013 フランス
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イザベルにマリーヌ・ヴァクト。
シルヴィに「ふたりの五つの分かれ路/2004」「輝ける女たち/2006」「ディディーヌ/2007」のジェラルディーヌ・ペラス。
パトリックに「ずっとあなたを愛してる/2008」「サラの鍵/2010」「わたしたちの宣戦布告/2011」「タイピスト!/2012」のフレデリック・ピエロ。
ヴィクトルにファンタン・ラヴァ。
ジョルジュに「シスタースマイル ドミニクの歌/2009」「ラスト・ターゲット/2010」のヨハン・レイゼン。
アリスに「家の鍵/2004」「エンジェル/2007」「彼が二度愛したS/2008」「ある公爵夫人の生涯/2008」「わたしを離さないで/2010」「メランコリア/2011」
のシャーロット・ランプリング。
監督、脚本は「ぼくを葬る/2009」「エンジェル/2007」「Ricky リッキー/2009」「しあわせの雨傘/2010」「危険なプロット/2012」のフランソワ・オゾン。
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パリの名門アンリ四世高校に通うイザベルは17歳。家族でヴァカンスを過ごしたリゾート地でドイツ人青年と出会い一夜を共にするが、さっさと別れてしまう。パリへ戻ったイザベルはある日、学校の前で見知らぬ男に声をかけられる。その後、男の言った事に興味を覚えたイザベルはSNSに登録し売春を始める…

イザベルが売春に及んだ動機は?それはかなり曖昧。母親は娘を”あばずれ!”呼ばわりしていたけど…イザベルが相手にする男は年上ばかり。ジョルジュに至っては父親どころか祖父くらいの年齢。実父と別れファーザー・コンプレックスでもあるまいに…彼女の行動は誰にも、本人にさえ理解できないのかも知れない。
イザベルと弟ヴィクトルとの会話もかなりきわどいし、母親シルヴィは完璧なる放任主義だし、シャワーを浴びる姿を継父パトリックに見られてもちっとも動揺しないイザベルはやはりあばずれなのか?

オゾン映画ファンだが本作はどうもいただけなかった。銀座で上映ということもあるが、観客ojisanが多くて驚きつつも納得。
ラストに登場するシャーロット・ランプリングは相変わらずの貫禄。
イザベルを演じるマリーヌ・ヴァクト、可憐な表情が高校生に見えなくもないが実際は20歳を超えている。
イザベルの友人が住むアパルトマンは眼下にエトワールが見えるロケーション。以前エトワールのトップに登った時パリのリッチマンが住むアパルトマンが立ち並ぶ景色を見た記憶がよみがえった(下写真)。
原タイトルは“若さと美しさ”。ラストでアリスがイザベルにこの言葉を献上する。
“若さと美しさ”に“愚かさ”もプラスしたい。
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シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2014-02-23 23:11 | フランス | Trackback(8) | Comments(2)

「危険なプロット」

「Dans la maison」…aka「In the House」2012 フランス
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ジェルマンに「親密すぎるうちあけ話/2004」「モリエール 恋こそ喜劇/2007」「PARIS (パリ)/2008」「しあわせの雨傘/2010」「屋根裏部屋のマリアたち/2010」のファブリス・ルキーニ。
ジャンヌに「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて/2010」のクリスティン・スコット・トーマス。
エステルに「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「エディット・ピアフ〜愛の讃歌〜/2007」「潜水服は蝶の夢を見る/2007」のエマニュエル・セニエ。
クロードにエルンスト・ウンハウアー。
双子姉妹に「パリ、ジュテーム/2006」「セラフィーヌの庭/2008」「ミックマック/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」のヨランド・モロー。
監督、脚本は「ぼくを葬る/2009」「エンジェル/2007」「Ricky リッキー/2009」「しあわせの雨傘/2010」のフランソワ・オゾン。

映画案内サイトではサスペンス/ドラマ/コメディと分類されている。しかしサスペンスとは言っても殺人は起こらない。やはり本作はコメディ以外の何ものでもない。
主人公ジェルマン役のファブリス・ルキーニが上手い。妻役のクリスティン・スコット・トーマスとのコンビは絶妙。
クロード役のエルンスト・ウンハウアーが美少年(高校生)で、妖しい魅力を振りまいている。ジェルマンは妻にクロードとの関係を揶揄されたりしているし…。
クロードが妄想する?年上の女性(友人の母親)エステルを演じるエマニュエル・セニエはお気に入りフランス女優の一人。いつも脇役ながら存在感を示す素敵な女優。

フランソワ・オゾン映画はとても好き。「スイミング・プール/2003」が一番好きなオゾン映画だが、こちらもそれに勝るとも劣らない展開に大満足。
こちらも10月に観た映画で既に都内では上映は終了している。
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by margot2005 | 2013-12-23 20:48 | フランス | Trackback(7) | Comments(2)

「しあわせの雨傘」

「Potiche」2010 フランス
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スザンヌ・ピュジョルに「キングス&クイーン/2004」「ストーン・カウンシル/2005」「輝ける女たち/2006」「アニエスの浜辺/2008」「クリスマス・ストーリー/2008」「隠された日記 母たち、娘たち/2009」のカトリーヌ・ドヌーヴ。
モリス・ババンに「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」のジェラール・ドパルデュー。
ロベール・ピュジョルに「親密すぎるうちあけ話/2004」「モリエール 恋こそ喜劇/2007」「PARIS (パリ)/2008」のファブリス・ルキーニ。
秘書ナデージュに「美しき運命の傷痕/2005」「PARIS (パリ)」のカリン・ヴィアール。
ジョエルに「仮面の男/1998」「スパニッシュ・アパートメント/2002」のジュディット・ゴドレーシュ。
ローランに「ある子供/2005」「夏時間の庭/2008」「ロルナの祈り/2008」「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語/2009」のジェレミー・レニエ。
監督、脚本に「ぼくを葬る/2009」「エンジェル/2007」「Ricky リッキー/2009」のフランソワ・オゾン。
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1977年、フランスの地方都市。雨傘工場を経営するロベールの妻スザンヌは、優雅な日々を過ごしながらも、ただ着飾って貞淑な“お飾り妻”にどこか満たされないものを感じていた。ある日、雨傘会社の工場で労働者たちがストライキを始め、ロベールは心労から倒れてしまう。かつての恋人で、今では市長であるババンに相談に行ったスザンヌは、彼に説得され会社の経営を任されるハメになる...

フランソワ・オゾンが70年代を舞台に描いたユーモラスな人間ドラマは中々面白かったが、オゾンらしからぬあのエンディングには少々あきれた感じ。専業主婦だった女性が会社のCEOとなり、あげく、政界へ進出なんてめちゃくちゃ過ぎる。まぁ映画だから良しとしよう。コメディだし。
秘書と浮気している夫を寛大なる心で優しく見守っているスザンヌ。しかし彼女は、彼女でしっかりと浮気していて、息子ローランは誰の子供か?も分からないなんて、やるなぁ!スザンヌ!と感嘆してしまった。
スザンヌがヒッチするトラックのドライバーを「Ricky リッキー」のセルジ・ロペスが演じている。あの二人の意味深な見つめ合うさまは極めてホット。
カトリーヌ・ドヌーヴ、ジェラール・ドパルデュー、そしてファブリス・ルキーニ、カリン・ヴィアール、と豪華な出演者たち。中でも「モリエール 恋こそ喜劇」でも素晴らしかったが、ルキーニの存在はひときわ光る。
映画のスザンヌと本人とは真逆のイメージのカトリーヌ・ドヌーヴ。こんな可愛い女性役のドヌーヴを観たのは初めて。
ローランを演じたジェレミー・レニエは「夏時間の庭」あたりから俄然素敵な俳優になって来た。この作品でもさわやかな青年を好演している。ラスト、ローランってカミングアウト?

主演のカトリーヌ・ドヌーヴとジェラール・ドパルデューは数本の作品で共演している。中で一番印象に残るのは「終電車/1980」。30年前の二人はもちろん年上(5歳)のドヌーヴの方が貫禄ありだったが、21世紀の今では年下のドパルデューが巨大な身体で貫禄勝ちしている。ドパルデューは観るたびに巨大化しているが、あんなに太って身体大丈夫なの?と思わずにはいられない。
朝、スザンヌが住む瀟洒な家から散歩に向かう先は美しい森…舞台はフランスのとある地方都市となっていて、どこなのか?と気になっていたら、ロケはベルギーでされたそうだ。
TOHOシネマズ日比谷シャンテにて
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by margot2005 | 2011-02-11 21:34 | フランス | Trackback(12) | Comments(0)

「Ricky リッキー」

「Ricky」2009 フランス/イタリア
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カティにアレクサンドラ・ラミー。
パコに「堕天使のパスポート/2002」「シェフと素顔とおいしい時間/2002」「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」のセルジ・ロペス。
リザにメリュジーヌ・マヤンス。
リッキーにアルチュール・ペイレ。
監督、脚本に「ぼくを葬る/2005」「エンジェル/2007」のフランソワ・オゾン。
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7歳の娘リザと暮すカティは工場で働くシングルマザー。ある日、職場でスペイン人のパコと知り合う。休み時間いきなりセックスに及んだ二人。やがて恋に落ちた二人は同居し、カティは妊娠し男の子が生まれる。リザによってリッキーと名づけられた男の子はすくすくと成長して行く。しかし夜泣きが酷く、おまけに背中に痣を見つけたカティはパコが虐待したと攻める。とんでもないと怒ったパコは家を飛び出すが、リッキーの痣は虐待からではなく背中に翼が生え始めていたのだった...

フランソワ・オゾンは「まぼろし/2001」以来のファン。「8人の女たち/2002」「スイミング・プール/2003」「二人の五つの分かれ路/2004」も良かった。特に「スイミング・プール」が素晴らしいサスペンスだ。次作は現在公開中の「しあわせの雨傘/2010」。

赤ちゃんの背中に翼が生えてきて鳥のように飛べるようになる。彼は神が遣わされた“エンジェル”なのか?リッキーを見る誰もが、イタリアやフランスの絵画に描かれた天使を思い出すだろう。裸の彼はキューピーにそっくりでもある。
いつも思うのは西洋の赤ちゃんてどうしてこう可愛いのか(特に男の子)??それにはブルー・アイズとブロンド・ヘアーが必須かな?
リッキーのつぶらな瞳に目が釘付けになる。オーディションでリッキー役を獲得したアルチュールは撮影時まだ1歳にもなっていなかったそう。でも歩いているシーンがあったような記憶が…。 

カティが一人娘リザと暮す家にいきなり押し掛けて来たパコ。リザはパコの存在が気にいらないが二人の間に男の子が生まれてしまう。夜泣きを繰り返すリッキーに疲れ果てるカティ。そしてリッキーの背中に異物が見つかる。彼が泣くのはそれが原因だった。その翼はどんどん大きくなって行き、とうとう飛ぶことが出来るまでになる。リッキーのことで諍いが起こり、激怒したパコは家を飛び出す。その後リッキーの飛ぶ姿が人々の目に留まり、カティたち労働者が住むアパルトマン前にマスコミが殺到する。群衆の前にリッキーをお披露目したカティとリザ。抱かれていたカティの胸から飛びだした彼は空高く舞い上がり姿を消してしまう。
ラスト、パコはバイクの後ろにリザを乗せ学校へ送る。家ではお腹の大きいカティがソファで幸せそうに微笑みを浮かべている…やはりリッキーは彼らに幸せを運んだエンジェルだったのかも知れない。とても素敵なラストだった。
フランソワ・オゾンのファンタジーは中々味わい深い。
12月に渋谷Bunkamura ル・シネマで観たがもはや上映していない。
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by margot2005 | 2011-01-11 23:43 | フランス | Trackback(7) | Comments(0)

「エンジェル」

a0051234_2339136.jpg「Angel」2007 UK/ベルギー/フランス
UK人(故人)エリザベス・テイラーの小説“Angel”を元に「ぼくを葬る/2005」のフランソワ・オゾンが作ったメロ・ドラマ風文芸作品。
主演のエンジェルに「ダンシング・ハバナ/2004」でヒロイン、ケイティ役を演じたロモーラ・ガライ。
ガライは「タロットカード殺人事件/2006」でヒロインの友人ヴィヴィアンを演じている。
エンジェルと出会う画家のエスメに「300/2007」のドイツ出身俳優マイケル・ファスベンダー。
エンジェルの小説を出版するセオ・ギルブライトに「ピアノ・レッスン/1993」のサム・ニール。彼の妻ハーマイオニーに「スイミング・プール/2005」「家の鍵/2004」のシャーロット・ランブリング。
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1900年初頭イングランドの下町ノーリー。
食料品店を経営する母(ジャクリーン・タング)と二人暮らしのエンジェル(ガライ)は上流階級に憧れる16才の夢見る乙女。
学校をさぼっては小説を書きため、ある日完成した小説をロンドンの出版社に送る。
待ちに待った出版社からの手紙が届きロンドンへ向かうエンジェル。
彼女を出迎えたのは出版社のセオ・ギルブライト(ニール)。
彼に小説の一部分を書き直してくれと言われたエンジェルだが、“一行たりとも書き直しはしません!”と言い放ち立ち去る。だが、エンジェルの小説の素晴らしさに惚れ込んだギルブライトは、その夜エンジェルを自宅のディナーに招き妻ハーマイオニー(ランブリング)に紹介する。
礼儀も作法も知らない貧しい家に育ったエンジェルに不快感を覚えるハーマイオニー。
しかしながらエンジェルの小説は出版され本屋に並び始めついにベスト・セラーとなるのだった...
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フランソワ・オゾン映画は、21世紀になってから公開された「まぼろし/2001」「8人の女たち/2001」「スイミング・プール/2003」「ふたりの5つの分かれ路/2004」「ぼくを葬る/2005」までシアターで観て来た。
しかし、20世紀に作られたオゾン映画は1本も観てないのでなんとも言えないが、これはオゾンっぽくないなぁと感じた一作。
物語が盛り上がる際、大々的にbackmusicが流れ...過去のイタリア製メロ・ドラマの雰囲気。これってオゾン監督のテイストなのかな?と思った。でも映画にマッチしていてgood。
ヒロイン、エンジェルを演じたロモーラ・ガライは中々キュートで適役。「ダンシング・ハバナ」でディエゴ・ルナ相手にダンシング、ダンシングのシーンは素晴らしかった。
エンジェルの短い人生の中で愛し続けたエスメ役のファスベンダーはドイッチェって顔のSexyイケメンだが、この作品では陰が薄い...
オゾン映画2本でヒロインを演じているシャーロット・ランブリングと、「ジュラシック・パーク/1993」でおなじみの、サム・ニールの存在感が大きいなぁと感じる。
オゾン作品てことで...予告もさんざん観たしで...かなり期待して観に行った。
これって女性が監督したの?のノリの女性映画で、ゲイであるらしいオゾンってやはり女性の気持ちが解るのかなぁなんて感じる、感じる。
日比谷シャンテにて...
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by margot2005 | 2007-12-20 23:53 | UK | Trackback(14) | Comments(5)

「ぼくを葬る」

a0051234_0104422.jpg「Le Temps qui reste」2005 フランス
監督、脚本はフランソワ・オゾン「スイミング・プール/2005、ふたりの5つの分れ路/2004」。
主演のロマンには「愛人・ラマン/1992」「ル・ディヴォース・パリに恋して/2005」のメルヴィル・プポー。
ロマンの祖母ローラにジャンヌ・モロー。
ロマンと出会うウエイトレス、ジャニィは「ふたりの5つの分れ路/2004」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキが演じている。
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パリに住む売れっ子写真家ロマン(プポー)は31才。ある日仕事中に倒れた彼は、医者から重い病気だと告げられる。同性愛者である彼は“エイズでは?”と尋ねるが、医者は“ガンが体中に転移している”という。“余命は?”と聞くロマン。“後3ヶ月”と答える医者。ロマンは、化学治療法に苦しむのなら死を選ぼうと決断する。
同居中の恋人サシャ(クリスチャン・センゲワルト)にも、両親にも自らの死を告白できないロマンは、郊外に住む祖母ローラ(モロー)を訪ねる。ローラに自らの死を打ち明けたロマン。“なぜ私に話したの?”と聞くローラ。“互いにそろそろ死ぬからさ”と答えるロマン。“では今ここで一緒に死にましょう”と言うローラ。
ローラの家からの帰り道ウエイトレスのジャニィ(テデスキ)と出会う。ジャニィは不妊症で、ロマンにお願いがあると言う。“私とセックスして、子供を作って欲しい!”ロマンは“子供は嫌いだ!”と言って立ち去る。パリに戻ったロマンはサシャと別れ、休職して死と向かい合う決意をする。
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フランス人(ヨーロッパ人)には同性愛者が多いようだ。パリに行った時、街中で男性同士が手を握り合い、キスまでしている光景を見た事が何度かある。公衆の中でこの有様だから、見えない所にはいっぱいいるのだろうなぁ?と想像した。
この映画はかなり赤裸々に同性愛者のsexシーンが描かれている。ロマンの恋人サシャを演じるクリスチャン・センゲワルトはまるでギリシャ神話の美少年のような風貌である。
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余命幾ばくもないと知ったロマン...遠方に住む祖母以外誰にも自らの死を明かさない。なんと強い精神なのだろうと感嘆した。常人ならとてもじゃないか狼狽してしまって、誰か(家族、恋人、友人)に話さずにはいられないであろう。しかしロマンは家族や、恋人が悲しむ姿を見たくないのであろう...。
死を迎える時、このような強い人間になれたらなと願わずにいられない。
哀しい物語なのだが、観ていて涙は出ない。しかしロマンが流す涙になぜか感動してしまった。
末期ガン患者は壮絶な痛みと闘わなければならないようだが、ロマンの場合、コカインとウオッカの力を借りて痛みと闘うのである。それって相当に良い方法だなと思うが...映画の中の世界である。
主演ロマン役のメルヴィル・プヴォーが素晴らしく適役である。祖母ローラを演じたジャンヌ・モローは相変わらず貫禄で、最初のシーンに登場するだけだが存在感十分である。
ウエイトレス役のテデスキは、既に相当なるobasan化してしまってこの先心配である。
ラストの海のシーンはオゾン流かな?と思った。エンド・クレジットのバックが海の音のみというのもオゾン流かも知れない。原題は“残された時間”
オゾン映画は「まぼろし/2001」以来、日本で公開された作品は全て観て来た。前作「ふたりの5つの分れ路/2004」が今イチだったので、これは素晴らしいオゾン作品復活であった。
メルヴィル・プヴォーに惚れてしまった感じ。
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by margot2005 | 2006-04-26 00:54 | フランス | Trackback(32) | Comments(19)