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「パリ、恋人たちの影」

L'ombre des femmes2015 フランス/スイス

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マノンに「エディット・ピアフ~愛の讃歌~/2007」クロチルド・クロ。

ピエールに「イザベル・アジャーニの惑い(アドルフ)/2002」「恋は足手まとい/2005」スタニスラス・メラール。

エリザベットに レナ・ポーガム。

友人リサにヴィマーラ・ポンス。

マノンの母にアントワネット・モヤ。

マノンの恋人にムニール・マルグム。

監督、脚本は「愛の残像/2008」「灼熱の肌/2011」「ジェラシー/2013」のフィリップ・ガレル。

ナレーションは「ジェラシー/2013」「サンローラン/2014」のルイ・ガレル。


ピエールはドキュメンタリー映画を製作している。彼の作品を世間に認めさせたい一心で、自らの夢も捨てパートタイムで働きながら献身的に尽くす妻マノン。しかし映画製作は中々軌道に乗らず二人の気持ちは徐々にすれ違って行く。ある日、ピエールはフィルムを保存する倉庫でバイトをする研修生エリザベットと出会う。やがてピエールは若いエリザベットとの情事に溺れて行く


僕には妻がいると告白してエリザベットとの情事にのめり込むピエール。ピエールの妻が気になるエリザベットは彼らのアパルトマンを密かに偵察。そして美しいピエールの妻に嫉妬を覚えるエリザベット。そんな折、モンマルトルのカフェでピエールの妻が男と密会している現場を目撃する。

さあどうしよう?ピエールに伝えるべきか、やめるべきか?とエリザベットは悩み始める。結局エリザベットはピエールに真実を打ち明ける。この辺りから少々ドロドロしてくる。

しかしフィリップ・ガレルはそれをさらっと描いている。おなじみのモノクロで...


夫は浮気をしてもよいが妻はだめ!なんてピエールは何と自分本意の男なのだろうと呆れる。浮気をした妻を家から追い出したにも関わらず、ラストではどうして出て行った?””君なしではだめなんだ!なんて言う始末。ホント男って身勝手で浅はかな生き物だ。


ピエールはマノンを夫婦のベッドに誘いこんな風にその男と愛し合ったのか?と聞いている。ピエールに夢中のエリザベットに対してもあまりにも素っ気ない。ともかくピエールは自分勝手でイヤミな男なのだけどスタニスラス・メラールが演じるとなぜか憎めなくて


上映館のシアター・イメージフォーラムはスーパー級のミニシアターで、観客が3.4人なんて時もあるが、本作上映時は10人以上の人がいて、フィリップ・ガレル、ファンが集まったのかな?なんて思ったりした。私的にはスタニスラス・メラールが懐かしくて見たかった一作。

フランス映画祭2006で来日した際にお目にかかった彼も40代に突入しおじさん化している。


シアター・イメージフォーラムにて(2/17迄)



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by margot2005 | 2017-02-16 23:01 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ショコラ~君がいて、僕がいる~」

Chocolat2016 フランス

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19世紀末のフランス北部の村。小さなサーカス一座の落ちぶれ芸人フティットは、そこで人食い族を演じる黒人青年カナンガと出会い、コンビを組もうと誘いかける。願ってもいない誘いに大喜びし快諾したカナンガはショコラと名を改め、前代未聞である白人と黒人コンビのフティット&ショコラが誕生する。2人の芸は観客に大受けし、噂を聞いたパリの名門ヌーヴォー・シルクの団長ジョゼフが二人をスカウトしにやって来る。そしてパリでもフティット&ショコラは大人気を得ることになる...


ショコラに「ミックマック/2011」「最強のふたり/2011」「ムード・インディゴ うたかたの日々/2013」「サンバ/2014」「二ツ星の料理人/2015」「インフェルノ/2016」のオマール・シー。

フティットに「ラブバトル/2013」ジェームズ・ティエレ

マリーに「食料品屋の息子/2007」「ミステリーズ 運命のリスボン/2010」「黒いスーツを着た男/2012」のクロチルド・エム。

ジョゼフに「ダゲレオタイプの女/2016」のオリヴィエ・グルメ。

サーカス一座のマダム、イボンヌに「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「キングス&クイーン/2004」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」「パリ3区の遺産相続人/2014」のノエミ・ルヴォヴスキ。

サーカス一座の娘カミーユに「夏時間の庭/2008」「あの夏の子供たち/2009」 のアリス・ドゥ・ランクザン。

監督、脚本は「バード・ピープル/2014」 の俳優ロシュディ・ゼム。


コメディアンを描くドラマながら、時代が古過ぎて彼らのパフォーマンスは決して笑えない。おまけに究極の差別にさらされ葛藤するショコラの姿は哀れですらある。


19世紀末~20世紀初頭に芸人として活躍したショコラ本名ラファエル・パディーヤは植民地出身の黒人青年。白人の召使いだったラファエルの父親は主人に動物並に扱われる日々を送っていた。そうはなるまいと心に誓ったラファエル。しかし彼のサーカスでの最初の仕事は人間動物園と称する人食い族の見せ物だった。


フティットと出会いコンビを組んでパフォーマンスするものの、ショコラは白人のフティットに痛めつけられる役どころ。フティットがショコラを蹴飛ばすと観客は大いに盛り上がる。観客は二人の芸が面白くて大笑いするのか?それとも黒人が蹴り飛ばされることに爆笑するのか?

やがて差別の嵐に苦悩するショコラはギャンブルにのめり込んで行く。


実話なので見ていてやるせなくなるが、後ろ指さされながらも生涯ラファエルを愛した白人女性マリーの姿に感動する。そしてあの時代に人種を乗り越えたフティットとショコラの友情にも感銘を受ける。

オマール・シーとジェームズ・ティエレのコンビが素晴らしい。

チャーリー・チャプリンの孫であるジェームズ・ティエレは「ラブバトル」の演技もスゴかったけど、オープニングでのフティットのパフォーマンスがチャプリンそっくりで驚く!


シネスイッチ銀座にて



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by margot2005 | 2017-02-02 00:03 | フランス | Trackback | Comments(0)

「皆さま、ごきげんよう」

Chant d'hiver…akaWinter Song2015 フランス

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管理人に「アメリ/2001」「ロング・エンゲージメント/2004」のリュファス。

人類学者にアミラン・アミラナシヴィリ。

家を建てる男に「あの頃エッフェル塔の下で/2015」「ダゲレオタイプの女/2016」マチュー・アマルリック。

知事にマチアス・ユング。

やくざに「愛より強い旅/2004」のトニー・ガトリフ。

ヴァイオリニスト(知事の娘)にフィオナ・モンベ。

監督、脚本、編集、出演(アンクレジット)は「汽車はふたたび故郷へ/2010」オタール・イオセリアーニ。


現代のパリを舞台に描かれる群像ドラマ。アパートの管理人と骸骨収集が趣味の人類学者を軸にドラマは展開される。アパートの住人は他にローラースケートで万引きを繰り返す姉妹や恐妻家の金管楽器職人。そしてヴァイオリニストにホームレスや警官、ヤクザや貴婦人などなどユニークでヴァラエティに飛んだ人物が取りとめなく登場してくる。


現代のパリが描かれる前にフランス革命の時代と、どこかの戦場での出来事が短く描かれる。

オープニングはフランス革命時代ギロチンにかけられる貴族の様子。当時ギロチン処刑は見せ物で、処刑される貴族が現れるのを今か今かと待ちわびる市民たち。女性陣は一番前に陣取って編み物をしている。


次にどこかの戦場が登場し、住民を銃で撃ち、略奪を繰り返して女を犯す兵士たち。そして神に祈る聖職者。

現代のパリに住む管理人役のリュファスがフランス革命の貴族と戦場の聖職者を演じているのがわかる。


オタール・イオセリアーニは有名な俳優を起用しないことで知られるらしいが、今回はフランスの名優マチュー・アマルリックが出演。ひらすら家を建てることに集中する飄々とした男が可笑しい。

ほのぼのとしたと言うのかなんとも形容しがたい奇妙な映画。

「汽車はふたたび故郷へ」もファンタジーのような要素も取入れた一風変わった映画だった。やはり本作もオタール・イオセリアーニの世界炸裂!他愛もなく、無目的で良くわからない変な?映画だった。


岩波ホールにて

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by margot2005 | 2017-01-15 20:31 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ブルゴーニュで会いましょう」

Premiers crus…akaFirst Growth2015 フランス

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フランソワ・マレシャルに「輝ける女たち/2006」「シークレット・ディフェンス(WEAPONS)/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「この愛のために撃て/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」のジェラール・ランヴァン。

シャルリ・マレシャルに「巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)/2003」「パリ、ただよう花/2011「イヴ・サンローラン/2014:監督、脚本」のジャリル・レスペール。

ブランシュ・モービュイソンに「プレイー獲物ー/2010」のアリス・タグリオーニ。

マリーに「石の微笑/2004「ゼロ時間の謎/2007」「愛の残像/2008」「イヴ・サンローラン」のローラ・スメット。

マリーの夫マルコにラニック・ゴートリー。

ブランシュの母親エディット・モービュイソンにフレデリク・ティルモン。

監督、脚本はジェローム・ル・メール。


パリでワイン評論家として活躍しているシャルリの実家はブルゴーニュにあるワイナリー。ある日、妹のマリーからワイナリーが倒産寸前との報告を受ける。かつてシャルリは農業(ワイン作り)がいやで父親フランソワと衝突し20歳の時に家を飛び出していた。取り急ぎ実家に帰るがやはり父親とは意見が合わない。しかし代々受け継がれてきたワイナリーを手放すわけにはいかないことを理解し、自らの手でワイナリー再建を決意する…


“ワイン作りは家族で行うもの”という代々の家訓に従ってきた父親は、それを破り家を出て行った息子を許すことができないでいる。シャルリはワイン評論家としては一流でも葡萄栽培やワイン作りを経験したことがない。

やがて妹夫婦や隣家のワイナリーの娘で幼なじみのブランシュに助けられ、試行錯誤しながら葡萄を育てて行く。そんな息子の姿に父親の気持ちも変わり始める。


“ワイナリーはお前に委ねる”と父親に宣言されたが、シャルリにはワイン作りに失敗すれば評論家として誰にも信用されなくなる不安があった。

昔からのやり方の自然農法で葡萄を栽培し、収穫した葡萄は足で踏みつぶす。保存には樽を使わず瓶(カメ)を使うと徹底したもの。”ローマ時代に戻るつもりか?”と父親に揶揄されながらもシャルリは自分の意志を貫き通したのだ。


見終わってマジでワインが飲みたくなる素敵なドラマだった。父子でブルゴーニュ産の超高級ワイン、ロマネ・コンティも飲んでいた。羨まし過ぎ!

ドラマはフランス映画らしからぬスーパー級にハッピーなエンディング…それも良かったけど、何といってもブルゴーニュの葡萄畑やシャトーや結婚式が行われた教会が美しくてため息が出る。

ジェラール・ランヴァンがシブい。


Bunkamura ル・シネマにて



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by margot2005 | 2016-12-01 00:10 | フランス | Trackback | Comments(0)

「92歳のパリジェンヌ」

「La dernière leçon」…aka「The Final Lesson」2015 フランス

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尊厳死を決断したジョスパン仏大統領の母とその娘との最期の日々を綴った実話「最期の教え」を基に描いたヒューマンドラマ。


ディアーヌに「ソフィー・マルソーの 刑事物語/1985」「仕立て屋の恋/1989/マドモワゼル/2001」「沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇/1995」「灯台守の恋/2004」「親密すぎるうちあけ話/2004」サンドリーヌ・ボネール。

マドレーヌに「溺れゆく女/1998」マルト・ヴィラロンガ。

ピエールに「メトロで恋して/2004」のアントワーヌ・デュレリ。

ディアーヌの夫クロヴィスに「キングス&クイーン/2004」「真夜中のピアニスト/2005」「友よ、さらばと言おう/2014」のジル・コーエン。

ディアーヌの息子マックスにグレゴワール・モンタナ。

ヴィクトリアに「サンバ/2014」「1001グラムハカリしれない愛のこと/2014」ザビーネ・パコラ。

監督、脚本はパスカル・プザドゥー。


マドレーヌは娘ディアーヌの家で92歳の誕生日を迎え祝福されている。若い頃は社会運動に関わり、人知れず奔放な恋愛も重ねてきた元助産師。しかし一人暮らしで92歳となった今、出来ることが出来なくなった自分に我慢ならない。誕生日の最中マドレーヌは子供たちの世話にはなりたくないと言い、2ヶ月後に私は逝きます!と宣言する。


お気に入りのフランス人女優サンドリーヌ・ボネールが久しぶりで是非見たかった一作。母親思いの娘を演じる彼女は相変わらず素敵だ。

監督、脚本、撮影を担当した「彼女の名はサビーヌ/2007」は自閉症の妹を記録したドキュメンタリー。公開されたのは知っていたが残念なことに見ていない。本作を見て女優サンドリーヌは演技者ではあるが、きっと優しい心を持った人なんだと感じた。ドラマでのディアーヌ役が本人と被る。


母親の気持ちを理解し支え続けるディアーヌ。兄ピエールは狼狽え感情をむき出しにして、身勝手な判断だと母親を攻め立てる。

こういう時の男って役に立たないのか?動揺してしまって始末に負えない。しかしディアーヌは同じ女性ということもあって母親の気持ちが理解でき、悩みながらもなんとか受け入れることを決断したに違いない。

まぁとにかくこんなに優しい気持ちを持って母親に接することができる人って世の中に何人いるだろう?


娘のディアーヌの愛情は良くわかるのだが、孫のマックスの祖母に対する愛情の深さに感動する。そう言えば、「愛しき人生のつくりかた/2014」でも孫が祖母を深く愛している姿があったのを思い出す。

ヘルパーのような存在のヴィクトリアが、心からマドレーヌの世話をしている様子が素敵だった。

老人の尊厳死は「母の身終い/2012」でも描かれていた。

ジョスパン仏大統領の母は尊厳死を求め闘い続けたという。

将来自分の身に降り掛かることかも知れない事柄ゆえ、ドラマはとても興味深く考えさせられた。

相変わらず邦題が陳腐。


シネスイッチ銀座にて



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by margot2005 | 2016-11-24 00:40 | フランス | Trackback | Comments(0)

「フランコフォニア ルーヴルの記憶」

「Francofonia」2015 フランス/ドイツ/オランダ

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“ルーヴル、ルーヴルこの美術館はフランス全土より価値があるのでは?

ルーヴルのないフランスは必要か?

1940年の夏パリに敵の軍隊が入ってきた

ルーヴルはどこだ?”


ロシア語で語られるナレーションでドラマは始まる。語る人は映画監督本人。監督と美術品を運ぶ船長がインターネットで会話している。なぜか?ロシア語と英語で…。そしてヒトラーがパリに現れエッフェルの前に立つ実写映像が映る。


第二次世界大戦中、1939年のパリ。

ルーヴル美術館の館長ジャック・ジョジャールはナチス・ドイツから館内の美術品を保護するためパリ郊外へ密か運びだすよう指示する。翌年、ナチス・ドイツから派遣された美術史の学位を持つ将校のヴォルフ・メッテルニヒ伯爵がルーヴル美術館にやって来て、館長に面会を求める。敵対する相手のため互いに心を開いて語り合うことはできない。しかし美術品を守りたいという同じ使命で一体感を持つようになる。


人気のないルーヴル美術館に現れたフランス共和国を象徴する女性像マリアンヌ。彼女はフランス共和国の標語“Liberté, Égalité, Fraternité/自由、平等、友愛”を歌うように繰り返す。やがてナポレオン1世が現れ絵画や彫刻の前で“これも自分が集めてきたものだ!”と過去の栄光に浸りながら、自画像やダビッドの“皇帝ナポレオンの戴冠式”の前で“これが私だ!”と宣う。ルーヴルはかつてナ“ポレオン美術館”と呼ばれたことを思い出した。


ルーヴル美術館を語りながら第二次世界大戦の記録映画が頻繁に登場する。まるでドキュメンタリーのようだがそうではない。ルーヴル美術館の歴史を語るドラマは中々興味深かった。

ナチス・ドイツは「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」描かれたようにヒトラーの命で美術品を強奪する前に、美術品を守るため将校を送っていたという史実を知って驚いた。


ジャック・ジョジャールに「あの夏の子供たち/2009」「ジュリエット・ビノシュ in ラヴァーズ・ダイアリー/2011」「ある朝突然、スーパースター/2012」「めぐりあう日/2015」ルイ・ド・ドゥ・ランクザン。

ヴォルフ・メッテルニヒ伯爵にベンヤミン・ウッツェラート。

ナポレオンに「トランスポーター/2002」のヴィンセント・ネメス。

マリアンヌにジョアンナ・コータルス・アルテ。

監督、脚本は「チェチェンへ アレクサンドラの旅/2007」「ボヴァリー夫人/2009」「ファウスト/2011」アレクサンドル・ソクーロフ。


ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ルーヴル美術館

ユーロスペースにて





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by margot2005 | 2016-11-20 19:58 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ダゲレオタイプの女」

La femme de la plaque argentique…akaDaguerrotype」「The Woman in the Silver Plate2016 フランス/ベルギー/日本

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ジャンはパリ郊外に建つ古い屋敷にスタジオを構える写真家ステファンのアシスタントとして採用される。ステファンはダゲレオタイプと呼ばれる技巧を使って写真撮影をしていた。その手法は決して動くことが許されず、全身を特殊な器具で拘束して撮影するためモデルにとっては苦痛を伴うものだった。しかしステファンの娘マリーは文句も言わずに今日もモデルを勤めている…


ジャンに「予言者/2009」「ある過去の行方/2013」「サンバ/2014」「消えた声が、その名を呼ぶ/2014」タハール・ラヒム。

マリーに「女っ気なし/2011」のコンスタンス・ルソー。

ステファンに「ロゼッタ/1999/息子のまなざし/2002」「ある子供/2005」「ロルナの祈り/2008」「ゴー・ファースト 潜入捜査官/2008」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「少年と自転車/2011」「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」「サンドラの週末/2014」オリヴィエ・グルメ。

不動産屋トマに「クララ・シューマンの愛/2008」「ミステリーズ 運命のリスボン/2010」「皇帝と公爵/2012」「画家モリゾ、マネの描いた美女 名画に隠された秘密/2012」マリック・ジディ。

ステファンの知人ヴァンサンに「青の寝室/2014」「あの頃エッフェル塔の下で/2015」マチュー・アマルリック。

ステファンの亡き妻ドゥーニーズにヴァレリ・シビラ。

執事ルイに「ナインスゲート/1999」のジャック・コラール。

監督、脚本は黒沢清。


母親が亡くなり父親と執事のルイと共に暮らしていたマリーの元に青年ジャンが現れる。ジャンは次第に父親の芸術の犠牲者であるマリーを気の毒に思うようになる。そしてマリーは心優しいジャンに惹かれ始める。

植物が大好きなマリーはパリの植物園に仕事を求め面接に行く。面接官は空きがないから今は採用できないと言いつつ、マリーの植物への熱い想いを知り、トゥールーズの植物園なら採用があるかも知れないと推薦状を書いてくれる。やがてトゥールーズから面接に来てくれとの手紙が届き父親ステファンに報告する。しかしステファンはそれを無視してしまう。

ある時、マリーに突然キスをされたジャンは、驚きつつも彼女に惹かれてしまう。そしてマリーのトゥールーズへの思いを知ったジャンは、その地で彼女と新しい生活を送りたいと思うようになる。


自殺した妻ドゥーニーズの亡霊に悩まされるステファン。マリーを救ってやりたいと願っているジャン。そんな折、マリーが階段から転落する。


病院へ運ぶ途中車から消えてしまったマリー

やがて現れたマリーの額から怪我の傷が消えている

横たわるマリーの心臓の音が聞こえない

一時マリーが消えた場所に再びやって来たジャン

そしてその川を捜索する警察を目の当たりにする

不信なことばかり起きて、それは夢なのか?幻なのか?

ジャンとマリーが二人だけで結婚を誓った村の教会で真相が明らかになる


いつもの様に前知識なしで見たので、まさか?このような展開とは驚いたが、ドラマはダークながらも美しくファンタジーの雰囲気も感じられてナイスだ。

怪しくも切なくて哀しいラヴストーリーは素晴らしかった。

主人公を演じるタハール・ラヒムはお気に入りのフランス人俳優で、荒削りな反面優しい心を持つ青年を好演している。

タハール・ラヒム初来日したらしい。知らなかった…。

大好きなマチューも出演しているが数シーンにしか登場しないのが残念。

オリヴィエ・グルメは貫禄たっぷり。

そして邦画を全く見ないので残念なのことに監督の黒沢清については名前しか知らない。フランスを舞台にこのような哀しくも美しい映画を作る人物とはスゴい!


新宿シネマカリテにて



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by margot2005 | 2016-11-09 21:16 | フランス | Trackback(2) | Comments(0)

「白い帽子の女」

「By the Sea」2015 フランス/マルタ/USA

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ある日、アメリカ人の小説家ローランドが妻のヴァネッサを伴いフランスの避暑地にやって来る。終始物思いに沈むヴァネッサはホテルの部屋に閉じこもり、ローランドは小説の執筆にのらなくて朝から酒を飲んでいる。そんな折、隣の部屋にフランス人のハネムーン・カップルがやって来る...


監督、脚本、製作、出演(ヴァネッサ)に「Mr.&Mrs.スミス/2005」「グッド・シェパード/2006」「マイティ・ハート/愛と絆/2007」「ウォンテッド/2008」「チェンジリング/2009」「マレフィセント/2014」のアンジェリーナ・ジョリー。

製作、出演(ローランド)に「マネー・ショート 華麗なる大逆転/2015」ブラッド・ピット。

レアに「リスボンに誘われて/2013」メラニー・ロラン。

フランソワに「わたしはロランス/2012」 「皇帝と公爵/2012」メルヴィル・プポー。

ミシェルに「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「サラの鍵/2020」「予言者/2009」「フェアウェル/哀しみのスパイ/2009」「戦火の馬/2011」「パリよ、永遠に/2014」ニエル・アレストリュプ。


ある時、ヴァネッサは部屋の壁に穴を見つけ、隣のカップルの様子を観察し始める。そしてとうとうローランドもその穴を見つけることになる。冷えきった夫婦が隣のハネムーン・カップル、レアとフランソワの部屋を覗き見するシーンは好奇心をかき立てる。


ドラマの三分の一くらいの台詞はフランス語で、ローランド役のブラッド・ピットはニエル・アレストリュプ演じるカフェの主人ミシェルとフランス語で会話している。

アル中の夫とウツの妻が主人公ゆえ全編アンニュイなモードが漂う。

ブラッド&アンジーがハネムーンに訪れたマルタ島で撮影された模様。


映画のオフィシャル・サイトに

“すれ違ってしまった夫婦が粘り強い愛によって自分たちを取り戻し、

お互いを受け入れるようになるまでを描く映画です。

アンジェリーナ・ジョリー・ピット”と記されている。


現実ではつい最近別れることになった二人が映画のようにはいかなかったのか?と彼らの破局にはかなりの驚き。セレヴ・カップルは上手く行かない??


ドラマの時代設定が1970年代なのはとても良かったと思う。

でも主演の二人にどうもアンニュイなモードが似合わない。全く笑わないブラッド・ピットは魅力がないし...。

ドラマが素敵だったのは美しいマルタの景色と、70年代のアンジーの衣装のみ。

今年一番の駄作としたい。


シネスイッチ銀座にて


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by margot2005 | 2016-10-10 23:52 | フランス | Trackback | Comments(0)

「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)」

「Un + une」2015 フランス
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パリに住む映画音楽作曲家アントワーヌはボリウッド版“ロミオとジュリエット”の音楽を担当することになりインドのニューデリーへと向かう。大使館のレセプションに招待されたアントワーヌは隣の席に座った大使夫人のアンナと会話がはずみ意気投合する。ある日、子宝に恵まれたいと切に願うアンナがインド南部の村に住む聖者アンマに会う旅に出るという。仕事で多忙な時に頭痛に悩まされるアントワーヌは気分転換に旅に出ようと決意する...

アントワーヌに「アーティスト/2011」「プレイヤー/2012」「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」「メビウス/2013」のジャン・デュジャルダン。
アンナに「モディリアーニ 真実の愛/2004」「ストーン・カウンシル/2005」「ずっとあなたを愛してる/2008」「皇帝と公爵/2012」「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」のエルザ・ジルベルスタイン。
サミュエルに「サブウェイ/1984」「美しき獲物/1992」「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」のクリストフ・ランベール。
アリスに「バツイチは恋のはじまり/2012」のアリス・ポル。
監督、脚本、製作は「男と女/1966」「男と女 II/1986」「男と女 アナザー・ストーリー/2002」のクロード・ルルーシュ。
音楽は「男と女」「うたかたの恋/1969」「さらば夏の日/1970」のフランシス・レイ。

アントワーヌとアリスの出会いや、アンナとサミュエルの出会いを織り込みながらドラマは進んで行く。
アンナには当然大使の夫サミュエルがいて、アントワーヌにもパリに残してきた恋人アリスがいる。恋多き男アントワーヌはアリスに結婚を迫られ少し戸惑っている。ドラマに登場する二人の女性はとても積極的で、どちらの女性もアントワーヌが欲しい様子。

飛行機は苦手で列車で旅に出たアンナ。彼女を追いかけ旅に加わるアントワーヌは飛行機を利用して先回りしていた。アンナが降り立った列車の駅にアントワーヌは待ち伏せしていたのだ。
あのシーンは「男と女」で、男がパリ、サンラザール駅でノルマンディから列車で戻る女を待っている姿を彷彿とさせとても素敵だった。
アントワーヌを演じるジャン・デュジャルダンは恋する男がとても似合う。

パリ・シャルル・ド・ゴール空港で偶然再会したアントワーヌ&アンナ。ラスト...良かった。
インドが舞台ということで旅愁も誘いドラマは盛り上がる。聖なるガンジス川で水浴びをするカラフルなファッションのアンナも素敵。
”ガンジス川は菌だらけだ!”と主張するアントワーヌに同感だったけど...。
中年男女のラヴ・ストーリーはとても切なく映画を見終わってやはり「男と女」を思い出した。
クリストフ・ランベール久しぶり。

Bunkamura ル・シネマにて
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by margot2005 | 2016-09-22 23:57 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「アスファルト」

「Asphalte」…aka「Macadam Stories」2015 フランス
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フランス郊外の団地に暮す不器用で孤独な男女を描いた群像ドラマ。

ジャンヌ・メイヤーに「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇/1995・甘い罠/2000」「愛、アムール/2012」「皇帝と公爵/2012」「ラブストーリーズ エリナーの愛情/2013」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」「間奏曲はパリで/2013」のイザベル・ユペール。
シャルリにジュール・ベンシェトリ。
看護師に「ミュンヘン/2005」 「ぼくを葬る/2004」「明日へのチケット/2005」「華麗なるアリバイ/2007」「家の主たち/2012」「ローマに消えた男/自由に乾杯!/2013」「サンローラン/2014」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
スタンコヴィッチにギュスタヴ・ケルヴェン。
マダム・ハミダに「ディーバンの闘い/2015」のタサディット・マンディ。
ジョン・マッケンジーに「ドリーマーズ/2003」「シルク/2007」「ファニーゲーム U.S.A./2007」のマイケル・ピット。
監督、脚本は「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」のサミュエル・ベンシェトリ。

愛に飢えた落ちぶれ女優と家庭の愛に飢えた少年。さえない自称写真家と何かわけあり気味の夜間勤務の看護士。フランスに不時着してしまったNASAの宇宙飛行士と、刑務所に収監中の息子を抱えるアルジェリア移民のマダム。ドラマは3つの物語が同時に進行する。
登場する人々の共通点は全員不安定で孤独。しかしそれぞれが偶然出会った相手との数日間で心の平安を取リ戻すといった趣でラストは爽やかだった。

宇宙服で団地のキッチンにいるジョン・マッケンジーの姿と、エクササイズ用の自転車をこぎすぎて骨折し、車椅子に乗るハメになった自称写真家のスタンコヴィッチが笑いを誘う。
マダム・ハミダのお土産のクスクス持参で、迎えに来たNASAのヘリコプターに乗り込む宇宙飛行士ジョンのラストは滑稽で最高。
コメディってほどのものではないが、全体的になんとなく可笑しくてほのぼのとした雰囲気を醸し出している。

ジョンとマダム・ハミダは言葉が全く通じないにも関わらず次第に心を通わせて行く。それはジャンヌとシャルリ、そして互いに惹かれ合うようになるスタンコヴィッチと看護師にも見て取れた。
本作は設定が可笑しくてちょっと趣の変わったドラマ。そういえばサミュエル・ベンシェトリの「歌え!ジャニス・ジョプリンのように」も風変わりなドラマだったのを思い出す。

シャルリ役のジュール・ベンシェトリは監督の息子で、フランスの名優ジャン=ルイ・トランティニャンの孫。
スタンコヴィッチを演じるギュスタヴ・ケルヴェンは予告編を見た時まさか?リュック・ベッソン?なんて思ったけど…むさ苦しいところがそっくり。
マイケル・ピット久しぶり!

シネ・リーブル池袋にて
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by margot2005 | 2016-09-16 23:59 | フランス | Trackback(4) | Comments(0)