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「ベロニカとの記憶」

The Sense of an Ending2017 UK

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ロンドンに暮らすトニーは妻のマーガレットと離婚して一人暮らし。年金生活を送りながら趣味で集めた中古カメラの店を経営している。娘のスージーは臨月でシングル・マザーになる予定。そんなある日、法律事務所から一通の手紙が届く。それには初恋の女性ベロニカの母親セーラが亡くなり、一冊の日記が彼に遺贈されたと記されていた…


ドラマは過去と現在を行ったり来たりして進んで行く。

ベロニカの母親セーラがなぜ自分に日記を遺贈したのか?納得がいかないトニーは法律事務所を訪問する。しかし担当者から、日記はベロニカが持っているが、渡すことを拒んでいるという答えが返ってくる。ますますわからなくなってしまったトニーは、過去に思いを馳せ、ベロニカとの再会を決意する。


トニーはとうとうベロニカと再会を果たす。

二人は橋の上で待ち合わせ、ベロニカはトニーを見つけて”ハロー!”と声をかける。でも実際にこのようなことが起きたら、互いに目印でもつけない限り相手がわからないのではないか?と思ったりした。40年ぶりに昔の恋人と再会するってどんな気分なのだろう?

互いに何事もなかったかのような顔をしてお茶するシーンがナイス。その後トニーはストーカーのごとくベロニカの後をつけ真実を知る。


しっとりとした地味な大人のドラマは、どのように展開されるか興味深く、そして見応えがあった。原タイトルの「終わりの感覚」が絶妙。

ラストを迎え、ドラマの中で”僕はベロニカともセーラとも寝ていない。”というトニーの言葉を思い出し謎が解けた。ベロニカではなく母親のセーラが過激な女性だったとは!でもそのようなムード漂わせていた確かに…。

学生時代のトニーの教師役で出演しているお気に入り俳優のマシュー・グードの出番が少なくて寂しい。

本作のシャーロット・ランプリングはとても穏やかな役。優しい表情を浮かべるシャーロットも中々素敵。セーラを演じる本来は穏やかなイメージのエミリー・モーティマーと真逆で面白い。


トニー・ウェブスターに「パディントン2/2017」のジム・ブロードベント。

ベロニカ・フォードに「さざなみ/2015」「アサシン クリード/2016」のシャーロット・ランプリング。

マーガレット・ウェブスターに「フランス組曲/2014」のハリエット・ウォルター。

スージー・ウェブスターに「セルフレス/覚醒した記憶/2015」のミシェル・ドッカリー。

ミスター・ハントに「マリアンヌ/2016」のマシュー・グード。

セーラ・フォードに「ラースと、その彼女/2007」「レオニー/2010」のエミリー・モーティマー。

ジャック・フォードに「キングスマン ゴールデン・サークル/2017」のエドワード・ホルクロフト。

若き日のトニーにビリー・ハウル。

若き日のベロニカに「サンシャイン/歌声が響く街/2013」のフレイア・メイヴァー。

エイドリアン・フィンにジョー・アルウィン。

監督は「めぐり逢わせのお弁当/2013」のリテーシュ・バトラ。


新宿武蔵野館にて



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by margot2005 | 2018-02-13 20:32 | UK | Trackback | Comments(0)

「さざなみ」

「45 Years」2015 UK
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リタイアしたジェフとケイト夫婦は結婚して45年。子供のいない夫婦はイングランドの地方都市(ロケ地はノーフォーク)で愛犬と共に静かな日々を送っている。今週末には結婚45周年記念のパーティが開かれる予定。ドラマはその夫婦の一週間を描いている。

ケイトに「リスボンに誘われて/2013」「海に帰る日/2013」のシャーロット・ランプリング。
夫ジェフに「モネ・ゲーム/2012」「リスボンに誘われて」のトム・コートネイ。
ケイトの友人リナに「カレンダー・ガールズ/2003」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」のジェラルディン・ジェームズ。
リナの夫ジョージにデヴィッド・シブリー。
リナの娘サリーにドリー・ウェルズ。
監督、脚本はアンドリュー・ヘイ。

静かで平凡な日常を送るジェフとケイト。そんなある月曜の朝ジェフに一通の手紙が届く。それはドイツ語で書かれた手紙だった。50年以上前にジェフは恋人カチャと共にスイスを旅していた。そして不幸なことにカチャは雪山のクレバスに落ち亡くなってしまう。しかし遺体は発見されず、50年近くたった今当時のままの姿で見つかったのだ。
ジェフは“ぼくのカチャ”と悲しみをにじませ、遺体の確認にスイスに行かなければならないと言う。ジェフにとってカチャはそれほど大事な人だったのか!?とケイトは夫の愛情に不信を抱き始める。

カチャは過去の女性と言い切るジェフ。しかし深夜、屋根裏部屋にしまいこんでいたカチャとの思い出の品を見つけたジェフは心も過去に戻ったかに見え戸惑いを隠せないケイト。
ジェフの留守に屋根裏部屋に上がり、8ミリカメラに納められたカチャの姿を見た時のケイトの衝撃は相当キツかったに違いない。

“45年”の原タイトルが“さざなみ”となるのはとても詩的で邦題にぴったり。熟年夫婦に突如起こる“さざなみ”は少々哀しいが…。
ラスト、パーティの席でケイトと結婚したことは素晴らしい選択だったと語るジェフ。その後ダンスに興じる二人は幸せそうに見えたが、やがてケイトはジェフの手を振り払う。それは積もったわだかまりが爆発したように思えた。
自分自身がおかした過去によってズタズタにされた妻の心を気にもかけていなかった夫。男ってそんな生きものかも知れない。

ケイト役のシャーロット・ランプリングはオスカーにもノミネートされていたが、ドラマの中の彼女の表情が素晴らしい!もともと憂いを帯びた顔のシャーロット・ランプリングながら、やるせない表情が見ているものに強烈に伝わってくる。
とらえどころがない雰囲気を醸しだすトム・コートネイもナイス・キャスティング。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2016-04-29 22:22 | UK | Trackback(9) | Comments(0)

「17歳」

「Jeune & jolie」2013 フランス
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イザベルにマリーヌ・ヴァクト。
シルヴィに「ふたりの五つの分かれ路/2004」「輝ける女たち/2006」「ディディーヌ/2007」のジェラルディーヌ・ペラス。
パトリックに「ずっとあなたを愛してる/2008」「サラの鍵/2010」「わたしたちの宣戦布告/2011」「タイピスト!/2012」のフレデリック・ピエロ。
ヴィクトルにファンタン・ラヴァ。
ジョルジュに「シスタースマイル ドミニクの歌/2009」「ラスト・ターゲット/2010」のヨハン・レイゼン。
アリスに「家の鍵/2004」「エンジェル/2007」「彼が二度愛したS/2008」「ある公爵夫人の生涯/2008」「わたしを離さないで/2010」「メランコリア/2011」
のシャーロット・ランプリング。
監督、脚本は「ぼくを葬る/2009」「エンジェル/2007」「Ricky リッキー/2009」「しあわせの雨傘/2010」「危険なプロット/2012」のフランソワ・オゾン。
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パリの名門アンリ四世高校に通うイザベルは17歳。家族でヴァカンスを過ごしたリゾート地でドイツ人青年と出会い一夜を共にするが、さっさと別れてしまう。パリへ戻ったイザベルはある日、学校の前で見知らぬ男に声をかけられる。その後、男の言った事に興味を覚えたイザベルはSNSに登録し売春を始める…

イザベルが売春に及んだ動機は?それはかなり曖昧。母親は娘を”あばずれ!”呼ばわりしていたけど…イザベルが相手にする男は年上ばかり。ジョルジュに至っては父親どころか祖父くらいの年齢。実父と別れファーザー・コンプレックスでもあるまいに…彼女の行動は誰にも、本人にさえ理解できないのかも知れない。
イザベルと弟ヴィクトルとの会話もかなりきわどいし、母親シルヴィは完璧なる放任主義だし、シャワーを浴びる姿を継父パトリックに見られてもちっとも動揺しないイザベルはやはりあばずれなのか?

オゾン映画ファンだが本作はどうもいただけなかった。銀座で上映ということもあるが、観客ojisanが多くて驚きつつも納得。
ラストに登場するシャーロット・ランプリングは相変わらずの貫禄。
イザベルを演じるマリーヌ・ヴァクト、可憐な表情が高校生に見えなくもないが実際は20歳を超えている。
イザベルの友人が住むアパルトマンは眼下にエトワールが見えるロケーション。以前エトワールのトップに登った時パリのリッチマンが住むアパルトマンが立ち並ぶ景色を見た記憶がよみがえった(下写真)。
原タイトルは“若さと美しさ”。ラストでアリスがイザベルにこの言葉を献上する。
“若さと美しさ”に“愚かさ”もプラスしたい。
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シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2014-02-23 23:11 | フランス | Trackback(8) | Comments(2)

「家の鍵」

a0051234_02403.jpg「Le Chiavi di Casa」...aka「The Keys to the House」2004 イタリア/フランス/ドイツ
ヴェネチア映画祭(2004)パジネッティ賞主演男優賞/キム・ロッシ・スチュアート
イタリア映画祭(2005)オープニング作品

監督、脚本はジャンニ・アメリオ。主演の父親ジャンニにキム・ロッシ・スチュアート、息子パオロにアンドレア・ロッシ。ニコルにシャーロット・ランプリング「スイミング・プール/2003」。
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15年前ジャンニ(スチュアート)の恋人ジュリアは、19歳で障害のある子供を産んだ後亡くなった。伯母夫婦に引き取られたその男の子パオロ(ロッシ)は15才に成長していた。ミュンヘンで15年ぶりに初めて息子と会ったジャンニ。彼はベルリンのリハビリ施設へパオロを連れて行くため列車に乗る。パオロの扱いにと惑うジャンニ。リハビリ施設で出会ったニコル(ランヴリング)はパオロより重度な障害を持った娘ナディン(アッラ・ファエロヴィック)の母親であった。ニコルと出会ってから、ジャンニに“息子を愛している”という気持ちが芽生え始める。
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観終わって何とコメントしてよいのやら??言葉が浮かばない...周りに健常者しかいない世界で生活している人々にとって、この映画の世界は人事でしかないが、やはり感動...とにかくジーンと来る。
パオロ役のアンドレアが名演技である。ニコル演じるシャーロット・ランプリング、押さえた静かな演技ながらも圧倒的な存在で、相変わらずブラヴォー!シャーロットである。ジャンニ役のスチュアートについての知識は皆無で、今回初めてお目にかかった。スーパー級に素敵なイタリア俳優が又一人増えた感じ...キム・ロッシ・スチュアート
映画のラストは感動ものである!
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イタリア映画祭の時もそうだったが、この映画を上映した岩波ホールを満員にした80%は中高年である。往年のイタリア映画が懐かしいのか??フランス映画だとこれほど、中高年は集まらない気がするが...なぜに??
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by margot2005 | 2006-05-14 00:14 | イタリア | Trackback(20) | Comments(14)