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「パリは燃えているか」

「Is Paris Burning?」…aka「Paris brûle-t-il?」1966 フランス/USA
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1944年、第二次世界大戦中、独軍占領下のパリ。ヒトラーの“パリ焦土化計画”を阻む闘いを展開するレジスタンスと、パリ解放を描いた米仏合作の戦争ドラマ。

“これはある美しい街が
いかにして苦難を乗り越え
栄光を勝ち取ったかという物語である
独軍のパリ占領から4年の歳月が流れた1944年
ナチス打倒の機は熟しつつあった
しかしいかにして自由の道を見いだすか
レジスタンスの内部では激しい議論がなされていた
時間はない...”
とオープニングに記される。

ナチス本部から“パリは燃えているか?”の連絡が入った時、ドイツ軍パリ防衛司令官ディートリヒ・フォン・コルティッツは既にル・ムーリスから退去した後だった。
ヒトラーの命によりパリ破壊に着手するコルティッツにストップをかけるスウェーデン総領事ラウル・ノルドリンクの力も大きかったが、特命を受けて単身連合軍に乗り込んだロジャー・ガロア少佐がジョージ・パットンに“是非援軍を!”と説得したことでパリを守ることができた。
ほぼ全シーンパリ中でロケされている。エッフェル、ノートルダム、アレクサンドル3世橋などに爆弾をしかけるシーンは実写でとてもリアル。
ドラマの舞台は1944年。ほぼ20年後の撮影時のパリの景色と変わりがない様子。ラストは実写でドゴール将軍を筆頭にコンコルド広場や凱旋門に集まるフランス国民の姿が映しだされ感動する。
全編白黒ながらエンドクレジットが始まるとパリの象徴エッフェルがカラーで映し出され、“パリの街は無事だよ。”と語っているようで素晴らしかった。

「パリよ、永遠に/201」を見て以来機会があればと思っていたらwowowでこの時期戦争映画のオンパレード。ナイス・タイミングでやっとこの名作を見ることができた。
ドラマはとても臨場感があって…いやこれって絶対名作だと思う。見終わってマジで感動してしまった。
何はともあれキャストがスゴい。仏米の著名なる俳優がどっさり出演している。
60年代のフランスの人気俳優ジャン・ポール・ベルモンド&アラン・ドロンがレジスタンスの闘士。
そして80歳を超えた今でもスクリーンで主演をはれるミシェル・ロンズデールが若い。ミシェル・ピッコリとジャン・ルイ・トラティニャンも然り。
ただフランスが舞台で、フランス人俳優が中心ながら皆英語で喋っているのに少々違和感ありだが、アメリカ資本(パラマウント)で作った映画だから致し方ない。

ドイツ軍パリ防衛司令官ディートリヒ・フォン・コルティッツに「007 ゴールドフィンガー/1964」のゲルト・フレーベ。
スウェーデン総領事ラウル・ノルドリンクに「第三の男/1949」のオーソン・ウェルズ。
レジスタンスのイヴォン・モランダに「勝手にしやがれ/1959:気狂いピエロ/1965」「パリの確率/1999」のジャン・ポール・ベルモンド。
ジャック・シャバン・デルマスに「太陽はひとりぼっち/1962」「太陽が知っている/1962」のアラン・ドロン。
ロジャー・ガロア少佐に「恋愛睡眠のすすめ/2005」のピエール・ヴァネック。
モノー博士に「凱旋門/1948」のシャルル・ボワイエ。
アンリ・ロル・タンギー大佐に「まぼろし/2001」のブリュノ・クレメール。
アンリ・カルチャー中尉に「潜水服は蝶の夢を見る/2007」のジャン・ピエール・カッセル。
エドガー・ピザーニに「昼顔/1967」「ランジェ公爵夫人/2007」「ローマ法王の休日/2011」「ホーリー・モーターズ/2012」のミシェル・ピッコリ。
レジスタンス運動主導者の妻フランソワーズ・ラベに「巴里のアメリカ人/1951」「ル・ディヴォース/パリに恋して/2003」のレスリー・キャロン。
フランス人兵士に「さよならをもう一度/1961」のイヴ・モンタン。
カフェの女主人に「嘆きのテレーズ/1953」のシモーヌ・シニョレ。
ジャック・ディビュ・ブライデルに「そして、デブノーの森へ/2004」「ミュンヘン/2005」「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「神々と男たち/2010」「楽園からの旅人/2011」「家族の灯り/2012」のミシェル・ロンズデール。
サージ大尉に「男と女/1966」「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」「愛、アムール/2012」のジャン・ルイ・トラティニャン。
ジョージ・パットンに「スパルタカス/1960」のカーク・ダグラス。
オマール・ブラッドレー将軍に「ギルダ/1946」のグレン・フォード。
ウィリアム・L・シーバート将軍に「アンタッチャブル/1959~1963」のロバート・スタック。
米軍のGIに「サイコ/1960」「さよならをもう一度」のアンソニー・パーキンス。
同じくGIに「ウエスト・サイド物語/1961」のジョージ・チャキリス。
監督は「太陽がいっぱい/1960」のルネ・クレマン。
脚本はゴア・ヴィダルと、「地獄の黙示録/1979」「ゴッドファーザー・シリーズ/1972~1974」「コッポラの胡蝶の夢/2007」のフランシス・フォード・コッポラ。

wowowにて
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by margot2005 | 2015-08-16 20:35 | フランス | Trackback | Comments(0)

「海の沈黙」

「Le silence de la Mer」1947 フランス (2010年デジタル・リマスター版)
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監督、製作、脚本にジャン・ピエール・メルビル。
ドイツ人将校 ヴェルナー・フォン・イーブルナックにハワード・ヴァーノン。
叔父にジャン・マリー・ロバン。
姪にニコール・ステファーヌ。

1941年、ドイツ占領下のフランスの地方都市。ある日、叔父と姪が静かに暮らす屋敷にドイツ人将校ヴェルナーが同居する事になる。音楽家でもあるヴェルナーはフランス文化を愛し、尊敬していた。彼は毎日夜になると叔父と姪のいるリヴィング・ルームに現れ、文学や音楽について語り始める。しかし二人はヴェルナーの会話に加わる事なくひたすら沈黙を守るのだった...
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2008年9月に有楽町の朝日ホールで開催された“フランス映画の秘宝”で初めて日本公開された作品だが、その際には観ていない。
今回岩波ホールで期間限定一般公開中(3/19迄)。
ジャン・ピエール・メルビルの処女監督作品でもちろん白黒映画。
後のフランス、ヌーヴェル・バーグに多大な影響を与えたと言われる作品。沈黙で抵抗を示す叔父と姪の姿が素晴らしい。
ジャン・ピエール・メルビルの監督、脚本映画はリノ・ヴァンチュラの「ギャング/1966」、アラン・ドロンの「サムライ/1967」、「仁義/1970/」と「リスボン特急/1972」を過去に観ている。
ジャン・リュック・ゴダール監督、ジャン・ポール・ベルモンド主演の「勝手にしやがれ/1959」では俳優として出演している。
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フランスとの融和と結合を望んでいたヴェルナー。しかしパリ滞在中に強制収容所での大虐殺の話を聞かされ、おまけにドイツはフランスを叩き潰すと言う旧友の言葉に愕然とする。やがてヴェルナーは前線への転属願いを受理され旅立って行く...
老人(叔父)のナレーションでストーリーは進む。時折ささやきのような形で叔父と姪の会話が交わされる。しかしヴェルナーとの会話はゼロ。
毎晩9時過ぎになるとヴェルナーは二人のいるリヴィング・ルームに姿を現す。
暖炉の前で紅茶を飲みながら、叔父はゆったりとパイプをくゆらせ、姪は編み物か縫い物をしている。
ヴェルナーは淡々と語り“おやすみなさい”と挨拶し去って行く。しかし彼らはそれに決して返事はしない。
やがてヴェルナーが旅立つ朝、二階に住む彼の部屋のドアにノックの音が響く。一瞬驚くヴェルナー...あの時彼は姪が現れるのを期待していたのではないか?と思った。それはヴェルナーも姪も互いに密かな思いを抱いているかのように見え、スクリーンから二人の気持ちがひしひしと伝わっていたから...。
叔父もまた、ヴェルナーが現れ、毎日話を聞くのを待っていた様子がうかがえる。
屋敷を去る日、6ヶ月間毎晩語りかけた彼らに挨拶に来たヴェルナー。彼は最後に“アデユー!”と姪に別れを告げる。その時初めて姪もヴェルナーに対して最初で、最後の言葉“アデユー!”と返す。あのシーンはトレヴィアン!だった。
神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2010-03-09 23:44 | フランス | Trackback | Comments(2)

「だれのものでもないチェレ」

「Árvácska」...aka「Nobody's Daughter」 1976 ハンガリー

少女チェレにジュジャ・ツィノコッツィ。
老人にヨージェフ・ビハリ。
養母にアンナ・ナジ 。
二番目の養母ジャバマリにマリアン・モール。
監督、脚本はラースロー・ラノーディ。

貧しい農家の養女となったチェレは着る服も与えられず裸で牛を追う。ある日、スイカを盗んだ事がバレ体罰を受けるチェレ。絶えられなくなった彼女は牛を伴い家を出る。しかし次に貰われた家には鬼のような養母がいた...
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1979年に一般公開され、今回リバイバル公開。
舞台は1930年のハンガリー。
オープニングから牛を追いかける裸の子供の姿が映し出される。最初は男の子か?と思っていたら、いや違うよく見ると女の子なのだ。主人公の少女チェレは着る服もない孤児。
孤児のチェレはある農家に引き取られたが、貧しい農家の夫婦が彼女を引き取った理由は国から養育費を貰える事にあった。ある日、絶えられなくて逃げ出したチェレは再び引き取られた農家で以前以上に大人たちの虐待に耐え忍ぶ事となる。
鬼のような養母ジャバマリの仕打ちはとてもリアルで観ていて哀しくなった。
5000人もの中から選ばれたと言うチェレ役のジュジャ・ツィノコッツィ。実際の彼女も貧しい家庭の少女だったそう。だからかどうか定かじゃないが、チェレの姿がとてもリアルに映る。
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農家の納屋に住みついていた優しい老人と初めて心を通わせたチェレも彼の死によって又独りぼっちになってしまう。
老人と一緒に教会へ行ったチェレはイエスに祈る人々を知る。ラスト、イエスの誕生日を祝うクリスマスに納屋で一人キャンドルを灯し祈るチェレの姿が神々しく映る。
やがて灯したキャンドルが燃えあがり、納屋が火に包まれる。一方で太陽が昇り始め、燃え盛る火と太陽が融合する...そしてエンディングとなる。観終わってどうしようもなく、いたたまれない気分になった。
淡々と描かれるストーリーはまるでドキュメンタリーのようにリアルで、必死で生きようとするチェレを演じる7歳の少女ジュジャ・ツィノコッツィに唖然とする。

映画紹介をさらっと読んだ限り、とても重くて暗い映画だろうな?と想像しながらなんとなく観に行った。ハンガリー映画と言うのに興味があったから...しかし観に行って後悔してしまった。今迄観に行って後悔し、生涯二度と観たくない映画はビョークの「ダンサー・イン・ザ・ダーク/2000」「縞模様のパジャマの少年/2008」だったが又1本増えた。共通するのは過酷な運命に翻弄される(ラストには死が待っている)子供や母親。
邦題、チェレの前に付いた“だれのものでもない”というタイトルがチェレを人間ではなく物として見ている気がした。
渋谷 シネマ・アンジェリカにて
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by margot2005 | 2010-02-07 22:43 | スペイン | Trackback | Comments(2)

ジェラール・フィリップ...「赤と黒」

「Le rouge et le noir」2009 デジタルリマスター版 フランス(1954)
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ジュリアン・ソレルに「白痴/1945」「パルムの僧院/1947」〜「危険な関係/1959」「熱狂はエル・パオに達す/1959」のジェラール・フィリップ。
レナル夫人に「うたかたの恋/1935」「ロシュフォールの恋人たち/1966」「8人の女たち/2002」「ゼロ時間の謎/2007」のダニエル・ダリュー。
マチルドに「墓にツバをかけろ/1959」のアントネッラ・ルアルディ。
監督は「肉体の悪魔/1947」「七つの大罪/1952」のクロード・オータン・ララ。

1820年代、フランスの小都市ヴェリエール。貧しい職人の息子ジュリアン・ソレルは家庭教師として町長のレナル家にやって来る。ある夜、レナル夫妻と庭で夕涼みをしていたジュリアンは思い切ってテーブルの下からレナル夫人の手を握る。案の定夫人はその手を握り返して来た。情熱に身をまかせ夫人の部屋に忍び込んだ彼はそこで朝を迎える。やがて二人の間が噂となり、立身出世の夢を抱く野心家のジュリアンはスキャンダルを恐れレナル家を去り神学校へと旅立つ。
神学校のピラール司教は血気にはやる野心家のジュリアンを心配し、パリのラモール公爵のもとで秘書として働くよう手配する。そして気位の高いラモール公爵の娘マチルドをもとりこにし結婚を決める。最初二人の結婚に大反対だったラモール公爵も一歩譲りジュリアンは中尉となる。ところがレナル夫人が無理矢理聴悔師に書かされた告発の手紙によりジュリアンの幸せは引き裂かれてしまうのだった...
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この映画は1954年12月に日本で公開された。その後何度かリヴァイバル上映された模様。私的には今回初めてジェラール・フィリップをスクリーンで観た。
数えてみたらDVDなりBS放映なりで見たジェラール映画は20本を越える。一時期ハマってしまって繰り返し見たものだ。
本棚を物色したらジェラール関連の本が写真集も含め8冊出て来た。かれこれ10年ほど前に神田神保町で伝記や写真集を見つけ、その後セテラ・インターナショナルが発行している写真集も数冊仕入れた。
「アニエスの浜辺/2008」を観た際にジェラール・フィリップの写真が何度か登場したが、手持ちの写真集の写真提供・協力にアニエス・ヴァルダの名前あり。
原作はスタンダーのあまりにも有名な小説“赤と黒”。この本は20代の頃読んで以来読み返してはいない。今一度読んでみようか?と探したが本棚にはなかった。今読んだらどのように感じるのだろう?そのうち文庫本でも仕入れるとしよう。
地位と名誉を併せ持つ地元名士の妻レナル夫人。アプローチは勿論若い男ジュリアンの方から始まる。しかし彼の誘惑にのったレナル夫人は情熱に身を任せる。若い男はそれがだんだん重荷になって来る...そして逃げ出した若い男。年上の女は男を忘れるられるはずもなくラストは悲惨と決まっている。
“愛さえも野心の道具とした彼が、最後に知ったのは...”本当の愛だったという愚かな男の物語。
重い、哀しいドラマながらジェラール・フィリップ演じるジュリアン・ソレルは愛嬌があって憎めなく、笑えるシーンもあり確かに可笑しかった。
映画のジュリアン・ソレルはかなり脚色されていると思う。映画の字幕ではジュリアンではなくジュリヤンとなっている。
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ジェラール・フィリップは「肉体の悪魔」では25歳で高校生役だった。ご本人も年齢的にどうかと思ったらしいが、後に妻となるアンヌの後押しもあり役を引き受けたと言う。こちらも20代前半のジュリアン・ソレルを30代の彼が演じているが、トレ・ヴィアン!なのだ。
ジェラールは36歳で亡くなっているが、ダニエル・ダリューは90歳を過ぎてまだ現役。
20代の頃の「パルムの僧院/1947」や「肉体の悪魔/1947」は素晴らしく美青年で魅力的だが、晩年の「モンパルナスの灯/1957」「危険な関係/1959年」と「熱狂はエル・パオに達す/1959」のジェラール・フィリップ、オーラを感じさせ素晴らしい!
「赤と黒」は銀座テアトルシネマにて12月25日まで上映。
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by margot2005 | 2009-12-06 20:36 | フランス | Trackback | Comments(0)

フランス映画の秘宝...「曳き船」

a0051234_0393792.jpg「Remorques」...aka「Stormy Waters」1941 フランス

サイクロン号の船長アンドレ・ローランにジャン・ギャバン。
アンドレが出会うカトリーヌにミッシェル・モルガン。
アンドレの妻イヴォンヌにマドレーヌ・ルノー。
監督はジャン・グレミヨン。

フランス西部、ブルターニュ半島ブレスト。
海難救助“サイクロン号/曳き船”の船長アンドレ・ローランは、ある日船員の結婚式に妻イヴォンヌと出席する。宴もたけなわの頃、救助要請の指令が入り船長以下船員たちは港へと向かう。救援を求めていたミネルヴァ号を救助し港へと曳航するアンドレだったが、二度も引き綱が切れた後、ミネルヴァ号の船長は自力で航行するという。
ミネルヴァ号の船長の妻カトリーヌは夫から逃げたい一心で船員らとボートで脱出したが、アンドレによって引き戻されてしまう。そして、曳航費用を支払いたくない強欲な船長は、綱は切れたと主張するのだった...

強欲な夫から逃れて来たカトリーヌとアンドレが再び出会い急速に惹かれ合う。
アンドレの妻イヴォンヌは心臓を患っているが、彼は妻の病状を知らない。
寡黙な海の男、病弱なその妻。そしてそこに現れた美しく強い女性。
些細な事で妻と喧嘩したアンドレは美しいビーチでカトリーヌと密会する。
ラストは海の男そのもの。哀しみに打ちひしがれながら海へと向かうアンドレ...あぁこれぞ究極のメロ・ドラマ。
1939年に撮影を開始した映画だそうで、戦争(第二次世界大戦)により途中で中断し、1941年に完成したという。
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「タイタニック/1997」のジェームス・キャメロンが観たらどう思うだろう...の船のシーン。荒れ狂う海で揺れるその船は模型。どう見てもやはり模型にしか見えない船。だが、これが中々臨場感があってスゴイ!

ジャン・ギャバンと言えばアラン・ドロンと共演の「地下室のメロディ/1963」での刑務所帰りの老やくざ役と、同じくドロン映画の「暗黒街のふたり/1973」での保護監察司役。そしてブリジット・バルドー主演の「可愛い悪魔/1958」での愛人役が記憶に残る。
彼は山ほど映画に出演しているが、殆ど観てないのが現実。既にお亡くなりになったフランスの名優。
ミッシェル・モルガンはジェラール・フィリップ主演の「夜の騎士道/1955」「名誉と栄光のためでなく/1966」「めざめ/1968」は見たかな?そしてジュゼッペ・トルナトーレ監督、マルチェロ・マストロヤンニ主演の「みんな元気/1990」でBasanになっても映画に出演しているフランスの名女優。
セックス・シンボルだったそうだが、若い頃はいわゆるクール・ビューティそのもの。

観られる日にちと時間に合わせて13本の中から5本を選んだ。その中でコレが一番観たかった作品。
この作品二回目上映の9/14(日曜日)に観た。当日チケット完売の案内。他に観た作品はどれも完売ではなかったが、往年のフランス名俳優共演のこの作品に人が集まったように思える。中高年の人々で一杯だった。しかし若い男性が以外に多く見に来てるのが謎?なのだけど...
有楽町 朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-17 01:12 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

フランス映画の秘宝...「肉屋」

a0051234_23205838.jpg「Le Boucher」1969 フランス
監督、脚本は「いとこ同志/1959」「パリところどころ/1965」のクロード・シャブロル。
ブノワ・マジメル主演の「石の微笑/2004」の監督でもある。
女教師エレーヌに「いとこ同志」「赤と青のブルース/1960」のステファーヌ・オードラン。
肉屋のポポールに「プロヴァンスの恋/1995」「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)/2002」のジャン・ヤンヌ。
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フランスの片田舎。都会からやって来たエレーヌは村の小学校教師。
招待された結婚式の披露宴で肉屋のポポールと隣合わせる。
ある夜、ポポールは肉を手みやげにエレーヌの部屋へやって来る。そして子供たちとのキノコ狩りにポポールを誘うエレーヌ。急速に親密になって行く二人。
ある日、子供たちを連れて遠足に出かけたエレーヌ。彼女はそこで同僚教師の惨殺死体を発見する。その現場には一つのライターが残されていた。それはエレーヌがポポールの誕生日にプレゼントしたものと同じものだった...
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犯人と、第一発見者の心情を描いたドラマで、謎解きサスペンスではない。
21世紀の今、このようなシンプルなサスペンスにはお目にかかれないので、この60年代のサスペンスは新鮮に映る。
一時期監督の妻だったヒロインのステファーヌ・オードラン。凛とした姿が魅力的なフランス女優。
過去の恋愛に傷つき人を愛せなくなったエレーヌと、アルジェリア戦争の帰還兵である肉屋のポポール。心に傷を持った者同士ゆえ急速に親密になって行ったのだろうか?
ポポールはエレーヌを愛するようになるが、エレーヌは決して心を開かない。
そして事件が起こる。現場に残された証拠品のライターを思わず持ち帰るエレーヌ。そして刑事の尋問にも黙秘を貫く。
エレーヌは粗野だが温厚な田舎人のポポールを信じていた。まさか彼が?と疑いたくはなかったが、動揺し、恐怖感を抱き始めるエレーヌの表情に引きつけられる。
ポポールを演じるジャン・ヤンヌもぴったりの役柄。
監督のクロード・シャブロルはフランス ヌーヴェルヴァーグ(1950年代末より始まる)の一角を担った人というが、21世紀(70代)になっても映画を作り続けているとはスゴイ!
有楽町朝日ホールにて...
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by margot2005 | 2008-09-11 23:45 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

「白い馬/赤い風船」

a0051234_2034670.jpg巷で評判になっているのか?7月の終わりに公開されて以来、今でもシアターにかかっている短編名作2本立て。どちらもカンヌ国際映画祭グランプリ(パルムドール)受賞作品。
公開されたら観に行こうと思いながら、他の映画を観ているうち、すっかりこの映画の事を忘れてしまっていたが、やっと観る事が出来た。
観て納得の素敵なフランス、クラッシック映画である。
少年と馬、幼い男の子と風船。それぞれの友情が描かれたファンタジックなストーリーで、ラストは馬と少年、風船と男の子が一体化して素晴らしい!

「白い馬」1953 フランス
「Crin blanc: Le cheval sauvage」...aka「White Mane: The Wild Horse」
監督、脚本はアルベール・ラモリス
漁師の少年ファルコにアラン・エムリイ。

馬飼いの牧童たちに捕われようとしている白い馬を助けた少年ファルコは、白い馬と友だちになり、ラストは海へと向かう感動のストーリー。

ナレーションで物語は進行し、白い馬が疾走する水辺の音や、馬のいななき、そして、風にそよぐ葦...
牧童たちが話すシーンがあるが、台詞など必要ではない。
コレはモノクロ作品。しかしあえてモノクロにしたような気もする。時代的にカラー作品には出来ただろうが、映画の背景は“白い馬”“少年”そして“葦、川&海”。
色付ける必要は何処にもない。
カラーで作られたら違ったイメージの作品になったかも知れない。
フランス南部を流れ、地中海に注ぐローヌ川の三角州カマログ地帯の荒涼とした景色と、白い裸馬にまたがり疾走する少年の姿は目に焼き付く。
原タイトルは“白いたてがみ”。白い馬の目が隠れるくらい長い“白いたてがみ”が印象的。
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「赤い風船」1956 フランス
「Le Ballon rouge」...aka「The Red Balloon」
監督、脚本はアルベール・ラモリス。
男の子パスカル役は監督の息子パスカル・ラモリス。
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こちらはモンマルトルを舞台に“赤い風船”を見つけた幼い男の子パスカル。彼が風船と戯れる姿を描いた心温まるファンタジー。
パスカルが風船と話す他、台詞はほとんどない。
観ている間、誰もが赤い風船から目が離せない。
SFXも何もない時代に、男の子にまとわりついて離れない、あの赤い風船はどのようにして撮影したのか不思議?
1950年生まれのパスカルは撮影時5、6才で、風船と戯れる彼の表情が抱きしめたくなるくらい可愛い。
シネスイッチ銀座にて...
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by margot2005 | 2008-09-07 20:23 | フランス | Trackback(6) | Comments(4)

「太陽が知っている」

「La Piscine」...aka「The Swimming Pool」1968 フランス
アラン・ドロン主演の「太陽がいっぱい/1960」「太陽はひとりぼっ/1962」と続く、これは彼の邦題“太陽シリーズ”の最後の作品のようである。
男の嫉妬から始まる極上のサスペンス・ストーリー。

アラン・ドロンのファンではないが、ヒロインのロミー・シュナイダーが大好きなので、先だってドロンの元妻ナタリーの「個人教授/1968」を観て、元フィアンセ、ロミーの映画が観たくなった。で、やはりDVDをひっぱり出して来た。
ロミー・シュナイダーは1981年に14才の愛息子を事故(この事故のニュースは日本でも報道され見た記憶がある)で亡くした。そして次の年に、薬物中毒により44才で亡くなっている。
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南フランスの避暑地で起こる「太陽がいっぱい」そっくりの映画で食傷気味か?と思いながら観たが、中々、これはこれでロマンティックなサスペンスに仕上がっている。
主演アラン・ドロンとプライベートでは、一時期(1959〜1963)婚約をしていた元恋人ロミー・シュナイダーとの共演作品。
他の俳優人には「太陽がいっぱい」でもコンビを組んだモーリス・ロネ。そして、昨今では“エルメスのバーキン・バッグ”としての方が有名なジェーン・バーキン(「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」のシャルロットのママ)が出演している。
監督はジャック・ドレー。

サントロッペに近い瀟洒なヴィラで恋人ジャン・ポール(ドロン)とヴァカンスを過ごすマリアンヌ(シュナイダー)。そこに昔の恋人ハリー(ロネ)がティーン・エイジャーの娘ペネロープ(バーキン)を伴ってやってくる。
そしてジャン・ポールとハリーの間に何かが起ころうとしていた...
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原題は“プール”。
映画の半分近くのシーンはプールで撮影されている。
ロミー・シュナイダーが素晴らしくセクシーで魅了される。
しかし俳優って割り切って演技する姿に凄まじいものがあるような気がする。
元フィアンセとラヴ・シーンを演じるなんて...
私的にはこの作品はかなりのお気に入りに入る。
「太陽がいっぱい」と同じくモーリス・ロネが殺される役でお気の毒。
2002年フランソワ・オゾンが作った「スイミング・プール」がまた観たくなる。
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by margot2005 | 2007-11-23 21:01 | フランス | Trackback | Comments(8)

「個人教授」

「La Leçon particulière」...aka「Tender Moment 」 1968 フランス
60年代フランス映画全盛期の頃に日本で公開された、年上の女と年下の男の叶わぬラヴ・ストーリー。
BSで放送があったので、今回久方ぶりに観たが、余りにも陳腐でシンプルなストーリーに呆然...21世紀の今なら決して受け入れられない作品かなぁなんて...時代を感じる。
主演の高校生オリビエにルノー・ベルレー。彼と出会うレーサーの恋人フレデリクにナタリー・ドロン。イタリア人レーサー、エンリコ・フォンタナにロベール・オッセン。
監督はミッシェル・ボワロン、音楽はフランシス・レイのコンビ。
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パリの街中でランボルギーニが立ち往生している所に出くわした高校生のオリビエ(ベルレー)。車を運転していたのは若くて魅力的な女性フレデリク(ドロン)。彼女は世界的なイタリアン人レーサー、エンリコ・フォンタナ(オッセン)の恋人だった。
フレデリクに惹かれたオリビエは、英語に堪能な彼女に、学校で課題になっている古典英語を教わろうとアプローチするのだった...

しかしコレを観てふと気づいたのは、“パリの名所案内”映画なのである。
オリビエの乗るバイクと、フレデリクの恋人でレーサーのフォンタナが乗る黄色のランボルギーニが、セーヌ沿いのノートルダム寺院側を走るシーンから始まり、パリの街を案内してくれる。
フレデリクの住むアパルトマンはセーヌ川の中洲にあるサン・ルイ島に建つアパルトマンの1室。
彼女がスキーに行くためショッピングするお店は“サンジェルマン・デ・プレ教会”が真後ろにそびえる。現在このあたりはブランド横町で、フレデリクがショッピングした界隈は“ルイ・ヴィトン”か?“ディオール”か?といった所...

二人が抱き合って踊るシーンに流れる“Where did our summers go? ”が、せつなさ過ぎる...
オリビエに会い、自分もそろそろ40才になるので落ち着きたいと語るフォンタナ。しかし彼は、フレデリクは君に夢中だと哀しげに打ち明ける。
その後、オリビエはラスト・シーンとなる、フレデリクが滞在するノートルダム寺院に近いホテルを訪れる...それぞれ男の優しさ、哀れさを描いた、これらのシーンがこの物語の全てを語っているような気がして素敵。
最初観た時、オリビエ役のベルレーより、フォンタナ役のオッセンが素敵だったが、やはりロベール・オッセンかなぁ?まだ生きてるかな彼??
なんともスゴイ邦題だが、コレは原題そのまま。フレデリクから英語の“個人レッスン”を受けることに由来する。
International公開時の”Tender Moment” ...“傷つきやすい(敏感な/感じやすい)時”というタイトルも中々good。
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by margot2005 | 2007-11-18 23:20 | フランス | Trackback(3) | Comments(2)

ウディ・アレン作品...「ウディ・アレンの重罪と軽罪」&「誘惑のアフロディーテ」

どちらも監督、脚本、主演は「さよなら、さよならハリウッド/2002」「僕のニューヨーク・ライフ/2003」「マッチポイント/2005」のウディ・アレン。

「ウディ・アレンの重罪と軽罪/1989」
Crimes and Misdemeanors  USA
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出演はマーティン・ランドー、アラン・アルダ、ミア・ファーロー、アンジェリカ・ヒューストン。
ひねりの利いたブラック・コメディ。
傑作と評してあるサイトがあるが...いや同感。
売れない監督クリフ(アレン)と、妻ウエンディ(ジョアンナ・グリーソン)は倦怠期。
あるパーティで、売れっ子監督である兄レスター(アルダ)と出くわしたウエンディはクリフに仕事を与えて欲しいと頼む。
チープな内容の作品を作らないクリフは気乗りしないが、ウエンディにせがまれ引き受けることになる。その作品は売れっ子監督レスターの日常を描くドラマだった。
撮影が始まり、現場で価値観が同じのハリー(ファーロー)と出会い意気投合する。
一方で、ある夜、眼科医のジューダ(ランドー)は愛人ドロレス(ヒューストン)からの手紙を受け取る。それには二人の関係をジューダの妻ミリアム(クレア・ブルーム)にバラすと記されていた...

ラストまで一気に目が離せない。物語はどう展開していくのか?エンディングはどうなるのか?と見ていてとても興味深い作品。
売れない監督クリフは妻にも相手にされず、ハリーも振り向いてくれない。
しかし売れているレスターは女性にモテモテ。
富と名声を得たジュードは思いあまって愛人ドロレスを殺してしまうが、バレずに罪には問われない。
ドロレスはジュードと一緒になれると信じていたにも関わらず死んでしまう。
正に“勝ち組&負け組”の物語。
アレン映画常連のアラン・アルダとアンジェリカ・ヒューストン。ストーリーの主軸となる眼科医を演じるマーティン・ランドー。そして一時期アレンのパートナーだったミア・ファーローと、一癖も、二癖もある演技派ぞろいの競演はとても楽しめる。



「誘惑のアフロディーテ/1995」
Mighty Aphrodite USA
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出演は「女たちとの会話・カンバセイション/2005」のヘレナ・ボナム・カーターとミア・ソルヴィーノ。
スポーツ・ライターのレニー(アレン)と妻アマンダ(カーター)には子供はいない。
しかしある日突然“子供が欲しい!”と言い出したアマンダ。さらに“忙しいから生むことが出来ない、養子をもらいましょう!”と言うアマンダ。反対はしたもののアマンダに押し切られるレニー。
やがて生まれたばかりのベビーを養子に迎える。マックスと名付けたベビーはすくすくと育ち、頭が良くてハンサムな男の子に成長する。
父親レニーはマックスに夢中だが、母親アマンダは念願だったギャラリーをオープンして以来、頭の中は仕事ばかり。レニーはアマンダに相手にされない寂しさから、マックスの本当の母親を捜そうと立ち上がる...

この作品は大好き!過去にも何度か観ている。
ストーリーの合間に主人公レニーの胸の内を語るように、ギリシャ神話(タイトルのアフロディーテはギリシャ神話の愛の女神)になぞらえた風刺劇が登場する。
それはシシリーのタオルミーナでロケされたというコロス(合唱団)のシーンで物語を盛り上げている。
このコロスのシーンにF・マーレー・エイブラハムやオリンピア・デュカキス、ピーター・ウェラーといった俳優人も出演している。
マックスの実母を演じたポルノ女優リンダ役のミラ・ソルヴィーノが、この作品でオスカー助演女優賞に輝いている。
やっと見つけたマックスの実母リンダ。しかし彼女は娼婦まがいのポルノ女優と知ったレニーは、リンダにまともな仕事に就くよう説得したり、はたまた彼女にふさわしい男を探して会わせたりするのである。
この辺のおせっかいなoyaji役がアレンにぴったりハマる。
それと上の作品もそうだが、妻には相手にされない...妻の尻にしかれている...
実際のウディ・アレンってどうなんだろう?と想像してしまう。
まぁ間違っても好みのタイプではないが彼の才能には凄いものがある。
wowowウディ・アレン特集にて...
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by margot2005 | 2007-10-12 02:10 | USA | Trackback | Comments(2)