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「ストロングマン」

Chevalier2015 ギリシャ

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6人の中年男たちがエーゲ海でクルージングを楽しでいる。カード遊びにも飽きたある夜、誰が一番いい男か決めようじゃないか?という話になり、互いを評価して点数をつけ合うことになる...


ドクターにヨルゴス・ケンドロス。

ヨルゴスに「ビフォア・ミッドナイト/2013」パノス・コロニス。

ジョゼフにヴァンゲリス・ムリキス。

ディミトリスにマキス・パパディミトリウ。

ヤニスにヨルゴス・ピルパソプロス。

クリストスにサキス・ルヴァース。

監督、脚本は「ビフォア・ミッドナイト/2013」アティナ・ラヒル・ツァンガリ。


ものすごく迷ったが、邦題の「ストロングマン」に惹かれて見に行ってしまった。原タイトルは“ knight/騎士と言う意味。“ストロングマン”は“最高の男”という意味合い。

海が舞台のストロングマンだから、海で男の強さを競うドラマだとばかり想像していた。ところが全く違った展開で、料理の知識/寝相が良い/人の悲鳴を聞いたらすぐに駆けつける/細長い棚作りが得意/コレステロール値や血糖値が正常などを競うといった代物。それが意地とプライドを賭けた男の闘いだなんて余りにくだらなくて呆れた。


冗談半分で楽しむはずが、次第にエスカレートしムキになる男たちが可笑しいと言えば可笑しいのだけど、笑えるほどのモノでもないし...見終わって何この映画?状態で、ギリシャのコメディにはやはりついて行けない。

本作の共同脚本家は下2本を書いたエフティミス・フィリップ

「ロブスター/2015」はまだ許せたけど「籠の中の乙女/2009」に至っては到底理解出来ない世界。再びギリシャ映画ってかなり異様と思った次第。 

ドラマにはがっくりだったが、さすが海運王アリストテレス・オナシスを生んだ国だけあって、アテネのハーバーに停泊する数々のヨットがゴージャス!


本作はシアターで予告編も見ていなくて、貼ってあるポスターを見ただけ。これから見るのを迷った時は公式サイトを覗いて見ようと心に誓った。


シネマカリテにて






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by margot2005 | 2017-04-17 23:40 | ヨーロッパ | Trackback | Comments(0)

「籠の中の乙女」

「Κυνόδοντας」…aka「Dogtooth」2009 ギリシャ
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父親に「パパにさよならできるまで/2002」のクリストス・ステルギオグル。
母親にミシェル・ヴァレイ。
長女にアンゲリキ・パプーリァ。
次女にマリー・ツォニ。
息子にクリストス・パサリス。
クリスティーナにアナ・カレジドゥ。
監督/脚本はヨルゴス・ランティモス。
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カンヌ国際映画祭で上映され、おまけにグランプリを獲得する映画って玄人受けするのだろうか?凡人には全く理解出来ない。

観客は皆真剣にスクリーンを観ている(静かなのでそう解釈した)。笑っていたのはわたしだけ。ブラック・コメディでもないのに...
買ってきた生きた魚をプールに放し、シュノーケルと水中槍で身を固めた父親が水中に潜る。母親と子供たちが玄関前に並んで犬の遠吠えをしたり(まぁこれには若干意味があるのだが...)、フランク・シナトラの“Fly Me To The Moon”を聞きながら父親がむちゃくちゃに翻訳する。あれぞ正に超訳。ラスト近くの娘のダンスはもうたまらなかった可笑しくて、可笑しくて…。とにかく笑えて、笑えて困った(声を立てないように笑うのが苦しくて..)。ひょっとして演じる彼らも、演じながら笑いをこらえていたのじゃないかな?

ドラマに登場する家族に名前は付けられていない。第三者であるクリスティーナにだけ名前が付けられている。クリスティーナは父親の会社の受付で働くセキュリティ係の女性。彼女がこの怪しい館に連れて来られたのは息子の欲求を満たすため。

父親は世の中にはびこる悪から守るため、子供たちを屋敷(プール付きの豪邸)に閉じ込めているのだ。新聞、雑誌、本、TV(ホームビデオのみで、通常の番組は映らなくしてある)、電話…何もない。だから当然PCなどあるわけがない。
学校へ通っていないため暇を持て余す日々。バスルームの三兄妹...誰が一番長く息を止めていられるか...なんてくだらないことに挑戦しようとしている。

狂気の世界を演出する父親も息子の欲望だけは満たしてやっている。でも欲望を満たすって無理矢理じゃかえって困るのではないだろうか?息子はクリスティーナとのsex(と呼べるかどうか疑問??)に喜びどころか苦痛の表情だ。クリスティーナと次女の行為もクレージーそのもの。長女と次女の行為もかなり怪しかった。
結局、父親は俗世間に住むクリスティーナから情報を得た次女を叱り殴って怒りを爆発させる。その時“おまえの育て方が悪い!”と妻を非難するこの男の態度にあきれ返った。
ドラマの結論を語らず(見せず)余韻を残すあのエンディングは意味深で良い選択だった。
よくぞ一般公開されたというくらい変な?不思議な?シリアス・ドラマ。

ギリシャ映画のレビューは初めて書いたと思う。ギリシャ人俳優と言えば「マイ・ビッグ・ファット・ウェディング/2002」のニア・ヴァルダロスと、女優の後政治家に転身した(ギリシャの文化大臣)メリナ・メルクーリだろう。彼女は半世紀も前に製作された「日曜はダメよ/1960」「死んでもいい/1962」「トプカピ/1964」などに出演している。この3作品はTV(wowowも含めて)で見ている。で、やはりギリシャ映画をシアターで観たのは初めて。

リッチで傲慢な父親は一見とても穏やかに見えるが狂気を帯びているのだ。彼は世間の悪から子供たちを守るはずだったが....こんな勘違いオヤジに育てられた子供たちはハタ迷惑以外の何ものでもない。
wowowで見た「パパにさよならできるまで/2002」の普通だったクリストス・ステルギオグルを今一度見てみよう。

渋谷 シアター・イメージフォーラム
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by margot2005 | 2012-09-06 23:48 | スペイン | Trackback(2) | Comments(2)