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「ニュースの真相」

「Truth」 2015 オーストラリア/USA
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2004年9月のニューヨーク。CBSニュースのベテラン・プロデューサー、メアリー・メイプスは看板番組“60ミニッツII”で、再選を目指すジョージ・W・ブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑という一大スクープを特集することに決める。マイク、ルーシー、ロジャーからなる取材チームの助けを借り、メアリーはとうとう疑惑の決定的な証拠を入手する。やがて“60ミニッツII”のアンカーマン、ダン・ラザーがスクープを語り、番組は大反響を呼ぶが“証拠は偽造ではないか?”という疑いを持たれてしまう...

メアリー・メイプスに「キャロル/2015」のケイト・ブランシェット。
ダン・ラザーに「大いなる陰謀/2007」「声をかくす人/2011:製作、監督」「オール・イズ・ロスト 最期の手紙/2013」のロバート・レッドフォード。
マイク・スミスに「バレンタインデー/2010」「顔のないスパイ/2011」「グリフィン家のウエディングノート/2013」のトファー・グレイス。
ルーシー・スコットに「噂のモーガン夫妻/2009」「オン・ザ・ロード/2012」のエリザベス・モス。
ロジャー・チャールズ中佐に「ザ・ワーズ 盗まれた人生/2012」「スマイル、アゲイン/2013」のデニス・クエイド。
CBS社長アンドリュー・ヘイワードに「華麗なる恋の舞台で/2004」「カポーティ/2005」「デジャヴ/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」「デビルズ・ノット/2013」「パパが遺した物語/2015」のブルース・グリーンウッド。
CBSのジョッシュ・ハワードに「セイフ ヘイヴン/2013」のデヴィッド・ライオンズ。
同じくベッツィ・ウエストに「サマー~あの夏の記憶/2008」のレイチェル・ブレイク。
情報を提供するビル・バーケット中佐に「ブッシュ/2008」「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅/2013」のステイシー・キーチ。
内部調査委員会のローレンス・ランファーに「理想の恋人.com/2005」「幸せのポートレート/2005」「ゾディアック/2005」「イノセント・ガーデン/2013」「8月の家族たち/2013」のダーモット・マローニー。
メアリーの夫ロバートにコナー・バーク。
監督、脚本、製作は「ゾディアック/2006」「ホワイトハウス・ダウン/2013」の脚本家ジェームズ・ヴァンダービルト。

メアリーのスクープに対して“証拠は偽造だ!”と、保守派ブロガーが指摘してくる。他のTV局からも批判報道が相次ぎCBSは激しく非難され、メアリーは窮地に追い込まれる。やがてCBSの上層部が設置した内部調査委員会でメアリーは弁明を求められることになる。毅然とした態度のメアリーながら、メンバーの中にはブッシュ寄りの有力者も含まれており敗北を認めるしかなかった。

取材に対するメアリーの執念がスゴい。相手に何度断られても引き下がらず決して諦めない。スゴい女性だ。演じるケイト・ブランシェットはぴったりの役柄。女王を演じても、レズビアンを演じても、ジャーナリスト役でも様になるケイトは本当に素晴らしい女優。
伝説のアンカーマン役のレッドフォードもちょっとお年だけど貫禄たっぷり。

社会派ドラマが大好きなのと、ケイト・ブランシェットがお気に入り女優なのとで楽しみにしていた一作。ロバート・レッドフォードも出演しているし…。
“21世紀最大のメディア不祥事”って日本でも報道されて何となく聞いたことのある事件のような気もするが、深くは知らない。しかしドラマが進むにつれぐいぐいと引き込まれていった。ドラマは予想どうり見応えがあった。
「スポットライト 世紀のスクープ/2015」のジャーナリスト魂を思い起こす。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2016-08-19 00:27 | MINI THEATER | Trackback(3) | Comments(4)

「ガンズ&ゴールド」

「Son of a Gun」2013 オーストラリア
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オーストラリア、バース。ある日、19歳のJRは軽罪で刑務所に送られる。そしてある時同房の男が刑務所内にはびこるレイプや暴力に耐えきれず自殺してしまう。不安に苛まれるJRに20年服役しているブレンダンが手を差し伸べる。ブレンダンはJRのチェスの才能に注目していたのだ。“俺が守ってやる!出所したら手を貸せ!”というブレンダンはJRにあることを持ちかける。
チェスは先を読み相手を追いつめチェックメイトに持ち込む。かつてブレンダンはチェスのごとく先々をよみ犯罪を成功させていた。JRの手引きで出所後犯罪組織のボス、サム・レノックスの家へと向かう。そこでサムがブレンダンに提案したのは製錬所を襲い450万ドルの金塊を盗むことだった...

JRに「マレフィセント/2014」のブレントン・スウェイツ。
ブレンダンに「8月の家族たち/2013」のユアン・マクレガー。
ターシャに「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」「アンナ・カレーニナ/2012」のアリシア・ヴィキャンデル。
サム・レノックスに「ディファイアンス/2008」「ハンター/2011」のジャセック・コーマン。
監督、脚本はジュリアス・エイヴァリー。

刑務所からの脱獄が滅茶大胆でクール!でも脱獄犯として指名手配されるブレンダンが捕まらないのは誠に不思議だが、映画だから良しとしてしまう。
かつて女に裏切られた経験を持つブレンダンはボスに通じているターシャとJRの親密な関係が気に入らない。しかしながらラストはJRとターシャにしてやられるブレンダンが気の毒ながら、清々しいラストだった。金(延べ棒)の製錬所を襲う場面はとてもスリリング。

JR役のオーストラリア出身のブレントン・スウェイツは、レビューは書いていないが今年の夏観たアンジェリーナ・ジョリーの「マレフィセント」の王子役。どこかで見た、見たと思っていたら彼だった。もう一人はターシャ役のスウェーデン人女優アリシア・ヴィキャンデル。古典ものの彼女しか知らないので、やはりどこかで見た?見た?と思いつつ思い出せず、オフィシャル・サイトで知った次第。
ユアン・マクレガーは「シャロウ・グレイブ/1994」以来の大ファン。本作、シアターでの予告は観てないが、手にしたチラシが気になって観に行ってしまった。既に都内での上映は終了している。
昨今穏やかな役柄が多いユアンのとてつもない過激な役柄に驚きつつもナイスだ。若かりし頃、スーパー級に過激なジャンキーを演じた「トレインスポッティング/1996」がまたまた観たくなってしまった。

池袋シネマ・サンシャイン(既に上映終了)
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by margot2005 | 2014-12-03 00:28 | UK | Trackback(1) | Comments(0)

「美しい絵の崩壊」

「Adore」…aka「Two Mothers」2013 オーストラリア/フランス
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リルに「夫以外の選択肢/2004」「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」「愛する人/2009」「映画と恋とウディ・アレン/2011」「ドリーム・ハウス/2011」「インポッシブル/2012」のナオミ・ワッツ。
ロズに「こわれゆく世界の中で/2006」「ニューヨーク、アイラヴユー/2008」「消されたヘッドライン/2009」「50歳の恋愛白書/2009」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」「声をかくす人/2011」のロビン・ライト。
イアンに「もうひとりのシェイクスピア/2011」のゼイヴィア・サミュエル。
トムに「アニマル・キングダム/2010」のジェームズ・フレッシュヴィル。
ロズの夫ハロルドに「ダークナイト ライジング/2012」「アニマル・キングダム」のベン・メンデルソーン。
イアンの妻ハンナにソフィー・ロウ。
トムの妻マリーにジェシカ・トヴェイ。
原案、監督に「恍惚/2003」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」のアンヌ・フォンテーヌ。
原案、脚本は「危険な関係/1988」「つぐない/2007」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「危険なメソッド/2011」の脚本家クリストファー・ハンプトン。
原作はドリス・レッシングの“グランド・マザーズ”。

オーストラリア東海岸に住むリルとロズは大親友で家も近く、それぞれに一人息子がいる。母親同様息子たちも大親友で、家族ぐるみの付き合いが続いている。やがて二人の息子イアンとトムは母親自慢の美しい青年に成長する。リルは亡夫の会社を引き継ぎ船会社を経営している。一方でロズも画廊を持ち充実した生活を送る日々。そんなある日、ロズの夫ハロルドから都会への引っ越しの話が持ちかけられる…

リルは既に夫を亡くしていたが、イアンに“愛している!”と言われ、美しく若い男の誘惑に勝てなかったロズにはまだ夫がいた(後に別れている)。夫ハロルドがいながら若い男と、それも親友の息子…イアンはロズのことを母親のようだとも語っている…と関係を持ったなんて、なんとインモラル!なのだろうと思いながらもドラマを楽しんだ。
監督はもちろん女性。本作は男性の感性では描けないのでは?と切に感じる。そういや「恍惚」も女性が創る女性の世界だ。

浜辺にいるTwo Mothersが、“見て!美しいわ!わたしたちが創ったアドニスよ!”自分たちの息子をアドニス(ギリシャ神話に登場する美少年)!呼ばわりするTwo Mothersが恐ろしい。やがてその後アドニスたちと抜き差しならない関係を持ってしまうTwo Mothersも恐ろしいし、息子が結婚し、祖母となっても全く変わらないTwo Mothersがますます恐ろしい。原作のタイトル“グランド・マザーズ”が興味深い。
レズビアンの噂を逆利用し、本能のままに生きるTwo Mothersがスゴ過ぎる。
邦題は少々違和感ありかな?

映画を観終わってメリナ・メルクーリ主演の「死んでもいい(Phaedra)/1962」を思いだした。
ギリシャ海運王の娘フェードラは義理の息子アレキシスを愛してしまい、彼の未来の妻に嫉妬し自殺を図る。そしてアレキシスも車の事故で亡くなる…といった破滅の恋物語。
その後40年が経過し本作は「死んでもいい」より以上に禁断の恋のように思えるが、21世紀の今なら許されるのだろうか?…なんて思ってしまった。

ロビン・ライトはお気に入り女優の一人だが、多分一番好きな女優かも知れない。あの憂いを帯びた彼女の雰囲気が素晴らしく素敵。

新宿武蔵野館にて
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by margot2005 | 2014-06-22 23:42 | MINI THEATER | Trackback(6) | Comments(2)

「レイルウェイ 運命の旅路 」

「The Railway Man」2013 オーストラリア/UK
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エリック・ローマクスに「モネ・ゲーム/2012」のコリン・ファース。
パトリシア・ローマクスに「オーストラリア/2008」「ペーパーボーイ 真夏の引力/2012」「イノセント・ガーデン/2013」のニコル・キッドマン。
若きエリックに「戦火の馬/2011」のジェレミー・アーヴァイン。
フィンレイに「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「天使と悪魔/2009」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」「メランコリア/2011」のステラン・スカルスガルド。
若きフィンレイに「もうひとりのシェイクスピア/2011」のサム・リード。
永瀬隆に「上海の伯爵夫人/2005」「最終目的地/2009」の真田広之。
若き永瀬に石田淡朗。
原作はエリック・ローマクスの“泰緬鉄道 癒される時を求めて”。

鉄道オタクのエリック・ローマクスは偶然列車で出会った女性パトリシアと恋に落ち結婚する。新居に落ち着いた二人は幸せな日々を送っていた。しかしエリックにには誰にも、もちろんパトリシアにも話せないトラウマを抱えていた...

第二次世界大戦で捕虜となったエリックは計り知れないトラウマに今だ苦しめられている。ある日、それを知ったパトリシアは退役軍人会のフィンレイを訪ね彼らの恐ろしい過去を知る。英国軍兵士だったエリックはシンガポールの戦いで日本軍に破れ捕虜となる。そしてタイとビルマ(ミャンマー)を結ぶ“泰緬(たいめん)鉄道”建設に駆り出され悪夢のような労働を課せられる。
ある日、機械に強いエリックはラジオを作ろうと思い立ち、盗んだ車の部品でそれを作り上げる。エリックはフィンレイたちと懐かしい英語の放送に耳を傾け、しばしの安らぎを見いだしていた。そしてそれはもちろん彼らの秘密だった。しかしエリックたちの秘密をスパイ行為と判断した日本人将校は永瀬に通訳をさせ、真実を語らせるため拷問にかける。

捕虜になり捕らえられたエリックたち。日本兵に“並んで番号を言え!”と命令され“one,tow three,...ten”まで言った次、elevenという代わりにJack,Queen…と続けるのだ。捕虜となってもユーモアを忘れない英国人のウイットには感服する。

互いに中年になってから再会したエリックと永瀬。エリックは憎悪をむき出しにするが、永瀬はただの通訳に過ぎなく、命令に背く事はできなかったと懇願する。過去に拷問を受けた場所で永瀬に復讐するはずだったエリックも、あまりにも長い年月が経ち永瀬を許すしかなかった。
エンディングで永瀬が亡くなるまでエリック・ローマクスとの交流が続いたと記されていた。

ニコル・キッドマンはダメなんだけど、大好きなコリン・ファースが主演なので観たかった一作。戦争のため憎しみを覚えた一人の男と、憎しみの引き金となった一人の男、時を経た二人の和解の重厚なドラマ。邦画は一切見ないがジャパニーズ・アクター真田広之が光る。

角川シネマ有楽町にて(5/23で上映終了)
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by margot2005 | 2014-05-25 22:09 | UK | Trackback(6) | Comments(0)

「ハンター」

「The Hunter」 2011 オーストラリア
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マーティン・デヴィッドに「インサイド・マン2006」「パリ、ジュテーム/2006」「フェアウェル/哀しみのスパイ/2009」「アンチクライスト/2009」「ミラル/2010」のウィレム・デフォー。
ルーシーに「A.I./2001」「タイムライン/2003」のフランシス・オコーナー。
ジャック・ミンディに「エンジェル/2007」のサム・ニール。
監督はダニエル・ネットハイム。
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マーティン・デヴィッドはバイオテクノロジー企業のレッドリーフ社からの依頼を受け、オーストラリアのタスマニア島にやって来る。元傭兵で、たぐいまれなるハンターでもある彼の使命は、70年以上前に絶滅したといわれるタスマニアタイガーの生体サンプルを採取することだった...

まず一言!ロケされたタスマニアの雄大なる風景が素晴らしい!!
タスマニアにたどり着いたマーティンはベース・キャンプが民家であることに失望する。アームストロング家には幼い子供がおり、母親はベッドに臥せっていた。風呂に入ろうとしたが湯も出ない。電気も満足に使えないと知ったマーティンはホテルを探すべく街のバーに足を運ぶ。しかしそこでよそ者に対する辛辣な報復を受ける。仕方なくアームストロング家に戻ったマーティンの元にジャックという男が現れる。彼はガイドだと自らを紹介し、マーティンを森へと案内するのだった。しかしながら一匹オオカミのマーティンはジャックの存在がうっとおしい。やがて彼は、此処からは一人で行動すると言い残し深い森に入って行く。

重厚な男のドラマの中に一人の女性と、二人の幼い子供が絡んで来る。ルーシーは大学で生態学を学び、夫ジャラと共にタスマニアに移り住んでいた。しかし夫が森へ入ったまま戻らず、行方不明になった事実を受け入れることが出来ない。その上、幼い子供たちは父親がいつか帰って来ると信じていた。しかしマーティンは密かにアームストロングの死を予感していたのだ。

一方で、ルーシーたち家族を支えるジャックはマーティンの存在が気に食わない。バーでも一悶着あったように、森林伐採を生業とする住民たちもマーティンの存在がウザいのだ。孤立するマーティンは徐々にルーシーや子供たちと心を通わせ始める。それを知ったジャックは嫉妬からマーティンを陥れようと住民たちと結託するのだった。そしてとうとう悲劇が起こる。

環境保護派と森林伐採業者の対立。動物学者であり、環境保護活動に熱心だったジャラ。しかしマーティンは企業から使わされた非合法のハンターである。
“最後の標的。男は、何に照準を合わせたのか____”...とうとうタスマニアタイガーと遭遇したマーティンのラストは衝撃的だった。

影のある個性的な役を演じるとぴたりとハマるクールなウィレム・デフォーならではのドラマ。寡黙で人を寄せ付けない孤独な男が完璧。
フランシス・オコーナーとサム・ニールが懐かしい。

丸の内ルーブルにて
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by margot2005 | 2012-02-25 20:55 | UK | Trackback(3) | Comments(0)

「アニマル・キングダム」

「Animal Kingdom」 2010 オーストラリア
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ジョシュア(ジェイ)にジェームズ・フレッシュヴィル。
コディ家の母親ジャニーン(スマーフ)にジャッキー・ウィーヴァー。
長男アンドリュー(ポープ)に「ノウイング/2009」のベン・メンデルソーン。
次男クレイグにサリヴァン・ステイプルトン。
三男ダレンに「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝/2008」のルーク・フォード。
コディ家の親友バリー(バズ)に「キンキー・ブーツ/」のジョエル・エドガートン。
刑事ネイサン・レッキーに「ハート・ロッカー/2008」「ザ・ロード/2009」「英国王のスピーチ/2010」のガイ・ピアース。
監督、脚本は「メタルヘッド/2010」の脚本家デヴィッド・ミショッド。
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何はともあれクレイジーな映画である。強盗&麻薬で生計をたてているコディ家。母親ジャニーンは一心不乱に息子たちを溺愛しその存在が生き甲斐。そして彼らの破天荒な行動も100%黙認している。弁護士や刑事をも手玉に取るやり手ばあさんが阿修羅のよう。長男アンドリューは人間ではない。凶暴な犯罪者で悪魔なのだ。ラスト悪魔に制裁を下すジョシュア。“What a crazy fucking world!”といいながら死んで行くアンドリュー…やがて唐突にエンディングを迎える。とてつもなく衝撃的なその様に度肝を抜かれたが、アンドリューの放つ言葉がドラマの全てか...。

舞台は80年代のオーストラリア。ある日突然麻薬中毒の母親が急死する。一人息子のジョシュアはまだ17歳の高校生。葬儀を出す術も分からない彼は祖母に助けを求める。祖母ジャニーンと再会したジョシュアは引き取られ亡くなった母親の実家コディ家へとやって来る。コディ家には3人の男たちが住んでおり、彼らは強盗と麻薬売買を生業としていた。戸惑いながらも高校生活を送るジョシュア。しかしある日伯父のアンドリューに“車を盗んでこい!”と依頼され、犯罪に巻き込まれて行く。

一方で凄腕の巡査部長ネイサン・レッキーは、一家の中でもずば抜けて凶暴なアンドリューに目をつけ執拗な捜査を開始していた。まず未成年のジョシュアを犯罪一家から救い出し、彼の証言を基に一家逮捕の道を模索するがジョシュアは決して口を割らない。ほどなく警察から戻って来ないジョシュアに不審を抱いたアンドリューは、警察に寝返るのではないかと彼に強烈な圧力をかけ始める。それは美しいガール・フレンドにまで及び、ジョシュアは自分が生き延びるためには強くならねばならないと誓う。

たった17歳の少年、両親も兄弟もいない。凶暴な伯父に囲まれ、優しげに振る舞う祖母は表面上だけ。その上祖母は過去にジョシュアの母親と仲違いしており、祖母が心から愛するのは息子3人だけ。孫などどうでもよいのだ。檻の中で暮すも同然のジョシュアは悲痛の叫びをあげていたに違いない。

ドラマのたった一つの救いはジョシュアに手を差し伸べるネイサンの姿だ。演じるガイ・ピアースが適役。
ジャニーン以下、凶暴な3兄弟と、その親友バリーたちを演じる俳優が皆揃って“ワル”の雰囲気を漂わせぞっとする。特にアンドリュー役のベン・メンデルソーンが猛烈に凄まじい。
17歳の高校生役のジェームズ・フレッシュヴィルは撮影時実際に17歳だったそう。ときに見せる彼の表情が少年っぽかったことを思い出す。

新宿武蔵野館にて(2/24まで上映)
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by margot2005 | 2012-02-15 00:10 | UK | Trackback(6) | Comments(0)

「オーストラリア」

「Australia」2008 オーストラリア/ USA

広大なる大自然のオーストラリアを舞台に“愛と冒険”を描く壮大なドラマ。

サラに「コールド・マウンテン/2003」「インベージョン/2007」のニコール・キッドマン。
ドローヴァーに「タロット・カード殺人事件/2006」「ファウンテン/2006」「彼が二度愛したS/2008」のヒュー・ジャックマン。
キング・カーニーに「F/X 引き裂かれたトリック/1986」のブライアン・ブラウン。
ニール・フレッチャーに「300/2007」「あぁ、結婚生活/2007」のデヴィッド・ウェンハム。
監督/製作/原案/脚本に「ムーラン・ルージュ/2001」のバズ・ラーマン。
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1940年代のオーストラリア。
第二次世界大戦前夜、英国人貴族サラは夫を追ってロンドンからはるばるオーストラリアへやって来る。しかし迎えたのは夫ではなく無骨なカウボーイ、ドローヴァー。彼に伴われ大陸奥地に所有する広大な牧場にたどり着いたが、夫は何者かに殺され、おまけに屋敷は荒れ果て領地は抵当に入っていた。サラは領地を守るため立ち上がる...

こちらも公開後2週目くらいに観た映画。
オーストラリアの広さを改めて実感。1500頭の牛を追うシーンには圧倒される。
こういった映画は絶対大画面でなきゃダメ。
汚れた格好から一変して真っ白なタキシードを着てパーティに現れるヒュー。遠いショットからカメラが彼に近づいて行きアップとなる。相変わらずヒュー・ジャックマンはクールでかっこい!
あの時代、チャイナ・ドレスが流行していたのか、サラが纏うドレスがとってもファッショナブルでお洒落。
ニコール・キッドマンってあまり好きじゃない。お金払ってシアターでニコールの映画を観たのは「白いカラス/2003」以来。「インベージョン」はたまたま試写に当選し、ダニエル・クレイグが出演していたから...こちらもヒューが出演していたから観に行ったようなもの。
“見て!見て!カンガルー!可愛い!!”なんて台詞ニコールには全然似合わない。彼女からはツンとすましたイヤな女のイメージが払拭されないで困る。
それはさておき、景色が素晴らしい!壮大なるドラマ。
新聞の映画評にもあまり良くは書いてなかったけど、「風と共に去りぬ/1939」思い出しながら、全然期待しないで観に行ったので以外や、以外感動してしまった。
若い頃のトム・クルーズが主演した「カクテル/1988」でバーテンダーを演じていたブライアン・ブラウンは実に懐かしい。
先住民アボリジニとのハーフ、ナラを演じたブランドン・ウォルターズが可愛いかった。
ワーナー・マイカルにて...
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by margot2005 | 2009-03-27 23:31 | UK | Trackback(9) | Comments(2)

「キャンディ」

a0051234_015942.jpg「Candy」2006 オーストラリア
詩を書く青年と、絵を描く美しい女性が互いに愛し合いながらもドラッグに溺れて行く。Heaven(天国)、Earth(現世)、Hell(地獄)3つの場面に分けて二人の姿を描いて行く人間ドラマ。
ジャンキーのダンに「ブローク・バック・マウンテン/2005」「カサノバ/2005」
のヒース・レジャー。
ダンの恋人キャンディに「プロヴァンスの贈りもの/2006」のアビー・コーニッシュ。
ダンが父親のように慕うゲイのキャスパーに「ミュンヘン/2005」のジェフリー・ラッシュ。
監督、脚本はニール・アームフィールド。
原作はルーク・ディヴィスの“Candy”。
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それぞれに詩人、絵描きを目指す、ダン(レジャー)とキャンディ(コーニッシュ)はドラッグに溺れる日々。
職のない二人にはお金がなく、ダンが父親と慕うキャスパー(ラッシュ)の所へお金を借りに行きドラッグを買う日々。ダンはキャンディの父親にまで借金している。
ある日、二人はどうしようもなく質屋に行く。しかし大したお金にはならない。そこでキャンディは質屋の店主に身体を売って50ドルを得る。それ以来ドラッグを買うためキャンディは男に身体を売り始める。
やがて愛し合う二人は結婚を決意し、まともな生活を築こうとするがドラッグを止める事は出来ない。
そしてキャンディは妊娠する...
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比喩的に“快くする”“甘美にする”という意味があるように“キャンディ”には“ドラッグ”という意味があるそう。
劇中で“オヤジ(キャスパー)の所に行けばキャンディがもらえる”という台詞がある。
このオヤジを演じるジェフリー・ラッシュ。
ゲイで、化学の准教授と名乗り、モルヒネからドラッグを作り出したりする妖しい役が似合っている。
しかし、ヒース・レジャーのジャンキーぶりにはびっくり。
あれは演技なんだが、演技を越えて実際の姿のようにさえ見える。
コカインやったことないので実際は謎だが、あのなんとも言えない恍惚感を表現している様には脱帽する。
キャンディ役のアビー・コーニッシュ。
「プロヴァンスの贈り物」ではキュートな女の子のイメージしかなかったので、彼女の体当たり演技にも驚いた。
「プロヴァンスの贈り物」に出演したコーニッシュはやはりオーストラリアンのラッセル・クロウ繋がりなのかな?
オスカー俳優ジェフリー・ラッシュの存在感にはスゴイものがある。
ドラッグ中毒がテーマの作品なので重いったらこの上ないが、中々味のある作品。
上映館の日比谷シャンテは予想どうりガラガラだったが全国展開されれば良いなと感じる。
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by margot2005 | 2007-09-26 00:30 | UK | Trackback(11) | Comments(0)

「リトル・イタリーの恋」

a0051234_213826100.jpg「Love's Brother」2004 オーストラリア/UK
主演の兄弟に、ジョヴァンニ・ジビリ「ギフト/2000、ヘヴン/2002」とアダム・ガルシア「コヨーテ・アグリー、タップ・ドッグス/2000」。
ヒロイン、ロゼッタ役は「クイルズ/2000」のアメリア・ワーナー。
弟の恋人コニー役に「アイ・アム・ディヴィッド/2003」のシルヴィア・ドゥ・サンティス。
監督、脚本のジャン・サルディは「シャイン/1996、君に読む物語/2004」の脚本家。
オーストラリアの“リトル・イタリー”に住む移民兄弟の淡い恋物語。
ガルシアとサルディはオーストラリアン。
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1950年代、オーストラリアの“リトル・イタリー”に住むアンジェロ(ジビリ)とジーノ(ガルシア)兄弟。4年前にイタリアよりこの地にやって来て、叔父夫婦と一緒に暮らしている。兄アンジェロはシャイで寡黙で自分の容姿に自信が持てない。弟ジーノは社交的でハンサム、おまけにコニー(サンティス)という恋人もいる好青年。対照的な二人であるが、彼らはとても仲の良い兄弟。ある日、アンジェロの将来を心配したジーノは、彼に故郷イタリアへお見合い写真と手紙を送るよう促す。相手は南イタリアの寒村に住むロゼッタ(ワーナー)。彼女は同封されていたアンジェロの写真に一目惚れしてしまう。しかしこの写真はアンジェロではなく、アンジェロがわざと弟ジーノの写真を送ったのであった。
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この映画も予告をさんざん観せられた。観ようか?観ようまいか?迷っていたが...なんとなく観に行ってしまった。期待してなかったので、私的には中々素敵なラヴ・ストーリーであった。
ジーノ役のアダム・ガルシア...少年ぽい感じの「コヨーテ・アグリー」や「タップ・ドッグス」での彼だったが、この作品では素敵な好青年役が似合って...兄アンジェロ役のジョヴァンニ・ジビリより年上だったとは知らなかった。
移民や国籍の類いに実感がないので良くわからないが、祖国を捨て、新天地で生活を始めるというのは大変なことであろうと想像する、ましてや写真一枚で、地球の裏側の結婚相手の所へ行く決心をするのもスゴイことだろうなと感じる。
オーストラリアの広大な景色をもうちょっと描いて欲しかった気がするが、時代が古いので無理があったのかな...?
ジョヴァンニとアダムは似てないので、兄弟役はちょっと無理があるかと思えたが、兄想いの、とてもセンシィティヴな弟役を好演していたアダムが素晴らしかった!
ヒロイン役のアメリアより、コニーを演じたシルヴィアがgoodであった。
ジョヴァンニは相変わらず、こういった堅物の変な役が似合う俳優である。
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by margot2005 | 2006-04-09 23:08 | UK | Trackback(15) | Comments(8)