「ミス・シェパードをお手本に」

The Lady in the Van2015 UK

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ロンドンのカムデン、グロスター・クレセント通り23番地にはヴィクトリア時代の邸宅が立ち並び、リベラルな文化人が多く暮らす街。劇作家のアラン・ベネットもここに居を構えている。ある時、ミス・シェパードと名のるホームレスの老婦人が路上に停めた壊れかけたバンで暮らしているのを発見する


ミス・シェパードに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」 「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」「パリ3区の遺産相続人/2014」 「マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章/2015」マギー・スミス。

アラン・ベネットに「クィーン/2006」アレックス・ジェニングス。

ヴォーン・ウィリアムズ夫人に「マイ・ベスト・フレンド/2015」フランシス・デ・ラ・トゥーア。

ルーファスに「麦の穂をゆらす風/2006」「クイーン」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「天使の分け前/2012」「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出/2015」ロジャー・アラム。

アンダーウッドに「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」ジム・ブロードベント。

監督、製作は「英国万歳!/1994」「私の愛情の対象/1998」「センターステージ/2000」のニコラス・ハイトナー。


ミス・シェパードは壊れかけたバンで気ままに暮らし、近所の人に親切にされても感謝もせずに彼らを追い払う頑固ばあさん。しかし退去命令が下され途方に暮れるミス・シェパード。そんな彼女にベネットは一時的に自宅の敷地を提供する。やがて落ち着いたミス・シェパードは相変わらず自由奔放な生活を送り、結局15年もの間ベネットの敷地に居座り続けるのだった。


ホームレスに敷地を占領されたら普通追い出すことを考えるだろうけど、アラン・ベネットはそんなことはしない。やけに音楽に詳しかったり、フランス語を理解するミス・シェパードに興味をかきたてられるのだ。そう作家としての。案の定ミス・シェパードは波乱に満ちた人生を送っていた様子。


マギー・スミスはホームレスの頑固ばあさんが似合う。

そして英国人俳優のドミニク・クーパーやジェームズ・コーデンが俳優や、商人役でワンシーンに出演している。

邦題の「ミス・シェパードをお手本に」には、“老人も自立”という意味が込められている?

この老人自立はしているが、周りに迷惑をかけているのも事実。でもドラマを見る限りベネットはそれほど迷惑を被っているという雰囲気ではなかった。まぁこの世の中にベネットのような人が何人もいるとは思えない。彼は作家だからミス・シェパードの生き様に興味を持ったのだろう。ミス・シェパードはベネットが隣人で、おまけに常に自由であったことが一番幸せだったに違いない。


シネスイッチ銀座にて


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# by margot2005 | 2016-12-23 00:30 | UK | Trackback | Comments(0)

「幸せなひとりぼっち」

En man som heter Ove…aka A Man Called Ove2015 スウェーデン

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孤独で頑固な老人が近隣の陽気なイラン人女性によって徐々に心を開いていく過程を描いたハートフル・ヒューマン・コメディ。


オーヴェに「アフター・ウエディング/2006」ロルフ・ラスゴード。

オーヴェ(青年)にフィリップ・バーグ。

ソーニャにイーダ・エングヴォル。

パルヴァネにバハー・パール。

近所の住人アニタにカタリナ・ラッソン。

監督、脚本はハンネス・ホルム。


原作はフレドリック・バックマンが書いたベストセラー小説とのこと。

59歳の孤独な男オーヴェは超頑固人間。頑固な人って年取ったらますます頑固になるもの。

花屋で難癖つけたり、近隣の住民に文句ばかり並べているが、この男の主張は間違ってはいない。ただ頑なで一途な性格が年月を経てますます頑固になっていった様子。最愛の妻を亡くして孤独とも闘っているし…。

妻を亡くしたオーヴェには子供がいなくて本人には兄弟もいない。母親は少年時代に亡くなり、青年になってから父親も亡くしていた。正に天涯孤独人間。


43年勤めた会社からはクビを言い渡され、生きる希望も失ったオーヴェは、日々自殺することばかり考えている。

そんなある日、イラン人のパルヴァネが夫と子供と共に引っ越してくる。陽気な妊婦のパルヴァネはオーヴェを頼りにするようになり、車の運転を教えて欲しいと願い出る。オーヴェはうっとうしいと思いながらも次第にパルヴァネや彼女の子供の世話を焼くようになる。


この男が本当に頑固ものだという証拠...Saab/サーブ以外の車には決して乗らない。VOLVO/ボルボに乗っている友人と絶交したくらいだからかなりなもの。

頑固オヤジも孤独には打ち勝てなかった?かどうかは定かではないが、やはり人間一人では生きてはいけない。

オーヴェは何度も自殺を試みたが一度も成功しなかったのは不運だったのか?幸運だったのか?

自殺を試みる度オーヴェの妄想が始まる。そして観客は彼の過去を知ることになる。オーヴェの過去はなんと波瀾万丈であったことか!

オーヴェの心を開く手助けをするパルヴァネの存在がナイス。

大笑いするほどのコメディではないが、ほのぼのとした温かい気持ちにはなる。巷で評判なのかウイーク・デイの夕方シアターは混んでいた。


新宿シネマカリテにて


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# by margot2005 | 2016-12-20 21:08 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)

「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」

Florence Foster Jenkins2016 UK

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<音痴の歌姫>として知られるフローレンス・フォスター・ジェンキンスの驚きと感動の人生をメリル・ストリープ主演で映画化した音楽伝記ドラマ。”


フローレンス・フォスター・ジェンキンスに「イントゥ・ザ・ウッズ/2014」メリル・ストリープ。

シンクレア・ベイフィールドに「噂のモーガン夫妻/2009」「Re:LIFE~リライフ~/2014」「コードネームU.N.C.L.E./2015」ヒュー・グラント。

コズメ・マクムーンにサイモン・ヘルバーグ。

キャサリンに「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション/2015」「ガール・オン・ザ・トレイン/2016」レベッカ・ファーガソン。

アグネス・スタークに「ミッドナイト・イン・パリ/2011」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」ニナ・アリアンダ。

監督は「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」「クィーン/2006」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「あなたを抱きしめる日まで/2013」スティーヴン・フリアーズ。


1944年、ニューヨーク。超リッチなマダム・フローレンス幼い頃にホワイトハウスで歌った経歴を持ち心から音楽を愛している。かねてからソプラノ歌手になるという夢を捨てきれないでいた彼女は歌のレッスンを再会しようと考える。パートナーのシンクレアはフローレンスが音痴であることを理解しているが、愛する彼女の夢は奪いたくないという優しい心の持ち主。やがてレッスンの手配を始めたシンクレアはピアニストの面接を始める


フローレンスの歌の伴奏を務めるために雇われたピアニスト、コズメは彼女の音痴ぶりに呆然となる。そこでシンクレアはコズメを上手く取り込み、フローレンスが気持ちよく歌える環境を作るため奔走する。金にモノを言わせるシンクレアが意外と嫌みなく映るのはヒュー・グラントのキャラのせいかも知れない。


フランス映画「偉大なるマルグリット/2015」でもヒロインは実在の人物でアメリカ人という解説があった。本作を見てカトリーヌ・フロがマダムを演じたフランス版はかなり脚色してあったことを知った。名前も変えてあったし、ヒロインも若かったし

しかしながら本作はヒロインを忠実に描いている様子。メリル・ストリープが実際の歳以上に老けていると思ったら70代の役を演じていた。

メリル・ストリープは少々苦手ながらやはりスゴい!女優だなと思わずにはいられない。そしてヒュー・グラントがナイス!こんなヒューは初めて見たかも知れない。自己中な男が似合う彼だが、パートナーにも、メイドにも、お抱えのピアニストにまで優しい気配りを見せるシンクレア役がぴったりなのだ。


イングランドやスコットランドで撮影された、1940年代のレトロな雰囲気が楽しめる。

フローレンスはポテト・サラダが大好き。バスタブに保存したポテト・サラダはちょっと食傷気味だったけど

フランス版よりこちらの方が見応えがあった。


TOHOシネマズ日劇にて



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# by margot2005 | 2016-12-17 22:15 | UK | Trackback(3) | Comments(2)

「五日物語 3つの王国と3人の女」

Il racconto dei racconti - Tale of Tales2015 イタリア/フランス/UK

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17世紀にナポリ王国で生まれた民話集「ペンタメローネ(五日物語)」の中から「女の性」をテーマに3話を選んで映画化したダークな大人のファンタジー・ドラマ。


ロングトレリス国の女王に「フリーダ/2002「アクロス・ザ・ユニバース/2007」「野蛮なやつら/SAVAGES/2012」「おとなのワケあり恋愛講座/2014」のサルマ・ハエック。

ストロングクリフ国の王に「チャイルド44 森に消えた子供たち/2014」「ジェイソン・ボーン/2016」ヴァンサン・カッセル。

ハイヒルズ国の王に「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「フロスト×ニクソン/2008」「ブッシュ/2008」「裏切りのサーカス/2011」「奇蹟がくれた数式/2015」トビー・ジョーンズ。

インマに「ダブリン上等!/2003「マリー・アントワネット/2006」「いとしきエブリデイ/2012「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」のシャーリー・ヘンダーソン。

ドーラにヘイレー・カーマイケル。

ヴァイオレットにビビー・ケイヴ。

若きドーラに「ハイ・ライズ/2015」「シークレット・オブ・モンスター/2015」ステイシー・マーティン。

エリアスにクリスチャン・リース。

ジョナにジョナ・リース。

ジョナの母親にローラ・ピッツィラーニ。

ロングトレリス国の王に「おとなのけんか/2011」「少年は残酷な弓を射る/2011」「ロブスター/2015」ジョン・C・ライリー。

サーカス団の母親に「ハングリー・ハーツ/2014」アルバ・ロルヴァケル。

監督、脚本、製作は「ゴモラ/2008」のマッテオ・ガローネ。


第1話:ロングトレリス国の女王は不妊に悩まされている。女王が気がかりな王は、魔法使いの教えに従い自らの命と引き換えに怪物の心臓を手に入れる。それを食べた女王は妊娠し男の子を授かる。しかし年頃になった息子エリアスは母親から離れて行く。

第2話:ストロングクリフ国の国王は究極の女好き。ある日、美しい歌声に魅せられ心奪われるが、歌っていたのは老姉妹の姉インマだった。若さと美しさを求めてやまない老姉妹。姉のインマは好色な王を首尾よく騙し、不思議な力によって若さを取り戻して王妃の座につくが、妹ドーラの嫉妬に悩まされる。

第3話:ハイヒルズ国の王はペットに夢中。プリンセスのヴァイオレットは結婚して城の外に出たいと願っている。娘の気持ちを知った王は城に男を集め、自分の出したクイズに正解すれば娘との結婚を許すと宣言する。やがて醜い巨漢の男が正解を出し、娘は男と結婚することになる。


夫の命と引き換えに怪物の心臓を食べ美しい男の子の母親になった女王。しかし成長した息子エリアスは、自分と同じ怪物の心臓から生まれた召使い女の息子ジョナと兄弟の様に深い友情で結ばれていた。王妃はそれが我慢ならないが、ある時二人が入れ替わった事実を知らない。

老姉妹の姉は魔法により若さを取り戻して王妃の身となるが、妹に嫉妬された上つきまとわれ困惑するばかり。

プリンセスは大人の世界に固執したためとんでもない結婚をさせられてしまう。

3人の女の願いは叶ったが全て上手く行くことはなかった。でも大ラス、一部の人がハッピー・エンディングで救われる。


ダークな大人のファンタジーはロケされたイタリアの景色が美しいのはもちろんのこと物語にも引き込まれた。

映像はまるで絵画のよう。赤、白、黒と明瞭な色彩の描写が多くてスクリーンに吸い込まれそうになる。真っ白なテーブルの上で黒服を着て赤い怪物の心臓を食べる王妃のシーンは圧巻。

ターセム・シンの世界遺産を舞台に繰り広げられる愛の冒険ファンタジー「落下の王国/2006」を思い起こした。本作同様景色も然ることながら色彩がとても美しかったから…。


インマを演じたシャーリー・ヘンダーソンは誰かに似ている、似ているとずっと思っていたら「ブリジット・ジョーンズ シリーズ」のブリジットの友人ジュードだった。かなりのおばあさん役で気の毒なほど。

ヴァンサン・カッセルは好色な男が実に似合う。

サルマ・ハエックには原色がマッチする。


TOHOシネマズ日本橋にて



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# by margot2005 | 2016-12-09 00:00 | イタリア | Trackback(2) | Comments(2)

「シークレット・オブ・モンスター」

「The Childhood of a Leader」 2015 UK/フランス/ハンガリー

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第一次世界大戦末期の1918年。アメリカの政府高官がヴェルサイユ条約締結を目的にフランスに送り込まれる。彼にはドイツ人で信仰心の篤い妻と少女のように美しい一人息子がいる。その少年はかんしゃく持ちで日々大人たちを混乱させていた…


プレスコットにトム・スウィート。

母親に「ブラウン夫人のひめごと/2002」「アーティスト/2011」「タイピスト!/2012」「ある過去の行方/2013」「あの日の声を探して/2014」ベレニス・ベジョ。

父親に「日蔭のふたり/1996」「麦の穂をゆらす風/2006」「HUNGER/ハンガー/2008」リーアム・カニンガム。

家庭教師に「ハイ・ライズ/2016」ステイシー・マーティン。

家政婦に「パリ、ジュテーム/2006」「セラフィーヌの庭/2008」「ミックマック/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「危険なプロット/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」「神様メール/2015」ヨランド・モロー。

チャーリー(リーダー)に「ニュームーン/トワイライト・サーガ/2009」「リメンバー・ミー/2010」「恋人たちのパレード/2011」「ベラミ 愛を弄ぶ男/2012」ロバート・パティンソン。

監督は「ファニーゲーム U.S.A./2007」「メランコリア/2011」「アクトレス ~女たちの舞台~/2014」「エスコバル 楽園の掟/2014」の俳優ブラディ・コーベット。


子供に愛情を込めてキスをしたり抱きしめたりしない母親がいるだろうか?しつけと称して父親も叱ることしか頭になく全く愛情表現をしない。このような両親に育てられた子供がまともに育つわけがない。

もう一人子供が欲しいという夫に“息子を生む時死にそうになった!”と訴える妻。おまけに結婚などしたくなかったと嘆いている。

結局母親は子供を甘やかす家政婦をクビにしてしまう。家政婦は少年にとってたった一人愛情を与えてくれる存在で心のよりどころだったのに…。


舞台が1910年代なので照明が暗い上、ドラマを盛り上げるためのBack Musicが重くて暗い。Back Musicは騒音のようにも聞こえて少々不愉快だった。

とにかくラストに唖然!唐突に終わる様は意図したものだろうけどエンディングもないなんてあり得ない!?

こちらもシアターでさんざん予告編を見て少々興味があったが良く理解できないドラマだった。


映画の公式HPには“この謎にヴェネチアがひれ伏した”と絶賛している。そういえばポスターに“A MASTERPIECE/傑作”の文字と星も5個つけてある。でもその謎も説明されないので良くわからない。

見る人によって“素晴らしい!”もしくは“良くわからない!”に分かれてしまう一作かも?

予告編を見る限りドラマはサイコホラー?と思っていたので、顔(こめかみ)にディナー・フォークざしだけではもの足りない。もっとスリリングに描いていたら面白かったかも知れない。


オープニングに当時の実写フイルムが映し出され、中盤で、父親は”ヴェルサイユへ行くぞ!”と息子をせき立て、ヴェルサイユ条約締結のために集まった人々が実写で映し出される。第一次世界大戦は終結したが、次に第二次世界大戦が始まり独裁者が現れる…といったアレンジ?

大ラス、いきなり大人になり独裁者として登場したカレ…現タイトル「The Childhood of a Leader/リーダーの幼年時代」を思い出した。

ロバート・パティンソンのスキンヘッドは実に似合っていなかった。彼のようなギョロ目はスキンヘッドだめなのかも知れない。


シークレット・オブ・モンスターの公式HPのPRODUCTION NOTEに監督のコメントあり。


TOHOシネマズ・シャンテにて


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# by margot2005 | 2016-12-06 22:33 | UK | Trackback(3) | Comments(2)

「マイ・ベスト・フレンド」

「Miss You Already」2015 UK

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ミリーとジェスは小学校時代からの大親友。ミリーはキットとできちゃった結婚をした後幸せな生活を送っている。何でも先んずるミリーに遅れを取るジェスもジェイゴと出会い暮らし始める。しかし子宝に恵まれないジェスは不妊治療を決心するが中々上手くいかない。そんな折ミリーに乳ガンが見つかる…


ミリーに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「いつか眠りにつく前に/2007」「ヒッチコック/2012」「しあわせはどこにある/2014」トニ・コレット。

ジェスに「ラッキー・ユー/2007」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「ローラーガールズ・ダイアリー/2009」「だれもがクジラを愛してる。/2012」のドリュー・バリモア。

キットに「ある公爵夫人の生涯/2008」「17歳の肖像/2009」「ドラキュラzero/2014」ドミニク・クーパー。

ジェイゴに「思秋期/2010(監督、脚本)」「チャイルド44 森に消えた子供たち/2014」「マクベス/2015」パディ・コンシダイン。

エースに「ラブ&マーシー 終わらないメロディー/2015」タイソン・リッター。

ミランダに「いつも2人で/1967」「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇1995」「ハニートラップ 大統領になり損ねた男/2014」のジャクリーン・ビセット。

ジル(ウイッグメイカー)に「ヒューゴの不思議な発明/2011」のフランシス・デ・ラ・トゥーア。

監督、製作総指揮は「マリア/2006」「トワイライト~初恋~/2008」「赤ずきん/2011」のキャサリン・ハードウィック。


シアターで何度も予告編を見てアラフォー女性の騒々しさがすごかったけど、ミリーはやはりクレージーな女性だった。

あの展開は予測していたがかなりリアルに描いてあって辛くなる。ラストはうるうるきそうだった。

原タイトルの“Miss You Already”。今別れたばかりなのに又すぐに会いたくなる同性の友人。この二人は自分の夫より友達の方が好きなのでは?と思うくらいの仲。


ロンドンから“Wuthering Heights/嵐が丘”のモデルとなったヨークシャーにタクシーを飛ばすクレイジー、ミリー。付き合うハメになったジェスも妊婦となった身体にむち打って付いて行ったけど、あのシチュエーションにはベスト・フレンドでも怒りを覚えて当然!

エースとのクレイジー、ミリーの行動は不意謹慎ながら、なんとなく気持ちわかるなぁと思った。


ミリーの母親ミランダより親友ジェスの方が頼りになるとは何とも奇妙。

ドミニク・クーパー、パディ・コンシダインにジャクリーン・ビセットと俳優陣が魅力的で見応えがあった。


ちょっとネタバレ…

IMDbなどにはコメディ・ドラマと記してあるが、これはコメディに分類してしてもらいたくないなと思った。ラストはミリーが死を迎えるのだから…。

  

TOHOシネマズ・シャンテにて



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# by margot2005 | 2016-12-04 19:59 | UK | Trackback(1) | Comments(2)

「灼熱」

「Zvizdan」…aka「The High Sun」2015 クロアチア/セルビア/スロベニア

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1991年:セルビア人のイェレナとクロアチア人のイヴァンは深く愛し合う恋人同士。クロアチア国内で民族の対立が激化する中二人はザグレブへの移住を決断するがイェレナ兄サーシャに猛反対され仲を引き裂かれてしまう。

2001年:紛争終結後ナタシャは母親と共に故郷へ戻るが、激戦により家は荒れ果てていた。母親は家の修繕のため修理人アンテを雇い入れる。紛争で兄を殺されたナタシャは、クロアチア人であるアンテを拒絶する。

2011年:紛争の面影も消えたザグレブで大学に通うルカは久しぶりに故郷へ帰って来る。そしてかつて母親の反対に合い結ばれなかったセルビア人の恋人マリアの住む家を訪ねる。


イェレナ/ナタシャ/マリヤにティハナ・ラゾヴィッチ。

イヴァン/アンテ/ルカにゴーラン・マルコヴィッチ。

イェレナ/ナタシャの母親にニベス・イバンコビッチ。

イェレナの兄サーシャにダド・チョーシッチ。

監督、脚本はダリボル・マタニッチ。


“クロアチア版ロミオとジュリエット”….これに惹かれて見に行くことにした。

一番最初の1991年の物語があっと言う間に終わってしまって、この後どうなるの?とかなり心配した。いつもどうり詳しい情報を得ないで見たので…。

しかし第二話が始まり、なるほど!こうなって行くのか!とドラマにぐいぐいと引き込めれて行った。


拒絶しながらもクロアチア人に惹かれて行くセルビア人女性。2001年の物語が一番緊張感があって見応えがあった。そしてセルビア人の母親の寛大さに胸打たれる。


セルビア人とクロアチア人の若者を主人公に3つの時代の物語が展開され、3つの物語の主人公を同じ俳優が演じている。このような手法は初めて見たかも知れなくてとても斬新。

3つの物語は全く別人を描いているものの、大ラスにつながる様が見事。

兄や母親によって引き裂かれたセルビア人女性とクロアチア人男性が最後に歩み寄るラストは感動を呼び素晴らしかった。


旧ユーゴ映画ではボスニア・ヘルツェゴビナ製作のサラエボを舞台にした「サラエボの花/2006」「サラエボ、希望の街角/2010」を見たことを思い出した。サラエボのロミオとジュリエットもたくさんいたと言う。

旧ユーゴの人って名前に皆“何とかっチて付くのが面白い。


シアター・イメージフォーラムにて


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# by margot2005 | 2016-12-02 00:22 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)

「ブルゴーニュで会いましょう」

Premiers crus…akaFirst Growth2015 フランス

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フランソワ・マレシャルに「輝ける女たち/2006」「シークレット・ディフェンス(WEAPONS)/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」「この愛のために撃て/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」のジェラール・ランヴァン。

シャルリ・マレシャルに「巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)/2003」「パリ、ただよう花/2011「イヴ・サンローラン/2014:監督、脚本」のジャリル・レスペール。

ブランシュ・モービュイソンに「プレイー獲物ー/2010」のアリス・タグリオーニ。

マリーに「石の微笑/2004「ゼロ時間の謎/2007」「愛の残像/2008」「イヴ・サンローラン」のローラ・スメット。

マリーの夫マルコにラニック・ゴートリー。

ブランシュの母親エディット・モービュイソンにフレデリク・ティルモン。

監督、脚本はジェローム・ル・メール。


パリでワイン評論家として活躍しているシャルリの実家はブルゴーニュにあるワイナリー。ある日、妹のマリーからワイナリーが倒産寸前との報告を受ける。かつてシャルリは農業(ワイン作り)がいやで父親フランソワと衝突し20歳の時に家を飛び出していた。取り急ぎ実家に帰るがやはり父親とは意見が合わない。しかし代々受け継がれてきたワイナリーを手放すわけにはいかないことを理解し、自らの手でワイナリー再建を決意する…


“ワイン作りは家族で行うもの”という代々の家訓に従ってきた父親は、それを破り家を出て行った息子を許すことができないでいる。シャルリはワイン評論家としては一流でも葡萄栽培やワイン作りを経験したことがない。

やがて妹夫婦や隣家のワイナリーの娘で幼なじみのブランシュに助けられ、試行錯誤しながら葡萄を育てて行く。そんな息子の姿に父親の気持ちも変わり始める。


“ワイナリーはお前に委ねる”と父親に宣言されたが、シャルリにはワイン作りに失敗すれば評論家として誰にも信用されなくなる不安があった。

昔からのやり方の自然農法で葡萄を栽培し、収穫した葡萄は足で踏みつぶす。保存には樽を使わず瓶(カメ)を使うと徹底したもの。”ローマ時代に戻るつもりか?”と父親に揶揄されながらもシャルリは自分の意志を貫き通したのだ。


見終わってマジでワインが飲みたくなる素敵なドラマだった。父子でブルゴーニュ産の超高級ワイン、ロマネ・コンティも飲んでいた。羨まし過ぎ!

ドラマはフランス映画らしからぬスーパー級にハッピーなエンディング…それも良かったけど、何といってもブルゴーニュの葡萄畑やシャトーや結婚式が行われた教会が美しくてため息が出る。

ジェラール・ランヴァンがシブい。


Bunkamura ル・シネマにて



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# by margot2005 | 2016-12-01 00:10 | フランス | Trackback | Comments(0)

「胸騒ぎのシチリア」

A Bigger Splash2015 イタリア/フランス

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世界的なロックスター、マリアンヌは声帯の手術を受けた後、年下の恋人ポールを伴いシチリアのパンテッレリーア島へバカンスにやって来る。しかし穏やかな時間を楽しむ二人を訪ねて招かれざる客が突然現れる。マリアンヌの元カレで音楽プロデューサーのハリーが娘のペンと一緒に押し掛けて来たのだ。騒々しいハリーは静養中のマリアンヌのことなどお構いなしに勝手にバカンスを楽しんでいる。そうハリーはマリアンヌとの復縁を狙っていた。一方で娘のペンもポールに接近し始める


マリアンヌに「ミラノ、 愛に生きる/2009」「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ/2013」「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」「ヘイル、シーザー/2016」ティルダ・スウィントン。

ポールに「フランス組曲/2014」「リリーのすべて/2015」マティアス・スーナールツ。

ハリーに「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」「007 スペクター/2015」レイフ・ファインズ。

ペネロペ(ペン)に「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ/2015」「ブラック・スキャンダル/2015」ダコタ・ジョンソン。

警察署長にCorrado Guzzanti

ハリーの友人ミレーユに「ボン・ヴォヤージュ/2003」「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「マリー・アントワネット/2006」「彼は秘密の女ともだち/2014」オーロール・クレマン。

監督、製作は「ミラノ、 愛に生きる/2009」ルカ・グァダニーノ。


「太陽が知っている/1969」のリメイクで出演者の名前は同じながらマリアンヌの恋人ポールを年下の男に変えている。「太陽が知っている」はアラン・ドロン演じるジャン・ポールが主人公だが、本作はティルダ・スウィントン演じるマリアンヌが主人公っぽい。


映画は「白い帽子の女/2015」と同じく、俳優と景色とヒロインのファッションはゴージャスだが中身のない駄作だった。元映画はロマンティックなサスペンスでとても見応えがあったのに

しかしながら今時ロマンティック・サスペンスなど受けないのでこういった過激な描き方にしたに違いない。マリアンヌもロック・シンガーのキャラクターだし。喉を痛め静養中の身ゆえ残念ながら歌うシーンはなし。ただし過去シーンのスタ録で少しだけ歌っている。

マリアンヌに深い愛を捧げるポール。演じるマティアスは相変わらず素敵。


元映画も本作もポールは逮捕されない。元映画のラストは忘れてしまったけど、本作のラストは不法移民のせいにしたりして今風の展開になっている。

ともかく出演者がヌードになり過ぎ!「グランド・ブタペスト・ホテル」や「ヘイル、シーザー」でかつてのイメージを覆したレイフが、恥も外聞もかなぐり捨てるフルヌードで大いにはしゃいでいて可笑しいやら呆れるやらで感心した。彼は俳優だから恥も外聞も承知の上で演じているのだろうだけどかなりの驚きだった。

警察署長が犯人を不法移民のせいにしてマリアンヌを安心させ、サインをねだるラストはイタリア人の感覚?


シネスイッチ銀座にて



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# by margot2005 | 2016-11-28 23:55 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「ガール・オン・ザ・トレイン」

「The Girl on the Train」2016 USA

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愛する夫トムとの間に子供ができず飲酒に走り、アルコール依存症になったレイチェルは離婚し、友人キャシーの家に身を寄せているが、傷ついた心もアルコール依存症も治らない。通勤電車の窓からレイチェルが見つけた“理想のカップル”の姿が見える。その幸せそうな光景を眺めるのがレイチェルの日々の慰め。夫婦の家の近くにはかつてレイチェルがトムと暮らした家もあり、今ではトムと新しい妻アナと生まれたばかりの子供が住んでいる。そんなある日、“理想の妻”が夫ではない男とキスをしているところを目撃する...


レイチェルに「スノーホワイト/氷の王国/2016」エミリー・ブラント。

アナに「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション/2015」レベッカ・ファーガソン。

メガンに「ラブソングができるまで/2007」「イコライザー/2014」のヘイリー・ベネット。

トムに「マイアミ・バイス/2006」「ブロークン・イングリッシュ/2007」ジャスティン・セロー。

スコットに「タイタンの戦い/2010」「ブリッツ/2011」 「推理作家ポー 最期の5日間/2012」「ドラキュラzero/2014」「ハイ・ライズ/2015」ルーク・エヴァンス。

ライリー刑事に「JUNO/ジュノ/2007」「Re:LIFE~リライフ~/2014」アリソン・ジャネイ。

精神科医に「ボーン・アルティメイタム/2007」「バンテージ・ポイント/2008」「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」「悪の法則/2013」エドガー・ラミレス。

キャシーに「噂のギャンブラー/2012」のローラ・プリポン。

マーサに「フレンズ、シリーズ/1994~2004」」「P.S.アイラヴユー/2007「水曜日のエミリア/2009」のリサ・クドロー。

監督は「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~」のテイト・テイラー。


あっと驚く結末…と言うのも意外な人物が犯人だった。何人かが怪しい人物ながら誰?とはわからずやっぱりレイチェル??“人はひとを殺したことを忘れられるのか?”の言葉も脳裏をかすめたし…。

何はともあれヒロインのレイチェルが痛々し過ぎる。別れた夫は新しい妻と、レイチェルが精魂込めて室内装飾を手がけた家に住み子供まで生まれているのだ。これは正に悪夢を見ているようなもの。


“理想の妻”が気になり夫婦の家に向かうが途中で記憶が途切れてしまう。自分の部屋で目覚めたら怪我をして血まみれ状態。常に酔っているのでなぜ?怪我をしたのか思い出せない。その後レイチェルは理想の妻メガンが行方不明になったことを知る。そしてとうとうライリー刑事がレイチェルを訪ねて来る。

ドラマはベストセラー小説の映画化だそうで、小説だと細かい心理描写が楽しめそうだが、結末がわかってしまったサスペンスは読んでもつまらないかも知れない。


レベッカ・ファーガソンが子供を溺愛する母親役で最初誰だかわからなかった。エンドクレジットで「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」を思いだした。

ヘイリー・ベネットはジェニファー・ローレンスにそっくり。

マダムの雰囲気を漂わすリサ・クドローが妙に素敵に映る。

エミリー・ブラントはお気に入り女優の一人。アルコール依存症役が様になっている。


少々ネタバレかも...

恨みを晴らす女性たちが強くてラストは爽快!


TOHOシネマズみゆき座にて



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# by margot2005 | 2016-11-27 20:07 | USA | Trackback(6) | Comments(0)