「ムーンライト」

Moonlight2016 USA

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内気な少年シャロンはシングルマザーのポーラとマイアミの貧困地域に暮している。麻薬中毒の母親はほぼ育児放棄で、学校では“リトル”と呼ばれて虐められている。ある日、いじめっ子に追いかけられるシャロンはフアンという男に助けられる…


シャロン(ブラック)にトレヴァンテ・ローズ。

シャロン(10代)にアシュトン・サンダーズ。

シャロン(リトル)にアレックス・ヒバート。

ケヴィンに「42 ~世界を変えた男~/2013「グローリー/明日への行進/2014」のアンドレ・ホランド。

10代のケヴィンにジャハール・ジェローム。

ポーラに「マイアミ・バイス/2006」「フェイク シティ ある男のルール/2008」「おじいさんと草原の小学校/2010」「007 スカイフォール/2013」「007 スペクター/2015」「マンデラ 自由への長い道/2013」「われらが背きし者/2016」ナオミ・ハリス。

フアンに「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」「プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命/2012」マハーシャラ・アリ。

テレサにジャネール・モネイ。

監督、脚本はバリー・ジェンキンズ。


ドラマはシャロンの少年期、青年期、成人期の3つのパートに分けて描いている。

シャロンはフアンと出会って以来、彼と恋人のテレサから大切にされ、母親からは与えてもらえなかった温もりを感じ始める。しかし高校生になってもシャロンは相変わらず虐められていた。そんな中、幼い頃からの唯一の友達ケヴィンに友情以上のものを抱き始める。


自らのセクシャリティに悩むシャロンは、フアンが麻薬密売人で、その上、麻薬中毒の母親に薬を売っていたことを知り愕然となるが、大人になった時、彼も又麻薬密売人になっていた。

ラスト、シャロンはかつて唯一の友達だったケヴィンと再会する。そしてケヴィンに心の内を告白する。これってラヴ・ストーリーなのかも知れない。

映画を見る前なぜタイトルが「ムーンライト」なのか?気になっていたが...なるほど。


オスカー作品賞に輝いた作品で巷では話題になっているし、シアターも満席で期待度は増すばかり。ものすごく感動するってほどではなかったけど、小さな感動を覚えるヒューマン・ドラマだった。

オスカー助演男優賞をゲットしたマハーシャラ・アリは青年期からの出演がない。短い出演ながらフアンを好演している。ナオミ・ハリスも今迄のイメージとは全く違った役柄を力演しているし、シャロンを演じる3人の俳優たちも良かった。


TOHOシネマズ・シャンテにて



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# by margot2005 | 2017-04-08 00:12 | USA | Trackback(4) | Comments(4)

東京の桜は満開!

今年も新宿御苑と千鳥ヶ淵の桜を堪能!
想像以上に外国人が多くてびっくり!

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ここから千鳥ヶ淵の桜
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# by margot2005 | 2017-04-07 21:53 | Trackback | Comments(2)

「サラエヴォの銃声」

Smrt u Sarajevu…akaDeath in Sarajevo2016 フランス/ボスニア・ヘルツェゴビナ

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第一次世界大戦のきっかけとなったサラエヴォ事件から100年。ホテル・ヨーロッパでは記念式典を行うための準備が行われている。仕事熱心なフロント主任ラミヤは客を迎える準備に忙しい。そして支配人のオメルは記念式典に出席するVIPのジャックをホテルに迎える。部屋に入ったジャックは早速式典の演説の練習を始める。屋上ではジャーナリストのヴェドラナが、サラエヴォ事件の皇太子暗殺者と同じ名前を持つ男ガヴリロ・プリンツィプに、戦争と結果についてのインタビューの真っ最中。そんな中、オメルはホテルの従業員の間で企てられているストライキを阻止しようと躍起になっていた


ジャックに「シラノ・ド・ベルジュラック/2990「地上5センチの恋心/2007」(ほとんど)チャーミングな王子/2013」のジャック・ウェベール。

ラミヤにスネジャナ・ヴィドヴィッチ。

オメルに「サラエボ、希望の街角/2010」イズディン・バイロヴィッチ。

ヴェドラナにヴェドラナ・セクサン。

ガヴリロ・プリンツィプにムハメド・ハジョヴィッチ。

監督、脚本は「美しき運命の傷痕/2005」「戦場カメラマン 真実の証明/2009「汚れたミルク あるセールスマンの告発/2014」のダニス・タノヴィッチ。


先だって「汚れたミルク あるセールスマンの告発」を見たばかり。1週間の間にダニス・タノヴィッチの映画を2本見るとは異例なこと。

ホテル・ヨーロッパの屋上、ロビー、リネン室、キッチン、VIPゲストルーム、地下駐車場...それぞれの場所にいる人々を同時進行でリアルに描くスリリングな群像ドラマ。


大昔、社会の時間に習った”サラエヴォ事件”はボスニア・ヘルツェゴビナの人々にとって忘れられない歴史的事件。このような記念式典があったなんてことも全く知らないけれど、ダニス・タノヴィッチ独特のドキュメンタリーのような雰囲気を感じさせる群像ドラマは見応えがあった。

100年前サラエヴォで皇太子が暗殺された事件と、ドラマの中の銃撃事件とは全く関係がないながら、ラストの銃撃はとても衝撃的。


シネマカリテにて


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# by margot2005 | 2017-04-05 22:18 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「おとなの事情」

Perfetti sconosciuti…akaPerfect Strangers2016 イタリア

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ある月食の夜、幼なじみの男性4人がそれぞれのパートナー同伴で食事会を開くことになる。ロッコとエヴァ夫婦の家にやって来たのはレレとカルロッタ夫婦にコジモとビアンカ夫婦。そして後はペッペを待つばかり。離婚歴があるペッペは新しい恋人と参加するはずだったが、恋人の都合がつかずペッペは一人参加となる。食事が始まり会話も弾む中、エヴァがゲームをしようと提案する。それはそれぞれの携帯に届いたメールや電話を見せ合うこと。やがて一人のスマートフォンにメールが届く…


ペッペに「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「まなざしの長さをはかって/2007」「人生、ここにあり!/2008」「司令官とコウノトリ/2012」「幸せの椅子/2013」ジュゼッペ・バッティストン。

レレに「ローマに消えた男/自由に乾杯!/2013」「天使が消えた街/2014」ヴァレリオ・マスタンドレア。

カルロッタに「ローマ、恋のビフォーアフター/2011」のアンナ・フォリエッタ。

コジモに「いつだってやめられる/2014」エドアルド・レオ。

ビアンカに「五日物語 3つの王国と3人の女/2015」「ハングリー・ハーツ/2014」アルバ・ロルヴァケル。

ロッコに「神様の思し召し/2015」マルコ・ジャリーニ。

エヴァに「それもこれもユダのせい/2009」「パリより愛をこめて/2010」「カプチーノはお熱いうちに/2013」カシア・スムートニアック。

監督、脚本、原案はパオロ・ジェノヴェーゼ。


イタリア映画は大好きだし、出演陣も豪華だしで楽しみにしていた一作。でもこのブラック・コメディはあまり好きじゃない。イタリアで流行ったらしいが日本人の感性に合うかどうかは疑問?あれだけごちゃごちゃになった夫婦&友人関係がラストでは….。してやられたラストに唖然!

そして食事会を月食の夜に設定して、不思議な現象が起きても可笑しくない?なんて考えたのかも?

映画はほぼ密室劇。原タイトルの“完全なる他人”はどう理解すれば良いのやら?邦題の”大人の事情”って?


携帯というのはとてもパーソナルなもので、たとえ夫婦であっても互いに見せ合うなんて考えられない。だからそれをテーマにしたら面白いと思ったのだろうか?このドラマを考えた人は?まぁテーマとしては面白いかも知れないけれど、映画としては今ひとつだった。


シネマカリテにて


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# by margot2005 | 2017-04-03 23:17 | イタリア | Trackback(1) | Comments(0)

「未来よ こんにちは」

L'avenir…akaThings to Come2016 フランス/ドイツ

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ナタリーはパリの高校で哲学を教える50代後半の女性教師。夫ハインツも哲学教師で結婚生活は25年になる。そんなある日、夫から”好きな人ができたので別れて欲しい。”と告白される。そして認知症が進む母親イヴェットが施設に入った末亡くなってしまい、仕事上では長い付き合いだった出版社から時代に合わないと契約を打ち切られてしまう。娘クロエと息子ヨアンは既に独立しており、ふと気つけばナタリーは一人きりになっていた…


ナタリーに「アスファルト/2015」イザベル・ユペール。

ハインツに「ラブ・トライアングル 秘密/2014」「偉大なるマルグリット/2015」アンドレ・マルコン。

ファビアンに「EDEN/エデン/2014」のロマン・コリンカ。

イヴェットに「ボン・ヴォヤージュ/2003」「夏時間の庭/2008」「ホーリー・モーターズ/2012」「ボヴァリー夫人とパン屋/2014」エディット・スコブ。

ヨアンにソラル・フォルト。

脚本、出演(クロエ)にサラ・ル・ピカール。

監督、脚本は「あの夏の子供たち/2009」EDEN/エデン/2014」のミア・ハンセン=ラヴ。


子供が独立した後夫に愛人が出来て離婚を要求される。おまけに母親が亡くなり孤独で時折泣きたくもなるが、ナタリーは何といっても自由である。思い返せば認知症だった母親に手を焼いた時期もあった。


映画はナタリーの歩くシーンを頻繁に映し出す。それは前向きに生きようとするナタリーを表現しているようにも見えて素敵だ。

ナタリーは再会したかつての教え子ファビアンの住まいがあるローヌ・アルプスを訪ねて彼の仲間たちと交流するが、若者ばかりのコミュニティに身を置いて、自分はもう若くはないと痛感する。しかし辛いながらも日々の現実を受け入れ、未来に向かって生きている。いつも凛として…。

演じるイザベル・ユペールは60代ながらとてもチャーミングでナタリーにぴったり。

ファビアンに新しい出会いはある?と聞かれ“孫が出来たわ!”と答えるナタリーが愛おしい。


ミア・ハンセン=ラヴの作った大人の女性のためのドラマは素晴らしかった。中高年女性に今年一番のおすすめ映画。

渋谷で見るか、有楽町で見るか迷った末、夕方の時間が合う有楽町にしたところシアターは満席(平日/小さい方)。窓口では“昨日も満席だった!”なんて声も…。本作巷で話題になっているなんて知らなかった。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて


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# by margot2005 | 2017-04-01 22:20 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「パッセンジャー」

「Passengers」2016 USA

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近未来。5000人の乗客を乗せた豪華宇宙船アヴァロン号は地球から遠く離れた移住地へ向かっている。乗客は目的地に到着するまでの120年間を冬眠ポッドの中で安全に眠り続けるはずだったが、一つのポッドが不具合を起こし、中にいたエンジニアのジムが目覚めてしまう。やがて地球を後にしてまだ30年しかたっていないこと、自分以外に目覚めた人間は誰もいないことが判明する。ジムは宇宙船の中を駆け巡りバーカウンターに一人の男を見つけるが、それはアンドロイドのアーサーだった…


オーロラ・レーンに「あの日、欲望の大地で/2008」「世界にひとつのプレイブック/2012」「アメリカン・ハッスル/2013」「X-MEN:アポカリプス/2016」のジェニファー・ローレンス。

ジム・プレストンに「マネーボール/2011「ゼロ・ダーク・サーティ/2012」her/世界でひとつの彼女/2013」のクリス・プラット。

アーサーに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」「クィーン/2006」「フロスト×ニクソン/2008」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」マイケル・シーン。

ガスに「M:i:III/2006」「ラスベガスをぶっつぶせ/2008」「マン・オブ・スティール/2013」ローレンス・フィッシュバーン。

キャプテン・ノリスに「モディリアーニ 真実の愛/2004「オーシャンズ13/2007」のアンディ・ガルシア。

監督は「ヘッドハンター/2011」「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密/2014」モルテン・ティルドゥム。


シアターやwowowのHollywood Expressで見た予告編の映像がとても綺麗だったので少々気になっていた。で、なんとなく見に行ってしまった。ところが意外にもナイスなSFアドベンチャーで、ロマンスものでもある。とにかく宇宙船のセットがスゴかった。そして監督が「ヘッドハンター」や「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」のモルテン・ティルドゥムということも後で知った次第。

ヒロインの名前がオーロラ(眠れる森の美女のプリンセス)というのも中々素敵。ジムが蘇生の後生き返りキスで目覚めた?なんて台詞はとてもロマンティック。満天の星を見ながら泳ぐオーロラ。プールのシーンはとても美しく幻想的。


豪華宇宙船内ではゴールドの乗客(オーロラ)と並の乗客(ジム)に朝食の差をつけていたりして面白い。

アンドロイドがサービスするフレンチや和食のレストランがあり、ガーデニングで薔薇まで栽培している宇宙船なんてあり?


ジョージ・クルーニーとサンドラ・ブロックの二人しか登場しない映画「ゼロ・グラビティ/2013」を彷彿とする宇宙空間のシーンも美しかった。

3人目に目覚めたのはパッセンジャーじゃなくてクルーのガス。ガスが目覚めなかったらオーロラとジムはどうなっていたことやら?そうそう、ジムがエンジニアで良かった。


ちょっとネタバレ...

宇宙船の中で二人が同時に目覚めるとばかり思っていたけど、ジムがオーロラを無理矢理起こしたなんて...。オーロラが怒るのも当然!

教訓!アンドロイドを信用してはならない。全くもって口が軽いから。


TOHOシネマズ日劇にて



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# by margot2005 | 2017-03-30 00:03 | USA | Trackback(6) | Comments(4)

「汚れたミルク あるセールスマンの告発」

「Tigers」2014 インド/フランス

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1994年、パキスタン。新婚のアヤンは製薬会社のセールスマン。しかし国内で生産された薬は売れなくて収入も少ない。ある時、妻のザイナブが“世界的に名の知れた大手グローバル企業の面接を受けてみれば!”と提案してくる。アヤンのセールスマンとしての熱意を認めた企業は彼を採用する。日々病院巡りに励み会社の粉ミルクを精力的に売り込むアヤンは、気がつけばトップセールスマンになっていた。しかしある日、ドクター・ファイズから、病院に売り込んだ粉ミルクのせいで乳幼児が亡くなるという衝撃的な事実を聞かされる...


アヤンにイムラン・ハシュミ。

ザイナブにギータンジャリ。

アレックスに「ナイロビの蜂/2005」「ビッグ・アイズ/2014」ダニー・ヒューストン。

ナディームに「君のためなら千回でも/2007」「グリーン・ゾーン/2010」「われらが背きし者/2016」ハリド・アブダラ。

マギーに「007/リビング・デイライツ/1987」「美しき運命の傷痕/2005」のマリアム・ダボ。

フランクに「もうひとりのシェイクスピア/2011」「レイルウェイ 運命の旅路/2013」「ベル ~ある伯爵令嬢の恋~/2013」のサム・リード。

ビラルに「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日/2012」「マダム・イン・ニューヨーク/2012」のアディル・フセイン。

ドクター・ファイズにサティエーディープ・ミシュラ。

監督、脚本は「ノー・マンズ・ランド/2001「美しき運命の傷痕/2005」ダニス・タノヴィッチ。


パキスタンで実際に起こった事件をモチーフにしたドラマは、アヤンの告発を取材してドキュメンタリー番組を作る映画作家アレックスのシーンから始まる。


水道環境が良くないパキスタンで粉ミルクを強引に販売した結果、汚染水で溶かした粉ミルクを飲んだ乳幼児が死亡する事件が多発する。苦しむ乳幼児を目の当たりにしたトップセールスマンのアヤンは会社の上司ビラルに訴えるが、話を聞くどころか逆に脅されてしまう。やがて正義感に燃えるアヤンは世界的巨大企業に孤高の闘いを挑むが、彼の告発の前には圧倒的な権力の壁が立ちはだかる。


巨大企業を相手にしたこの問題はまだ未解決のままで、アヤンはパキスタンを離れ妻子と共にカナダで暮らしている。

とても重いテーマで描かれた衝撃作は中々見応えがあった。


アヤンを演じるのはボリウッド映画の人気スター、イムラン・ハシュミ。ボリウッド映画を見ないのでイムラン・ハシュミを見たのはもちろん初めて。真面目で家族想いのアヤン役を好演している。ドキュメンタリーのようにも見えるリアルなドラマは、イムラン・ハシュミの演技が素晴らしいことに他ならない。

全く趣の異なるイムラン・ハシュミのボリウッド映画が見てみたくなった。


シネマカリテにて



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# by margot2005 | 2017-03-29 00:07 | アジア | Trackback(2) | Comments(2)

「わたしは、ダニエル・ブレイク」

I, Daniel Blake2016 UK/フランス/ベルギー

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イギリス北東部ニューカッスル。ダニエル・ブレイクは59歳の腕利き大工。長い介護の末愛する妻が亡くなり、子供のいないダニエルは孤独な一人暮らし。ある日、心臓が苦しくなったダニエルは病院で診察をうけ、医者から仕事を休むように言われ途方に暮れる


ダニエル・ブレイクにデイヴ・ジョーンズ。

ケイティに「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出/2015」ヘイリー・スクワイアーズ。

デイジーにブリアナ・シャン。

ディランにディラン・フィリップ・マキアナン。

役所の職員アンに「オレンジと太陽/2010」ケイト・ラッター。

隣人チャイナにケマ・シカズウェ。

監督は「ジミー、野を駆ける伝説/2014」ケン・ローチ。


働けなくなったダニエルは国の援助を受けるべく役所に赴く。しかし役所の仕事は全て形式によって成り立っている。頑固な役所の職員に激怒しながら手続きに励むが中々はかどらない。大工のダニエルは接したことのないPCというの厚い壁に阻まれるのだ。

役所ってどこの国でもそうだが、ホント形式にこだわるなぁと切に感じる、映画だからより以上に執拗にこだわりを見せる。でもウイットに富んだやり取りはイギリスらしくて面白い。


ラスト、役所の壁にスプレーで自らの訴えを書き込んだダニエル。警察には捕まったけど集まった民衆から拍手喝采が起こる。彼に賛同した男性が”ダニエルSirの称号を!なんて言っていたのもイギリスらしい。


ケン・ローチ映画を見たのは「ジミー、野を駆ける伝説」以来2年ぶり。ケン・ローチ、ファンなので公開されるのをとても楽しみにしていた。NHKの夜のニュースでも紹介されていて巷でも本作は評判らしい。


「麦の穂をゆらす風/2006」に続き2度目のパルムドール受賞作は素晴らしかった。ラストはうるうるしてしまって、エンディングが終わって明るくなってちょっとうろたえてしまった。

しかしながらニューカッスルにはAED設置してないのか?なんて疑問が...

テーマは違うが「この自由な世界で/2007」シングル・マザー アンジーを思い起こす。


本作のシングルマザー、ケイティは父親の違う幼い二人の子供を抱えて、住み慣れたロンドンから地価の安いニューカッスルにやって来る。そしてケイティは役所で偶然出会ったダニエルと交流を深めて行く。心優しいダニエルは何かとケイティや子供たちの手助けをするようになる。しかしケイティはダニエルに甘えるわけにはいかない。ダニエルはダニエルで病気を抱え大変なのだから...。そこでケイティはもっとお金を稼ごうと売春に走ってしまう。

イギリスは貧困の差がかなり激しい国で、シングル・マザーは尚更生活が苦しい。食料配給所の列に並び、空腹から棚に並ぶ缶詰をその場で食べてしまうケイティの姿に悲しくなる。


ケン・ローチ映画の主人公は皆素晴らしい!本作のデイヴ・ジョーンズはホントに素晴らしかった。俳優ながら、街中にいる失業中のおじさんのように、とてもリアルにドラマに溶け込んでいる。

何となく見たことある顔と終始思っていたが、デイヴ・ジョーンズの映画は初めて。彼は人気コメディアンで映画初出演だそう。


新宿武蔵野館にて



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# by margot2005 | 2017-03-23 00:02 | UK | Trackback(6) | Comments(6)

「アサシン クリード」

Assassin's CreedUK/フランス/香港/USA

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歴史の裏で長きにわたって対立してきたアサシン教団テンプル騎士団の抗争に巻き込まれた一人の男の冒険の行方を描いたアクション・ファンタジー・アドヴェンチャー。


カラム・リンチ/アギラールに「マクベス/2015」「X-MEN:アポカリプス/2016」のマイケル・ファスベンダー。

ソフィア・リッキン博士に「たかが世界の終わり/2016」マリオン・コティヤール。

アラン・リッキンに「ある天文学者の恋文/2014」ジェレミー・アイアンズ。

ジョセフに「未来を花束にして/2015」ブレンダン・グリーソン。

エレン・ケイに「さざなみ/2015」シャーロット・ランプリング。

ムサに「それでも夜は明ける/2013」マイケル・ケネス・ウィリアムズ。

監督は「マクベス/2015」ジャスティン・カーゼル。


元はゲームということは知っていた。マイケル・ファスベンダーが主演で見に行った次第。いつものように詳しいストーリーはもちろん知らないでおいた。映画は子供時代のカラムから始まり、大人になった彼が死刑囚となる。しかし処刑寸前(死刑囚になった経緯は詳しく説明されない)にリッキン博士親子の研究所に連れて来られ死刑執行は免れる。

やがて話は15世紀のスペインに...これから俄然面白くなって行く!なんて思っていたら又研究所に戻ってしまってそうかこれってゲームだったんだと納得。映画はもちろんゲームのように次作へと続く。次は見ないかも?


Fassyは製作に参加し「マクベス」の監督とヒロインを自らチョイスしたそう。2017年が始まってまだ3ヶ月なのにマリオン・コティヤール映画は既に3本見た。Fassy映画は5月公開予定の「光をくれた人/2016」が楽しみ。


アクション・アドベンチャーながら著名なるUK人俳優が脇を固めている。

テンプル騎士団のメンバー(ユニフォーム)が限りなく似合うジェレミー・アイアンズと、その長老会の有力者役に扮したシャーロット・ランプリング。そしてカラムの父親役のブレンダン・グリーソンと、とても豪華。ブレンダン・グリーソンは味のある俳優でお気に入り俳優の一人。少ない出番ながら存在感あり。

どこまでFassyでどこからスタントマン?と思わせるほどのアクションはスゴかった。


TOHOシネマズ日劇にて


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# by margot2005 | 2017-03-22 22:25 | UK | Trackback(2) | Comments(2)

「家族の肖像」

Gruppo di famiglia in un interno…akaConversation Piece1974 イタリア/フランス

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イタリア、ローマ。教授は高級アパルトマンに家政婦と管理人と共に静かに暮らしている。日々の仕事は絵画の収集と研究。そこへある日突然ブルモンティ伯爵夫人が娘のリエッタを連れてやって来る。そしてリエッタの友人ステファノと伯爵夫人の愛人コンラッドまで加わり、教授に空いている上階を貸してくれるよう頼み込んでくる。静けさを乱されることを懸念する教授は了承できないと繰り返すが、あの手この手で説得され、とうとうコンラッドが住むことを了承してしまうのだった...


教授に「地上(ここ)より永遠に/1953「山猫/1963「カサンドラ・クロス/1976」「フィールド・オブ・ドリームス/1989」のバート・ランカスター。

コンラッド・ヒューベルに「地獄に堕ちた勇者ども/1969」「ルードウィヒ/神々の黄昏/1972「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト/2013」「サンローラン/2014」のヘルムート・バーガー。

ビアンカ・ブルモンティ伯爵夫人に「ベニスに死す/1971」「ルードウィヒ/神々の黄昏」のシルヴァーナ・マンガーノ。

リエッタ・ブルモンティにクラウディア・マルサーニ。

ステファノにステファノ・パトリッツィ。

教授の母(回想)に「暗殺の森/1970」「マッキントッシュの男/1972」「クリムゾン・リバー/2000」のドミニク・サンダ。

教授の妻(回想)に「鞄を持った女/1961」「家族の灯り/2012」「ローマ発、しあわせ行き/2015」クラウディア・カルディナーレ。

監督は「夏の嵐/1954」「マリア・カラスの真実/2007(出演)」ルキノ・ヴィスコンティ。


教授は若者たちに日々の静けさを乱され落ち着かないが、芸術に理解を示すコンラッドに興味を覚える。やがて徐々にコンラッドの存在が教授の心のよりどころになって行く。

ドラマの中、時折織り込まれる回想シーン…教授の母と妻が登場するが、どちらも若くて美しい姿。かつて家族を持っていた教授は幸せな過去を思い出していたのだろうか?

映画のラスト近くで教授はコンラッドたちと食卓を囲む。しかしあらぬ方へ向かった会話のせいで諍いが始まり、コンラッドとステファノは取っ組み合いの喧嘩を始める。彼らと家族のように仲睦まじく食事をしようと考えていた教授の想いは露と消えてしまう。


コンラッドとブルモンティ伯爵夫人の関係や、リエッタとステファノ、コンラッドの三角関係がデカダンスな雰囲気を漂わせている。

今はもう存在しないが、かつて巨大スクリーンがスゴかった新宿テアトルタイムズスクエアのシアターで「山猫/1963」を見たことがある。

記憶をたどってみたらルキノ・ヴィスコンティ映画をシアターで見たのは「山猫」と本作だけ。BSで見たヴィスコンティ映画は「郵便配達は二度ベルを鳴らす/1942」「夏の嵐/1954」「若者のすべて/1960」「ベニスに死す/1971」の4本。昨年の5月に恵比寿の映画館で「ルートヴィヒ 完全復元版/1972」を上映していたが期間が短くて見に行けなくて残念だった。


岩波ホールにて



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# by margot2005 | 2017-03-20 00:06 | イタリア | Trackback | Comments(0)