「甘き人生」

Fai bei sogni…akaSweet Dreams2016 イタリア/フランス

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母を失った男の魂の喪失と再生の物語。


マッシモに「おとなの事情/2016」ヴァレリオ・マスタンドレア。

マッシモ(幼少期)にニコロ・カブラス。

マッシモ(青春期)にダリオ・ダル・ペーロ。

エリーザに「シークレット・オブ・モンスター/2015」ベレニス・ベジョ。

マッシモの父にグイド・カプリーノ。

マッシモの母にバルバラ・ロンキ。

マッシモ(青春期)の友人エンリコにディラン・フェッラリオ。

エンリコの母に「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」エマニュエル・ドゥヴォス。

大富豪アトスに「人間の値打ち/2013」ファブリツィオ・ジフーニ。

監督は「母の微笑/2002」「夜よこんにちは/2003「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」「眠れる美女/2012のマルコ・ベロッキオ。


トリノに住む9歳のマッシモは地元のサッカーチーム、トリノの大ファン。ある夜、大好きな母がお休みのキスをした後、帰らぬ人となる。やがて父親に連れられて教会へ行き、神父から母の死を告げられるがマッシモは彼女の死を受け入れることができない。そして母の死因を知らないまま大人に成長する。


母の死はマッシモの人生にずっと影を落とし続けていた。ある時、マッシモは呼吸が苦しくなって病院で診察を受け、担当した女性医師のエリーザに惹かれてしまう。母は心筋梗塞で亡くなったとエリーザに告げるが、彼女の返答から母の死因に疑問を抱くようになる。

終盤で母の死因が明かされる。逝かせてあげなさい。というエリーザの言葉が胸に染みる。


原作はトリノ生まれのジャーナリスト、マッシモ・グラメッリーニの書いたベストセラー小説。

ドラマは60年代から90年代にかけて描かれる。

ジャーナリストであるマッシモが政治記者時代に取材した政界の構造汚職と検察による汚職捜査や、サラエヴォで取材したボスニア・ヘルツェゴビナの紛争などが描かれることでマッシモの新聞記者としての経歴をたどることができる。そしてスクリーンにサッカーの試合中継がたびたび流れるのはマッシモが一時期スポーツ記者だったから...60年代に流行ったMusic&ツイストが懐かしい。

ある時、母を愛せないと悩む中年男の人生相談投稿に答えるマッシモ。彼は母を亡くした男で、自身の経験を綴った投稿が大評判を呼ぶエピソードはとっても素敵だった。


大人のマッシモを演じるヴァレリオ・マスタンドレアがスゴく良かった。彼のこのようなキャラは初めて見たかも知れない。

出番は少ないながらフランス人女優エマニュエル・ドゥヴォスの存在感は圧倒的。

マッシモに癒しを与えるエリーザ役のベレニス・ベジョも良かったな。


イタリア映画祭2017で鑑賞/有楽町スバル座、ユーロスペースにて上映中



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# by margot2005 | 2017-07-17 18:56 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「ヒトラーへの285枚の葉書」

Alone in Berlin2016 UK/フランス/ドイツ

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19406月、ベルリン市民は戦勝ムードに沸いていた。そんなある日、工場で働くオットーと妻アンナの元に、ドイツ軍から1通の封書が届く。それは出征した一人息子ハンスの戦死の知らせだった。ヒトラーのせいでハンスは死んだ!と夫に訴えるアンナ。やがてオットーはカードとペンを手に取り、ヒトラーを批判する言葉を書き始める...


アンナ・クヴァンゲルに「美女と野獣/2017」エマ・トンプソン。

オットー・クヴァンゲルに「アサシン クリード/2016」ブレンダン・グリーソン。

エッシャリヒ警部に「僕とカミンスキーの旅 /2015」ダニエル・ブリュール。

プラル大佐に「悪党に粛清を/2015」ミカエル・パーシュブラント。

監督、脚本は「インドシナ/1992」「王妃マルゴ/1994」「天使の肌/2002:監督/脚本」「皇帝と公爵/2012」(ほとんど)チャーミングな王子/2013」のヴァンサン・ペレーズ。


オットー一人がやり始めたことだが、後にアンナが共に行動しカードを公共の場所にそっと置く日々が始まる。書き込みは指紋がつかないよう手袋をはめて行う慎重さ。

オットーが街中の店でカードを購入するシーンを見て証拠として残らないのか?とハラハラしたが、ある時、別人が逮捕され、後にオットーが逮捕されたのは他でもない彼が働く工場だった。


実話が元の映画なのでオットーとアンナの結末はわかっている。しかし何とかバレないでいて欲しいと願いながら見ていた。

原タイトル“Alone in Berlin”が語るように、オットーとアンナは単独でペンとカードでレジスタンス運動をしたのだ。

オットーが匿名で書いたカードは合計285枚。そしてその内の18枚はゲシュタポの懸命なる捜査にも関わらず見つからなかった。カードを読んで共感してもらおうと思っていたオットーながら、18枚以外は全て警察に届けられたわけだ。

ラスト、全てを読んだゲエッシャリヒ警部は窓からカードを道路にまき自殺する。あの行為はゲシュタポに対する抵抗以外の何ものでもない。


エマ・トンプソン、ブレンダン・グリーソン、そしてダニエル・ブリュールと皆素晴らしい。ブレンダン・グリーソンは寡黙な男が似合うし、コメディが似合うエマ・トンプソンも一人息子を亡くした母アンナを好演している。苦悩するダニエル・ブリュールもナイスだし、絶対的権力でエッシャリヒ警部を攻め立てるプラル大佐を演じるミカエル・パーシュブラントの気迫の演技がコワいほど。


ヴァンサン・ペレーズの初めての監督作品「天使の肌」は当時横浜で開催されていたフランス映画祭2003で鑑賞した。彼は映画祭の団長で運良くお目にかかることもできた。あれから14年経過!月日の経つのは実に早いものだ。映画はモルガーヌ・モレと今は亡きギヨーム・ドパルデューがカップルを演じる感動的な恋物語だったと記憶する。

ヴァンサン・ペレーズはかつてフランス製作の大作やコメディに多く出演してきた人気俳優。硬派な作品の監督としても素晴らしく才能豊かな人である。


新宿武蔵野館にて



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# by margot2005 | 2017-07-11 19:23 | UK | Trackback | Comments(0)

「ありがとう、トニ・エルドマン」

Toni Erdmann2016 ドイツ/オーストリア/スイス/ルーマニア

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ルーマニア、ブカレストのコンサルタント会社に勤めるイネスは仕事一筋のキャリアウーマンでシングル。ある日、悪ふざけが大好きな父がドイツから娘を訪ねてやって来る…


ヴィンフリート/トニ・エルドマンにペーター・ジモニシェック。

イネスにザンドラ・ヒュラー。

ヘンネベルクにミヒャエル・ヴィッテンボルン。

ゲラルロにトーマス・ロイブル。

イネスの秘書アンカにイングリット・ビス。

同僚でボーイフレンドのティムにトリスタン・ピュッター。

同僚のタチアナに「フィレーネのキライなこと/2003」ハーデヴィッフ・ミニス。

同僚のステフに「エンジェル/2007」ルーシー・ラッセル。

監督、脚本、製作はマーレン・アデ。


イネスの父ヴィンフリートがブカレストに現れたのは愛犬が亡くなり喪失感を埋めるためでもあったが、何といっても異国にいる仕事中毒の娘が気がかりだったから…。


ある日、ヴィンフリートはイネスの働く会社の受付で待ち伏せしていた。連絡もなく現れたことに戸惑うイネスをよそに娘のアパートに滞在を決め込む父親。不穏な空気が漂う中数日が過ぎる。しかしようやく帰ってくれたと思いきや、出っ歯の付け歯に変なカツラを被りトニ・エルドマンという名の別人に扮して再びイネスの前に現れる。


イネスが上司のゲラルロと話しているといきなり現れふざけるヴィンフリート。しかしながら神出鬼没の父親にも調子を合わせてその場をあしらうイネスがスゴい!

ちょっとクレージーな父親の娘は自らのバースデイ・パーティをNudeで参加すること!と決める辺り似た者親子だなと感心しつつ可笑しかった。

上映時間は2時間42分と少々長いが、意外にもダラダラした感じはなかった。でもヴィンフリートが娘のためにしでかす変な?イタズラ…彼の行為にかなり違和感を感じる観客もいるかも知れない。見終わってやはりこれは万人に受ける映画ではないなと思った。


ドイツ人て日本人同様真面目な人間が多いイメージがあるが、映画となると少々趣が違い、奇想天外なコメディが多く作られているような気がする。今年公開された映画では「僕とカミンスキーの旅 /2015」もかなりだったし、ファティ・アキンの「ソウル・キッチン(SOUL KITCHEN/2009」とか「帰ってきたヒトラー/2015」などなど。


ブカレストと言えばニコラエ・チャウシェスクが独裁政治で私腹を肥やし妻と共に贅沢な暮らしをしていた宮殿が有名。今では国民の館と呼ばれ、BSの旅番組で何度も見たことがある。映画の中でも、訪ねて来た父に娘が宮殿見に行く?と言う台詞があった。

イネスが顧客のヘンネベルクの妻を案内するショッピングモールはヨーロッパ最大とか…なぜブカレスト?と思ったけど土地があるからに違いない。


イネスは仕事の時は常に黒のパンツスーツに白のブラウス。しかし遊びとなると彼女のファッションは一変する。メリハリをつけたファッションが素敵だ。

ところでいつも感じるのはドイツ映画を見てあまり美しくないドイツ人女優たちの存在。ヒロインのザンドラ・ヒュラーも間違っても美人とは言えない。ドイツ人で美人女優と言えば絶世の美女“トロイのヘレン”を演じたダイアン・クルーガーと、往年の名女優ロミー・シュナイダー(正確にはウイーン出身)とナスターシャ・キンスキーくらい?

常に仏頂面のイネスを笑わせることに一生懸命のヴィンフリートはエラい!


新宿武蔵野館にて



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# by margot2005 | 2017-07-08 21:34 | ドイツ | Trackback | Comments(0)

「セールスマン」

Forushande…akaThe Salesman2016 イラン/フランス

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エマッドとラナ夫婦は小さな劇団に所属する俳優。アーサー・ミラー原作のセールスマンの死の舞台稽古で忙しい最中自宅が倒壊の危機に見舞われる。やがて劇団員のババクに紹介してもらったアパートに住むことが決まるが、前に住んでいた女性の荷物が運び出されず落ち着かない。そんなある日、シャワーを浴びていたラナが何者かに襲われて頭部に怪我をする事件が起こる…


エマッド・エテサミにシャハブ・ホセイニ。

ラナ・エテサミにタラネ・アリドゥスティ。

ババクにババク・カリミ。

サナムにミナ・サダティ。

男にファリッド・サジャディー・ホセイーニ。

監督、脚本は「彼女が消えた浜辺/2009」「別離/2011」「ある過去の行方/2013」アスガー・ファルハディ。


イランのテヘランを舞台に描いた役者夫婦の物語。

エマッドは事件を警察に届けようと言い張るがラナに拒否されてしまう。やがて襲った人物に復讐を誓ったエマッドは独自で捜査を開始する。

ラスト、エマッドは憎悪をむき出しに男と対決する。男を罰するエマッドを見て涙を流すラナ。何をおいても年長者を敬い名誉を重んじる社会で生きる彼らを理解するのは難しい。


宗教的なことが大きいと思うのでイラン人の行動や考え方は良くわからないが、ラナの頑なな抵抗は理解しがたい。そしてラナを襲った男は本当にあの男だったのか?階段を上がるのにも苦労するほど心臓が悪い老人の男がラナを襲うことは不可能ではないのか?と少々疑問が残る。


彼女が消えた浜辺」でチャーミングだったタラネ・アリドゥスティがちょっとおばさん化していた。映画のキャストは過去にアスガー・ファルハディ作品に出演歴がある俳優ばかりでまるでファミリーの様子。


映画案内には“濃密な心理サスペンスの傑作”とか“事件の衝撃の顛末を緊張感あふれる筆致でスリリングに描き出していく…"とか書いてるがそれほどスリリングでもなかったし、心理サスペンスの傑作ってほどでもなかったかと思う。


本作は今年のアカデミー賞外国語映画賞に輝いたが、トランプ政権がイラン人などへのビザの発給制限を検討しているとの報道を受け、監督と主演女優が授賞式をボイコットした。アカデミー賞授賞式には確か関係者の女性が受け取りに現れたと記憶している。


新宿シネマカリテにて



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# by margot2005 | 2017-07-03 21:31 | アジア | Trackback | Comments(2)

「フィフティ・シェイズ・ダーカー」

Fifty Shades Darker2017 USA

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大学を卒業し、念願だった出版社に就職したアナは巨大企業の若きCEOクリスチャン・グレイに“戻ってきて欲しい!”と懇願され受け入れる。そしてルールと秘密のない関係を要求する...


クリスチャン・グレイに「マリー・アントワネット/2006」「フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ/2015」ジェイミー・ドーナン。

アナスタシア・スティールに「ブラック・スキャンダル/2015」「胸騒ぎのシチリア/2015」ダコタ・ジョンソン。

ジャック・ハイドにエリック・ジョンソン。

ミア・グレイに「サウスポー/2015」のリタ・オラ。

エリオット・グレイにルーク・グライムス。

ケイト・キャヴァナーにエロイーズ・マンフォード。。

レイラ・ウィリアムズに「Re:LIFE~リライフ~/2014」「高慢と偏見とゾンビ/2016」のベラ・ヒースコート。

ホセに「ヘイヴン/堕ちた楽園/2004」ヴィクター・ラサック。

テイラーに「パシフィック・リム/2013」のマックス・マーティーニ。

Dr.グレース・トレヴェリアン・グレイに「トレビの泉で二度目の恋を/2014」「マジック・イン・ムーンライト/2014」マーシャ・ゲイ・ハーデン。

エレナ・リンカーンに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「あの日、欲望の大地で/2008」「ナイスガイズ!/2016」キム・ベイシンガー。

監督は「パーフェクト・ストレンジャー/2007」のジェームズ・フォーリー。


アナはクリスチャンとヨリを戻し“No more rules”を主張する。しかしながらこの女性やはりマゾヒスト以外の何ものでもない。クリスチャンはサディストなのだから二人は正にパーフェクト・カップル。

フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ”から始まる3部の原作は長編小説。一作目は中々素敵な展開だったが、とぎれとぎれに描かれる本作は冴えなくて全くキレがなかった。


1作目にでてきたアナの両親(実母と義父)が全く登場しないのが摩訶不思議だった。

長編小説を2時間のドラマにするにはやはり無理がある。物語は端折り過ぎて切れ切れになっている様子。このドラマはTVシリーズで延々と描いた方が良かったのじゃないかな?。


ジャック・ハイド、エレナ・リンカーン、レイラ・ウィリアムズ以外は全て前作に出演している。

キム・ベイシンガーは「ナイスガイズ!」では若い!と思ったけど本作ではもうおばあさんの風貌(現実にそうだけど)で、エレナ・リンカーン役はちょっと無理があったかも?でも1年間で女性ってあんなに変化するってちょっとばかりショック。


今年の2月上旬にアメリカ、カナダやヨーロッパ、南米、アジアで公開された。しかしなぜか?日本では公開されず先週ようやく公開。アメリカではもちろんTop10入りした。マミーポルノと呼ばれる本作ながら、若い女性は少なくシアターは男性が多くてちょっと驚いた。前作は女性でいっぱいだったのに…。公開1週間で既にシアターはガラガラ(平日夕方の回)。TOHOシネマズのポイントで鑑賞したけどお金払っていたらきっと許せなかったに違いない。来年、続の公開はあるのかな?

TOMATOMETER前作の24%よりはるかに少なくて何と10%

TOHOシネマズ・シャンテにて


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# by margot2005 | 2017-07-01 23:28 | USA | Trackback | Comments(2)

「ザ・ダンサー」

La danseuse…aka「The Dancer2016 フランス/ベルギー/チェコ

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19世紀末のフランス。パリが繁栄した華やかなベル・エポック(良き時代)を舞台に、“モダン・ダンスの祖”と呼ばれ一世を風靡した伝説的ダンサー、ロイ・フラーの実話を元にしたヒューマン・ドラマ。


マリー・ルイーズ・フラー/ロイ・フラーに「博士と私の危険な関係/2012」「嫉妬/2012」のソコ。

ルイ・ドルセー伯爵に「パリ、ジュテーム/2006」「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語/2009」「サンローラン/2014」「たかが世界の終わり/2016」ギャスパー・ウリエル。

ガブリエルに「海の上のピアニスト/1999」「ラルゴ・ウィンチ/2008」のメラニー・ティエリー。

イサドラ・ダンカンにリリー=ローズ・デップ。

フォリー・ベルジェールの支配人に「プチ・ニコラ/2009」「ハートブレイカー/2010」「タンゴ・リブレ 君を想う/2012」「エール!/2014」「神様メール/2015」フランソワ・ダミアン。

オペラ座の支配人に「あの夏の子供たち/2009」「めぐりあう日/2015」「フランコフォニア ルーヴルの記憶/2015」ルイ=ド・ドゥ・ランクザン

監督、脚本はステファニー・ディ・ジュースト。


フランス人の父とアメリカ人の母の間に生まれたマリー・ルイーズは、愛する父が亡くなり母の住むニューヨークの修道院に身を寄せる。そして女優志望の彼女は舞台デビューするがほんの端役だった。そんな折、幕間に披露したマリー・ルイーズの独創的なダンスが拍手喝采を浴びる。その中には彼女のダンスに魅せられ拍手を贈るルイ・ドルセー伯爵がいた。


ルイ・ドルセー伯爵はアメリカ人の富豪女性と結婚したフランス人貴族。マリー・ルイーズはルイ・ドルセー伯爵の支援を得てフランスに渡り、パリのミュージック・ホール、フォリー・ベルジェールの門をたたく。支配人は今まで見たこともないダンスに興味を持たなかったが、ダンサーたちの世話をするガブリエルはマリー・ルイーズの才能を認めフォローすることを決意する。やがてロイ・フラーと名のる様になったマリー・ルイーズのダンスは観客を虜にするのだった。そしてとうとうオペラ座の支配人がやって来て出演が決まる。


ロイ・フラーと同じくアメリカ人のイサドラ・ダンカンはモダン・ダンサーとしてとても有名。彼女も又“モダン・ダンスの祖”と呼ばれている。ドラマには共演者として選ばれた若くて美しいダンサー、イサドラ・ダンカンに嫉妬するロイ・フラーのエピソードも織り込まれている。


ヒロインを演じるソコは独特の魅力を放つフランス人の女優でシンガーソング・ライターでもある。上に書いた2本の映画はどちらもwowowで見たが、男子のようにも見える風貌ながらとてもエロティックな雰囲気を醸し出す希有な女優。本作ではダンスパフォーマンスのシーンを熱演している。

そしてイサドラ・ダンカンを演じるリリー=ローズ・デップがとても蟲惑的で美しい。ヴァネッサ&ジョニーの良い所取りしたリリーがマジでチャーミング。

ギャスパー・ウリエルにはデカダンスな世界が似合う。


シネスイッチ銀座にて



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# by margot2005 | 2017-06-25 20:48 | フランス | Trackback | Comments(0)

「おとなの恋の測り方」

Un homme à la hauteur…akaUp for Love2016 フランス

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フランス、マルセイユ。敏腕弁護士のディアーヌはブルーノと離婚して3年になるが仕事のパートナーゆえ職場は同じで、顔を合わせるたび喧嘩する毎日にうんざりしている。そんなある夜、レストランに忘れた携帯を拾ったという男性アレクサンドルから連絡が入る...


アレクサンドルに「アーティスト/2011」「プレイヤー/2012」「ミケランジェロ・プロジェクト/2013」「メビウス/2013」「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲(プレリュード)/2015」ジャン・デュジャルダン。

ディアーヌに「ターニング・タイド 希望の海/2013」ヴィルジニー・エフィラ。

ブルーノに「チャーリーとパパの飛行機/2005:監督」「よりよき人生/2011:監督」のセドリック・カーン。

弁護士事務所の秘書コラリーにステファニー・パパニヤン。

アレクサンドルの息子ベンジーにセザール・ドンボワ。

監督、脚本は「モリエール 恋こそ喜劇/2007」「プチ・ニコラ/2009」ローラン・ティラール。


アレクサンドルの知的な話ぶりに好意を抱いたディアーヌは携帯を受け取るため会う約束をする。少々期待を込めて出かけたディアーヌが翌日約束したカフェで目にした男性は子供か?と疑うくらい身長の低い人物だった。

女性にとって男性の声ってかなり重要な魅力の一つ。アレクサンドルのユーモアがあって知的な声が気に入ったディアーヌは本人と会ってがっくり来てしまう。そう、そして女性にとって自分より背が低い男性はダメ?

アレクサンドルはジェントルマンで優秀な建築家でおまけにリッチ。ディアーヌは仕事ができて美人。アレクサンドルの身長が並だったらパーフェクト・カップルなのに…。


1メートル36センチって小学生の身長。街を歩けば皆が振り向き、レストランで食事をしていても露骨に見つめてくる人がいる。

本作は身長差ありのカップルが織りなすラヴ・コメディ。ドラマの結末がハッピー・エンディングになることを誰しもわかっている。しかしアレクサンドルとの恋に悩むディアーヌが彼の肉体的欠陥をどのように受け入れるのか?と、見ている間とても気になっていた。

ラスト、ディアーヌがアレクサンドルに、“あなたは首が痛くなり、私は背中が痛くなるけど、愛しているわ”と言う台詞がtrès bien!だった。

原タイトルはずばり“男性の背丈”。でも男性の価値は背丈ではないということを知った女性の物語でもある。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて



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# by margot2005 | 2017-06-23 23:18 | フランス | Trackback | Comments(2)

「ローマ法王になる日まで」

「Chiamatemi Francesco - Il Papa della gente」…aka「Call Me Francesco」2015 イタリア

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1936年にアルゼンチン、ブエノスアイレスでイタリア移民の子として生まれたホルヘ・ベルゴリオが2013年3月に第266代ローマ法王に就任し、フランチェスコと名乗るまでを描いたヒューマン・ドラマ。


ホルヘ・ベルゴリオ(1961-2005)に「モーターサイクル・ダイアリーズ/2003」のロドリゴ・デ・ラ・セルナ。

ホルヘ・ベルゴリオ(2005-2013)に「グロリアの青春/2013」のセルヒオ・エルナンデス。

エステル・バッレストリーノに「モーターサイクル・ダイアリーズ」「今夜、列車は走る/2004」のメルセデス・モラーン。

オリベイラ判事にムリエル・サンタ・アナ。

監督、脚本は「我らの生活/2010」のダニエーレ・ルケッティ。


20133月のローマ。コンクラーベのためヴァティカンを訪れたホルヘ・ベルゴリオ枢機卿は運命の日を前に波乱に飛んだ自らの半生を振り返る。


1958年イエズス会に入信したベルゴリオが宣教師として日本へ行くことを熱望するエピソードが語られる。しかし日本へ行くことは叶わなかった。

70年代にアルゼンチン管区長を務め、80年代の終わりにブエノスアイレス大司教、そして2001年に枢機卿に選ばれている。

ベルゴリオがアルゼンチン管区長を務めていた時期はアルゼンチンの軍事独裁政権真っただ中。軍の圧力から教会と神学校を守るため奔走し、又仲間が虐殺された悲惨な過去も体験している。

エステル・バッレストリーノを始めとした反体制派の捕虜が飛行機から突き落とされる光景は衝撃的だった。


常に弱い立場の民衆に手を差し伸べ、勇気ある行動を取るベルゴリオは法王になるべき器を持っていた人物なんだと改めて思った。

ドイツに留学していた時に教会で会った女性に教えられた”結び目を解くマリア”の教えに助けられたエピソードが素敵。

ベルゴリオ役のロドリゴ・デ・ラ・セルナが熱演!


ローマ法王の住むサン・ピエトロ寺院へは観光で二度訪れたことがある。ドラマの中でベルゴリオ枢機卿が屋上に洗濯物を干すシーンがある。サン・ピエトロ広場からは見えないところに上手く干していると想像すると微笑ましくなる。


新宿シネマカリテにて


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# by margot2005 | 2017-06-22 23:18 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「世界にひとつの金メダル」

Jappeloup2013 フランス/カナダ

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1980年代始めのフランス、ドルドーニュ地方。少年の頃から父セルジュの指導のもと、馬術の障害飛越競技に打ち込んできたピエールは大学卒業後馬術から離れ弁護士になる。仕事にも恵まれ充実した日々だったが、何か物足りなさを感じていた。やがてピエールは再び障害飛越競技を始める決心をする…


出演(ピエール・デュラン)、脚本に「ターニング・タイド 希望の海/2013」「疑惑のチャンピオン/2015」のギョーム・カネ

ナディアに「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「隠された日記 母たち、娘たち/2009」マリナ・ハンズ。

セルジュ・デュランに「マルセイユの決着/2007」「殺意は薔薇の香り/2013」のダニエル・オートゥイユ。

アルレット・デュランに「コーラス/2004」「ルパン/2004」「サン・ジャックへの道/2005」「引き裂かれた女/2007」「刑事ベラミー/2009」マリー・ビュネル。

ラファエルにルー・ドゥ・ラージュ。

コーチのマルセルに「三銃士 妖婦ミレディの陰謀/2005」「星の旅人たち/2010」「そして友よ、静かに死ね/2011」「ベル&セバスチャン/2013」チェッキー・カリョ。

アメリカ人の馬主ジョンに「プライドと偏見/2005」「鑑定士と顔のない依頼人/2013」ドナルド・サザーランド。

監督は「ココ・シャネル/2008」「ベル&セバスチャン 新たな旅立ち/2015」のクリスチャン・デュゲイ。


弁護士のキャリアを捨て馬術を選んだピエールは若くて気性が激しい馬ジャップルーを手に入れ、オリンピック目指して過酷なトレーニングを始める。

ピエールはライダー(選手)として優秀ではないが、彼の馬ジャップルーは素晴らしい才能を持っていた。

ヨーロッパ選手権で活躍したピエールは1984年のロサンゼルスオリンピックに出場するが敗北。その後ジャップルーを乗りこなすことに成功したピエールは1988年ソウル・オリンピックで念願の金メダルを獲得する。


一度は気性が激しいジャップルーに乗ることを諦め、アメリカ人の馬主ジョンに馬を売ることまで考えたピエール。しかし馬術を理解している父と妻ナディア、ジャップルーのトレーナー、ラファエルの大きな支えに励まされオリンピックで金メダルを取ることができた。

ワイン作りをやめ農地で馬術学校を開いていたセルジュ。一方でナディアも馬術が大好きな女性。このような環境があったからこそピエールは偉業を成し遂げることができたのだなと思った。


原タイトルの“Jappeloupジャップルーは馬の名前。馬は小さな体ながら1991年迄活躍したそう。

ギョーム・カネは1973年生まれなので撮影時はぎりぎり30代。20代始めの役はちょっと無理があるが、この方童顔なのか若いキャラに意外にも違和感はない。

フランスの田園地帯がとても美しいと思いながら見ていたがロケーションはスペイン。ドルドーニュ地方はワインで有名なボルドーの東隣にあり、ピエール・デュランの弁護士時代の職場はボルドー。

とにもかくにも乗馬のシーンはギョーム・カネ自身が演じたというからスゴい!そして実話なのでラストに感動する。

邦題が悲しいくらい陳腐。


シネマート新宿にて


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# by margot2005 | 2017-06-21 20:14 | フランス | Trackback | Comments(0)

「キング・アーサー」

King Arthur: Legend of the Sword2017USA

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中世のイングランド。アーサーは王ユーサー・ペンドラゴンの一人息子でありその後継者だったが、叔父ヴォーティガンに父を殺されてしまう。しかしからくも生き延びスラムで育ったアーサーは逞しい青年に成長する…


アーサーに「パシフィック・リム/2015「クリムゾン・ピーク/2015」のチャーリー・ハナム。

ベディヴィアに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」「テンペスト/2010」「ターザン:REBORN/2016」ジャイモン・フンスー。

メイジに「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉/2011」のアストリッド・ベルジュ=フリスベ。

ビルに「シャドー・ダンサー/2011」「ブリッツ/2011」「ある神父の希望と絶望の7日間/2014」のエイダン・ギレン。

ヴォーティガンに「ベストセラー 編集者パーキンズに捧ぐ/2015」ジュード・ロウ。

ユーサーに「ミュンヘン/2005」「ラッキー・ユー/2007」「ブーリン家の姉妹/2008」エリック・バナ。

監督、脚本、製作は「ロックンローラ/2008」「コードネームU.N.C.L.E./2015」ガイ・リッチー。


アーサー王伝説を現代的かつスタイリッシュに描いたアクション・ファンタジー・ドラマ。

ガイ・リッチーお得意のスローモーションあり、瞬間ストップありの後、怒濤の早回しが続き見ているものを飽きさせない。そして何といってもCGがスゴい!オープニングでの巨大なゾウと建物のシーンはとてつもない迫力!だった。


聖剣エクスカリバーを引き抜いたことにより自らの出自を知ったアーサーは父ユーサー王の敵討ちを誓う。激しい闘いの後アーサーが王となりあの円卓が登場してエンディングを迎える。

ロケされた北ウェールズの景色が神秘的で美しい。


アーサーを演じるチャーリー・ハナムはもちろん、恐怖政治を貫く暴君が似合うジュード・ロウと、王が限りなく似合うエリック・バナがナイス・キャスティング。アーサーと共に戦うベディヴィア役のジャイモン・フンスーと、ビルを演じるエイダン・ギレンも良かったな。


アーサー王”をテーマにした映画は色々とあるが、本作はスラムで育ったアーサー王になるまでを描いたドラマで、映像もBackMusicも迫力たっぷりでまるでゲームの世界だった。


丸の内ピカデリーにて


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# by margot2005 | 2017-06-19 23:22 | USA | Trackback | Comments(2)