「美しきイタリア、私の家」

a0051234_23445351.jpg「My House in Umbria」 2003 UK/イタリア
マギー・スミス「ムッソリーニとお茶を/1998」、「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」主演のTVドラマ。共演はオスカー俳優「アダプテーション/2003」のクリス・クーパー。
監督はリチャード・ロングレイン。
マギー・スミスは凛とした役が似合う女優だが、これではちょっとアル中気味の恋愛小説家を演じていて素敵に似合う。スミスは70才過ぎの現在だが、まだまだ魅力あるbasanである。
スミス演じる恋愛小説家エミリー・デラハンティの執事のような存在クインティ役にティモシー・スパール「宮廷料理人ヴァテール/2000」。
原題の“ウンブリア”はイタリアの中西部に位置する田園地帯で、トスカーナ州が近く、世界遺産で有名なシエナの街も映画に登場する。とにかく田園風景が素晴らしい!!
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ある日、ミラノに買い物に行くため、列車に乗ったエミリー(スミス)。彼女は偶然にも爆弾事故に遭遇する。同じコンパートメントに居合わせた人々で、からくも生き延びたのはイギリス人のジェネラル(ロニー・ベーカー)、若いドイツ人ワグナー(ベンノ・フユルマン)、アメリカ人少女エイミー(エミー・クラーク)、そしてエミリー自身の4人であった。
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病院から退院した3人と共に我が家に戻ったエミリーはご機嫌であった。彼女は人の世話をするのが大好きだったのである。エミリーの過去は悲惨で、実の親に捨てられた後、養ってくれる人はいたが、10代で家を出て以来自由奔放のジプシー生活が続いた。
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クインティ(スパール)は、エミリーと共に3人の珍客を歓待する。エイミーは事故の後心を閉ざし言葉を失っていた。やがてエイミーの叔父と名乗るトム(クーパー)がアメリカからやって来る。
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イタリア、ウンブリア州はシエナに近いようで、少女エイミーが見たかったシエナの街をみんなで観光するシーンもある。世話になっているミセス・デラハンティのために、彼女の故郷である英国風のガーデンを、ジェネラルとワグナーが作るシーンもあり、美しい庭も堪能できる。
主演のマギー・スミスはちょっとお茶目で、おしゃべりで、アル中気味のレディを好演している。クリス・クーパーの存在がまた素晴らしい。この方は、ただそこにいるだけで存在感のある俳優だが、これでも正にそのものズバリである。インスペクター役のジャンカルロ・ジャンニーニ(雲の中で散歩/1995)がこれ又素敵なojisamaで大好きである。
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# by margot2005 | 2006-02-20 22:05 | UK | Trackback(1) | Comments(6)

「クラッシュ」

a0051234_21381892.jpg「Crash」2004 USA/ドイツ
時はクリスマス・シーズン、人種のるつぼアメリカ、LAを舞台に二日間の出来事を描いた群像ドラマ。隠れ??ブレンダン、ファンなので、この映画は楽しみにしていた。まあブレンダンは主演じゃないし、出番も少しというのは解っていたが...。とりあえずオープニング出演者の一番始めはやはりサンドラ・ブロックであった。この作品の中で一番メジャーな人はサンドラである。サンドラ、ブレンダン以下出演者はドン・チードル、マット・ディロン、サンディ・ニュートン、ジェニファー・エスポジト、ライアン・フィリップ、テレンス・ハワードetc.監督、脚本は「ミリオン・ダラー・ベイビー/2004」の脚本家ポール・ホッジス。
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LAPDの刑事グラハム(チードル)はアフリカン・アメリカンで、ヒスパニック系の恋人リア(エスポジト)が仕事上のパートナーでもある。ある夜二人は交通事故に巻き込まれる。その事故の被害者は...ここで “Yesterday”の文字...ストーリーは“昨日”へと戻る。
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始まりはペルシャ人の雑貨店店主ファハド(ショーン・トーブ)が娘のドリ(バハー・スーメク)と銃砲店でガンを買うシーンから始まる。若いアフリカン・アメリカンの二人組アンソニー(リュダクリス)とピーター(ラレンツ・テイト)は、夜、ウエスト・エンドの街で検事リック(フレーザー)の妻ジーン(ブロック)に銃を突きつけ、彼のリンカーン・ナヴィゲーターを奪って逃げる。この後物語が進むにつれて上に書いた出演者が登場してくる。書いてるとキリがないのでカットさせていただく。
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この作品も日本人にとって“対岸の火事”である人種問題。「ホテル・ルワンダ」は観てないが...最近多いような気が...これ系...なぜに??
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だがしかしとても見応えのある素晴らしいドラマであった。かなり期待して観に行って、素晴らしかった場合、とても満足感に浸れ幸せである。これが正にそのものであった。
偏見を抱きながらも、刑事としての使命を果たすオフィサー・ライアン(ディロン)。そして、いきなり銃を突きつけられ、車を奪われたリックとジーン夫婦、白人でないというだけで侮辱を受けたTVプロデューサーのキャメロン(ハワード)と妻クリスティン(ニュートン) ...互いの夫婦がラストでは“I love you!”で閉めてしまうあたりこれぞ!アメリカ映画である。
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隠れ?ブレンダン・ファンとして...こんなブレンダン珍しい...サンドラもこれ又珍しい...サンドラ・ブロック映画って、彼女のオーラというのか知名度のみで、面白くない駄作ばっかりなのだが、このサンドラはちょっと違っていた。ドン・チードル、マット・ディロン、サンディ・ニュートンetc.出演者すべてが素晴らしい!テーマがテーマなので仕方ないとは思うが、単館系公開というのは寂しすぎる。
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# by margot2005 | 2006-02-14 22:37 | MINI THEATER | Trackback(84) | Comments(28)

「ラヴェンダーの咲く庭で」

a0051234_19504449.jpg「Ladies in Lavender」 2004 UK
英国の名女優二人、マギー・スミス「ゴスフォード・パーク/2001」とジュディ・デンチ「シッピング・ニュース/2001」、「プライドと偏見/2005」が姉妹を演じた素敵なハートフル・ドラマ。
監督、脚本は「スイミング・プール/2003」で出版社社長ジョンを演じたチャールズ・ダンス。
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時代は1936年...初老の姉妹ジャネット(スミス)とアーシュラ(デンチ)は、英国の最西端コーンウオール地方で静かに暮らしていた。嵐の去ったある日、浜辺に打ち上げられた若い男を見つける。けがをしていた彼を二人は家に連れ帰り看護する。彼は英語を話さない異国人であった。後に彼はポーランド人のヴァイオリニスト、アンドレア(ダニエル・ブリュール)であることが解る。姉妹で手厚く看護していたが、妹のアーシュラは、この若い異国人に異性としての感情を抱き始めていた。けがが癒えて元気になったアンドレアは姉妹に得意のヴァイオリンを聞かせるようになる。
難を言えば姉妹役の二人が似ていない...これにはちょっと困った。しかし名女優二人の存在は素晴らしい。しっとりとした素晴らしいドラマだ。タイトルにもなっているラヴェンダーが咲いた庭を初めコーンウオールの景色が美しい!
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貫禄のジュディ・デンチが、この作品では、時代的に男性と縁が薄かった未婚の純な女性を演じている。少々似合わないが、頑張っている。けなげな役のデンチって初めてかも??マギー・スミスは相変わらず、リンとした雰囲気のレィディ役がぴったり!
いつも怪しい魅力のナターシャ・マケルホーン 「デビル/1997、キリング・ミー・ソフトリー/2001」がアンドレアの才能を見抜くドイツ人、オルガ役で出演している。アンドレア役のスペイン人(ドイツ人だと思っていたが...)であるダニエル・ブリュールの作品は未見であるが、これから公開予定の「戦場のアリア/2005」にも出演している。2005年6月に公開され、現在DVDになっている。
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# by margot2005 | 2006-02-11 20:39 | UK | Trackback(13) | Comments(16)

ダルデンヌ兄弟...「ロゼッタ」「息子のまなざし」

ベルギー人監督リュック&ジャン・ピエール・ダルデンヌ兄弟の2作品。シアターで「ある子供/2005」を観る前に、DVDで「ロゼッタ/1999」を観、そして「ある子供」を観た後wowowで放映されていた「息子のまなざし/2002」を観たのだが...この兄弟監督作品に共通するものは...貧困、家庭崩壊...いずれの作品も主人公は低所得者であり、それぞれの家庭に離婚歴がある。アメリカ人同様ヨーロッパ諸国の夫婦も離婚する人々が多い。

a0051234_22341923.jpg「ROSETTA」1999 フランス/ベルギー
1999年度カンヌ国際映画祭パルムドール賞/リュック&ジャン・ピエール・ダルデンヌ
主演女優賞/エミリー・ドゥケンヌ
主演は「灯台守の恋/2004」でブリジットを演じたエミリー・ドゥケンヌ 。
「灯台守の恋」の5年前の作品なので、1981年生まれのエミリーは、この作品の時は10代であった。映画の中のエミリーはとてつもなく幼く見える。「ある子供」でチンピラを演じていたファブリッツィオ・ロンギーヌがロゼッタと出会う若い男リケを演じている。「息子のまなざし」のオリヴィエ・グルメはリケが働くワッフル屋のボス役。

アルコール依存症の母親(アンヌ・イェルノー)とキャンプ場に設置されたトレーラー・ハウスに暮らすロゼッタ(ドゥケンヌ )は、ある日いきなり職場で解雇を言い渡される。不本意だがどうにもならない。職探しに翻弄するロゼッタだが仕事は簡単に見つからない。ロゼッタの日常を描いているだけの、とにかくとてつもなく単調なドラマだ。
アルコール依存症の母を疎ましく思いながらも、けなげに守ろうとする姿がめちゃくちゃ哀れである。そして知り合ったリケ(ロンギーヌ)にほのかな思いを寄せるのだが...。
ダルデンヌ作品は余りにも哀れで、悲しくて、観ていて少々辛くなる。
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ロゼッタが大事に、大事にしている一足のブーツが映画の中で非常に印象に残る。トレーラー・ハウスでの食事のシーン...ゆで卵をさも美味しそうに食べているロゼッタ...「ある子供」のキッチンのシーンでも、粉末かなんかのインスタントの顆粒を鍋に入れて、後はトマトを切って入れるだけの質素な食事...寂しいメニューだなと思った。
フランス映画お得意のあっと言う間のラスト・シーン...どう理解しようかと考えるのだが...後でジーンとくる。それは「ある子供」「息子のまなざし」にも共通しているダルデンヌの技であろうか...。上写真は素顔のエミリー。


a0051234_22353148.jpg「LE FILS」...aka「THE SON 」2002 ベルギー/フランス
2002年度カンヌ国際映画祭主演男優賞/オリヴィエ・グルメ
脚本もダルデンヌ兄弟。主演はオリヴィエ・グルメ 。グルメはヴァンサン・ペレスが監督した「天使の肌/2002」やロマン・デュリスの「パリの確率/1999」に出演しているのだが...悲しい...記憶に...なしである。この作品の詳しいストーリーはとても書けない...ネタバレしたくないし...余りにも重いしで...。

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職業訓練所の教師オリヴィエ(グルメ)には暗い過去がある。
ある日フランシス(モルガン・マリンヌ)という少年が訓練を希望しにやって来る。オリヴィエの受け持つ木工クラスは、すでに人員オーヴァーで受け入れる事が出来ない。いったん断るオリヴィエなのだが...撤回してフランシスを自らの木工クラスに招き入れる。
ある夜仕事から戻ったオリヴィエの家に訪ねて来た別れた妻マガリ(イザベラ・スパール)。彼女は“子供が生まれるの!”と言う。“あなたには誰か良い人いないの?”とマガリに聞かれ“ノン!”と答えるオリヴィエ。
この後は観てのお楽しみとしたい。とんでもないストーリー展開に...あっと驚いてしまった。この作品のラストも...たまらない...。
この作品は途中で(最初の方...)何度も挫折し、観るのを諦めかけた映画である。というのも始まりが余りにも辛気くさくって(単調)...邦題の「息子のまなざし」というタイトルはどうなるのか?と考えたりして...しかし「ある子供」を観た後にもう一度トライしたのだが、一気に観る事が出来た。原題は“息子”。
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# by margot2005 | 2006-02-05 21:27 | フランス | Trackback(8) | Comments(2)

「ミュンヘン」

a0051234_0154414.jpg「Munich」2005USA スティーヴン・スピルバーグ「シンドラーのリスト/1993」が監督、主演は「トロイ/2004」のエリック・バナ。
原作はノンフィクション小説“標的(ターゲット)は11人/モサド暗殺チームの記録”。
この事件は世界中で放映され、当時TV で見た記憶がある。
バナ演じるアヴナーとチームを組む男たちに「Jの悲劇/2004」のダニエル・クレイグ、フランス人俳優のマチュー・カソビッツ「アメリ/2001」、オスカー俳優「シャイン/1996」のジェフリー・ラッシュetc.
アヴナーの身重の妻ダフナはイスラエル人女優アイェレット・ゾラーが演じている。
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1972年ドイツで開催されたミュンヘン・オリンピック。開催中の選手村にパレスチナ・ゲリラ“ブラック・セプテンバー”が侵入し、イスラエル選手団11人を襲撃した。激怒したイスラエル機密情報機関“モハド”は報復計画をたてる。この計画のリーダーにアヴナー(バナ)が選ばれる。彼には身重の妻ダフナ(ゾラー)がいたが、単身ヨーロッパへと渡る。そして揃ったメンバーは...それぞれに国籍も、年齢も違う男たち...スティーヴ(クレイグ)、カール(キアラン・ハインズ)、ロバート(カソビッツ)、ハンス(ハンス・シジュラー)の4人とイスラエル人のアヴナー。彼らはメンバー唯一の連絡係エフライム(ラッシュ)との接触は許されたが、これは家族にも知らせてはならない重大な秘密任務であった。
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主演のエリック・バナは役にぴったりである。祖国イスラエルに愛する身重の妻を残し、自分の居場所も、仕事も知らせず、国家から命ぜられた任務に立ち向かう姿は素晴らしくもあり、哀れでもある。とにかくバナの表情が素晴らしい!バナはオーストラリア人だが、両親はクロアチアとドイツからの移民であると言う事を知った。クレイグ演じるスティーヴはちょっと軽い感じの役柄で、これも又適役。ジェフリー・ラッシュも謎っぽいエフライムを好演している。上映時間は2:44もある...リヴェンジ・ストーリーなので次はどういう行動を起こすというのは解っているのだが、飽きることなく物語は展開して行って見応えがあった。
日本人にとって人種問題というのは、日常的にはほとんど関係しない事柄であるので、ストーリー的にはピンと来ないかも解らないが...こういう映画を観るといつも...平和な日本に生まれて幸せだなと感じる。
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マルタ、ブタペスト、パリで撮影された景色が美しい!アイェレット・ゾラーはイスラエル本国で最も賞賛を浴びた女優の一人ということである。
ワン・カットでイヴァン・アタル「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」とヴァレリア・ブルーニ・テデスキ「ぼくを葬る/ 2005」が出演している。
ヴァレリアは一言の台詞のみだが、スピルバーグ作品は魅力があるのだろうか?
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# by margot2005 | 2006-02-05 01:35 | USA | Trackback(78) | Comments(27)

「僕のニューヨーク・ライフ」

a0051234_23494546.jpg「Anything Else」2003 USA/フランス/ドイツ/UK
第60回(2003)ベネチア国際映画祭オープニング作品
監督、脚本ウディ・アレン「アニー・ホール/1977,結婚記念日/1990」。
主演はジェイソン・ビッグスとクリスティナ・リッチ「モンスター/2003」。
ビッグスの出演映画は今回初めて観た。
映画にはアレンも出演している。
他にプロデューサーでもあるダニー・デヴィート「LAコンフィデンシャル、レイン・メーカー/1997」と、大好きなストッカード・チャニング「ル・ディヴォース・パリに恋して/2003」「理想の恋人.com/2005」が出演している。
アレン・ムーヴィーをシアターで観るのはホントに久方ぶりで...
アレンの作品は台詞が炸裂するのでかなり疲れるのだがキライではない。
アレン作品には、ブラック・ユーモア、偏見(ユダヤ人)、そしてSEXが多々描かれているが今回はこれらが頻繁に登場する。
舞台は邦題の通りニューヨーク。
原題の「Anything Else」という台詞は冒頭のシーンでアレンが語ってくれる。
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ジェリー(ビッグス)はマンハッタンに住む21才の新進コメディ・ライター。彼にはクライアントがジェリーのみと言う、人の良いマネージャー、ハーヴィー(デヴィート)がいる。ある日ジェリーは、学校教師をしながら、やはりライターであるドーベル(アレン)という男と知り合う。ジェリーは互いに一目惚れした売れない女優である恋人アマンダ(リッチ)の存在をドーベルに話すようになる。アマンダはわがままで気まぐれで、行動まで謎であり、最近はSEXにすら応じてくれない。おまけにアマンダの母ポーラ(チャニング)が二人のアパートメントに転がり込んで来た。娘同様ママも相当の代物である。
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クリスティナ演じるアマンダとママ役ストッカードに振り回されるジェリー役のビッグスがあまりにぴったりで笑える。そういえば何のことはない、ドーベルにも振り回されていたジェリーである。しかしアメリカ人は非常に分析が好きである。これにも分析医に語る場面が出て来る。ドーベルは変なサイコoyajiなのだが...あの飄々とした風貌のアレンが演じるとなぜか憎めない。
かなりold なmusicがバックに流れるのがお洒落。
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# by margot2005 | 2006-01-31 00:47 | MINI THEATER | Trackback(25) | Comments(10)

「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」

a0051234_3354930.jpg「Proof」2005 USA
「恋におちたシェイクスピア/1998」のヒロイン、グイネス・パルトロウ 「抱擁/2002」「シルヴィア/2003」と、監督のジョン・マッデンが再びコンビを組んだ、天才数学者の父と娘キャサリンを軸に描くヒューマン・ドラマ。
父ロバートにアンソニー・ホプキンス「日の名残り/1993,白いカラス/2003」。
父の教え子ハルにジェイク・ギレンホール「ドニー・ダーコ/2001、ムーン・ライト・マイル/2002」。
キャサリーンの姉クレアにポーラ・デイヴィス「アバウト・シュミット/2002」。
原作はデヴィッド・オーバーンのピュリッツァー賞受賞の舞台劇ということである。
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グイネス・パルトロウはあまり好きではない女優だが、彼女の出演する映画には素敵な映画がいくつかある...「スライディング・ドアー/抱擁/シルヴィア」そしてこの作品。
天才数学者ロバート(ホプキンス)が残した一冊のノート...これを巡って...ロバートと娘キャサリン(パルトロウ)との回想シーンを挟みながら物語は進んで行く。
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5年前...精神を病んでいる父親ロバート(ホプキンス)を看病するキャサリン(パルトロウ)はシカゴに住んでいる。姉のクレア(デイヴィス)はニューヨークに住み助けにならない。そしてとうとう父親が亡くなる。葬儀に現れたハル(ギレンホール)は父ロバートの教え子だった。ハルに“前から好きだった!”と打ち明けられ、戸惑いながらもキャサリンはハルと一夜を過ごすのであった。次の日、キャサリンは肌身離さず持っていた、父親のデスクのキーをハルにそっと渡す。やがて、デスクから一冊のノートを見つけて来たハルは興奮しきっていた。そこには誰も成し得なかったある定理の証明が書かれていた。
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テーマがテーマなので途中で退屈してしまうかと思っていたが、以外に専門的(数学)な描写は少なく、父と娘キャサリン、キャサリンとハル、そしてキャサリンと姉クレア、それぞれの人間関係が描き出されていて興味深い。グイネスとホプキンスの親子役が結構似合っている。ジェイク・ギレンホールは役的にちょっと若過ぎるのではないかな?と感じたが...。グイネスの、殆どノーメイクにくたびれたジーンズ、おまけで汚いバスケット・シューズといった姿は珍しい気がする...しかしこれが又似合ってる。
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# by margot2005 | 2006-01-29 02:28 | MINI THEATER | Trackback(31) | Comments(12)

「ある子供」

a0051234_23332838.jpg「L' Enfant」...aka 「The Child」2005 ベルギー/フランス
2005年度カンヌ映画祭パルムドール賞受賞作品(リュック・ダルデンヌ、ジャン・ピエール・ダルデンヌ)
監督はリュック・ダルデンヌ、ジャン・ピエール・ダルデンヌ「息子のまなざし/ロゼッタ」で、脚本はレオン・ミショー、アルフォンソ・パドロと監督の共同脚本。
主演はジェレミー・レニエとデボラ・フランソワ。

映画を観る前に、この映画の監督である二人の作品「ロゼッタ/1999」を観た。やはり同じ監督が作ったのだなと、かな〜り感じるものがある。「息子のまなざし/2002」はDVDで観たのだが、途中で挫折しているので、今一度観なければならない事になってしまった。
ヨーロッパは日本に比べ貧富の差が激しい諸国だと思う。前にフランスに行った時、パリ、リヨン駅でジプシーの女性に小銭をねだられ驚いた経験がある...背後には子供の父親らしき男もいた...
日本、東京では考えられない事なので...
この映画でも子供を乳母車に乗せた主人公が、街頭で小銭をねだるシーンが登場する。
大人になれないまま父親と母親になってしまった若者を描いた、せつないドラマである。
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18才のソニア(フランソワ)は子供を産んで恋人のブリュノ(レニエ)の元へ戻った。ブリュノは子供を見て喜ぶどころか戸惑いの表情を見せる。定職のないブリュノはその日暮らしで、物を盗んだり、物乞いしたりして生きていた。ソニアは子供のためでもあり、ブリュノに定職に就いてもらおうと職業斡旋所の長蛇の列に並ぶが、待つ事が出来ないブリュノは子供を乳母車に乗せて公園へと向かう。ここでブリュノはとんでもない事をしでかすのである。以前盗品の売買で知り合った女性が“子供を欲しがってる人がいるのよ!”という言葉を思い出し、とっさに生まれたばかりの自分の子供ジミーを売ってしまうのである。
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とにかく重い、重い、重い作品である。子供の親になること、それは、生んだ母親は若くても実感があると思えるが、父親である男は以外に実感なんて無いのではないだろうか?映画の中でもブリュノが“僕の子供ではない!”という発言をしている。しかし、子供を産んだソニアは我が子ジミー必死で守ろうとする。このソニアの姿が哀れである。ブリュノも本当のワルにはなれない、とりあえず生活のためワルをしている...というのが又哀れである。ラスト・シーンは素晴らしい!
主演のレニエは1981年生まれの割に老けてるのか(ヨーロッパ人だから仕方ない)?ちょっと猿顔で...セイン・カミュに似てるのだけど...。
「ロゼッタ」でリケを演じたファブリツィオ・ロンジョーネがチンピラ役で出演している。映画のエンド・クレジットが音なし(普通back musicありなんだけど...)というのも、この監督の狙いなのか??レニエの「イゴールの約束」DVDで観たはずなんだが...記憶になし...今一度観ないと...。
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# by margot2005 | 2006-01-27 01:45 | フランス | Trackback(42) | Comments(16)

UK旅行...コッツウオルズ part1

「プライドと偏見」「高慢と偏見」を観て、2004年7月に訪れたコッツウオルズを思い出した。「プライド〜」や「高慢〜」の舞台は英国の中部ダービシャー州。コッツウオルズはロンドンより西200kmの所にある、田園風景が素晴らしく美しい観光地。この地方の名前を冠した羊がいっぱい飼育されている。街中に建つ建物は蜂蜜色の壁で、蜂蜜の産地としても有名。ロンドン、ユーストン駅よりノーザンプトンへ列車で1時間位。そしてここよりレンタ・カーでコッツウオルズへと入った(正確にはリヴァプール、湖水地方を回った後、コッツウオルズを訪問しロンドンに戻ったのだが...)。
憧れのB&B(bed&breakfast)にも泊まれたし、で最高の旅であった。とにかく緑(木々、草地)が多い、そこいら中、緑、緑、緑...である。外に置いてある大型のゴミ箱まで緑色であった。
一番上の写真はコッツウオルズの真ん中にある、ボートン・オン・ザ・ウオーター、名前の通り小川が流れ木々が美しい!
下に行ってブロード・ウェイとストウ・オン・ザ・ウオルドの街並。
一番下の写真、ウインチコムにある、スードリー・キャッスルの看板...その上の写真がスードリー・キャッスルの庭園と建物である。BBC版のダーシーの館ペンバリーのノリの素敵なお城...いや、お城そのものより池も含めたガーデンが素晴らしい!!
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# by margot2005 | 2006-01-26 02:07 | TRIP | Trackback | Comments(10)

「コーラス」

a0051234_20592348.jpg「Les Choristes 」2004 フランス/スイス/ドイツ
2005年4月に公開された時に観たのだが、今回DVDになり又観てしまった。フランスで7人に一人が観たという感動の音楽ドラマ。主演の舎監件音楽教師クレマン・マチューにジェラール・ジュニョ。この映画には無くてはならない存在の、校長ラシャンにフランソワ・ベルレアン「トランスポーター/2002」。そしてサン・マルク合唱団のソリスト、ジャン・バティスト・モニエが問題児モランジュ役。監督と共同脚本はクリストフ・バラティエ。
映画のプロデューサーでもある往年の王子様役俳優ジャック・ペラン「ロバと王女/1970/2004」がモランジュの大人役を演じている。
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世界的指揮者のピエール・モランジュ(ペラン)はアメリカで公演中、母が亡くなった知らせを聞く。葬儀に参列するため帰郷したモランジュの元を訪れたのは、子供時代同じ寄宿舎学校で生活を共にしたペピーノ(ディディエ・フラマン)であった。ペピーノは一冊の日記をモランジュに手渡す。それは彼らの音楽教師であったクレモン・マチューが書いた、彼の遺品であった。そして時代は1949年に戻る...。マチュー(ジェラール・ジュニョ)は、戦争で親を亡くした子や、問題児を収容する”池の底”と呼ばれる寄宿舎に赴任して来る。血も涙もない冷酷な校長ラシャン(ベルレアン)は、問題を起こした子供に体罰を与える事しか脳がなかった。そこでマチューは自身がなし得なかった音楽で、子供たちの心を開かせようと必死の努力をする。やがて問題児のモランジュ(モニエ)が素晴らしい歌声の持ち主であると確信し、マチューは歌で彼の心を開かせようとする。
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監督は「リュミエールの子供たち」を作っているが未見である。マチューを演じるジェラール・ジュニョが、施設にいる子供たちを泥沼から、なんとかはい出してやろうと努力する姿が実に美しい!モランジュ役のモニエは本当に天使のような(映画の中で“天使のような顔をしたワル”という台詞が出て来る)歌声で観客を魅了する。校長のラシャンもハマり役。子供時代のペピーノを演じるのはジャック・ペランの息子マクサンス・ペラン。マチューがモランジュの母ヴィオレット(マリー・ブネル)に仄かな思いを寄せるシーンもあり、大人も魅了する素晴らしいドラマに仕上がっている。マリー・ブネルは観た顔だと思ったら「ルパン/2004」に出演していた。
ジェラール・ジュニョが監督、脚本、主演の「バティニョールおじさん」は未見である。是非観てみたい!
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# by margot2005 | 2006-01-22 01:13 | フランス | Trackback(13) | Comments(6)