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「ジャコメッティ 最後の肖像」

Final Portrait2017 UK

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1964年のパリ。アメリカ人作家ジェイムズ・ロードは美術評論家でもある。ある日、友人のアルベルト・ジャコメッティから”肖像画(下写真)のモデルになってくれないか?”と頼まれる。やがてロードはジャコメッティの”1日で終わるから~”という言葉を信じてアトリエに…


しかしながらロードのモデルは1日で終わらなかった。帰国する予定だった彼はそれを延期して肖像画のモデルを務めたのだ。

アトリエにはジャコメッティの愛人カロリーヌが突然やって来て作品作りが中断したり、気がのらないと描くのをやめて散歩に出かけたりする。結局作品が完成するのに18日が費やされた。


ジャコメッティは肖像画が完成しかけると白い絵の具でキャンバスを塗りつぶしまた一から描き始めるのだ。同じことが何度も何度も繰り返されロードは困惑してしまう。

ある時、ロードはアトリエに出入りするジャコメッティの弟ディエゴに”いつまでたっても肖像画が完成しないで困っている”と相談。そして兄をよく知るディエゴのアドバイスに従った所、画家はキャンバスを塗りつぶさないで筆を置きとうとう肖像画が完成する。


アルベルト・ジャコメッティについては良く知らないが20世紀を代表する芸術家の一人で、ドラマの中でピカソと交友があったことなどさりげなく語られている。

主演のジェフリー・ラッシュが本人(下二番目写真)に似ている。

気まぐれな天才画家と、生真面目そうな作家が対照的で面白い。それぞれのキャスティングも素晴らしい。

舞台はパリながらロケのシーンは全て英国ロンドン。

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アルベルト・ジャコメッティに「キング・オブ・エジプト/2016」のジェフリー・ラッシュ。

ジェイムズ・ロードに「ノクターナル・アニマルズ/2016」のアーミー・ハマー。

ディエゴ・ジャコメッティに「1408号室/2007」トニー・シャルーブ。

アネットに「黄色い星の子供たち/2010」のシルヴィー・テステュー。

カロリーヌに「127時間/2010」のクレマンス・ポエジー。

監督、脚本は「美女と野獣/2017」のスタンリー・トゥッチ。


TOHOシネマズシャンテにて



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by margot2005 | 2018-01-21 22:46 | UK | Trackback | Comments(1)

「キングスマン ゴールデン・サークル」

Kingsman: The Golden Circle2017 UKUSA

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スパイ機関キングスマンの本部はロンドンの高級テーラーの地下にある。ある日、一流スパイとなったエグジーはかつてのキングスマン候補生チャーリーの襲撃を受けるが危機一髪で撃退。やがてチャーリーは女ボス、ポピー率いる世界的麻薬組織ゴールデン・サークルに、身を置いていることが判明する


前作のコリンはもちろん、ジェフ、ハル、ジュリアンとオスカー俳優が新たに参加して過激になったキングスマンの続編は007にスラップスティック・コメディを足した様子。もちろん前の方が断然面白かったけど、こちらもそれなりに面白い。

カンボジアの密林に建てられたポピーのゴールデン・サークルはカラフルでド派手。彼女のミンチ・マシーンから作られるハンバーガーはブラック・コメディの世界。


CGを駆使したオープニングから始まって、ラストまでCG満載。エルトンの飛び蹴りもCGならでは?でもエルトンが出演しているのだからもう少し彼の歌が聞きたかった。


前作でまさか?死んだはずない?と思っていたハリーが蘇ったのは良いのだけど、今度はマーリンが!!マーリン役のマーク・ストロングはコリン同様お気に入り英国人俳優。是非次回作でハリーのように蘇っていただきたい!そして英国人マークが歌うカントリーロードが中々イケてる。

前作でエグジーに救われたプリンセス・ティルダがガール・フレンドで登場しているのもナイス。そしてイタリア、アルプスの恐ろしく回転するゴンドラのシーンはスゴかった!


エグジーに「レジェンド 狂気の美学/2015」「イーグル・ジャンプ/2016のタロン・エガートン。

ハリーに「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」のコリン・ファース。

マーリンに「女神の見えざる手/2016」のマーク・ストロング。

プリンセス・ティルダにハンナ・アルストロム。

ポピーに「アリスのままで/2014」のジュリアン・ムーア。

ジンジャーに「悲しみが乾くまで/2008」「クラウド アトラス/2012のハル・ベリー。

シャンパンに「ヤギと男と男と壁と/2009」のジェフ・ブリッジス。

ウイスキーに「グレートウォール/2016」のペドロ・パスカル。

テキーラに「ヘイル、シーザー/2016」のチャニング・テイタム。

チャーリーにエドワード・ホルクロフト。

ロキシーに「スノーホワイト/氷の王国/2016」のソフィー・クックソン。

エルトン・ジョンは本人役。

監督、脚本、製作は「キングスマン/2014」のマシュー・ヴォーン。


TOHOシネマズ日劇にて



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by margot2005 | 2018-01-17 21:55 | UK | Trackback(1) | Comments(6)

「ルージュの手紙」

Sage femme…akaThe Midwife2017 フランス

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クレールは大学生の息子を持つシングルマザー。助産師の彼女は生真面目な性格で日々禁欲的な生活を送っている。そんなクレールの元に30年前に別れた義母ベアトリスから電話が入る…


生真面目な性格の女性と自由奔放に生きる女性。全く対照的な性格の二人が30年ぶりに再会する。ベアトリスはクレールの父親の元妻。血は繋がらないが二人は一時期、母と娘の関係にあった。しかしベアトリスはある日突然夫を捨てて家を出ていた。ベアトリスのせいで父親が亡くなったと信じているクレールは彼女を許すことができない。


ベアトリスがクレールに連絡をしてきたのは脳腫瘍に侵されてたから…。クレールは酒もタバコもやめようとしないベアトリスを非難するが一向に効き目がない。

二人のやりとりにユーモアがあって良いな。脳腫瘍に冒されているベアトリスより、生真面目な助産師のクレールの方が暗い雰囲気を漂わせていて笑える。


フランス映画祭2017のオープニング作品。しかしながらほぼ一ヶ月で上映終了(1/12迄)。このシアターは料金が安いためレディースデイはかなり混む。で、それはちょっと避けて他のウイークデイに見たけど、かなり混雑していた。

私的に最近公開されるフランス映画はなんとなくつまらないものばかりなので本作も全く期待していなかった。しかしドラマは想像以上に良くて観客が多いのに納得。なのになぜ上映打ち切るのか不思議?


以前、wowowでカトリーヌ・ドヌーヴ主演の「ミス・ブルターニュの恋/2013」を見た。恋する女性を演じていたが意外や違和感なし。「シェルブールの雨傘/1963」で有名になった彼女は「パリジェンヌ/1961」以来ほぼ60年フランス映画で活躍している。おまけに今だに美しい。このような女優って他にいる?

ドラマの中でカトリーヌ・フロ演じるクレールに”あなたは昔から老け顔だったから…”なんて言っていたのを思い出した。二人に年の差はあるけど、ドヌーヴは年齢(70代)の割には若く見えるので、あれって彼女の本音かも知れない。


クレールに「偉大なるマルグリット/2015」のカトリーヌ・フロ。

ベアトリスに「太陽のめざめ/2015」のカトリーヌ・ドヌーヴ。

ポールに「午後8時の訪問者/2016」のオリヴィエ・グルメ。

シモンに「あの頃エッフェル塔の下で/2015」のカンタン・ドルメール。

ロランドに「100歳の少年と12通の手紙</2009」/a>のミレーヌ・ドモンジョ。

セシールに「愛について、ある土曜日の面会室/2009」「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬/2013」のポーリーヌ・エチエンヌ。

監督、脚本は「セラフィーヌの庭/2008」「ヴィオレット-ある作家の肖像-/2013」のマルタン・プロヴォ。


シネスイッチ銀座にて(1/12迄)



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by margot2005 | 2018-01-13 20:46 | フランス | Trackback | Comments(2)

「ユダヤ人を救った動物園 アントニーナが愛した命」

The Zookeeper's Wife2017 チェコ/UKUSA

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1939年、ポーランド。ヤンとアントニーナ夫妻はワルシャワでヨーロッパ最大級の動物園を営んでいる。そんな中、ドイツがポーランドに侵攻し第二次世界対戦が勃発。そして次第に動物園の運営も危うくなってくるのだった…


ナチスの占領下となったポーランド。やがて夫妻が運営するワルシャワの動物園にはナチスがやってきて施設を占領してしまう。動物たちがいなくなった獣舎にユダヤ人たちを匿うアントニーナは、ヒトラー直属の動物学者ヘックの突然の訪問に怯える日々を送ることになる。


戦争のため銃殺された動物たち。動物をこよなく愛する夫妻の辛さは想像を絶する。ナチス占領下のポーランドで、動物園の園長夫妻が外交官の杉原千畝ばりに300人ものユダヤ人を助けた史実があったことを知って驚きつつも感動を覚えた。

ゲットーから連れだしたユダヤ人たちに、秘密裏にパスポートを与えナチスから彼らを救ったのだ。密告により二人の女性が銃殺されるが、他の人々は皆生き延びたとエンディングで紹介されていた。

そういえばドイツ人実業家オスカー・シンドラーもユダヤ人を多く救った人物で映画化されている。


アントニーナに”ユダヤ人を何人匿った?”と脅しをかけ動物の檻に閉じ込める。その後、ヘックの行動はアントニーナに好意を持っていたから?と思ったりもしたけど、とことん悪人にはなれなかったということ。でもアントニーナはヘックを軽蔑していたところが痛快だった

ヘックを演じるダニエル・ブリュールはInternationalなドイツ人俳優。彼は童顔ゆえあまり悪人に見えないで得しているかも?


ジェシカ・チャステインは前作「女神の見えざる手」でスーパー級に強い女性を演じていた。彼女を見た初めての映画はブラッド・ピットの「ツリー・オブ・ライフ/2011」で、本作を見てオブライエン夫人を思いだす。

昨年より物議を醸すハリウッド発端のセクハラ疑惑。インタビューに答えるジェシカの映像をニュースで見たが、素顔の彼女は穏やかな語り口で、本作のヒロインとかぶりとても素敵な女性に見てとれた。


アントニーナに「女神の見えざる手/2016」のジェシカ・チャスティン。

ヤンにヨハン・ヘルデンベルグ。

ヘックに「ヒトラーへの285枚の葉書/2016」のダニエル・ブリュール。

飼育員Jerzykに「ダブリン上等!/2003」「ゲーム・オブ・スローンズ シリーズ/20122016」のマイケル・マケルハットン。

監督は「クジラの島の少女/2002」「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語/2009」のニキ・カーロ。


TOHOシネマズみゆき座にて


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by margot2005 | 2018-01-12 22:37 | ヨーロッパ | Trackback(1) | Comments(4)

「否定と肯定」

DenialUKUSA

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1994年、アメリカ、ジョージア州アトランタ。ユダヤ人のデボラ・E・リップシュタットはエモリー大学で教鞭を執る歴史学教授で、ある時、ホロコースト否定論者デイヴィッド・アーヴィングを非難した著書を発表する講演が行われていた。しかしその最中、会場に突然現れたアーヴィングから名誉毀損で訴えると脅されてしまう…


訴えたデイヴィッド・アーヴィングは英国人。英国の司法制度では訴えられた側に立証責任があり、リップシュタットには「ホロコースト否定論」を崩す必要があった。やがて彼女を支持する人々からの寄付が集まり、法廷弁護士リチャード・ランプトンをリーダーとする大弁護団が組織される。


ホロコーストはユダヤ人のでっち上げでこのような真実はなかったと主張する人がいたなんて何という驚き!

結末はどうなる!まさか?なんて色々と想像したがやはりの結果だった。

リサーチのためランプトンとリップシュタットたちが訪れるポーランドのアウシュビッツや、ロンドンの裁判所での法廷劇に臨場感があり、とても見ごたえのあるドラマだった。


デボラ・E・リップシュタットを演じるレイチェル・ワイズはお気に入り英国人女優。このドラマではアメリカン役。レイチェル存在感あって良かった。そして、映画出演が実に多いトム・ウィルキンソンもナイス!ちょっと驚いたのはティモシー・スポールが痩せていたこと。この方かつてはかなり太っていたはず。ドラマでは意外にも嫌な役柄が似合っている。

英国人弁護士を演じるアンドリュー・スコットやジャック・ロウデンも適役。こんなに素敵なアンドリュー・スコットは初めて見た。「ダンケルク」のジャック・ロウデンのスーツ姿は凛々しくveryイケメン。


デボラ・E・リップシュタットに「光をくれた人/2016」のレイチェル・ワイズ。

リチャード・ランプトンに「マイ ビューティフル ガーデン/2016」のトム・ウィルキンソン。

デイヴィッド・アーヴィングに「ターナー、光に愛を求めて/2014」のティモシー・スポール。

アンソニー・ジュリアスに「SHERLOCK シャーロック 忌まわしき花嫁/2015」マイ ビューティフル ガーデン」のアンドリュー・スコット。

ジェームズ・リブソンに「ダンケルク/2017」のジャック・ロウデン。

ローラ・タイラーに「スロウ・ウェスト/2015」「光をくれた人」のカレン・ピストリアス。

サー・チャールズ・グレイに「ミス・シェパードをお手本に/2015」のアレックス・ジェニングス。

ベラ・ライヒに「つぐない/2007」のハリエット・ウォルター。

監督は「ボディガード/1992」「ボルケーノ/1997」のミック・ジャクソン。


TOHOシネマズシャンテにて



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by margot2005 | 2018-01-03 20:24 | UK | Trackback | Comments(5)

HAPPY NEW YEAR

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明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

そして例年のことですがいつも見にきてくださる皆さんに感謝したいと思います。


昨年は諸事情で夏以来シアターへ行く回数が大幅に減少し、鑑賞した映画は92作品(レビューを書いていないものが2本と、これから書こうと思っているものが2本)。

イタリア映画祭では6本鑑賞して、一般公開された映画の中からMY BESTを選んだ。


下から見た順番に…

「女神の見えざる手/2016」

「ドリーム/2016」

「甘き人生/2016」

「ザ・ダンサー/2016」

「オレはどこへ行く?/Viva!公務員/2016」

「マンチェスター・バイ・ザ・シー/2016」

「T2 トレインスポッティング/2017」

「わたしは、ダニエル・ブレイク/2016」

「ラビング 愛という名前のふたり/2016」

「エゴン・シーレ 死と乙女/2016」


レビューを書かなかった映画2本...

「ダーティ・グランパ/2016

ロバート・デ・ニーロ&ザック・エフロンがコンビを組んだおバカコメディ。

実はこの映画が2017年の初映画。昨年の1月は見る映画がなくてこんなのまで見てしまっていた。


MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間/2015

ドン・チードルが監督とマイルス・デイヴィスを演じ、ユアン・マクレガーが記者を演じた伝記映画。

マイルス・デイヴィスを良く知らないながら大好きなユアンの出演に鑑賞。中々インパクトのあるドラマだったけど、なぜかレビューを書かなかった一作。


上写真はイタリア旅行の時にカメラに収めたローマ、ナヴォーナ広場の噴水


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by margot2005 | 2018-01-01 21:09 | TRIP | Trackback | Comments(12)