<   2016年 12月 ( 11 )   > この月の画像一覧

「聖杯たちの騎士」

Knight of Cups2015 USA

a0051234_19581569.jpg

ハリウッドで脚本家として成功したリックは快楽を求め日々女性たちと戯れている。しかし崩壊寸前の家族を目の当たりにして自らの人生を見つめ直そうと考える…


リックに「マネー・ショート 華麗なる大逆転/2015」クリスチャン・ベール。

ナンシーに「ニュースの真相/2015」ケイト・ブランシェット。

エリザベスに「ブラック・スワン/2010」ナタリー・ポートマン。

ヘレンに「スラムドッグ$ミリオネア/2008」「ミラル/2010」「恋のロンドン狂騒曲/2010」「トリシュナ/2011」のフリーダ・ピント。

イザベルに「インモータルズ -神々の戦い-2011」のイザベル・ルーカス。

カレンに「殺し屋チャーリーと6人の悪党/2014「きみがくれた物語/2016」のテリーサ・パーマー。

デラに「ジェーン・エア/2011」「25年目の弦楽四重奏/2012」 「ジェーン・エア/2011」イモージェン・プーツ。

ジョセフに「コクーン/1985「スリーデイズ/2010」のブライアン・デネヒー。

バリーに「アメリカン・ビューティー/1999」「パーフェクト・メモリー/2015」のウェス・ベントリー。

トニオに「ボーダータウン/報道されない殺人者/2006」「私が、生きる肌/2011」「エージェント・マロリー/2011」アントニオ・バンデラス。

監督、脚本は「ニュー・ワールド/2005」「ツリー・オブ・ライフ/2011」「トゥ・ザ・ワンダー/2012」テレンス・マリック。


リックの家族は崩壊寸前。そして心にはいつも虚しさを抱えている。やがてリックにかつて巡り会った6人の美しい女性の記憶が蘇る。

ナンシーは元妻で一時期互いに愛し合っていたが既に別れていた。人妻のエリザベス、モデルのイザベルやヘレン、そしてダンサーのカレンと、風変わりなデラ。ハリウッドのセレブリティならではの派手な女性関係が続く。リックが運転するコンバーティブルの助手席に乗るそれぞれの女性たち...あのシーンで6人の美しい女性たちは過去の人と理解できる。


ストーリーは殆どないに等しく、当然台詞も少ない。圧倒的な映像美がドラマの主人公のよう。クリスチャン・ベールの相手に、二人のオスカー女優ケイト・ブランシェット&ナタリー・ポートマンを出演させるなんてなんとも贅沢なキャスティング!

やはりテレンス・マリックは水が好き。サンタモニカの海岸が何度も登場する。そしてテレンス・マリックの世界には宗教/キリスト教も欠かせない。

意図不明というのか?ワケの分からない映画が多いテレンス・マリックの世界。前作の「トゥ・ザ・ワンダー」の方が見やすかったかも知れない。本作は少々眠気に襲われて困った。


本作の上映前に来年3月公開予定のテレンス・マリックのドキュメンタリー「ボヤージュ・オブ・タイム/2016」の予告編があった。スクリーンから素晴らしい映像が映し出され、テレンス・マリック映画は映像のみが良いのかも知れない。


ヒューマントラストシネマ有楽町にて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-30 20:19 | MINI THEATER | Trackback(1) | Comments(2)

「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」

Eye in the Sky2015 UK/南アフリカ

a0051234_23450906.jpeg

キャサリン・パウエル大佐はフランク・ベンソン中将と協力し英米合同テロリスト捕獲作戦の指揮に当たっている。ある時、米国軍の最新鋭ドローン偵察機がケニアのナイロビでテロリストのアジトを突き止める。しかもアジトでは今正に自爆テロを決行するための準備が行われていた。パウエル大佐はテロリスト殺害のため、ドローンでのミサイル攻撃決行を決断する。やがて指示を受けた米国ネバダ州のドローン・パイロットが発射の準備に入ったその時、アジトの側でパンを売る少女の姿が目に入る...


キャサリン・パウエル大佐に「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男/2015」ヘレン・ミレン。

スティーヴ・ワッツに「エクソダス:神と王/2014」「パパが遺した物語/2015」アーロン・ポール。

フランク・ベンソン中将に「大統領の執事の涙/2013」「モネ・ゲーム/2012」「暮れ逢い/2013」「ヴェルサイユの宮廷庭師/2014」アラン・リックマン。

ジャマ・ファラに「キャプテン・フィリップス/2013」のバーカッド・アブディ。

ブライアン・ウッデールに「抱擁/2002」 「インベージョン/2007」「奇蹟がくれた数式/2015」「われらが背きし者/2016」ジェレミー・ノーサム。

キャリー・ガーションにフィービー・フォックス。

ジェームズ・ウィレット英外相に「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「ダウントン・アビー (シーズン2)/2011」のイアン・グレン。

監督は「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」のギャヴィン・フッド。


ケニアのナイロビ。両親の愛情を受け無邪気に遊ぶ少女の姿が映し出される。やがて少女は母親が焼いたパンを売りに行くが、屋台を置いた場所はテロリストのアジトのすぐ側だった。

楽しそうにフラフープで遊ぶ少女の姿でエンディングを迎える。あの少女は無事だったのだろうか?


ロンドンに隣接するノースウッド司令部で指揮を執る英国軍事情報部のキャサリン・パウエル大佐。

ロンドンの内閣府で大臣のブライアン・ウッデールや法務長官らとミーティング中の国防相フランク・ベンソン中将。

米国ネバダ州でドローン操作をするパイロットのスティーヴ・ワッツとキャリー・ガーション。

現場(ケニア、ナイロビ)で虫型小型ドローンbeetleを飛ばす工作員ジャマ・ファラ。

それぞれが違う場所にいながら、インターネットや電話を駆使して、全く違った場所にいる人々が一同に集まっているかの様に見えるシチュエイションがスゴくて感心する。


パウエル大佐はテロリスト殺害のため少女を犠牲にするか否かで、上(政治家のトップ)に判断を求めるが、責任を取りたくない政治家たちの議論がまとまらない。テロリストを逃しても、民間人を犠牲にしても批判されることを知っているパウエル大佐は苛立ちを募らせる。

ヘレン・ミレンがクールでかっこいいが、何はともあれ虫型小型ドローンbeetleのスゴさに驚き!あれは確かにカブトムシの格好をしていた。

beetleを操作する工作員ジャマ・ファラがゲームで遊んでいるように見えて、子供がやらせて!なんて言うシーンにはニヤリとなる。


シンガポールで海老を食べ腹を壊した英外相が不機嫌だったり、米国国務長官は北京で卓球に夢中…全編に臨場感が漂い手に汗握る展開から目が離せないが、責任回避する政治家たちの姿だけは滑稽に映る。

フィクションだけど、昨今多々起こる自爆テロ事件を思い出し、現実のことのように見えるのが恐ろしい。

映画は今年1月に亡くなったアラン・リックマンを偲び、コリン・ファースがプロデューサーで参加している。


TOHOシネマズ・シャンテにて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-29 00:23 | UK | Trackback(7) | Comments(2)

「ヒトラーの忘れもの」

Under sandet…akaLand of Mine2015 デンマーク/ドイツ

a0051234_22353980.jpg
a0051234_22352827.jpg

19455月、ナチス・ドイツによる5年間の占領から解放されたデンマークの美しい浜辺。ある日、ドイツ軍が海岸線に埋めた無数の地雷を除去するため、ドイツ兵捕虜の11名が集められる。そして彼らには地雷を扱った経験がほとんどなかった。作業を監督するデンマーク軍のラスムスン軍曹は集められたのがあどけない少年であることに驚くが、ナチス・ドイツへの憎悪をむき出しに暴言と暴力を繰り返すのだった...


ラスムスン軍曹に「真夜中のゆりかご/2014」ローランド・ムーラー。

エベ大尉に「ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮/2012」ミケル・ボー・フォルスゴー。

セバスチャン・シューマンにルイス・ホフマン。

ヘルムート・モアバッハにジョエル・バズマン。

ヴィルヘルム・ハーンにレオン・サイデル。

エルンスト・レスナーにエミール・ベルトン。

ヴェルナー・レスナーにオスカー・ベルトン。

監督、脚本はマーチン・サントフリート。


オープニング以降、地雷の除去作業だけが延々と続きスクリーンからも緊張感が漂う。少年たちは食事も与えられず日々作業を続けている。ある日、一人の少年が地雷の爆発で両手をもぎ取られキャンプの病院へ運ばれる。後日キャンプへ行ったラスムスンは彼が死んだ事実を知らされるが、残された少年たちが動揺しないよう、傷が癒えたので国へ帰したと伝える。そんな折、空腹に耐えられず農家から盗んできた食べ物にあたり腹を壊してしまう少年たち。見るに見かねたラスムスンはキャンプから自分の食べ物と一緒に少年たちに与える野菜やパンを調達してくる。それを知ったエベ大尉は“ドイツ兵は餓死してもかまわない!”と宣いラスムスンを攻め立てる。あまりにも残酷な答えに呆然となるラスムスン。


仲間たちが一人、また一人と命を落として行く様はとてもリアルで見ていてぞっとする。”作業が終われば国に帰れる。”というラスムスンの言葉にすがりつくかのように耐える少年たち。そして日々彼らの姿を目の当たりにするラスムスンに次第に情が芽生え始める。


デンマーク軍のエベ大尉が強烈に無情。慈悲も何も持ち合わせていない。ナチス、ドイツに怒るのは良くわかるが、少年たちに責任はないのだ。

邦題の「ヒトラーの忘れもの」はちょっと低俗過ぎてドラマに不適当かと思った。

ドイツとデンマークは国が隣り合っている。ラスト、ここから500メートルのところに国境があると説明したラスムスン軍曹は少年たちを解放する。あのシーンには救われたが、史実では多くのドイツ兵が亡くなったと記され胸を打たれる。


シネスイッチ銀座にて


[PR]
by margot2005 | 2016-12-26 00:04 | ヨーロッパ | Trackback(9) | Comments(4)

「ミス・シェパードをお手本に」

The Lady in the Van2015 UK

a0051234_23112145.jpg

ロンドンのカムデン、グロスター・クレセント通り23番地にはヴィクトリア時代の邸宅が立ち並び、リベラルな文化人が多く暮らす街。劇作家のアラン・ベネットもここに居を構えている。ある時、ミス・シェパードと名のるホームレスの老婦人が路上に停めた壊れかけたバンで暮らしているのを発見する


ミス・シェパードに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」 「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」「パリ3区の遺産相続人/2014」 「マリーゴールド・ホテル 幸せへの第二章/2015」マギー・スミス。

アラン・ベネットに「クィーン/2006」アレックス・ジェニングス。

ヴォーン・ウィリアムズ夫人に「マイ・ベスト・フレンド/2015」フランシス・デ・ラ・トゥーア。

ルーファスに「麦の穂をゆらす風/2006」「クイーン」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」「天使の分け前/2012」「ロイヤル・ナイト 英国王女の秘密の外出/2015」ロジャー・アラム。

アンダーウッドに「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」ジム・ブロードベント。

監督、製作は「英国万歳!/1994」「私の愛情の対象/1998」「センターステージ/2000」のニコラス・ハイトナー。


ミス・シェパードは壊れかけたバンで気ままに暮らし、近所の人に親切にされても感謝もせずに彼らを追い払う頑固ばあさん。しかし退去命令が下され途方に暮れるミス・シェパード。そんな彼女にベネットは一時的に自宅の敷地を提供する。やがて落ち着いたミス・シェパードは相変わらず自由奔放な生活を送り、結局15年もの間ベネットの敷地に居座り続けるのだった。


ホームレスに敷地を占領されたら普通追い出すことを考えるだろうけど、アラン・ベネットはそんなことはしない。やけに音楽に詳しかったり、フランス語を理解するミス・シェパードに興味をかきたてられるのだ。そう作家としての。案の定ミス・シェパードは波乱に満ちた人生を送っていた様子。


マギー・スミスはホームレスの頑固ばあさんが似合う。

そして英国人俳優のドミニク・クーパーやジェームズ・コーデンが俳優や、商人役でワンシーンに出演している。

邦題の「ミス・シェパードをお手本に」には、“老人も自立”という意味が込められている?

この老人自立はしているが、周りに迷惑をかけているのも事実。でもドラマを見る限りベネットはそれほど迷惑を被っているという雰囲気ではなかった。まぁこの世の中にベネットのような人が何人もいるとは思えない。彼は作家だからミス・シェパードの生き様に興味を持ったのだろう。ミス・シェパードはベネットが隣人で、おまけに常に自由であったことが一番幸せだったに違いない。


シネスイッチ銀座にて


[PR]
by margot2005 | 2016-12-23 00:30 | UK | Trackback | Comments(0)

「幸せなひとりぼっち」

En man som heter Ove…aka A Man Called Ove2015 スウェーデン

a0051234_20525023.jpg

孤独で頑固な老人が近隣の陽気なイラン人女性によって徐々に心を開いていく過程を描いたハートフル・ヒューマン・コメディ。


オーヴェに「アフター・ウエディング/2006」ロルフ・ラスゴード。

オーヴェ(青年)にフィリップ・バーグ。

ソーニャにイーダ・エングヴォル。

パルヴァネにバハー・パール。

近所の住人アニタにカタリナ・ラッソン。

監督、脚本はハンネス・ホルム。


原作はフレドリック・バックマンが書いたベストセラー小説とのこと。

59歳の孤独な男オーヴェは超頑固人間。頑固な人って年取ったらますます頑固になるもの。

花屋で難癖つけたり、近隣の住民に文句ばかり並べているが、この男の主張は間違ってはいない。ただ頑なで一途な性格が年月を経てますます頑固になっていった様子。最愛の妻を亡くして孤独とも闘っているし…。

妻を亡くしたオーヴェには子供がいなくて本人には兄弟もいない。母親は少年時代に亡くなり、青年になってから父親も亡くしていた。正に天涯孤独人間。


43年勤めた会社からはクビを言い渡され、生きる希望も失ったオーヴェは、日々自殺することばかり考えている。

そんなある日、イラン人のパルヴァネが夫と子供と共に引っ越してくる。陽気な妊婦のパルヴァネはオーヴェを頼りにするようになり、車の運転を教えて欲しいと願い出る。オーヴェはうっとうしいと思いながらも次第にパルヴァネや彼女の子供の世話を焼くようになる。


この男が本当に頑固ものだという証拠...Saab/サーブ以外の車には決して乗らない。VOLVO/ボルボに乗っている友人と絶交したくらいだからかなりなもの。

頑固オヤジも孤独には打ち勝てなかった?かどうかは定かではないが、やはり人間一人では生きてはいけない。

オーヴェは何度も自殺を試みたが一度も成功しなかったのは不運だったのか?幸運だったのか?

自殺を試みる度オーヴェの妄想が始まる。そして観客は彼の過去を知ることになる。オーヴェの過去はなんと波瀾万丈であったことか!

オーヴェの心を開く手助けをするパルヴァネの存在がナイス。

大笑いするほどのコメディではないが、ほのぼのとした温かい気持ちにはなる。巷で評判なのかウイーク・デイの夕方シアターは混んでいた。


新宿シネマカリテにて


[PR]
by margot2005 | 2016-12-20 21:08 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)

「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」

Florence Foster Jenkins2016 UK

a0051234_21311390.jpg

<音痴の歌姫>として知られるフローレンス・フォスター・ジェンキンスの驚きと感動の人生をメリル・ストリープ主演で映画化した音楽伝記ドラマ。”


フローレンス・フォスター・ジェンキンスに「イントゥ・ザ・ウッズ/2014」メリル・ストリープ。

シンクレア・ベイフィールドに「噂のモーガン夫妻/2009」「Re:LIFE~リライフ~/2014」「コードネームU.N.C.L.E./2015」ヒュー・グラント。

コズメ・マクムーンにサイモン・ヘルバーグ。

キャサリンに「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション/2015」「ガール・オン・ザ・トレイン/2016」レベッカ・ファーガソン。

アグネス・スタークに「ミッドナイト・イン・パリ/2011」「ラブストーリーズ コナーの涙/2013」ニナ・アリアンダ。

監督は「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」「クィーン/2006」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「あなたを抱きしめる日まで/2013」スティーヴン・フリアーズ。


1944年、ニューヨーク。超リッチなマダム・フローレンス幼い頃にホワイトハウスで歌った経歴を持ち心から音楽を愛している。かねてからソプラノ歌手になるという夢を捨てきれないでいた彼女は歌のレッスンを再会しようと考える。パートナーのシンクレアはフローレンスが音痴であることを理解しているが、愛する彼女の夢は奪いたくないという優しい心の持ち主。やがてレッスンの手配を始めたシンクレアはピアニストの面接を始める


フローレンスの歌の伴奏を務めるために雇われたピアニスト、コズメは彼女の音痴ぶりに呆然となる。そこでシンクレアはコズメを上手く取り込み、フローレンスが気持ちよく歌える環境を作るため奔走する。金にモノを言わせるシンクレアが意外と嫌みなく映るのはヒュー・グラントのキャラのせいかも知れない。


フランス映画「偉大なるマルグリット/2015」でもヒロインは実在の人物でアメリカ人という解説があった。本作を見てカトリーヌ・フロがマダムを演じたフランス版はかなり脚色してあったことを知った。名前も変えてあったし、ヒロインも若かったし

しかしながら本作はヒロインを忠実に描いている様子。メリル・ストリープが実際の歳以上に老けていると思ったら70代の役を演じていた。

メリル・ストリープは少々苦手ながらやはりスゴい!女優だなと思わずにはいられない。そしてヒュー・グラントがナイス!こんなヒューは初めて見たかも知れない。自己中な男が似合う彼だが、パートナーにも、メイドにも、お抱えのピアニストにまで優しい気配りを見せるシンクレア役がぴったりなのだ。


イングランドやスコットランドで撮影された、1940年代のレトロな雰囲気が楽しめる。

フローレンスはポテト・サラダが大好き。バスタブに保存したポテト・サラダはちょっと食傷気味だったけど

フランス版よりこちらの方が見応えがあった。


TOHOシネマズ日劇にて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-17 22:15 | UK | Trackback(3) | Comments(2)

「五日物語 3つの王国と3人の女」

Il racconto dei racconti - Tale of Tales2015 イタリア/フランス/UK

a0051234_23345777.jpg
a0051234_00033761.jpg

17世紀にナポリ王国で生まれた民話集「ペンタメローネ(五日物語)」の中から「女の性」をテーマに3話を選んで映画化したダークな大人のファンタジー・ドラマ。


ロングトレリス国の女王に「フリーダ/2002「アクロス・ザ・ユニバース/2007」「野蛮なやつら/SAVAGES/2012」「おとなのワケあり恋愛講座/2014」のサルマ・ハエック。

ストロングクリフ国の王に「チャイルド44 森に消えた子供たち/2014」「ジェイソン・ボーン/2016」ヴァンサン・カッセル。

ハイヒルズ国の王に「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「フロスト×ニクソン/2008」「ブッシュ/2008」「裏切りのサーカス/2011」「奇蹟がくれた数式/2015」トビー・ジョーンズ。

インマに「ダブリン上等!/2003「マリー・アントワネット/2006」「いとしきエブリデイ/2012「ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期/2016」のシャーリー・ヘンダーソン。

ドーラにヘイレー・カーマイケル。

ヴァイオレットにビビー・ケイヴ。

若きドーラに「ハイ・ライズ/2015」「シークレット・オブ・モンスター/2015」ステイシー・マーティン。

エリアスにクリスチャン・リース。

ジョナにジョナ・リース。

ジョナの母親にローラ・ピッツィラーニ。

ロングトレリス国の王に「おとなのけんか/2011」「少年は残酷な弓を射る/2011」「ロブスター/2015」ジョン・C・ライリー。

サーカス団の母親に「ハングリー・ハーツ/2014」アルバ・ロルヴァケル。

監督、脚本、製作は「ゴモラ/2008」のマッテオ・ガローネ。


第1話:ロングトレリス国の女王は不妊に悩まされている。女王が気がかりな王は、魔法使いの教えに従い自らの命と引き換えに怪物の心臓を手に入れる。それを食べた女王は妊娠し男の子を授かる。しかし年頃になった息子エリアスは母親から離れて行く。

第2話:ストロングクリフ国の国王は究極の女好き。ある日、美しい歌声に魅せられ心奪われるが、歌っていたのは老姉妹の姉インマだった。若さと美しさを求めてやまない老姉妹。姉のインマは好色な王を首尾よく騙し、不思議な力によって若さを取り戻して王妃の座につくが、妹ドーラの嫉妬に悩まされる。

第3話:ハイヒルズ国の王はペットに夢中。プリンセスのヴァイオレットは結婚して城の外に出たいと願っている。娘の気持ちを知った王は城に男を集め、自分の出したクイズに正解すれば娘との結婚を許すと宣言する。やがて醜い巨漢の男が正解を出し、娘は男と結婚することになる。


夫の命と引き換えに怪物の心臓を食べ美しい男の子の母親になった女王。しかし成長した息子エリアスは、自分と同じ怪物の心臓から生まれた召使い女の息子ジョナと兄弟の様に深い友情で結ばれていた。王妃はそれが我慢ならないが、ある時二人が入れ替わった事実を知らない。

老姉妹の姉は魔法により若さを取り戻して王妃の身となるが、妹に嫉妬された上つきまとわれ困惑するばかり。

プリンセスは大人の世界に固執したためとんでもない結婚をさせられてしまう。

3人の女の願いは叶ったが全て上手く行くことはなかった。でも大ラス、一部の人がハッピー・エンディングで救われる。


ダークな大人のファンタジーはロケされたイタリアの景色が美しいのはもちろんのこと物語にも引き込まれた。

映像はまるで絵画のよう。赤、白、黒と明瞭な色彩の描写が多くてスクリーンに吸い込まれそうになる。真っ白なテーブルの上で黒服を着て赤い怪物の心臓を食べる王妃のシーンは圧巻。

ターセム・シンの世界遺産を舞台に繰り広げられる愛の冒険ファンタジー「落下の王国/2006」を思い起こした。本作同様景色も然ることながら色彩がとても美しかったから…。


インマを演じたシャーリー・ヘンダーソンは誰かに似ている、似ているとずっと思っていたら「ブリジット・ジョーンズ シリーズ」のブリジットの友人ジュードだった。かなりのおばあさん役で気の毒なほど。

ヴァンサン・カッセルは好色な男が実に似合う。

サルマ・ハエックには原色がマッチする。


TOHOシネマズ日本橋にて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-09 00:00 | イタリア | Trackback(2) | Comments(2)

「シークレット・オブ・モンスター」

「The Childhood of a Leader」 2015 UK/フランス/ハンガリー

a0051234_21314542.jpg
a0051234_21312230.jpg

第一次世界大戦末期の1918年。アメリカの政府高官がヴェルサイユ条約締結を目的にフランスに送り込まれる。彼にはドイツ人で信仰心の篤い妻と少女のように美しい一人息子がいる。その少年はかんしゃく持ちで日々大人たちを混乱させていた…


プレスコットにトム・スウィート。

母親に「ブラウン夫人のひめごと/2002」「アーティスト/2011」「タイピスト!/2012」「ある過去の行方/2013」「あの日の声を探して/2014」ベレニス・ベジョ。

父親に「日蔭のふたり/1996」「麦の穂をゆらす風/2006」「HUNGER/ハンガー/2008」リーアム・カニンガム。

家庭教師に「ハイ・ライズ/2016」ステイシー・マーティン。

家政婦に「パリ、ジュテーム/2006」「セラフィーヌの庭/2008」「ミックマック/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「危険なプロット/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」「神様メール/2015」ヨランド・モロー。

チャーリー(リーダー)に「ニュームーン/トワイライト・サーガ/2009」「リメンバー・ミー/2010」「恋人たちのパレード/2011」「ベラミ 愛を弄ぶ男/2012」ロバート・パティンソン。

監督は「ファニーゲーム U.S.A./2007」「メランコリア/2011」「アクトレス ~女たちの舞台~/2014」「エスコバル 楽園の掟/2014」の俳優ブラディ・コーベット。


子供に愛情を込めてキスをしたり抱きしめたりしない母親がいるだろうか?しつけと称して父親も叱ることしか頭になく全く愛情表現をしない。このような両親に育てられた子供がまともに育つわけがない。

もう一人子供が欲しいという夫に“息子を生む時死にそうになった!”と訴える妻。おまけに結婚などしたくなかったと嘆いている。

結局母親は子供を甘やかす家政婦をクビにしてしまう。家政婦は少年にとってたった一人愛情を与えてくれる存在で心のよりどころだったのに…。


舞台が1910年代なので照明が暗い上、ドラマを盛り上げるためのBack Musicが重くて暗い。Back Musicは騒音のようにも聞こえて少々不愉快だった。

とにかくラストに唖然!唐突に終わる様は意図したものだろうけどエンディングもないなんてあり得ない!?

こちらもシアターでさんざん予告編を見て少々興味があったが良く理解できないドラマだった。


映画の公式HPには“この謎にヴェネチアがひれ伏した”と絶賛している。そういえばポスターに“A MASTERPIECE/傑作”の文字と星も5個つけてある。でもその謎も説明されないので良くわからない。

見る人によって“素晴らしい!”もしくは“良くわからない!”に分かれてしまう一作かも?

予告編を見る限りドラマはサイコホラー?と思っていたので、顔(こめかみ)にディナー・フォークざしだけではもの足りない。もっとスリリングに描いていたら面白かったかも知れない。


オープニングに当時の実写フイルムが映し出され、中盤で、父親は”ヴェルサイユへ行くぞ!”と息子をせき立て、ヴェルサイユ条約締結のために集まった人々が実写で映し出される。第一次世界大戦は終結したが、次に第二次世界大戦が始まり独裁者が現れる…といったアレンジ?

大ラス、いきなり大人になり独裁者として登場したカレ…現タイトル「The Childhood of a Leader/リーダーの幼年時代」を思い出した。

ロバート・パティンソンのスキンヘッドは実に似合っていなかった。彼のようなギョロ目はスキンヘッドだめなのかも知れない。


シークレット・オブ・モンスターの公式HPのPRODUCTION NOTEに監督のコメントあり。


TOHOシネマズ・シャンテにて


[PR]
by margot2005 | 2016-12-06 22:33 | UK | Trackback(3) | Comments(2)

「マイ・ベスト・フレンド」

「Miss You Already」2015 UK

a0051234_19533094.jpg

ミリーとジェスは小学校時代からの大親友。ミリーはキットとできちゃった結婚をした後幸せな生活を送っている。何でも先んずるミリーに遅れを取るジェスもジェイゴと出会い暮らし始める。しかし子宝に恵まれないジェスは不妊治療を決心するが中々上手くいかない。そんな折ミリーに乳ガンが見つかる…


ミリーに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「いつか眠りにつく前に/2007」「ヒッチコック/2012」「しあわせはどこにある/2014」トニ・コレット。

ジェスに「ラッキー・ユー/2007」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「ローラーガールズ・ダイアリー/2009」「だれもがクジラを愛してる。/2012」のドリュー・バリモア。

キットに「ある公爵夫人の生涯/2008」「17歳の肖像/2009」「ドラキュラzero/2014」ドミニク・クーパー。

ジェイゴに「思秋期/2010(監督、脚本)」「チャイルド44 森に消えた子供たち/2014」「マクベス/2015」パディ・コンシダイン。

エースに「ラブ&マーシー 終わらないメロディー/2015」タイソン・リッター。

ミランダに「いつも2人で/1967」「沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇1995」「ハニートラップ 大統領になり損ねた男/2014」のジャクリーン・ビセット。

ジル(ウイッグメイカー)に「ヒューゴの不思議な発明/2011」のフランシス・デ・ラ・トゥーア。

監督、製作総指揮は「マリア/2006」「トワイライト~初恋~/2008」「赤ずきん/2011」のキャサリン・ハードウィック。


シアターで何度も予告編を見てアラフォー女性の騒々しさがすごかったけど、ミリーはやはりクレージーな女性だった。

あの展開は予測していたがかなりリアルに描いてあって辛くなる。ラストはうるうるきそうだった。

原タイトルの“Miss You Already”。今別れたばかりなのに又すぐに会いたくなる同性の友人。この二人は自分の夫より友達の方が好きなのでは?と思うくらいの仲。


ロンドンから“Wuthering Heights/嵐が丘”のモデルとなったヨークシャーにタクシーを飛ばすクレイジー、ミリー。付き合うハメになったジェスも妊婦となった身体にむち打って付いて行ったけど、あのシチュエーションにはベスト・フレンドでも怒りを覚えて当然!

エースとのクレイジー、ミリーの行動は不意謹慎ながら、なんとなく気持ちわかるなぁと思った。


ミリーの母親ミランダより親友ジェスの方が頼りになるとは何とも奇妙。

ドミニク・クーパー、パディ・コンシダインにジャクリーン・ビセットと俳優陣が魅力的で見応えがあった。


ちょっとネタバレ…

IMDbなどにはコメディ・ドラマと記してあるが、これはコメディに分類してしてもらいたくないなと思った。ラストはミリーが死を迎えるのだから…。

  

TOHOシネマズ・シャンテにて



[PR]
by margot2005 | 2016-12-04 19:59 | UK | Trackback(1) | Comments(2)

「灼熱」

「Zvizdan」…aka「The High Sun」2015 クロアチア/セルビア/スロベニア

a0051234_22500516.jpg

1991年:セルビア人のイェレナとクロアチア人のイヴァンは深く愛し合う恋人同士。クロアチア国内で民族の対立が激化する中二人はザグレブへの移住を決断するがイェレナ兄サーシャに猛反対され仲を引き裂かれてしまう。

2001年:紛争終結後ナタシャは母親と共に故郷へ戻るが、激戦により家は荒れ果てていた。母親は家の修繕のため修理人アンテを雇い入れる。紛争で兄を殺されたナタシャは、クロアチア人であるアンテを拒絶する。

2011年:紛争の面影も消えたザグレブで大学に通うルカは久しぶりに故郷へ帰って来る。そしてかつて母親の反対に合い結ばれなかったセルビア人の恋人マリアの住む家を訪ねる。


イェレナ/ナタシャ/マリヤにティハナ・ラゾヴィッチ。

イヴァン/アンテ/ルカにゴーラン・マルコヴィッチ。

イェレナ/ナタシャの母親にニベス・イバンコビッチ。

イェレナの兄サーシャにダド・チョーシッチ。

監督、脚本はダリボル・マタニッチ。


“クロアチア版ロミオとジュリエット”….これに惹かれて見に行くことにした。

一番最初の1991年の物語があっと言う間に終わってしまって、この後どうなるの?とかなり心配した。いつもどうり詳しい情報を得ないで見たので…。

しかし第二話が始まり、なるほど!こうなって行くのか!とドラマにぐいぐいと引き込めれて行った。


拒絶しながらもクロアチア人に惹かれて行くセルビア人女性。2001年の物語が一番緊張感があって見応えがあった。そしてセルビア人の母親の寛大さに胸打たれる。


セルビア人とクロアチア人の若者を主人公に3つの時代の物語が展開され、3つの物語の主人公を同じ俳優が演じている。このような手法は初めて見たかも知れなくてとても斬新。

3つの物語は全く別人を描いているものの、大ラスにつながる様が見事。

兄や母親によって引き裂かれたセルビア人女性とクロアチア人男性が最後に歩み寄るラストは感動を呼び素晴らしかった。


旧ユーゴ映画ではボスニア・ヘルツェゴビナ製作のサラエボを舞台にした「サラエボの花/2006」「サラエボ、希望の街角/2010」を見たことを思い出した。サラエボのロミオとジュリエットもたくさんいたと言う。

旧ユーゴの人って名前に皆“何とかっチて付くのが面白い。


シアター・イメージフォーラムにて


[PR]
by margot2005 | 2016-12-02 00:22 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)