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「独裁者と小さな孫」

「The President」2014 ジョージア/フランス/UK/ドイツ
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孫息子を膝に乗せ、電話一本の命令で街中の電気を消したりつけたりして遊んでいる、とある国の大統領。彼は国民から搾取した税金できらびやかな宮殿で日々贅沢な生活を送る一方、政権維持のため罪なき国民を処刑する残酷な男だった。やがてクーデターが勃発する…

大統領にミシャ・ゴミアシュウィリ。
孫息子にダチ・オルウェラシュウィリ。
理髪師にズラ・ベガリシュヴィリ。
護衛にラシャ・ラミシュヴィリ。
売春婦にラ・スキタシュヴィリ。
歌手の政治犯にグジャ・ブルデュリ。
愛に生きる政治犯にソソ・クヴェデリゼ。
寛大な政治犯にダト・ベシタイシュウィリ。
監督、脚本は「カンダハール/2001」のモフセン・マフマルバフ。

オープニング...ライトアップされた美しい街中を一台の車がゆったりと走っている。車のシーンが終わり、とある国の大統領と孫息子が戯れた後クーデターが起こり大統領は国外退去を余儀なくされる。大統領の妻や娘たちはいち早く国外へと出るが、大好きな幼なじみのマリアと離れるのが辛い孫息子は、楽しいことでいっぱいの宮殿へ戻ると言い張るが叶わない。街中では暴徒と化した住民が怒り狂い“大統領を殺せ!”とわめき立てている。まもなく国外脱出が無理とわかった大統領は孫息子を連れ、変装をして流浪の旅にでる。

大統領は自分が犯した罪をどうのように感じていたのだろう?流浪の旅の最中政治犯たちとの出会いが皮肉っぽくて面白い。
少々コメディ入っているがドラマは笑えない。切羽詰まった大統領と孫の行方がとても気になる。そしてエンディングに救われる。

大統領役のミシャ・ゴミアシュウィリと孫息子役のダチ・オルウェラシュウィリがナイス・キャスティング。赤いスカーフを被って女の子に変装したりする孫息子。ダチ・オルウェラシュウィリが全編健気に演じていてとても可愛い。

1980年代にルーマニア革命でチャウシェスクという大統領が失脚し妻と共に銃殺刑になった事件を思い起こす。あの宮殿(現在は国民の館)もスゴく贅を尽くしてあった記憶がある。
舞台は架空の国。ロケ地はジョージアとタジキスタン。グルジアの呼称がジョージアになったのは今年の4月。ジョージアにピンとこないのも無理はない。

新宿 武蔵野館にて
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by margot2005 | 2015-12-31 23:32 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)

「メニルモンタン 2つの秋と3つの冬」

「2 automnes 3 hivers」…aka「2 Autumns, 3 Winters」2013 フランス
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パリに暮らすアラサー男アルマンの2つの秋と3つの冬を描いたコメディ・ドラマ。

アルマンに「やさしい人/2013」のヴァンサン・マケーニュ。
アメリに「アデル、ブルーは熱い色/2013」のモード・ウィレール。
バンジャマンに「わたしたちの宣戦布告/2011」のバスティアン・ブイヨン。
カティアに「消えたシモン・ヴェルネール/2010」のオドレイ・バスティアン。
監督、脚本はセバスチャン・ベベデール。

“仕事をみつける。運動をはじめる。タバコをやめる。”と決意した33歳のアルマン。そんなある日、公園でジョギング中アメリというチャーミングな女性と出会う。一目惚れした彼は“又会いたい!”一心で新しいトレーニング・スーツを買いそろえ再び公園を走り回るが彼女は現れずでがっくり。そしてある夜、ボルドーの美大時代の親友バンジャマンと映画を見て別れた後、突然女性の悲鳴が響き渡り駆けつける。暴漢に襲われそうになっていた女性は何とあのアメリだった。
アルマンは暴漢に襲われるアメリを助けたことから恋が始まり、バンジャマンは突然倒れた脳梗塞のリハビリで出会った理学療法士カティアとの恋が始まる。

メニルモンタンはパリ20区にある街の名前。
映画サイトの評価はかなり高い(フランス映画祭2014上映作品)はシアターがガラガラ(平日夕方の回で確か4人だった)で驚いた。本作を見たのはただただヴァンサン・マケーニュの出演に惹かれたから…。
時折スクリーンにアルマン、バンジャマンとアメリが交代で現れ、観客に語るように自らの境遇を話し始める。あの描き方はかなりユニーク。しかし淡々と進む展開に少々眠くなったのも本当のこと。

「やさしい人」の主人公もそうだったけど、ヴァンサン・マケーニュは冴えなくてうだつの上がらない男が完璧にまで似合う。
コメディ・ドラマに分類されているけど笑えるドラマではない。
「女っ気なし」は未見なので是非見てみたい。

シアター・イメージフォーラムにて
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by margot2005 | 2015-12-28 00:24 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「Re:LIFE~リライフ~」

「The Rewrite」2014 USA
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若い頃、アカデミー賞脚本賞を受賞したキース・マイケルズは、その後15年もの間ヒット作が書けていない。もはやハリウッドから声がかからなくなったキースを心配したエージェントのエレンは彼にある仕事を紹介する…

キース・マイケルズに「ノッティングヒルの恋人/1999」「ラブソングができるまで/2007」「噂のモーガン夫妻/2009」「コードネームU.N.C.L.E./2015」のヒュー・グラント。
ホリー・カーペンターに「アルフィー/2004」「その土曜日、7時58分/2007」「さよなら。いつかわかること/2007」「レスラー/2008」「リンカーン弁護士/2011」のマリサ・トメイ。
カレン・ギャブニーに「ダーク・シャドウ/2012」のベラ・ヒースコート。
ハロルド・ラーナー学科長に「サンキュー・スモーキング/2006」「JUNO/ジュノ/2007」「バーン・アフター・リーディング/2008」「マイレージ、マイライフ/2009」「グッド・ドクター 禁断のカルテ/2011」「とらわれて夏/2013」「セッション/2014」のJ.K.シモンズ。
ジム・ハーパー教授に「メリーに首ったけ/1998」クリス・エリオット。
メアリー・ウェルドン教授に「JUNO/ジュノ/2007」「ヘルプ ~心がつなぐストーリー~/2011」のアリソン・ジャネイ。
エレンに「ビヨンド the シー ~夢見るように歌えば~/2004」のキャロライン・アーロン。
監督、脚本は「トゥー・ウィークス・ノーティス/2002」「ラブソングができるまで/2007」「噂のモーガン夫妻/2009」のマーク・ローレンス。

エレンに紹介されたのはL.A.から遠く離れたニューヨーク州にあるビンガムトンという地味な街にある大学の教師。大学はキースにシナリオコースの講師を用意する。しかし全くやる気のないキースは受講生を顔で選び、授業は適当に…。おまけに生徒の一人でチャーミングなカレンを部屋に連れ込んだりしてもうやりたい放題。

売れなくなったハリウッドの脚本家は妻に逃げられ一人息子とも会えず孤独な日々。人生に行き詰まった男が自らを見つめ直し、新し人生をゲットするハッピー・エンディングは、かなりありきたりながらヒューが演じると素敵になる。
最近こういったちょっと軽めの映画を見る事がほとんどないので、見終わってしばし幸せな気分になった。ハリウッドが作るロマンティック・コメディって結構好き。一昔前はこのような映画がいっぱい公開されていた気がするが今はそうではない。若者たちに受けないのかも知れない。

今年55歳になったヒュー・グラントのロマンティック・コメディはもう終わりか?なんて思っていたけど、やはり健在だった。
こういうキャラ(頼りなくていい加減で適当)他に演じる俳優いる?と言うくらいヒューの世界。サンドラ・ブロックと共演の「トゥー・ウィークス・ノーティス/2002」同様ヒューのはまり役。
ヒュー・グラントとマリサ・トメイのカップルがスゴく良い。マリサ・トメイは「いとこのビニー/1992」以来のお気に入りハリウッド女優。笑顔が美しくて素敵な女優。
涙もろいハロルド・ラーナー学科長に、隣人でもある良い人のジム・ハーパー教授に、ジェーン・オースティンに夢中のメアリー・ウェルドン教授らの存在がナイス。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2015-12-27 20:36 | MINI THEATER | Trackback(1) | Comments(0)

「SAINT LAURENT サンローラン」

「Saint Laurent」2014 フランス/ベルギー
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天才デザイナー、イヴ・サンローランの激動の10年を描いた伝記ドラマ。

イヴ・サンローランに「パリ、ジュテーム/2006」「約束の葡萄畑 あるワイン醸造家の物語/2009」のギャスパー・ウリエル。
ピエール・ベルジェに「最後のマイウエイ/2012」のジェレミー・レニエ。
ジャック・ド・バシャールに「ドリーマーズ/2003」「愛の残像/2008」「美しい人/2008」「灼熱の肌/2011」「愛のあしあと/2011」「ジェラシー/2013」のルイ・ガレル。
ルル・ドゥ・ラファレーズに「007 スペクター/2015」のレア・セドゥ。
ベティー・カトルにエメリーヌ・ヴァラーデ。
アニー・マリー・ムニョスに「シルヴィア/2003」「100歳の少年と12通の手紙/2009」のアミラ・カサール。
ドゥーザー夫人に「ミュンヘン/2005」 「ぼくを葬る/2004」「明日へのチケット/2005」「華麗なるアリバイ/2007」「家の主たち/2012」「ローマに消えた男/自由に乾杯!/2013」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
イヴの母親リュシエンヌに「やさしい女/1969」「マッキントッシュの男/1972」「クリムゾン・リバー/2000」のドミニク・サンダ。
タリタに「輝ける青春/2003」「イタリア的、恋愛マニュアル/2005」「カイマーノ/2006」「いつか行くべき時が来る/2012」のジャスミン・トリンカ。
晩年のイヴ・サンローランに「地獄に堕ちた勇者ども/1969」「ルードウィヒ/神々の黄昏/1972」「パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト/2013」のヘルムート・バーガー。
監督、脚本、音楽は「メゾン ある娼館の記憶/2011」のベルトラン・ボネロ。

映画はサンローランがホテルに泊まるシーンから始まる。
ファッション界に君臨するイヴ・サンローランは日々創造の苦しみとスランプ、そして激しい愛の葛藤を抱えていた。悩めるイヴ・サンローランといた趣のドラマである。
映画は「イヴ・サンローラン」と同じく美しくて華麗なるファッションに目が釘付け。そして本作ではサンローランの実像にかなり迫っているという。

レビューにも書いたが「イヴ・サンローラン/2014」公開の際、イヴ役はてっきりギャスパー・ウリエルだと思っていたところピエール・ニネがサンローラン役だった。本作と「イヴ・サンローラン」の製作は同年で間違ったのも不思議ではない。

ピエール・ニネ版はピエール・ベルジェの出番も多いが、本作はイヴ中心に10年間に焦点を当てて描いている。晩年のイヴを演じるのはあのヘルムート・バーガー。でもぜんぜん似てなくてミスキャスト??
本作のピエール・ベルジェ役はジェレミー・レニエで、ピエール・ニネ版のギヨーム・ガリエンヌの方がぴったりした気がする。でもイヴ役はピエール・ニネもギャスパー・ウリエルどちらも甲乙つけがたい。二人ともイヴに成りきっていて素晴らしい。

ギャスパー・ウリエル映画は久方ぶり。彼の映画は日本で公開されない様子。
イヴの愛人を演じるルイ・ガレルの老けぶりに驚き。以前は美青年だったこの方年々ヒドくなって行く。かつてパートナーだったうーんと年上のヴァレリア・ブルーニ・テデスキとは別れたみたいだけど…。
ルル役のレアがキュート。ドミニク・サンダが懐かしい。
フランス映画のわりには150分と長いが決して長くは感じず“イヴ・サンローラン”の過激な生き様に浸った。

TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2015-12-26 00:45 | フランス | Trackback(2) | Comments(0)

「パリ3区の遺産相続人」

「My Old Lady」2014 USA/UK/フランス
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亡くなった父親からパリの高級アパルトマンを相続したアメリカ人男性マティアスは、ニューヨークからパリへとやって来る。しかしアパルトマンにはなぜか老婦人マティルドが住んでいた。アパルトマンの元の所有者であるマティルドとマティアスの父親は“ヴィアジェ”というフランス独特の不動産売買契約を結んでおり、その契約によると元の所有者は亡くなる迄住み続けることができ、おまけに買い主から毎月2400€(現在のレートで32万弱)の支払いを受け続けることになっていた。マティアスは相続したアパルトマンが売れないばかりか、毎月2400€もの大金を支払わなくてはならないことに呆然とする…

マティアス・ゴールドに「卒業の朝/2002」「声をかくす人/2011」「ラストべガス/2013」のケヴィン・クライン。
マティルド・ジラールに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」「マリーゴールド・ホテルで会いましょう/2011」のマギー・スミス。
クロエに「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて/2010」「危険なプロット/2012」「殺意は薔薇の香り/2013」のクリスティン・スコット・トーマス。
フランソワ・ロワに「ミックマック/2009」「天才スピヴェット/2013」のドミニク・ピノン。
フローレンス・ホロウィッツ医師に「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「キングス&クイーン/2004」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」「カミーユ、恋はふたたび/2012」のノエミ・ルボフスキー。
監督、脚本、原作戯曲は「いちご白書/1970」「太陽の雫/1999」「DEAN/ディーン/2001」の脚本家イスラエル・ホロヴィッツ。

行き場がないマティアスに同情したマティルドは彼に一室提供する。しかしアパルトマンには老婦人だけではなくその娘クロエも住んでいることが判明し、2400€を支払わないと、不法侵入でアパルトマンから追い出す!とクロエに脅かされる。

マティアスの父親が息子に残したのはパリのアパルトマンのみ。これってソリが合わなかった父子関係を現しているような感じで可笑しい。何せすぐに自分のものにはならない代物の上、亡くなった父親の代わりにマティルドが亡くなる迄支払い続けなくてはならないのだから。

ケヴィン・クライン、マギー・スミス、クリスティン・スコット・トーマス、個性的な演技派3人の俳優たちの競演は中々ながらゆったりし過ぎて(言い争いはあるが...)睡魔に襲われそうだった。
ドラマの後半でマティルドとマティアスの父親との関係がわかり、マティアスとクロエは動揺を隠せない。その辺りからは少々盛り上がる。でもなんだかんだでラストのハッピー・エンディングはちょっと短絡的かな?
不動産屋フランソワ・ロワとローレンス・ホロウィッツ医師がひと味添えている。

本作はパリ観光案内ドラマってほどではないが、ドラマに登場するアパルトマンは古いながら広い庭付きでゴージャス。所在地は確かマレ地区だと言っていた気がするが、月2400€は当然の価格なのだろう。
ヴィアジェってとんでもない契約かと驚くばかり。元の所有者が早くに亡くなればOKだが、ギャンブルのようで面白いというのかとんでもない制度のように思えるけどフランス人らしい!?

Bunkamuraル・シネマにて
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by margot2005 | 2015-12-22 23:58 | MINI THEATER | Trackback | Comments(0)

「アンジェリカの微笑み」

「O Estranho Caso de Angélica」…aka「The Strange Case of Angelica」2010 ポルトガル/スペイン/フランス/ブラジル
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リスボン、ドウロ河流域の小さな町。ある日、カメラが趣味の青年イザクは富豪のポルタシュ館から写真撮影を依頼される。そして屋敷の女主人から亡くなった娘アンジェリカの最後の写真を撮って欲しいと告げられる。やがてイザクがカメラを構えファインダーを覗いた瞬間アンジェリカが微笑んだように見えた。しかし周りの誰もそれに気づいてはいない。写真を撮り終え下宿先の部屋へ戻ったイザクは、もはやアンジェリカを忘れることはできないと感じ始める...

監督、脚本は「コロンブス 永遠の海/2007」「ノン、あるいは支配の空しい栄光/1990」「ブロンド少女は過激に美しく/2009」「家族の灯り/2012」のマノエル・デ・オリヴェイラ。
イザクにリカルド・トレパ。
アンジェリカに「女王フアナ/2001」「アラトリステ/2006」「シルビアのいる街で/2007」「ブエノスアイレス恋愛事情/2011」のピラール・ロペス・デ・アジャラ。

現像しフォトとなったアンジェリカが再びイザクに微笑みかけてくる。イザクはアンジェリカに魅せられ茫然自失となる。下宿先の女主人はそんなイザクを心配するが、アンジェリカに取り憑かれてしまっているイザクは周りが見えていない状態。寝ても覚めてもアンジェリカが現れ、あろうことか夢の世界から現れたアンジェリカが手招きしている。
パジャマ姿のイザクと、白いドレスで空を飛ぶアンジェリカが滑稽ながらファンタジック。

主人公はいつものように監督の孫のリカルド・トレパ。死者に恋した青年の物語って??と展開が楽しみで、最初アンジェリカが生き返るのかな?なんて想像逞しくしていたがそのようなことにはならない。
「ブロンド少女は過激に美しく」で美しい少女に夢中になる青年を思い起こす。
2015年に106歳で亡くなったオリヴェイラ監督。100歳を過ぎても恋する男が主人公の映画を作るなんてなんとロマンティックな人なのだろう、と感心する。

アンジェリカ役の彼女…もうスゴく見たことのある女優だ!と思いながら全く思い出せずにPCでチェックしたらスペイン人女優のピラール・ロペス・デ・アジャラ。そして彼女の映画は何作も見ていることが判明。印象に残るのは「女王フアナ」だが「シルビアのいる街で」「「ブエノスアイレス恋愛事情」の彼女も良かった。
もう決してマノエル・デ・オリヴェイラが作るリカルド・トレパ主演の映画が見られないとは実に寂しい。

Bunkamuraル・シネマにて
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by margot2005 | 2015-12-21 23:58 | ヨーロッパ | Trackback(4) | Comments(0)

「007 スペクター」

「Spectre」2015 UK/USA
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ジェームズ・ボンドに「007 スカイフォール/2012」のダニエル・クレイグ。
フランツ・オーベルハウザーに「イングロリアス・バスターズ/2009」「おとなのけんか/2011」「恋人たちのパレード/2011」「ビッグ・アイズ/2014」のクリストフ・ヴァルツ。
マドレーヌ・スワンに「美しい人/2008」「ロビン・フッド/2010」「ミッドナイト・イン・パリ/2011」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」「アデル、ブルーは熱い色/2013」「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」「美女と野獣/2014」のレア・セドゥ。
Mに「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」のレイフ・ファインズ。
Qに「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ザ・バンク 堕ちた巨像/2009」「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~/2009」「テンペスト/2010」「007 スカイフォール/2012」「追憶と、踊りながら/2014」のベン・ウィショー。
イヴ・マネーペニーに「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマン・チェスト/2006」「マイアミ・バイス/2006」「フェイク シティ ある男のルール/2008」「おじいさんと草原の小学校/2010」「007 スカイフォール/2012」「マンデラ 自由への長い道/2013」のナオミ・ハリス。
C(マックス・デンビー)に「オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分/2013」「ジミー、野を駆ける伝説/2014」「パレードへようこそ/2014」のアンドリュー・スコット。
殺し屋Mr.ヒンクスにデイヴ・バウティスタ。  
ルチア・スキアラに「夏をゆく人々/2014」のモニカ・ベルッチ。
Mr.ホワイトに「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「007/慰めの報酬/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」「メランコリア/2011」のイェスパー・クリステンセン。
タナーに「007/慰めの報酬」「007 スカイフォール」「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密/2014」のロリー・キニア。
監督は「007 スカイフォール/2012」のサム・メンデス。

オープニング、メキシコでのカーニバルから始まって、ローマでのカーチェイス。あの車のシーンはスゴくてスクリーンに目が釘付け。ダニエル、ボンドも頑張っていたし、ボンド・ガール、レアのファッションは素晴らしくゴージャス。パリジェンヌならではの着こなしでとても美しい。
“007”映画の醍醐味は何といってもロケーションの素晴らしさ。今回はメキシコから始まってローマ、オーストリア、モロッコ...特にオーストリアのどこかの山頂にある建物(ドクター・スワンの医療施設)はガラス張りでスゴい。
M役のレイフ・ファインズを始めとして、Qのベン・ウィショーに、マネーペニーのナオミ・ハリスと皆素晴らしい俳優ばかりでドラマは盛り上がる。
今回のワル役はクリストフ・ヴァルツ。ヴァルツからは「イングロリアス・バスターズ」のイメージが抜けなくて、ワル役が実に似合う俳優だ。

サム・スミスの“ライティングズ・オン・ザ・ウォール”が流れる中、ボンド&ガールが妖しく絡み合う姿がモノクロで映し出される。なんとなくクラシックな雰囲気が漂う素敵なオープニング・クレジット。
かつてボンドが愛したヴェスパーや、母親のような存在?だった先代のM。そして走馬灯のごとしル・シッフル、ドミニク・グリーン、ラウル・シルヴァなどを写し出して、何か今迄の集大成みたいな感じで次はあるの?なんて思った。まぁ当然あるだろうけど…。

“007シリーズ”はショーン・コネリーの第一作「ドクター・ノオ/1962」以来全て見ている。少し前にwowowでショーン・コネリー版の“007”の放送があり「ロシアより愛をこめて/1963」と「サンダーボール作戦/1965」の2本だけ見た。
今回本作を見てオープニングのカーニバルや列車のシーンに上記作品とダブるシーンが登場してあっと思った。雪山のシーンはロジャー・ムーア版の“007”で見た記憶がある。そして久方ぶりにあの白猫も出現して最大の宿敵“スペク ター”との対決でラストを迎える。

ショーン・コネリー、ボンドは最高だけど、私的にはダニエル、ボンドもかなりイケてると思う。アクションはもちろん、スーツの着こなしは絶対一番!なのではないかな?将来ボンド俳優を語る時はショーン・コネリー&ダニエル・クレイグとしたい。

TOHOシネマズ日劇にて
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by margot2005 | 2015-12-17 00:02 | UK | Trackback(7) | Comments(2)

「黄金のアデーレ 名画の帰還」

「Woman in Gold」2015 UK
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グスタフ・クリムトの名画“黄金のアデーレ”の数奇な運命を描いた実話ベースの感動のドラマ。

マリア・アルトマンに「マダム・マロリーと魔法のスパイス/2014」のヘレン・ミレン。
ランディ・シェーンベルクに「あなたは私の婿になる/2009」「グリーン・ランタン/2011」「デンジャラス・ラン/2012」「ハッピー・ボイス・キラー/2014」「白い沈黙/2014」のライアン・レイノルズ。
記者フベルトゥス・チェルニンに「天使が消えた街/2014」のダニエル・ブリュール。
パム・シェーンベルクに「サンキュー・スモーキング/2006」「陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル/2010」のケイティ・ホームズ。
若い頃のマリア・アルトマンに「君への誓い/2012」のタチアナ・マズラニー。
マリアの夫フリッツに「赤ずきん/2011」のマックス・アイアンズ。
アデーレに「マン・オブ・スティール/2013」のアンチュ・トラウェ。
ナチスのハインリッヒに「ピエロがお前を嘲笑う/2014」のトム・シリング、そしてグスタフ・クリム役で「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~/2010」のモーリッツ・ブライブトロイが出演している。
監督/製作総指揮「マリリン 7日間の恋/2011」はサイモン・カーティス。

「ミケランジェロ・プロジェクト/2014」でも描かれていたナチスによるヨーロッパ各地における名画強奪。本作に登場する美しい肖像画“黄金のアデーレ”もナチスがユダヤ人一家から略奪した一品で、後にオーストリアに返還されている。その美しい“黄金のアデーレ”はユダヤ人家族の所有物で、1940年代ナチスから逃れアメリカに移民したマリア・アルトマンは、1998年に亡くなった姉ルイーゼの意志を継ぎ返還を求める訴訟を起こす。
“黄金のアデーレ”はグスタフ・クリムトが描いた“オーストリアのモナリザ”と称されるほどの名画。ゆえにオーストリア政府が手放すはずもない。
マリアは駆け出しの弁護士ランディに協力を求めるが、敗訴しか考えられない訴訟に、彼は全く乗り気ではない。しかし“黄金のアデーレ”奪還に執念を燃やすマリアは引こうとはしない。そんなある日、ランディは好奇心から“黄金のアデーレ”の価格を調べ、PCで見た1億€の数字に驚き、マリアと共にオーストリアに乗り込む。
名画の価格に一時惹かれたランディながら、裁判に執念を燃やした本当の理由はルーツ(オーストリア出身の祖先を持つ)であることが描かれナイスだった。

裕福な家庭に生まれた少女時代のマリアと美しい叔母アデーレの交流。そして声楽家フリッツと幸せな結婚をするが、オーストリアにナチスが侵攻してくる。ユダヤ人のナチスに対する迫害などもさらっと描き、現在、過去と流れるように進むさまは秀逸。
テーマは重いが所々にユーモアをちりばめて素敵な作品に仕上がっている。
何度も登場する“黄金のアデーレ”のレプリカが美しい。この絵はかつてベルベデーレ宮殿に展示され、現在はニューヨークにある。本物が見たい!

シネ・リーブル池袋にて
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by margot2005 | 2015-12-13 21:45 | UK | Trackback(4) | Comments(2)

「ムーン・ウォーカーズ」

「Moonwalkers」2015 フランス
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1969年、アメリカ合衆国。CIAエージェントのキッドマンはベトナム戦争帰りでPTSDに悩まされる日々を送っている。そんなキッドマンにCIA本部から極秘任務のミッションが言い渡される。それはアポロ11号の月面着陸は是が非でも成功させねばならないNASAの使命。しかしもし成功しなかった場合の保険として「2001年宇宙の旅/1968」を監督したスタンリー・キューブリックに偽映像の作成を依頼し、秘密保持のため製作に関わった人物を全て抹殺せよ!というとんでもない指令だった。
一方でロンドンに住むジョニーは売れないバンドのマネージャーで借金地獄に陥っている。バンドのリードボーカル、ポールにクビを言い渡されたジョニーは従兄弟でエージェントのデレク・ケイに借金を申し込みに行き、そこでキッドマンと出くわす…

キッドマンに「ドライヴ/2011」のロン・パールマン。
ジョニーに「ハリー・ポッター、シリーズ/2001~2011」「バレット・オブ・ラヴ/2013」のルパート・グリント。
レオンに「シャドウハンター/2013」のロバート・シーハン。
ジョニーの従兄弟でエージェントのデレク・ケイに「バンク・ジョブ/2008」のスティーヴン・キャンベル・ムーア。
ミュージシャン、ポールに「ロシアン・ドールズ/2005」「フランス、幸せのメソッド/2011」のケヴィン・ビショップ。
前衛映画監督レナータスにトム・オーデナールト。
レナータスの秘書にジーン・アブラハム。
監督、原案はアントワーヌ・バルドー=ジャケ。

借金まみれのバンド・マネージャーにベトナム帰りで、PTSDを患うCIAエージェント。そして偽物スタンリー・キューブリックに前衛映画監督。
レナータスによる“月でのムーンウオーク”の撮影シーンから、CIAとギャングの銃撃戦に至るまで最高の盛り上がりを見せ、ドラッグまみれの虚構の世界はとことんふざけている。

“アポロ11号の月面着陸は嘘だった!?”という説があるらしい。人類が初めて月の上を歩いたのだからひょっとしてヤラせかも?なんて…。
だからこういった映画を作ろうと考える輩(原案者アントワーヌ・バルドー=ジャケ)がいたわけだ。

人類初の有人火星探査宇宙船カプリコン1号が火星に行ったという事実の捏造を行う飛行士たちの姿を描いた映画「カプリコン・1/1977」を思い出した。

オープニングのアニメーションや、60年代のファッションや音楽が興味深い。前衛映画監督レナータスの取り巻きたちの、酒、マリファナ&nudeの世界がスゴい。
こんなにふざけた映画を見たのは初めてかも知れないが、意外に楽しんでしまったかも知れない。

シネマカリテにて(12/11迄上映)
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by margot2005 | 2015-12-08 23:17 | フランス | Trackback | Comments(0)

「カミーユ、恋はふたたび」

「Camille redouble」2012 フランス
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パリに住む女優のカミーユは、25年連れ添った夫エリックが若い娘に夢中になり離婚を迫ってきたことにムカつきの日々。あるパーティの夜飲み過ぎた上転倒し病院へ運ばれる。意識が戻り気がつくと、彼女の人生はいきなりタイムスリップして高校生に戻っていた…

監督、脚本、出演(カミーユ)に「ぼくの妻はシャルロット・ゲンズブール/2001」「キングス&クイーン/2004」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」のノエミ・ルボフスキー。
エリックに「トランスポーター イグニション/2015」のサミール・ゲスミ。
カミーユのクラスメート、ジョセファに「ヴェルサイユの子/2008」のジュディット・シュムラ。
同じくアリスにインディア・エール。
同じくルイーズに「世界でいちばん不運で幸せな私/2003」のジュリア・フォール。
カミーユの母親に「パリ、ジュテーム/2006」「セラフィーヌの庭/2008」「ミックマック/2009」「ゲンズブールと女たち/2010」「危険なプロット/2012」のヨランド・モロー。
カミーユの父親に「ボン・ヴォヤージュ/2003」「ダニエラという女/2005」「モンテーニュ通りのカフェ/2006」「風にそよぐ草/2009」「愛して飲んで歌って/2014」のミシェル・ヴュイエルモーズ。
物理教師アルフォンスに「隠された記憶/2005」「サガン-悲しみよこんにちは-/2008」「愛の残像/2013」のドゥニ・ポダリデス。
エリックのクラスメート、ヴァンサンにヴァンサン・ラコスト。
ムッシュ・デュポン(時計屋)に「大人は判ってくれない/1959」「ドリーマーズ/2003」「ル・アーヴルの靴みがき/2011」のジャン=ピエール・レオ。
フランス文学教師に「青の寝室/2014」のマチュー・アマルリック。

中年のおばさんが飲み過ぎて病院へ運ばれる。やがて目を覚ますが、彼女の前に現れたのは亡くなったはずの両親。何がなんだかわからないまま両親の家に落ち着いたカミーユは学校へと送り出される。学校ではかつての親友たちが待っていた。そして自分を捨てた夫エリックも…。
カミーユは40代のおばさんながら周囲からは16歳の高校生に見えるらしい。猛烈な違和感を覚えながらも、大好きだった両親や友人たちと二度目の青春を謳歌しようと考える。しかし彼女の前にエリックが現れ猛烈にアタックして来る。

不仲の夫婦が青春にタイムスリップし、再び過去を経験して真実の愛を取り戻すハートフルなファンタジー・ドラマ。
撮影時、カミーユとエリックを演じる俳優は共に40代。カミーユの友人たちは20代と30代。カミーユはもちろん浮いているが、他の俳優たちは高校生役が意外に違和感なくてドラマに溶け込んでいる。

キャスリーン・ターナー&ニコラス・ケイジの「ペギー・スーの結婚/1986」と言う映画を見たことがある。浮気まみれの夫と別居中の妻が高校時代にタイムスリップして若き日の夫と出会い真実の愛を確認する…といった展開は本作とほぼ同じ。「ペギー・スーの結婚」はかなり素敵な映画だった。本作はまぁまぁかな?
ノエミ・ルボフスキーには「マリー・アントワネットに別れをつげて」でのカンパン夫人役が記憶に残っていたので、16歳の高校生役が笑える。
マチューはワンシーンにしか出演していなくて残念。

シネカリテにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2015-12-04 23:25 | フランス | Trackback | Comments(0)