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「ジミー、野を駆ける伝説」

「Jimmy's Hall」2014 UK/アイルランド/フランス
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1932年、アイルランド。元活動家のジミー・グラルトンはニューヨークから10年ぶりに祖国に戻る。出迎えたのは彼の友人モッシー。母親の住む家へと向かう道廃墟と化した“Jimmy's Hall”を見つける。それはジミー自らが建てたホールだった...

ジミー・グラルトンにバリー・ウォード。
ウーナにシモーヌ・カービー。
シェリダン神父に「縞模様のパジャマの少年/2008」「恋人たちのパレード/2011」のジム・ノートン。
シーマス神父にアンドリュー・スコット。
モッシーに「レイヤー・ケーキ/2004」のフランシス・マギー。
市長オキーフにブライアン・オバーン。
オキーフの娘マリーにアシュリン・フランシオーシ。
ジミーの母親アリスにアイリーン・ヘンリー。
監督は「天使の分け前/2012」のケン・ローチ。

国を分断した悲劇的な内戦が終結してから10年後、ジミーはリートリム州の故郷に帰ってきた。再会した昔の恋人ウーナも今では人妻で二人の子供の母親でもある。やがてこの地でかつて絶大なる信頼を得、リーダーだったジミーの元へ村人たちが集まってくる。彼らはジミーにホールの再建を訴える。年老いた母親と二人で静かな生活を送ろうとしているジミーを村人たちは放っておいてくれない。彼らの熱意に負け、重い腰を持ち上げたジミーはホールの再建に立ち上がり、再びリーダーとなる。

ジミーはアメリカから持ち帰ったレコード・プレイヤーで新しい音楽ジャズとダンスを披露する。それらは若者を熱狂させたが、村の支配者たちは眉をひそめ始める。そしてとうとう教会や市長らがジミーに圧力をかけてくる。

ラスト、ジミーの乗るトラックを追いかける若き村人たちの姿が爽やかで印象的。ジミーってきっと彼らにとってカリスマ的な人気者だったに違いない。
誰もいないホールで、バック・ミュージックなしにダンスするジミーとウーナ...ウーナはジミーがニューヨークで買ってきたドレスを身につけ...あのシーンはとても素敵だった。

アイルランドからアメリカへ国外追放(強制送還)されたジミーは、元々移民としてアメリカに渡っている。1945年、59歳でニューヨークで亡くなったジミー(ジェイムズ・グラルトン)は追放以降祖国の地を踏むことはなかったという。

「麦の穂をゆらす風/2005」は1920年が舞台で、本作はそれから10年後のアイルランドの農村を描いている。
原タイトルの「Jimmy's Hall」でI.R.A.を背景に描いたダニエル・デイ・ルイスの「ボクサー/1997」を思い出す。この“Hall”は体育館兼カルチャー・センターといったところ。“Hall”に集う人々は歌を歌いダンスを楽しむのだ。一方で絵画や詩といった趣味の講座や、子供たちにボクシングを教えたりする場もある。

ケン・ローチ映画にはメジャーな俳優は登場しない。今まで見た中では「麦の穂をゆらす風」のキリアン・マーフィーくらい。本作の主人公も初めてお目にかかったアイルランド人俳優のバリー・ウォード。穏やかな風貌ながら、ここぞという時に闘志を燃やす青年ジミー役が似合っている。そしてこの方中々素敵だ。
ケン・ローチならではの静かな感動を与える佳作。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-01-31 23:48 | UK | Trackback(8) | Comments(4)

「ジミーとジョルジュ 心の欠片を探して」

「Jimmy P.」2013 USA/フランス
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1948年、アメリカ、モンタナ州ブラウニング。アメリカ・インディアン、ブラックフット族のジミーは第二次世界大戦から帰還後、原因不明の不快なる症状に悩まされていた。姉ゲイルと一緒に暮らすジミーは彼女に促されるままカンザム州トピカの軍病院へ入院する。しかしジミーを悩ます症状の原因を突き止めることはできず、困った病院のスタッフはニューヨークからフランス人精神科医ジョルジュ・ドゥヴルーを呼び寄せる…

ジミー・ピカードに「悲しみが乾くまで/2008」「チェ 28歳の革命/2008」「チェ 39歳別れの手紙/2008」「セブン・デイズ・イン・ハバナ/2012」「野蛮なやつら/SAVAGES/2012」のベニチオ・デル・トロ。
ジョルジュ・ドゥヴルーに「毛皮のヴィーナス/2013」のマチュー・アマルリック。
マドレーヌに「ノッティングヒルの恋人/1999」「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族/2011~2013」「つぐない/2002」のジーナ・マッキー。
ゲイル・ピカードにミシェル・スラッシュ。
カール・メニンガー医師に「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け/2012」「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」のラリー・パイン。
ホルト医師に「ミルク/2008」ジョセフ・クロス。
ヨークル医師に「13ディズ/2000」のエリヤ・バスキン。
ジェインに「フローズン・リバー/2008」「8月の家族たち/2013」のミスティ・アッパム。
監督、脚本は「キングス&クイーン/2004」「クリスマス・ストーリー/2008」のアルノー・デプレシャン。

第二次世界大戦で頭蓋骨を骨折し、頭痛や視覚障害を訴えるジミーの治療にあたったメニンガー、ホルト、ヨークルたち医師は科学的な方法でジミーの症状を解明しようとするが敵わない。そこで精神療法に長けるジョルジュ・ドゥヴルーにジミーを委ねる。人類学者でもある彼はアメリカ・インディアンのモハヴェ族の実地調査を行っていた人物。
ジョルジュとの対話で、ジミーは優しい姉や、元妻、そしてかつてのガール・フレンド、ジェイン等、女性たちとの関係を語り始める。戦争後遺症と思われていたジミーの症状は過去の体験や、女性たちとの関係に大きく影響しているとジョルジュは気づくのだった。ジミーには結婚と、一人の娘が存在する過去があった。
二人の対話は毎日続き、ジョルジュを訪ねてやって来た英国人の恋人マドレーヌが見守る中、患者と精神科医の間に友情のようなものが芽生え始める。

マチュー大好きなのと、お気に入り俳優ベニチオ・デル・トロの出演に是非観たかった一作。地味ながら二人の俳優が素晴らしい。監督はアルノー・デプレシャンだし…。
シアター・イメージフォーラムで予告を何度か観た。このシアターで公開される映画は万人好みではない。実話を元にしたとても重厚な心理ドラマは中々見応えがあった。

プエルトリコ出身のベニチオ・デル・トロがネイティブ・アメリカンを演じている。映画の舞台は1940年代。この頃彼らはインディアンと呼ばれていた。フランス人精神科医ジョルジュがユダヤ人でもあることも興味深い。
オフィシャルに“見るものに静かな感動を与える...”とあるがその通りのドラマ。

シアター・イメージフォーラムにて
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by margot2005 | 2015-01-26 00:06 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「トラッシュ!-この街が輝く日まで-」

「Trash」2014 UK ブラジル
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ある日、14歳の少年ラファエルはゴミ山で財布を見つける。中にはもちろん現金が入っていたが、他にもID、少女の写真、カレンダー、アニマル・ロト・カード、そしてコインロッカーの鍵。ラファエルはなぜか現金以外の物に俄然興味を覚えてしまう。案の定警察がやって来てゴミ山を血眼で探す様子に財布の中身の重大さに気づくのだった。やがてガルドやラットと共に財布に残された謎を探そうと奔走する...

ラファエルにヒクソン・テヴェス。
ガルドにエドゥアルド・ルイス。
ラットにガブリエル・ワインスタイン。
ジュリアード神父に「ディパーテッド/2006」「ボーダータウン/報道されない殺人者/2006」「顔のないスパイ/2011」のマーティン・シーン。
オリヴィアに「ソーシャル・ネットワーク/2010」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」「サイド・エフェクト/2013」のルーニー・マーラ。
ジョゼ・アンジェロに「エリジウム/2013」のワグネル・モウラ。
フェデリコにセルトン・メロ。
監督は「リトル・ダンサー/2000」「めぐりあう時間たち/2002」「愛を読むひと/2008」「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い/2011」のスティーヴン・ダルドリー。
脚本は「ラブ・アクチュアリー/2003」「パイレーツ・ロック/2009」「戦火の馬/2011」「アバウト・タイム ~愛おしい時間について~/2013」のリチャード・カーティス。

主人公のラファエルはリオデジャネイロ郊外のゴミ山で、ガルドと共に暮す14歳の少年。日本でこの年頃の少年はかなりヤバい年齢なのではないか?子供だけど、そろそろ大人の仲間入りする過渡期というのか難しい年頃であるような気がする…特に男の子は…。しかしながらラファエルたちは食べる物にも事欠く日々を送り、親兄弟など何処に?といった有様。ラットと呼ばれるガブリエルは地下水道で暮らしている。

少々ネタバレ...
財布には世間を震撼させる重大なる不正を暴く証拠が入っていた。持ち主はジョゼ・アンジェロ。オープニング近くでアンジェロは殺されるが、少女の写真、カレンダー、アニマル・ロト・カード、そして鍵に秘密を残していた。
ラファエルたちが警察からの追求を逃れ次々に難題を解明して行く様はとても面白い。聖書のページから数字を引き出し電話番号に当てるなんてアンジェロもやるなぁ!と感嘆する。
そしてとうとう探し当てた教会。そこにいたアンジェロの娘。憎っくきフェデリコをやっつける彼らが痛快で拍手を送りたくなる。

原作はアンディ・ムリガンの児童文学とのこと。大人たちに立ち向かう少年たちならではのリベンジは素晴らしい!の一言。ゴミ山に紙幣が舞うシーンはシアターの予告篇で何度も見たが、いやいやあのシーンは何度でも観たい。
そしてアンディ・ムリガンの本読んでみたくなる。

オーディションで選ばれたという少年3人が生き生きと演じていてスクリーンに釘付けになる。ジュリアード神父役のマーティン・シーンとボランティアの英語教師オリヴィア役のルーニー・マーラが脇を固め、ブラジル人俳優のワグネル・モウラとセルトン・メロの存在もナイス。

正義感に燃える少年たちの冒険ドラマのエンディングはとても清々しくて素晴らしい。そして少年たちを愛し守ろうとする神父とオリヴィアの深い情愛に胸打たれる。
今迄観たスティーヴン・ダルドリー映画は「めぐりあう時間たち」意外全て少年が主人公であることを思い出しとても興味深い。
イタリア映画祭2014で観た「いつか行くべき時が来る/2012」のブラジルの子供たちの姿がよみがえった。

TOHOシネマズみゆき座にて
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by margot2005 | 2015-01-22 21:04 | UK | Trackback(10) | Comments(4)

「みんなのアムステルダム国立美術館へ」

「 Het Nieuwe Rijksmuseum - De Film」…aak「The New Rijksmuseum」2014 オランダ
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監督は「ようこそ、アムステルダム美術館へ/2008」のウケ・ホーヘンダイク。

主要登場人物
新館長ヴィム・パイベス
学芸員タコ・ディベッツ
アジア館部長メンノ・フィツキ
建築家クルス&オルティス
内装家ウィルモット社、ウイルモット&マルレーン

「ようこそ、アムステルダム美術館へ」で描かれた“美術館vs市民/館長vs建築家/官僚vs美術館”の対立。
果たしてオープンの日は来るのか??という話だったが、やはりで、オープンは大幅に遅れ、2008年予定が2013年4月となった。
前作で描かれた、上に書いた対立は不謹慎ながら実に面白かった。
でも本作も中々面白い。

館長になりたかった学芸員タコ・ディベッツは残念なことに新館長には選ばれず学芸員のまま。しかしその中でもトップクラスで、アムステルダム国立美術館に展示する美術品を選べる立場にある。担当者をサザビーズに送り芸術品を競り落とすよう指示を出す。国の予算で運営される国立美術館ゆえ、多額の金銭を競りに使う事は叶わない。タコ・ディベッツお気に入りの芸術品は高額過ぎて競り落とせなかったのはとてもお気の毒だった。
前作に登場したもう一人の人物であるアジア館部長メンノ・フィツキの“金剛力士像”への愛着の深さには感動するばかり。
そして美術館の内装についての喧喧諤諤のシーンも忘れてはならない。しかし新館長が黒く(ダークグレー)塗った壁が気に入らなくてあわてて白く塗り替えたりするのだ。美術館に設置する陳列だなの視察にパリのルーヴルを訪れるシーンもあった。
そういえば、全面改装したパリのオルセーも壁はダークグレーに塗り替えられていた。ダークグレーは絵画の金縁の額にマッチするのだろうきっと。
大事な時に居眠りする内装家ウィルモット氏の存在も実に面白い。
そして前作同様修復シーンも見せてくれる。

前館長ロナルド・デ・レーヴもカッコ良かったけど、新館長ヴィム・パイベスもカッコ良いのだ。“忍耐の限界だ!”と発言し辞任したロナルド・デ・レーヴは今頃ウイーンにいるはず。前作で今後はウイーンに住むと宣言していたから。
ラスト、ベアトリクス女王とオープニングに臨むヴィム・パイベスの爽やかな笑顔が素晴らしかった。アムステルダム国立美術館にはますます行ってみたくなる。

渋谷ユーロスペースにて
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by margot2005 | 2015-01-19 00:36 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(2)

「サンバ」

「Samba」2014 フランス
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セネガルからの移民サンバは10年もの間フランスで真面目に働いてきたがビザの更新を忘れ突然国外退去を命じられる。一方でアリスは大企業で働く管理職のキャリア・ウーマン。しかしある日職場でキレて休職中。そんな二人は移民支援協会で出合う...

サンバに「ミックマック/2009」「最強のふたり/2011」「ムード・インディゴ うたかたの日々/2013」「X-MEN:フューチャー&パスト/2014」のオマール・シー。
アリスに「メランコリア/2011」「詩人、愛の告白/2012」のシャルロット・ゲンズブール。
ウィルソンに「予言者/2009」「ある過去の行方/2013」のタハール・ラヒム。
マニュにイジア・イジュラン。
マルシェルに「母の身終い/2012」「ぼくを探しに/2013」のエレーヌ・ヴァンサン。
ジョナスにイサカ・サワドゴ。
マガリに「デザート・フラワー/2009」にリヤ・ケベデ。
監督、脚本は「最強のふたり/2011」のエリック・トレダノ。

ボランティア団体の移民支援協会で働くアリスと移民のサンバが出合う。アリスは“担当する移民と個人的な感情を持っては絶対にダメ!”と同僚のマニュに言われたにも関わらずサンバに自らの電話番号を教えてしまう。精神が不安定なアリスは夜も眠れずバッグに山ほどの睡眠薬を持ち歩いている。サンバは乱れるそんなアリスの心が知りたくてたまらない。しかし心を許してはならないと思いつつもアリスは心優しいサンバに惹かれ始める。アリスはサンバによって癒されていたのだ。
そしてアリスに忠告したマニュがウィルソンとできちゃったりして…実際このようなことは起きないだろうな?と思えるけど…。
ウイルソンがブラジル人だと嘘をついている。それはアフリカ人よりモテるからという発想...知らなかった。

日本人にとっては非日常的なことながら、不法移民をテーマにしたドラマは見応えがあった。「最強の二人」は実話の映画化ながら余りにも出来過ぎで、こちらの方が好き。

シャ ルロット・ゲンズブールはジュリエット・ビノシュ同様Worldwideに活躍しているフランス人女優。で、好きでも、キライでもないこの二人の映画は良く観ることになる。
シャ ルロット・ゲンズブール映画は「ニンフォマニアックVol.1/2013」「ニンフォマニアック Vol.2/2013」以来。この方、情緒不安定の役柄が実に似合う。地じゃないかと思うほど…。

昨年末に公開され初日に観たはずながらしっかり忘れていた一作。
本作を観たのはシアターで予告を何度も見たのと、オマール・シー&タハール・ラヒムの出演に惹かれたから。もちろん、オマール&タハールは最高にキュート。ドラマも全体的にとても良かった。
マルシェル役のエレーヌ・ヴァンサンの存在も忘れてはならない。

移民収容所で出会ったジョナスに頼まれマガリを探し出すサンバ。でも見つけだした彼女とsexしちゃうなんてとてもフランス人らしくて笑える。リヤ・ケベデはどこかで見た、見たと思っていたら「デザート・フラワー」の主演女優だった。
タハール・ラヒムは「予言者」でも「ある過去の行方」でもシリアスな役柄だったが、彼には絶対コメディが似合う。

新宿武蔵館にて
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by margot2005 | 2015-01-17 23:49 | フランス | Trackback(8) | Comments(2)

「あと1センチの恋」

「Love, Rosie」2014 ドイツ/UK
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英国の小さな田舎町に暮す高校生ロージーとアレックスは6歳からの大親友。互いの家も目と鼻の先にあり何でも話す間柄。そんな二人の夢は米国ボストンの大学に進むこと。やがてロージーはボストン大学から、アレックスはハーバード大学から入学許可の手紙を受け取る。驚喜するロージーは早速アレックスに報告に行くが、彼の家には先客ベサニーがいた...

ロージーに「しあわせの隠れ場所/2009」「白雪姫と鏡の女王/2012」「シャドウハンター/2013」のリリー・コリンズ。
アレックスに「ユナイテッド -ミュンヘンの悲劇-/2011」「スノーホワイト/2012」「ハンガー・ゲーム2/2013」のサム・クラフリン。
グレッグにクリスチャン・クック。
ベサニーにスーキー・ウォーターハウス。
サリーに「ミスター・スキャンダル/2013」のタムシン・エガートン。
サリーの兄フィルにジェイミー・ビーミッシュ
ルビーにジェイミー・ウィンストン。
監督はクリスティアン・ディッター。
原作は「P.S.アイラヴユー/2007」のセシリア・アハーン。

一夜の間違いから妊娠してしまったロージー。子供の父親であるグレッグは打ち明けるなり行方をくらます情けない男。子供は養子に出そうと思っていたロージーながら、生まれてみると俄然母性本能に目覚め自ら育てる決意をする。一方で、アレックスはロジーの日常など全く知らずに恋人サリーとボストンで暮らしている。しかしある時、アレックスはロージーと彼女の娘の存在を知る事になる。その後、反省したグレッグがロージーに結婚を申し込んだり、サリーが妊娠したりと、ロージーとアレックスがもはや結ばれることはない展開に発展する。

昨年の12月中旬に公開以来シアターに女の子が殺到している。冬休みということもあって12月に二回満席で入場を断られ、年が明けやっと観る事ができた。高校生の女の子だけでなくおばさんでも胸きゅんとなる素敵な映画。
英国の小さな田舎町が舞台だがロケーションはアイルランド。
ヒロインとヒーローが白雪姫とそのプリンス役を演じたのも女の子が押し寄せる要因だったかも知れない。
ルビーがロージーに“あなたの親友はわたしよ!”という。そう、男と女は決して親友にはなれないのだ。最初から想像はできたが、好きなのに何年たっても“I Love You!”と言えない二人がラストでやっと結ばれほっとした。
そのまま“ラブ、ロージー”で良いのに相変わらずのヒドい邦題なのと、アレックス役のサム・クラフリンに高校生役は少々無理があった感じ。
Back Musicが最高!そして「P.S.アイラヴユー」より断然こちらがナイス!

新宿シネマカリテにて
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by margot2005 | 2015-01-14 23:48 | ドイツ | Trackback(7) | Comments(0)

「メビウス」

「Möbius」 2013 フランス/ベルギー/ルクセンブルグ
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モイズ(グレゴリー・リューボフ)に「アーティスト/2011」「プレイヤー/2012」「ウルフ・オブ・ウオールストリート/2013」のジャン・デュジャルダン。
アリスに「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)/2013」のセシル・ドゥ・フランス。
イワン・ロストフスキーに「インクレディブル・ハルク/2008」「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け/2012」「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札/2014」のティム・ロス。
モイズの部下サンドラに「ロゼッタ/1999」「灯台守の恋/2004」のエミリー・ドゥケンヌ。
モイズの上司チェルカチンにウラジミール・メニショフ。
CIA諜報員ジョシュアに「父の祈りを/1993」のジョン・リンチ。
監督、脚本は「哀しみのスパイ/1994」のエリック・ロシャン。

ロシアFBSの諜報員であるモイズは部下と共にモナコでロシア人実業家ロストフスキーの不正資金洗浄の実態を調査している。一方でリーマン・ショックの影響でアメリカから追放されたアリスはロストフスキーの銀行で働く証券取引ディーラー。アリスに目を付けたモイズは彼女を抱き込み、アメリカへ戻る約束をエサにスパイとして雇い入れる。しかしアリスはロストフスキーの身辺を調査するためCIAにスパイとして雇われていた…

ダブル・スパイ、アリスの行く末は…
あろうことかモイズとアリスが愛し合ってしまうのだ。ある夜、クラブで遭遇する二人。アリスはモイズがロシアの諜報員だとは知らない。モイズはもちろんアリスのことを知っている。部下に彼女を尾行させているのだから…。しかしアリスに惹かれるモイズは部下の目をくらましてアパルトマンの玄関でアリスを待ち伏せする。そしてこの後二人はどうしようもない危機に陥る。やがて彼らはどうなるのか?と、ドラマから目が離せない。
スゴくスリリングで、二人のアムールも絡め素晴らしい!ドラマとなっている。フランス映画らしくない大ラスはとても気に入った。
タイトルの“メビウス”は“メビウスの帯”からきている。映画の中で意味が説明される。

ジャン・デュジャルダンはコメディも良いけどシリアスな役柄もとてもクール。おまけにこの方スゴくsexy。ドラマの中でアリスが“あなたの腕に抱かれるのが大好きだから、出かける時には腕を置いていって!”なんて言っていたのを思い出す。

セシル・ドゥ・フランスがアメリカンを演じていて、流暢な英語を話している。彼女が纏うファッションがこれまた素晴らしくオシャレなのと、舞台の中心がモナコなので美しい映像に魅せられる。ロシア、モスクワやベルギー/ルクセンブルグでもロケされていて見応えたっぷり。劇場未公開とは寂しい限り。
「ロゼッタ」では少女の雰囲気だったサンドラ役のエミリー・ドゥケンヌが大人な女性に変身していて驚き。最初彼女とはわからなかったくらい…。

「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」のレビューを書いてセシル・ドゥ・フランスを思い出した一作。1週間ほど前にwowowで初めて放映され見ることができた。
シアターで観ていればMY BESTに入れたいくらいの素晴らしい作品。

wowowにて
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by margot2005 | 2015-01-13 23:54 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」

「Casse-tête chinois」…aka「Chinese Puzzle」2013 フランス/USA/ベルギー
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グザヴィエに「ムード・インディゴ うたかたの日々/2013」のロマン・デュリス。
マルティーヌに「ロシアン・ドールズ/2005」「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「プライスレス 素敵な恋の見つけ方/2006」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」「ムード・インディゴ うたかたの日々」のオドレイ・トトゥ。
イザベルに「少年と自転車/2011」のセシル・ドゥ・フランス。
ウェンディに「プライドと偏見/2005」「ロシアン・ドールズ」「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」「フライト/2012」のケリー・ライリー。
トムにパブロ・ミュニエ=ジャコブ。
ミアにマルゴー・マンサール。
ジューにサンドリーヌ・ホルト。
ナンシーにリー・ジュン・リー。
ベビーシッター(イザベル)にフロール・ボナヴェントゥーラ。
監督、脚本は「ロシアン・ドールズ/2005」「PARIS(パリ)/2008」「フランス、幸せのメソッド/2011」のセドリック・クラピッシュ。
グザヴィエの父役で「アドルフ(イザベル・アジャーニの惑い)/2002」「マリー・アントワネットに別れをつげて/2012」の監督ブノワ・ジャコーが出演している。

40歳になったグザヴィエは妻ウェンディと息子トム、娘ミアとパリで幸せな日々を送っている。そんなある日、レズビアンの友人イザベルから精子を提供して欲しいと持ちかけられ承諾する。しかしウェンディがそれを知る事となり諍いに発展する。その後ニューヨークへ出張に出かけ、家に戻ってきたウェンディから“ニューヨークに恋人ができたから別れましょう!”と爆弾宣言される…

映画は他愛のないストーリー展開で、出演陣あってのドラマかと思える。子供たちと会えないのが寂しくてグザヴィエはニューヨークへ乗り込む。ウェンディは恋人と暮らし、彼も子供たちが可愛いというのだ。焦ったグザヴィエは子供たちを取り戻そうと弁護士を訪ねる。観光ビザで入国し、仕事もないグザヴィエに弁護士はグリーン・カード取得を薦める。そして運良く出合った中国人女性ナンシーとの偽装結婚に成功する。そうこうするうち、元恋人でシングル・マザーのマルティーヌがやって来たり、イザベルが子供を認知して欲しいと言ってきたりしてグザヴィエの周辺は俄然慌ただしくなって行く。この辺りから少々スラップスティック・コメディ入ってるな?といったアレンジのドラマはまぁまぁの出来かな?
そうそうジェラール・ドパルデューの「グリーン・カード/1990」を思い出す。お金(2万$って言っていた記憶が...かなり高額である)で偽装結婚を薦めるアメリカの弁護士はボッタクリかも?

昨年から観ようと思いながら渋谷に行けなくて、今年の初鑑賞映画。
ロマンの大ファンで「スパニッシュ・アパートメント/2002」「ロシアン・ドールズ/2005」はもちろんシアターで観ている。本作は青春三部作の最終章。
前作から随分と年月がたっているので演じる俳優たち少々変化を感じる。一番変化があるのはセシル・ドゥ・フランス。彼女老けたのじゃなくて貫禄たっぷりなのだ。オドレイ・トトゥも「アメリ/2001」から10年以上経過しているため、ちょっとobasan入っている。ケリー・ライリーはあまり変わっていない様子。そして40歳になったロマン・デュリスはいつまでも若くてキュートだ。
映画を観終わって前2作がとても見たくなてしまった。BSでの放映に期待したい。

Bunkamuraル・シネマにて
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by margot2005 | 2015-01-12 23:09 | フランス | Trackback(1) | Comments(0)

「毛皮のヴィーナス」

「La Vénus à la fourrure」…aka「Venus in Fur」2013 フランス/ポーランド
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ドラマは舞台演出家のトマが新しい舞台劇のために女優をオーディションするところから始まる。会場にうーんと遅れてやって来た無名の女優ワンダ。トマは追い返そうとするがワンダは決して帰ろうとしない。あきらめ境地のトマは仕方なしにオーディションを始める。トマを相手に台詞を語り始めるワンダ。やがてトマはワンダの演技に魅せられて行く...

ワンダ・ジュルダンに「フレンチなしあわせのみつけ方/2004」「エディット・ピアフ~愛の讃歌~/2007」「潜水服は蝶の夢を見る/2007」「危険なプロット/2012」「母の身終い/2012」のエマニュエル・セニエ。
トマ・ノヴァチェクに「グランド・ブタペスト・ホテル/2013」のマチュー・アマルリック。
監督、脚本は「おとなのけんか/2011」「ゴーストライター/2011」のロマン・ポランスキー。

原作“毛皮のヴィーナス”を書いたレオポルド・フォン・ザッヘル=マゾッホとは“マゾヒズム”の語源となった人物らしい。
本作はブロードウェイで大ヒットした二人芝居“毛皮のヴィーナス”をモチーフに作られている。そういえば監督の「おとなのけんか」も舞台劇だった。でも本作の出演者はエマニュエル・セニエ&マチュー・アマルリックの二人だけ。二人の延々と続くやりとり(台詞)の間にトマの恋人からかかる電話や、ワンダがかける電話の話に中断されるが、その他は全く二人だけの世界。その延々と続く台詞は舞台劇での台詞…いつも思うのは、あのような膨大な言葉(台詞)を俳優はどのようにして記憶するのか!?ということ。もうただただ感心の一言。一つのシーンだけで構成されるドラマなのだが、何日かけて撮影したのか?妙に知りたくなる。とにかく二人の俳優が素晴らしい!

エンドクレジットが始まると、パリのルーヴルやオルセー、そしてフィレンツェのウッフィツィなどにある巨匠の描いた“ヴィーナス”の絵画が登場する…ボッティチェッリ、ティツィアーノ、ドラクロワ、アレクサンドル・カバネルetc.で、ラストはやはり“ミロのヴィーナス”だった。

マチューの大ファン。本作の予告はシアターで何度も見ている。ちょっと興味深い作品かな?と思って楽しみにしていた一作。期待どうりの素晴らしいドラマだった。エマニュエル・セニエは昨今脇役ばかりで…本作でヒロインを演じる彼女も文句無しに素晴らしい。40代後半のエマニュエルが実に妖艶で驚く。

ハリソン・フォード主演のロマン・ポランスキー監督作品「フランティック/1988」にヒロインで監督夫人のエマニュエル・セニエが出演していたのを思い出す。パリが舞台のあのサスペンスはトレ・ビアン!だった。同じくポランスキー作品でエマニュエルがヒロインの「赤い航路/1992」もかなり前に見た作品なので今一度見てみたい。
マチュー映画は今週末公開されるベニチオ・デル・トロ共演の「ジョルジュ 心の欠片を探して/2013」が楽しみ。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-01-10 00:07 | フランス | Trackback(4) | Comments(0)

「おやすみなさいを言いたくて」

「Tusen ganger god ant」…aka「A Thousand Times Good Night」2013 ノルウェー/アイルランド/スウェーデン
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報道写真家のレベッカは家族をアイルランドに残しアフガニスタンの首都カブールにいる。そしてその地で自爆テロに巻き込まれ命を落としそうになるが辛くも助かり病院へ収容される。やがて入院先へ夫のマーカスが迎えにくる。アイルランドへ戻った彼女は母親の死に怯えながら暮す娘たちと向き合うとこになる...

レベッカに「トスカーナの贋作/2010」のジュリエット・ビノシュ。
夫マーカスに「ブラウン夫人のひめごと/2002」「ヘッドハンター/2011」のニコライ・コスター・ワルドー。
長女ステフにローリン・キャニー。
次女リサにアドリアンナ・クラマー・カーティス。
レベッカの友人テレサに「THE TUDORS 〜背徳の王冠〜/2007〜2010」「ビザンチウム/2012」のマリア・ドイル・ケネディ。
監督はエリック・ポッペ。

世界各国で起こる悲惨な事実を映像にしメディアに発表することがレベッカの使命。マーカスはそんな彼女の仕事を理解し家事と子育てを全面的に協力している。しかし家に帰ったレベッカはマーカスから“娘たちはいつも母親の死に怯えながら暮らしている!”と告げられる。ステフからも“そんなに写真が大事なの!”と詰め寄られ動揺を隠せない。やがて彼女は家族にもう戦場には戻らないと宣言する。穏やかで平和な日々が続くある日、レベッカはケニアへの取材を持ちかけられ、アフリカに興味を持つステフと共にその地へと旅立つ。ところが、安全な地域と信じていたケニアで突然暴動が起こる。結果レベッカは自らの使命に邁進し、危険を顧みないで写真を撮り続ける。帰国する前、二人はケニアが危険であった事をマーカスに内緒にするよう約束する。しかしレベッカは自分に心を開こうとしないステフに疑問を抱き始める。案の定娘はケニアでの出来事にわだかまりを抱き続けていたのだ。やがてケニアで起こった事がマーカスの知ることとなり、怒り狂ったマーカスはレベッカを家から追い出してしまう。
ラストはあまりにも醜く悲惨で…見るのが辛かった。

製作国のトップがノルウェーなのは監督の出身地。映画の舞台はアイルランド。写真家のレベッカが撮影に行くスポットとしてアフガニスタン、モロッコ、ケニアで撮影されている。
この映画を観たかったのはひたすらニコライ・コスター・ワルドーの出演に惹かれたから。彼はデンマーク出身のお気に入り俳優。そいうや昨年wowowで見たトム・クルーズの「オブリビオン/2013」にも出演していたのを思い出す。キャメロン・ディアスと共演の「The Other Woman/2014」が是非見たい!
主演のジュリエット・ビノシュは好きでもキライでもない女優ながら色んな映画に出演しているのでビノシュ映画は良く観ている。一番最新に見た作品はwowowで放送されていた「カミーユ・クローデル ある天才彫刻家の悲劇/2013」。カミーユ・クローデルと言えばイザベル・アジャーニの「カミーユ・クローデル/1988」ながら、ビノシュ版は精神を病んだカミーユ・クローデルが病院に収容されている間を描いた作品で中々興味深かった。

本作に戻って…ニコライ・コスター・ワルドーが“family man”な役を演じたのは初めて見た。彼自身2人の娘の父親ということもあり役柄にぴったり。ニコラスますますお気に入り俳優となった。

角川シネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2015-01-08 20:02 | ヨーロッパ | Trackback(2) | Comments(0)