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「パッション」

「Passion」2012 ドイツ/フランス
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ドイツ、ベルリン。大手広告会社の重役に登り詰めたクリスティーンは野心満々な上狡猾な女。そしてアシスタントのイザベルはクリスティーンに憧れを抱いている。しかしある時イザベルの企画を自分の手柄にし、その後屈辱とも思える行為を浴びせ始める。クリスティーンに好かれていると信じていたイザベルはショックを受けるのだった...
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クリスティーンに「幸せのポートレート/2005」「あぁ、結婚生活/2007」「消されたヘッドライン/2009」「きみがぼくを見つけた日/2009」「シャーロック・ホームズ/2009」「ミッドナイト・イン・パリ/2011「トゥ・ザ・ワンダー/2012」のレイチェル・マクアダムス。
イザベルに「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女/2009」「ミレニアム2 火と戯れる女/2009」「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士/2009」「プロメテウス/2012」のノオミ・ラパス。
ダニに「冬の贈りもの/2008」「愛を読むひと/2008「ヴィンセントは海へ行きたい/2010」のカロリーネ・ヘルフルト。
ダークに「シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム/2011」のポール・アンダーソン。
監督、脚本は「キャリー/1976」「ボディ・ダブル/1984」「ブラック・ダリア/2006」のブライアン・デ・パルマ。

“女の敵は、女”…IMDbのtaglineは“卑怯じゃない、たんなるビジネス”となおコワい。復讐サスペンス劇なのに展開がわかっているのは少々つまらないが、ブライアン・デ・パルマの世界は好きなのでエンディングまでドラマを楽しんだ。あの強烈なエンディングは悪夢か??はたまた幻か??

クリスティン・スコット・トーマスとリュディヴィーヌ・サニエが共演し、監督を務めたアラン・コルノーの遺作となったフランス版「ラブ・クライム 偽りの愛に溺れて/2010」はwowowで見ている。リメイク映画ってどうなのだろう。やはり元映画には敵わない?本作もやはりそうだった。
フランス版では主人公の二人に年齢差があるのと、本作のアシスタント、ダニ役が男性。クリスティン・スコット・トーマスは貫禄だし、レイチェル・マクアダムスでは少々物足りないかも知れない。結末もフランス版は含みを持たせているがブライアン・デ・パルマ版の復讐劇は凄まじい!
エンディングは全く別世界ながら、秘書から重役に一気に昇進するサクセス・ストーリーのメラニー・グリフィスとシガーニー・ウィーヴァーの女の戦いドラマ「ワーキング・ガール/1988」を思いだした。

卑怯もののクリスティーンを演じるレイチェル・マクアダムスは愛らしいイメージでこんな役柄は初めて。で、やはり凄みが足りないのだ。クリスティン・スコット・トーマスと比較するのが無理な相談なのだろうが、フランス版を見てなきゃそれなりに良かったかも?
イザベル役のノオミ・ラパスは強い女のイメージが出来上がってしまっているので、ナイーヴな女は似合わない。前半は違和感ありだが、復讐に燃える辺りから俄然適役となっていくさまが面白い。同じ役柄ながらリュディヴィーヌ・サニエとは全く違うイメージのノオミ・ラパスは、存在感ありで、レイチェル・マクアダムスと逆の配役の方が良かった?なんて思ったりもした。
カロリーネ・ヘルフルトはドイツ映画祭2009で観た「冬の贈りもの」で可憐な少女リリーを演じていた女優で、本作ではイザベルに迫るレズビアン役が鮮烈。

ブライアン・デ・パルマはお気に入り監督の一人なので色々と観ている。「キャリー」から始まって「殺しのドレス/1980」「スカーフェイス/1983」「ボディ・ダブル」「アンタッチャブル/1987」「虚栄のかがり火/1990」「カリートへの道/1993」「「スネーク・アイズ/1998」「ミッション・トゥ・マース/2000」「ファム・ファタール/2002」そして「ブラック・ダリア」。
中でもお気に入りは「ボディ・ダブル」と「虚栄のかがり火」。どちらもメラニー・グリフィスが出演している。「虚栄のかがり火」は若き日のトム・ハンクス&ブルース・ウイリスが懐かしい。そして「ファム・ファタール」も忘れてはならない。これにはアントニオ・バンデラスが出ている。ケヴィン・コスナーの「「アンタッチャブル」やアル・パチーノの「カリートへの道」、ニコラス・ケイジの「スネーク・アイズ」、そしてSFスペクタクルの「ミッション・トゥ・マース」もそれぞれに素晴らしい作品ながら、この監督にはやはり愛欲のドラマが似合う。「ボディ・ダブル」が一番のお気に入り作品。

日比谷 みゆき座にて
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by margot2005 | 2013-10-27 22:11 | ドイツ | Trackback(9) | Comments(2)

「楽園からの旅人」

「Il villaggio di cartone」…「The Cardboard Village」2011 イタリア
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老司祭に「そして、デブノーの森へ/2004」「ミュンヘン/2005」「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「神々と男たち/2010」のミッシェル・ロンズデール。
教会堂管理人に「ブレード・ランナー/1982」のルトガー・ハウアー。
保安委員に「題名のない子守唄/2006」のアレッサンドロ・アベル。
医者にマッシモ・デ・フランコヴィッチ。
監督、脚本は「木靴の樹/1978」「明日へのチケット/2005」「ポー川のひかり/2006」のエルマンノ・オルミ。

半世紀の間市民が集ってきた教会に取り壊し命令が下される。そして今その教会の老司祭は、キリスト像が撤去され、聖堂内部のあらゆる装飾が無惨にも取り払われる場面に直面し、すべて持ち去られた聖堂にたたずみ途方に暮れている。慣れ親しんだ教会を離れどこへ行こうというのか?自室のベッドに身を横たえ、この後の暮らしを模索する。そんな時、アフリカからの不法入国者の家族が助けを求めてやって来る。司祭は教会を提供し彼らを匿う。やがて不法入国者は次から次へとやって来て、その中には妊婦やけが人、そしてテロリストのグループまでいた。

ずいぶんと前に観てレビューを書くのを忘れていた一作。観た映画は記録しているがやはり抜けているものがある。
これぞ岩波ホール作品!
エルマンノ・オルミは宗教色が濃いが、本作はテロリストにも手を差し伸べる老いた司祭が主人公。主演のミッシェル・ロンズデールは「神々と男たち」の修道士を彷彿とさせ素晴らしい。

邦題はなんとも美しい“楽園からの旅人”となっているが、原タイトルは“段ボールの村”。教会で寝泊まりするようになった人々が、互いのプライバシーを保つため段ボールで囲いを作る。まるで村のように…段ボールには“見せかけだけの/名ばかりの...”という意味もある。

映画の全てのシーンは教会内部。外部は一切映らない。
不法入国者が潜伏していると知った警察は教会へ乗り込んで来る。しかし司祭は”教会は全ての人に開かれている”と言って追い返す。
ドラマは、けが人が回復し、妊婦が子供を産み落とすエピソードを織り交ぜながら淡々と進み、それぞれの不法入国者がそれぞれの目的地に旅立つところで終了する。87分と短いながら、なんと神々しい映画だろうと感嘆する。

映画のチラシに…
“むかしむかし 
世界はすばらしい庭のようだった。
樹々は果実を実らせ、花には密があふれ 
大地の豊かな恵みは、心を幸せに満たし 
見るものはすべて美しかった。
そして今、
私たちは何処にいるのか。
何処へゆこうと
しているのか。
イタリア世界的巨匠
エルマンノ・オルミ監督が
ある街の聖堂を舞台に描いた
危機の時代に贈る、現代の黙示録。”
とある。
地球温暖化を始めとして暮らしにくい世の中に警鐘を鳴らしているのかも知れない。

不法入国者を演じる人々はプロの俳優ではないそうだ。
オランダ出身のルトガー・ハウアーの出演に驚き。「コンフェッション/2002」や「バットマンビギンズ/2005」を思い出すが、何といってもこの俳優はリドリー・スコットが作ったSF大作の「ブレード・ランナー」のレプリカント役だろう。主演のハリソン・フォード同様深く印象に残っている。

神保町 岩波ホールにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2013-10-22 23:41 | イタリア | Trackback | Comments(0)

「タンゴ・リブレ 君を想う」

「Tango libre」2012 ベルギー/フランス/ルクセンブルグ
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平凡で寂しい一人暮らしのJ.C.は、几帳面な性格で刑務所の看守の仕事では規律を守る実直な男。そんな彼がある日、タンゴ教室で出会い、パートナーとなって踊ったアリスに惹かれる。アリスには15歳の一人息子アントニオがおり、夫フェルナンは服役中だった...
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J.C.に「その男 ヴァン・ダム/2008」「プチ・ニコラ/2009」「ハートブレイカー/2010」のフランソワ・ダミアン。
アリスに「その男 ヴァン・ダム」のアンヌ・パウリスヴィック。
フェルナンに「歌え!ジャニス・ジョプリンのように/2003」「Ricky リッキー/2009」「しあわせの雨傘/2010」「ブラック・ブレッド/2010」「プレイー獲物ー/2010」のセルジ・ロペス。
ドミニクに「キングス&クイーン/2004」のジャン・アムネッケル。
アントニオにザカリー・シャセリオ。
刑務所でタンゴを教えるアルゼンチン人にチチョ・フルンボリ。
刑務所でアルゼンチン人とタンゴを踊る相手役にパブロ・テグリ。
監督は「ポルノグラフィックな関係/1999」のフレデリック・フォンテーヌ。

タンゴ教室で出会ったアリスを刑務所の面会室で見つけたJ.C.は驚きを隠せない。後日タンゴ教室で、“服役者の家族と親しくする事は許されない。”というJ.C.に対し“じゃ一緒にタンゴを踊らなきゃいいじゃない。”と答えるアリス。今迄規律を守ってきたJ.C.は奔放なアリスに魅了されていく。
アリスの夫フェルナンは親友のドミニクと共に服役している。ドミニクはアリスの元恋人で、3人は互いに愛し合う奇妙な三角関係を続けている。やがてフェルナンはアリスがタンゴ教室で看守のJ.C.と踊っていることを知り激しく嫉妬する。そしてフェルナンは自分もタンゴを踊れるようになりたいと願い、刑務所にアルゼンチン人がいないか探し始める。
刑務所で男たちがタンゴを踊るシーンが可笑しくて笑える。本作はコメディなので、随所に笑いを取り入れて、地味なドラマを盛り上げている。ラストの展開に唖然!!


チチョ・フルンボリと相手役のパブロ・テグリはタンゴ・ダンサー。服役者の着る衣服で踊るタンゴは少々むさいが、二人のステップは見事なものだ。

本作はヒューマントラストシネマの渋谷と有楽町(小さい方のシアター)で、それぞれ朝と夜の一回のみの上映。有楽町で観たが、なぜか?中高年が多くて!驚いた。それも満席!実は観た前々日(共にウイークデイ)にぎりぎりでシアターに行った所チケットは完売だった。タンゴ好きな中高年て多いのかも知れない。

J.C.を演じるフランソワ・ダミアンが最高!「ハートブレイカー」でロマン演じるアレックスの義兄役を思い出す。ひょうひょうとした雰囲気が役柄にぴったり。
フェルナン役のセルジ・ロペスもお気に入りヨーロッパ人俳優の一人。この方一作ごとに身体が大きく(太る)なって、いかつい風貌ながら熊さんみたいな顔と身体がとてもチャーミング。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2013-10-21 00:03 | フランス | Trackback | Comments(0)

「ビザンチウム」

「Byzantium」2012 UK/USA/アイルランド
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クララに「007/慰めの報酬/2008」「ロックンローラ/2008」「パイレーツ・ロック/2009」「アリス・クリードの失踪/2009」「タイタンの戦い/2010」「アンコール!!/2012」のジェマ・アタートン。
エ レノアに「つぐない/2007」「ラブリーボーン/2009」「ウェイバック -脱出6500km-/2010」「ハンナ/2011」のシアーシャ・ローナン。
ダーヴェルに「オン・ザ・ロード/2012」のサム・ライリー。
ノエルに「デス・パズル/2005」「つぐない」「バンク・ジョブ/2008」「ビトレイヤー/2013」のダニエル・メイズ。
フランクに「ハード・ラッシュ/2012」のケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
ルヴェンに「トレインスポッティング/1996」「ダーク・シャドウ/2012」のジョニー・リー・ミラー。
監督は「プルートで朝食を/2005」「ブレイブ・ワン/2007」のニール・ジョーダン。

海辺の保養地に現れた二人..クララは客引きしてノエルを捕まえ、彼の所有する“ビザンチウム”と言う名のホテルで娼館を始める。一方でエレノアは白血病に冒されたフランクに一目惚れされる。
ヴァンパイアは歯をたてて血を吸い、普通昼間は行動しない。しかしながらクララとエレノアは昼間もOKで、血を吸う時は、長くのばした爪をたてるのだ。本作のヴァンパイアは斬新でgood。
洞窟の崖から流れ落ちる水が真っ赤な血に変わるさまや、クララの着るドレスが緋色で、ヴィジュアル的にも美しくニール・ジョーダンの世界を楽しんだ。

ニール・ジョーダンはお気に入り監督の一人。TVシリーズ「ボルジア家1 愛と欲望の教皇一族/2011」「ボルジア家2 愛と欲望の教皇一族/2012」はwowwoで鑑賞済。
「クライング・ゲーム/1992」「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア/1994」「マイケル・コリンズ/1996」「ことの終わり/1999」などそれぞれ違ったジャンルながらどれもこれも素晴らしい映画。

ニール・ジョーダンの「インタビュー・ウイズ・ヴァンパイア」は物語も美しくヴァンパイア映画ではn.o.1級に好きな作品。かれこれ20年前の映画なんだと再納得。ブラッド・ピットが若いはず。
本作は美しい母娘クララとエレノアのヴァンパイア物語。

本作は9/20に公開され日比谷で観たが既に上映終了。現在ヒューマントラストシネマ渋谷(午前中1回のみ)で公開中。
わたし的には面白かったが、ヴァンパイア映画って受けないのかな??アイルランドやイングランドでロケされた景色は、妖しいドラマにとてもマッチしている。
クララとエレノアを演じるジェマ・アタートンとシアーシャ・ローナンも適役だ。ジェマは「アリス・クリードの失踪」「アンコール!!」と全く違った役柄を素敵に演じて見せるとても魅力的なUK女優。シアーシャ・ローナンはちょっと影のある美少女で、ニール・ジョーダンの妖しいドラマにぴったり。

TOHOシネマズシャンテにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2013-10-20 20:44 | UK | Trackback(10) | Comments(0)

「ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界」

「Ginger & Rosa」2012 UK/デンマーク/カナダ/クロアチア
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60年代のロンドン。ジンジャーとローザは同じ日に同じ病院の隣のベッドで生まれて以来ずっと一緒に育ってきた。二人は学校の授業をさぼっては外へ飛び出し、夜遅くまで宗教や政治、ファッション談義を闘わしている…一方でキューバ危機(1962年)で、核爆発が起き自分は死んでしまうという恐怖にかられるジンジャーは反核、反戦女性活動家ベラと出会い活動に参加するのだった…

ジンジャーに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「デジャヴ/2006」「バベル/2006」「帰らない日々/2007」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」のエル・ファニング。
ローザにアリス・イングラート。
ローランドに「GOAL!/ゴール!/2005」「さよなら。いつかわかること/2007」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」のアレッサンドロ・ニヴォラ。
ナタリーに「ケイト・レディが完璧(パーフェクト)な理由(ワケ)/2011」のクリスティナ・ヘンドリックス。
ベラに「華麗なる恋の舞台で/2004」「愛する人/2009」「キッズ・オールライト/2010」のアネット・ベニング。
マークに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「魔法にかけられて/2007」「英国王のスピーチ/2010」のティモシー・スポール。
マーク2に「カサノバ/2005」「フロスト×ニクソン/2008」
「2012/2012」
のオリヴァー・プラット。
監督、脚本は「耳に残るは君の歌声/2000」「愛をつづる詩/2004」のサリー・ポッター。

「ポルトガル、ここに誕生す ギマランイス歴史地区/2012」を観に渋谷に行った所、なぜか本作の方が観たくなってしまって…結局「ポルトガル〜」はまだ観ていない。
原タイトルは“ジンジャーとローザ”。二人の少女の物語は期待していなかったせいかけっこう良かった。

ローザを演じるアリス・イングラートは「ピアノ・レッスン/1993」の監督ジェーン・カンピオンの娘だそう。今回アリスにはスクリーンで初めてお目にかかった。
エル・ファニングは姉のダコタより断然素晴らしい女優になると思う。「ドア・イン・ザ・フロア」に出演の際はまだ6歳。泣き叫ぶ幼い子供役がうるさかったが、今では美少女。
ソフィア・コッポラの「SOMEWHERE/2010」はシアターで観たがレビューは書かずじまい。エルは思春期の少女クレオ役を好演していた。その後wowowで「幸せへのキセキ/2011」「Virginia/ヴァージニア/2011」と見てきた。「Virginia〜」のエルは神秘的でナイス・キャスティング。
ローランド役の彼…どこかで見た見たと思いながら思い出せず、映画を見終わってから「ココ・アヴァン・シャネル」でココが愛したボーイを演じていたアレッサンドロ・ニヴォラと判明。アメリカ人ながらヨーロッパ(UK/フランス)映画に多々出演するアレッサンドロ・ニヴォラは中々素敵な俳優。

ジンジャーの父親ローランドは思想家のライター。妻ナタリーとは喧嘩が絶えない。ナタリーは画家だったが、結婚し、ジンジャーが生まれると描くことを断念する。
不仲の両親を目の当たりにするジンジャーは、母のように家庭に収まって一生を終えるなんて考えられないことだった。
ナタリーは夫ローランドに不満をぶちまけるが、彼は聞く耳も持たずに家を出て行く。情けない母と一緒に暮らすのに絶えられなくなったジンジャーは父親の元へと身を寄せる。ジンジャーは父親に愛してもらいたかったが、彼は自由奔放で若くて、美しいローザを愛していた。ローザの裏切りを知ったジンジャーはショックを受ける。

多感な高校生が、親友と自分の父親が愛し合っていると知った時どんな気分だろう?ちょっと想像できない。しかしジンジャーより以上にショックを受けたナタリーが倒れてしまう。父親と共に病院で母親の回復を待つジンジャーがとても大人びて見えた。そう、彼女は親友のローザも父親も許したのだ。
家庭の崩壊、友人の裏切り、迫り来る核戦争への恐怖…ラスト、希望を感じるジンジャーの詩が美しい。

渋谷シアターイメージフォーラムにて(既に上映終了)
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by margot2005 | 2013-10-15 00:00 | UK | Trackback(1) | Comments(0)

「私が愛した大統領」

「Hyde Park on Hudson」2012 UK
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フランクリン・デラノ・ルーズベルトに「ダージリン急行/2007」「ゲットスマート/2008」「リミッツ・オブ・コントロール/2009」のビル・マーレイ。
デイジーに「アメリカを売った男/2007」「私がクマにキレた理由(わけ)/2007」「最終目的地/2009」のローラ・リニー。
ジョー ジ6世に「ハワーズ・エンド/1992」「キャリントン/1995」のサミュエル・ウェスト。
エリザベスに「思秋期/2010」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」のオリヴィア・コールマン。
ミッシーに「水曜日のエミリア/2009」のエリザベス・マーヴェル。
エレノア・ルーズベルトに「17歳の肖像/2009」「ゴーストライター/2010」「アンナ・カレーニナ/2012」のオリヴィア・ウィリアムズ。
ルー ズベルト夫人に「クイズ・ショウ/1994」のエリザベス・ウィルソン。
デイジーのおばに「リトル・イタリーの恋/2003」「ウィンブルドン/2004」のエレノア・ブロン。
監督、製作は「ノッティングヒルの恋人/1999」「Jの悲劇/2004」「ヴィーナス/2006」のロジャー・ミッシェル。

妻、母、秘書(ミッシー)、そして従姉妹と女性に囲まれて生活しているルーズベルトは女好きだった。
「英国王のスピーチ/2010」のジョー ジ6世が妻エリザベスを伴って、ニューヨーク州ハイドパークにあるルーズベルト大統領の私邸を訪れる数日間がメインのヒューマン・ドラマ。

ジョージ6世はルーズベルトより10歳以上若い。来るナチス、ドイツとの戦争に立ち向かうためアメリカに支援を求め渡米したわけだが、大統領の私邸に招かれたジョージ6世の妻エリザベスはかなり不満げ。地位的にどちらが上か定かではないが、エリザベスは王妃という立場からか、自身に与えられた部屋に文句を付けたりする。夫と二人きりの時、“好きで王妃になったわけじゃないのにこんな田舎迄やって来るなんて..”というエリザベス。国王ジョージは寛大な人だ。“好きで王妃になったわけじゃない…”の件には怒っていたけど、部屋に文句もつけないし、ルーズベルトに親交を求めようと頑張っている姿がナイスだった。

いくら女好きな男でも常に目を光らせている威圧的な母親がおり、妻や秘書ミッシーにもあれやこれや(禁酒命令も出されていた)と口うるさく言われるとリラックスしたくなるのが当然。デイジーとは癒される友人(愛人でもある)のような間柄だったに違いない。そして彼女を一番愛していたのかも知れない。
デイジー(Margaret Suckley)はルーズベルトの遠縁の従姉妹にあたり、ニューヨーク州のハイドパークにある“大統領の図書館及び博物館”で働いていた女性。

ビル・マーレイって個性的過ぎて少々苦手な俳優ながら色々と観ている。レビューは書いていないが「ムーンライズ・キングダム/2012」でもとても個性的な役柄だった。しかし本作のマーレイは過去の映画とは全く違った役柄…アメリカ合衆国大統領フランクリン・デラノ・ルーズベルト役は意外に似合っていた。
ローラ・リニーはちょっとお気に入りのハリウッド女優。30年代の女性役が似合う。そういやビル・マーレイとローラ・リニー以外は皆UK俳優で、ロケ地も英国。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2013-10-14 20:29 | UK | Trackback(1) | Comments(0)

「大統領の料理人」

「Les saveurs du Palais」…aka「Haute Cuisine」2012 フランス
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オルタンス・ラボリに「アガサ・クリスティーの奥様は名探偵/2008」「地上5センチの恋心/2006」「譜めくりの女/2006」のカトリーヌ・フロ。
フランス大統領にジャン・ドルメッソン。
パティシェのニコラスにアルチュール・デュポン。
大統領の側近ダヴィッド・アズレに「パリ、ジュテーム/2006」「クリスマス・ストーリー/2008」「ユキとニナ/2009」のイポリット・ジラルド。
大統領官邸厨房の総シェフにブリス・フルニエ。
監督、脚本は「パリの確率/1999」の脚本家クリスチャン・ヴァンサン。

ドラマはオルタンスが南極調査隊のシェフとして料理を作るシーンと、大統領官邸でフランス大統領のために料理を作るシーンが交互に描かれる。オルタンスの作る料理がどれもこれもとてつもなく美味しそうで、フランス料理食べたい!の一作だった。
ヒロインは実在の人物ダニエル・デルプシュで、フランソワ・ミッテラン大統領のプライベート・シェフとしてエリゼ宮で2年間仕えたそう。

元々フランスでトリュフの栽培をしていたダニエル・デルプシュは南極での仕事を終え、栽培に適したニュージーランドでトリュフ生産の仕事を始める。南極にいた時60歳だったらしいこのマダムは実にパワフルな人だ。

南極で調査隊の男たちに料理を作るオルタンス。そしてオーストラリアのジャーナリストが取材のためオルタンスを執拗に追いかける。一方で、片田舎で小さなレストランを経営するオルタンスは、ある日、フランス政府が差し回した車に乗せられる。“何処へ向かっているの?”と質問しても“言えません”という答が返ってくるばかり。やがて半ばあきらめの境地にいるオルタンスがたどり着いたのはパリ8区にある大統領官邸/エリゼ宮だった。

過去に女性の料理人は存在しなかったエリゼ宮の厨房。あのジョエル・ロブションの推薦で大統領の専属料理人に抜擢されやって来たオルタンスはエリゼ宮厨房のシェフたちに嫉妬され反撥される。しかし回り全員敵の中にただ一人の味方がいた。それはパティシェのニコラス。オルタンスはニコラスと共に日々大統領の食事を作り出して行く。オルタンスとニコラスが作る料理は実に美味しそうで、匂いが漂ってきそうだった。

主演のカトリーヌ・フロは最初コメディエンヌ(初めて見た映画は「女はみんな生きている/2001」)のイメージだったが、「譜めくりの女」ではとてもシリアスな役柄で、でも意外に良かったかな。本作のヒロイン役も又似合っている。
俳優ではないながらフランス大統領を演じたジャン・ドルメッソンは堂に入ったもの。

原タイトルは“宮殿の風味”、Internationalタイトルは“高級料理”。邦題の“大統領の料理人”は日本人がつけそうなタイトルかと思った。
映画のロケは大統領(ニコラ・サルコジ)不在の際にエリゼ宮で行われたという。そういや絢爛豪華な部屋や調度品、壁画がスゴかった。

シネスイッチ銀座
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by margot2005 | 2013-10-09 00:01 | フランス | Trackback(11) | Comments(2)

「サイド・エフェクト」

「Side Effects」2013 USA
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夫のマーティンがインサイダー取引により罪を問われ服役する。それにより心に傷を負った妻のエミリーはうつ病になってしまう。やがてマーティンが出所して来るが、エミリーは自殺未遂を図り入院することになる。やがて彼女の担当となった精神科医のバンクスはエミリーに薬を処方する…

ジョナサン・バンクスに「アンナ・カレーニナ/2012」のジュード・ロウ。
エミリー・テイラーに「ソーシャル・ネットワーク/2010」「ドラゴン・タトゥーの女/2011」のルーニー・マーラ。
ヴィクトリア・シーバートに「幸せのレシピ/2007」「理想の彼氏/2009」「スマイル、アゲイン/2012」のキャサリン・ゼタ・ジョーンズ。
マーティン・テイラーに「パブリック・エネミーズ/2009」「陰謀の代償/2010」「親愛なるきみへ/2010」「エージェント・マロリー/2011」「マジック・マイク/2012」「ホワイトハウス・ダウン/2013」のチャニング・テイタム。
ジョナサンの妻ディアドレに「だれもがクジラを愛してる/2012」のヴィネッサ・ショウ。
監督/撮影/編集は「オーシャンズ13/2007」「チェ 28歳の革命/2008」「チェ 39歳別れの手紙/2008」「インフォーマント!/2009」「エージェント・マロリー/2011」「マジック・マイク/2012」のスティーヴン・ソダーバーグ。

お気に入りUK俳優のジュード・ロウが英国出身の精神科医。ドクター役のジュードも中々good。ヒロイン、ルーニー・マーラは情緒不安定な役が似合う、似合う。キャサリン・ゼタ・ジョーンズは姉御肌(死語かも知れない)な役をやらせると天下一品。でもこの方ワンパターンなんだな役柄が...。で、本作では役柄にどっぷりとハマっている。しかし残念なことにルーニーの夫役のチャニング・テイタムに若き富豪は似合わない。インサーダー取引で服役し、出所後すぐに死んでしまうという役回りはお気の毒であった。

インサイダー取引(これはそれほど重要なテーマではない)だの、薬の副作用だのとスリリングな展開ながら結末には唖然??
同じくソダーバーグ作品で強い感染症により死にいたるパニック・スリラーの「コンティジョン/2011」も今イチだったのを思い出す。

オープニングは血にまみれたエミリーのショットから始まる。
オフィシャルによると“処方した新 薬の副作用を巡って思いもよらぬ陰謀に巻き込まれていく精神科医の運命をスリリングに描き出す…”とあるが、それほどスリリングかな?って感じ。監督を初めとしてキャストの豪華さと宣伝が効いた一作。

少々ネタバレ...
精神疾患(夢遊病)のフリをして夫を殺してしまうなんてことが出来るのだろうか?やがてエミリーのフリを読めなかった担当医バンクスが薬を処方したことによって窮地に追い込まれるのだ。観る前、“副作用”というタイトルから医療事故がテーマのストーリーか?などと想像したが、これは愛憎ドラマである。

ヒロインのルーニー・マーラー…前半は夫を深く愛する幼気な妻。やがて夢遊病から夫を殺害し、嘘に、嘘を重ねて行く。そしてとどめは元担当医ヴィクトリア・シーバートとの関係。
マーティンに誘われ船上での豪華なパーティに身を置く弱々しげなエミリーと、バンクスと対決するエミリーは別人だ。少々“ドラゴン・タトゥーの女リスベット”と被ったが、ルーニー・マーラーが素晴らしい演技を見せている。
追いつめられ、家族にも見放されそうになったバンクスが、自らの潔白を証明しようと奔走する。悩み闘うバンクス役のジュード・ロウも良かったな。

新宿シネマカリテにて
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by margot2005 | 2013-10-08 20:29 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(2)

「オン・ザ・ロード」

「On the Road」 2012 フランス/USA/UK/ブラジル/カナダ
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母親とニューヨークに暮らす駆け出し作家のサルは父親の死に打ちのめされ虚脱状態。そんなある日、中西部からやって来たディーンに誘われ放浪の旅に出る…
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サル・パラダイス(ジャック・ケルアック)に「ロシアン・ルーレット/2010」のサム・ライリー。
ディーン・モリアーティ(ニール・キャサディ)に「トロン:レガシー/2010」「カントリー・ストロング/2010」のギャレット・ヘドランド。
メリールウ(ルアンヌ・ヘンダーソン)に「イン・トゥ・ザ・ワイルド/2007」「ニュームーン/トワイライト・サーガ/2009」のクリステン・スチュワート。
カミール(キャロリン・キャサディ)に「マリー・アントワネット/2006」「メランコリア/2011」のキルステン・ダンスト。
カーロ・マルクス(アレン・ギンズバーグ)に「パイレーツ・ロック/2009」のトム・スターリッジ。
ジェーン(ジョーン・フォルマー)に「魔法にかけられて/2007」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」「ダウト ~あるカトリック学校で~/2008」「サンシャイン・クリーニング/2008」「ジュリー&ジュリア/2009」「ザ・マスター/2012 」「マン・オブ・スティール/2013」のエイミー・アダムス。
オールド・ブル・リー(ウィリアム・バロウズ)に「アラトリステ/200」「ザ・ロード/2009」「危険なメソッド/2011」「偽りの人生/2012」のヴィゴ・モーテンセン。
テリーに「ブラインドネス/2008」「正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官/2009」のアリシー・ブラガ。
監督は「モーターサイクル・ダイアリーズ/2003」「パリ、ジュテーム/2006」のウォルター・サレス。
原作はジャック・ケルアックの「路上」。

ヒッピーのバイブルとも言われる原作が有名らしいが知らなかった。実在の人物が映画の中で名前を変えて登場している。
駆け出し作家のサルと、セックス&ドラッグ三昧で破滅的に生きるディーン。ラストへと繋がる二人が対照的で、とても重厚なドラマを139分堪能した。

サルの旅はニューヨーク~コロラド~カリフォルニア~ノースカロライナ~ルイジアナ~サンフランシスコ~メキシコへと続いた。
マルセル・プルーストの長編小説“失われた時を求めて”の第一篇“スワン家の方へ”がまるでサルのバイブルのようにドラマの中に登場する。それはサルを始めとしてディーン、メリールウ、カーロへと回し読みされ、読んでるメリールウが涙を流すシーンもある。
この本は家の本棚にある。相当前に読んでほんの最初の段階で挫折した。今一度気合いを入れて読んでみたい。

サルとディーン、そしてサルの最初の妻メリールウと二番目の妻カミール。サルたちの道中に加わるカーロと、ルイジアナに住むジェーンとオールド・ブル・リーのカップル。そしてサルがカリフォルニアで出会うメキシコ人女性テリー…とロード・ムービーながら、様々な人が織りなすヒューマン・ドラマでもある。

俳優たちが素晴らしい。サル役のサム・ライリーと、ディーン役のギャレット・ヘドランド…wowowで彼らの映画は鑑賞済だが、シアターで観たのは初めて。サムもギャレットもナイスキャスティング。
先週観たニール・ジョーダンのヴァンパイア映画「ビザンチウム/2012」にサム・ライリーが出演していたのを思い出す。
過去に見たギャレット・ヘドランドは甘いマスクの爽やかな青年のイメージだが、本作では破滅へとたどるディーン役を見事に演じている。
グィネス・パルトロー主演の「カントリー・ストロング」で、ギャレットは大ファンでもあるカントリーのスーパースター、ティム・マッグロウと共演し、ドラマの中で歌っているが、非常に上手くて驚く。彼のバリトンは素敵。

ヴィゴの出番は少ないがいつもながらの存在感に圧倒される。最近よくお目にかかるエイミー・アダムスも、作品によってお嬢さんだったり、ちょっとobasanだったりして楽しめる。
セールスマン役で「ファーゴ/1996」や「アルマゲドン/1998」の性格俳優スティーヴ・ブシェミが出演していてちょっと嬉しい驚き。この方スゴく、スゴく個性的なハリウッド俳優の一人。

'50,60年代が舞台。全編ノスタルジックな雰囲気が漂い、musicは語るまでもなく素晴らしい。
ガエル・ガルシア・ベルナル主演の「モーターサイクル・ダイアリーズ」はもちろん見ているが、今一度見たくなった。

新宿武蔵野館にて
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by margot2005 | 2013-10-06 22:21 | フランス | Trackback(5) | Comments(0)

「わたしはロランス」

「Laurence Anyways」2012 カナダ/フランス
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ロランスは小説家を目指す高校教師で恋人フレッドと同居中。35歳の誕生日、突然自分はトランスジェンダー(性同一性障害)だと告白する…
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ロランスに「ミステリーズ 運命のリスボン/2010」のメルヴィル・プポー。
フレッドに「マイ・マザー/2009」スザンヌ・クレマン。
ロランスの母親ジュリエンヌに「悪の華/2003」のナタリー・バイ。
フレッドの妹にモニカ・ショクリ。
フレッドの母親にソフィー・フォシェ。
ジャーナリストにスーザン・アームグレン。
監督/脚本/編集/衣装は「マイ・マザー/2009」のグザヴィエ・ドラン。

舞台はカナダ、ケベック州。
とにかく映像が美しい。雪のシーンはとても幻想的だったし、湖のシーンも美しかった。
カウチに座るフレッドの下へ天井から洪水のような水が流れ落ちてきたり、ロランスとフレッドが歩く道、いきなり空からバルーンが大量に落ちてきたりして、ファンタジーのようでもあり、何はともあれ映像が素晴らしく綺麗。

ロランスの着るコートからブーツにまで気を配っているのではなかろうか…衣装まで担当している監督グザヴィエ・ドランのこだわりがひしひしと伝わってくる。映画が終わってもロランスの着る紫色のコートが脳裏に残る。

恋人(男)に、自分は女になりたい!女として生きて行きたい!と告白された女性の心理ってどうなんだろう?とても想像出来ない。
そして女として生きていきたいと願ったロランスはスカートを身につけ、ストッキングとヒールをはいて学校へ行く。しかし学校の反応はヤバかった。そう、彼は解雇を言い渡される。教えることに情熱をかけるロランスは学校関係者に懇願するが認めてもらえない。偏見の固まりである、ある人物は“文章が書けるのだから、自身のことを小説にしたら!”なんて言う始末。落ち込むロランスを支えたのはもちろん恋人のフレッドだった。

でも結果ロランスは解雇されて良かったのかも知れない。文章を書くことに執着するロランスは、後に詩を書き成功を収める。フレッドを失ったのはどうしようもなかったが…やがてその詩集はフレッドに贈られ、フレッドはロランスと再会することになる。

少々奇想天外なストーリーながら、168分ドラマの中に引き込まれた。フランス映画で168分とはかなりの長さである。でも次から次へと変化するロランスの人生に見ていて飽きることはなかった。ロランスとフレッドの一番始めの出会いをラストに持ってくる手法もナイス。そのラストが素晴らしかった!!そして24歳の監督グザヴィエ・ドランはゲイだそう。

優しい顔立ちなので似合うかなと思ったが、やはりメルヴィル女装は似合わないなぁと感じた。
メルヴィル・プポーはお気に入りフランス人俳優の一人。先だってwowowでフランソワ・オゾンの「ムースの隠遁/2009」を見た。こちらの映画でもゲイ役だったが、すぐに死んでしまう役柄で至って残念であった。

新宿シネマカリテにて
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by margot2005 | 2013-10-05 23:59 | MINI THEATER | Trackback(2) | Comments(0)