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「天使の分け前」

「The Angels' Share」2012 UK/フランス/ベルギー/イタリア
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スコットランド、グラスゴーに住むロビーは周りの環境のせいで喧嘩沙汰が絶えない。そして、またまた人を殴り裁判を起こされるが、なんとか刑務所送りは免れ300時間の社会奉仕活動に参加することを余儀なくされる…

ロビーにポール・ブラニガン。
ハリーに「リトル・ストライカー/2000」「エリックを探して/2009」のジョン・ヘンショウ。
アルバートに「明日へのチケット/2005」のガリー・メイトランド。
ライノに「明日へのチケット」「麦の穂をゆらす風/2006」のウイリアム・ルアン。
モーにジャスミン・リギンズ。
レオニーにシヴァーン・ライリー。
スコッチウイスキー愛好家タデウスに「麦の穂をゆらす風」「クィーン/2006」「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙/2011」のロジャー・アラム。
スコッチウイスキーの世界的権威ロリー・マカリスターにチャーリー・マクリーン。
監督は「ルート・アイリッシュ/2010」のケン・ローチ。
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ロビーは職も家もないながら恋人だけはしっかりいる。恋人レオニーの父親からはクズ呼ばわりされ、街から出て行けと脅かされる日々。しかし二人は深く愛し合っており、ほどなく身重のレオニーは無事男の子を出産する。父親となったロビーはハリーに祝福され、自身の立場の重みを痛感する。そしてこの後、ロビーはハリーによって人生を取り戻すのだ。“テイスティング”の才能を持っていたことも彼の未来を約束してくれたわけ。

社会的地位の低い人々を主人公に描いたケン・ローチのヒューマン・ドラマは大好き。
スコットランド人でグラスゴーに住みながらエディンバラ城を初めて見たなんて嘘みたいだが、ハリーがライノに“クッキーの缶に描いてある絵だよ。”と説明する台詞を思い出す。
本作を観て「SWEET SIXTEEN/2002」のリアムを思い起こした。リアムを演じたマーティン・コムストンと、ロビー役のポール・ブラニガンがダブル。ポール・ブラニガンは初めて見たUK俳優。ケン・ローチの世界にぴったりの俳優でナイスだった。

なにはともあれ、ウイスキー愛好家である、ロビーたちの指導者ハリーって男が素晴らしい!。上にも書いたようにハリーによるロビーの再生ドラマのよう。

少々ネタばれするが...ラスト、ウイスキーを売って手に入れた金で車を買い、レオニーと生まれたばかりの子供を連れ旅立って行くロビー。あのラストはとても爽やかだった。でもロビー以外の彼ら...アルバート、ライノ、モーの三人は、ゲットした金を全て遊びに使ってしまいそうな気がしたな。まぁそれはそれで彼らの人生だから致し方ない。

英国に行った時、空港の免税売店でシングルモルトのスコッチウイスキーを買った。免税売店ながらかなりの値段だったと記憶する。ドラマに登場する超高級ウイスキーの樽はなんと100万£(本日のレートで1億5千万強)なのだからシングルモルトの価格が高いのにも頷ける。

今月末で銀座テアトルシネマが閉鎖される。又ひとつ都内のミニシアターがなくなり寂しい。
現在こちらのシアターで、“カサヴェテスからオゾンまでと銘打った<さよなら興行>”が催されている。チラシで見た25全作品の中、ヨーロッパ映画の上映が多いためほぼ全作観ていることがわかり我ながら驚いた。

銀座テアトルシネマにて(5/31迄上映)
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by margot2005 | 2013-05-28 23:42 | UK | Trackback(11) | Comments(2)

「海と大陸」

「Terraferma」2011 イタリア/フランス
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ある日、フィリッポと祖父エルネストはアフリカからやって来た不法移民のサラ親子を助ける。始めは匿うことに反対した母ジュリエッタも、サラが妊婦であることを知り哀れみから家に入れるのだった...
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フィリッポにフィリッポ・プチッロ。
母ジュリエッタに「シチリア!シチリア!2009」「昼下がり、ローマの恋/2011」のドナテッラ・フィノッキアーロ。
祖父エルネストにミンモ・クティッキオ。
伯父ニーノにジュゼッペ・フィオレッロ。
サラにティムニット・T。
マウラに「ミラノ、 愛に生きる/2009」のマルティーナ・コデカーザ。
財務警察官役に「最後のキス/2001」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「赤い肌の大地/2008」「ジョルダーニ家の人々/2010」のクラウディオ・サンタマリア。
監督、原案、脚本は「Nuovomondo(新世界)/2006」のエマヌエーレ・クリアレーゼ。

こちらも“イタリア映画祭2012”で上映された一作。昨年とても観たかったが、日にちと時間が合わずで断念した。しかしながら一般公開されて観ることができた。映画のテーマは昨今ヨーロッパ諸国を悩ませている難民問題。このテーマの作品は過去に「13才の夏に僕は生まれた/2005」「西のエデン/2008」「君を想って海をゆく/2009」「ル・アーヴルの靴みがき/2011」と観てきた。どれもこれも素晴らしい作品で、本作も感動のドラマであった。

原タイトルは“大陸”。ポスターのシーンは映画の中に登場する。舞台はイタリア、シチリア島のさらに南に位置する小さな島リノーサ。
20歳のフィリッポは2年前海の事故で父親を亡くし、今では70歳の祖父エルネストと船で漁に出ている。一方で伯父のニーノは衰退をたどる漁業から観光業に転じ成功していた。そんな折、エルネストが心臓発作で倒れてしまう。そこでニーノは父親に船を売って引退するよう進めるが、漁師に誇りを持つエルネストは聞く耳を持たない。
ジュリエッタはフィリッポと共に島を離れ新世界を見つけようと模索する日々。そんな中でフィリッポは自分の進む道が見えなくなっている…

ボートで楽しむ観光客と、筏に重なり合いすがりつく難民。そしてビーチではしゃぐ観光客と、力尽きビーチに打ち上げられる難民。その対比があまりにも惨い。
ドラマの主人公フィリッポは母親にべったりの頼りない青年だが、不法移民と出会ったことにより(人助け)成長して行く様子が素晴らしかった。ラストはフィリッポの選択に彼の成長ぶりが伺える素敵なエンディング。

観光客のマウラとフィリッポの出会いを描いたシーンが、このドラマにひと味添えてる感じで良かったな。
出番は少ないながら、財務警察官を演じるクラウディオ・サンタマリアの存在がキラリと光る。

神保町 岩波ホールにて(5/31迄上映)
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by margot2005 | 2013-05-23 00:55 | イタリア | Trackback(3) | Comments(2)

「ブルーノのしあわせガイド」

「Scialla!」…aka「Easy!」イタリア
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ローマに暮らすシングルの中年男ブルーノは元教師だが、今では売れないゴーストライターとなり気ままな一人暮らしを満喫している。そして生活費を稼ぐため補修塾も経営する日々。ある日、ブルーノの生徒の母親から自分の留守中息子のルカを同居させて欲しいと頼まれる…
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ブルーノに「まなざしの長さをはかって/2007」のファブリッイオ・ベンティヴォリオ。
ルカにフィリッポ・シッキターノ。
ティナに「見つめる女/2004」「気ままに生きて/2006」「ココ・シャネル/2008」のバルボラ・ボブローヴァ。
詩人にヴィニーチョ・マルキオーニ。
ルカの母親マリーナにアリアンナ・スコンメニャ。
教師ディ・ビアジョにラファエラ・レボローニ。
監督、脚本、原案は「ナポレオンの愛人/2006」「副王家の一族/2007」の脚本家フランチェスコ・ブルーニ。

“イタリア映画祭2013”の前に観たイタリア映画で、本作は“イタリア映画祭2012”で上映された。

気ままな一人暮らしをするところへいきなり同居人が出現したら困ることこの上ない。しかしその同居人が自分の息子だったら、まぁ受け入れるしかないだろうな?マリアンとのつかの間の恋の末生まれてきたルカ。でもブルーノはルカの存在を知らず、15年もたってからその存在を知る。この辺りの男の心境って如何ばかりだろう?ドラマが進むに従って、父性愛に目覚めて行くブルーノの姿がせつなくも可笑しくて最高だった。

生徒の母親から文句を言われるほど、補修塾でいい加減な授業をしているブルーノ。しかし自分の息子だと知ったルカには俄然力を入れた補修を行う。やはりこの次点でブルーノは父親を自覚している。マリアンは二人が一緒に暮らす時、ブルーノにルカの父親であることは内緒にして欲しいと言ったため、ルカは真実を知らない。そこで、ルカはブルーノの過剰な干渉に腹を立てるばかり。ブルーノとルカの戦いが面白い。

ブルーノは元ポルノ女優のティナの自伝を執筆中。ずっと女性には無縁だったかどうか定かではないが、たびたび訪れる彼女の家でティナに誘惑され怯むブルーノが可笑しくて…。
でもエンディングで二人が結ばれるのは素敵な成り行きだった。

ローマが舞台の映画だけにルカが友人と“ナヴォーナ広場で落ち合おう!”なんて台詞があって又イタリアに行きたくなる。
ブルーノを演じるファブリッイオ・ベンティヴォリオのひょうひょうとした雰囲気が役柄にぴったりで、実にナイスなキャスティング。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2013-05-12 23:35 | イタリア | Trackback(8) | Comments(0)

イタリア映画祭2013...「それは息子だった」

「È stato il figlio」…aka「It Was the Son」2012 イタリア
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パレルモに住むチラウロ一家は貧困地域の団地に住んでいる。そこの主ニコラは、妻のロレダーナと少々頭の悪い息子タンクレーディ、娘セレネッラに加え両親の6人暮らし。20歳になるというのにタンクレーディには定職もない。一家で稼いでいるのはニコラだけという有様。そんなある日、愛する娘セレネッラが甥マジーノの命を狙う二人組の銃弾により命を落とす...
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ニコラ・チラウロに「湖のほとりで/2007」「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-/2008」のトニ・セルヴィッロ。
妻ロレダーナに「副王家の血筋/副王家の一族/2007」のジゼルダ・ヴォローディ。
息子タンクレーディにファブリツィオ・ファルコ。
娘セレネッラにアレッシア・ザンミッティ。
ブスにアルフレード・カストロ。
祖母ローザにアウローラ・クワットロッキ。
祖父フォンツィオにベネデット・ラネリ。
甥マジーノにピエロ・ミズラカ。

主人公のニコラ役のトニ・セルヴィッロは「イル・ディーヴォ -魔王と呼ばれた男-」でイタリアの首相ジュリオ・アンドレオッティを演じて圧倒的な存在を示していた。アンドレオッティもマフィア絡みで起訴された人物。本作もマフィア絡みのドラマで舞台はパレルモ。

愛する娘セレネッラが殺され泣きくれるニコラとロレダーナ。しかしマフィアの抗争で殺された人間は政府から金がもらえることを知る。“取らぬ狸の皮算用”じゃないが、金が届く前からあれこれ買い物をし、あげく借金地獄に陥ってしまう。この辺りの展開が実に笑えるのだ。やがて借金が借金を生むことを知ったニコラは途方に暮れるが、待っていた金が支払われる連絡が入る。

ドラマは中年男ブスの語りで進行する(ブス=タンクレーディ)。ニコラは政府からの金(確か2億リラだったので、¥で1000万強)でドイツの高級車メルセデス・ベンツを買うことにする。妻が欲しがる家を買うには資金が足りないので車になった次第。
ある日、タンクレーディは従兄弟マジーノにそそのかされ父親の大事な、大事なメルセデスに乗って映画を観に行くが、帰り道に車をぶつけてしまう。翌朝、メルセデスについた傷を発見したニコラは息子に殴る蹴るの暴行で怒りを爆発させる。

かなりのブラック・コメディながら笑う人少なしで寂しかった。イタリア人は大笑いしたに違いない。
ドラマが始まって以来殆ど喋らなかった祖母ローザ。しかし、ラスト、鬼気迫る形相でまくしたてる姿が圧巻だった。“それは息子だった”というシンプルなタイトルも絶妙。

今年は結局3本しか観ることができなかった。次は6月のフランス映画祭を楽しみとしよう。

有楽町 朝日ホールにて(映画祭は5/6で終了)
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by margot2005 | 2013-05-11 00:12 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

イタリア映画祭2013...「家の主たち」

「padroni di casa」...aka「Homeowners」2012 イタリア
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タイル職人の兄弟コジモとエリアは、ある日ローマからアペニン山脈の小さな村にやってくる。彼らを雇ったのは国民的シンガーのファウスト・ミエリ。ファウストは妻モイラの病気療養のため一線を退き密かに暮らしていた...
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コジモに「ナポレオンの愛人/2006」「錆び/2011」「司令官とコウノトリ/2010」のヴァレリオ・マスタンドレア。
エリアに「NINE/2009」「ナポレオンの愛人」のエリオ・ジェルマーノ。
ファウスト・ミエリに「太陽のバカンス/1963」のジャンニ・モランディ。
モイラ・ミエリに「ミュンヘン/2005」 「ぼくを葬る/2004」「明日へのチケット/2005」「華麗なるアリバイ/2007」のヴァレリア・ブルーニ・テデスキ。
アドリアーナにフランチェスカ・ラッピ。
ダヴィデにロレンツォ・リヴォラ。
監督は「ミラノ、 愛に生きる/2009」でアントニオを演じたエドアルド・ガブリエリーニ。

山中で村の有力者の息子ダヴィデが狼を殺してしまう事件からドラマは始まる。保護される狼を殺すのは違法。仕事でこの村にやって来たエリアは偶然死んだ狼を目にするが、ダヴィデの鋭い視線に口を閉ざす。そしてある日、エリアは美しい村の娘アドリアーナと出会う。アドリアーナはローマからやって来たハンサムなエリアを誘惑し始める。やがてそれを知ったダヴィデは不快感を示し、兄であるコジモにも嫌がらせをするようになる。
一方でファウストは妻モイラの病状が芳しくないことに不安を募らせていく。

地元民の結びつきが深い田舎の村に、ある日突然やって来た都会人。美しい山に囲まれた寒村に不協和音が生じ、悪魔が囁き始める。
ファウストの妻モイラは自ら死を選んだわけだが、それ以外の人々は悪魔に踊らせれた結末。あの陰惨な結末はとても衝撃的だった。

映画のポスターがスゴくて興味深い。結婚式の記念写真の新郎新婦どちらも狼なのだ。でも本作を観ればわかる。オープニングに狼が登場し、壮絶な報復にも似たラストはオープニングの狼とダブってしまった。

時代物「ナポレオンの愛人」に出演してたエリオ・ジェルマーノを久方ぶりで見た。時代物似合っていたが本作での都会のハンサム・ガイもイケてる。
ファウスト役のジャンニ・モランディって聞いたことある。彼はやはりイタリアの大御所シンガーで10年ぶりの銀幕復帰とか。

有楽町 朝日ホールにて(イタリア映画祭:5/6で終了)
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by margot2005 | 2013-05-07 21:47 | 映画祭 | Trackback(1) | Comments(2)

イタリア映画祭2013...「司令官とコウノトリ」

「Il comandante e la cicogna」...aka「The Commander and the Stork」2012 イタリア/スイス/フランス
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配管工のレオは夜な夜な妻テレーザのゴーストに愚痴をこぼしている。男手一つで16歳の娘マッダレーナと13歳の息子エリアを育てるのは大変なこと。そしてマッダレーナは男に夢中で、エリアはコウノトリに夢中…
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レオに「ナポレオンの愛人/2006」「錆び/2011」のヴァレリオ・マスタンドレア。
ディアーナに「ボローニャの夕暮れ/2008」「私を撮って/2008」「やがて来る者/2009」「ミラノ、 愛に生きる/2009」のアルバ・ロルヴァケル。
アマンツィオに「愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「まなざしの長さをはかって/2007」「人生、ここにあり!/2008」のジュゼッペ・バッティストン。
テレーザに「題名のない子守唄/2006」「恋するローマ 元カレ/元カノ/2009」のクラウディア・ジェリーニ。
エリアにルカ・ディローディ
マッダレーナにセレーナ・ピント。
マラッファーノ弁護士に「愛と欲望 ミラノの霧の中で」「バッグにはクリプトナイト/2011」のルカ・ジンガレッティ。
弁護士の秘書チンツィアに「ミラノ、 愛に生きる」のマリア・ピアート。
探偵エミリアーノにミケーレ・マガンツァ。
スーパーの店長に「NINE/2009」のジュゼッペ・チェデルナ。
不動産屋に「愛の勝利を ムッソリーニを愛した女/2009」のファウスト・ルッソ・アレジ。
ジュゼッペ・ガリバルディの声に「家の鍵/2004」「題名のない子守唄」「対角に土星/2007」「天使と悪魔/2009」「気楽な人生/2010」のフランチェスコ・ファヴィーノ。
監督、脚本は「ベニスで恋して/2000」「30日の不倫/2010」のシルヴィオ・ソルディーニ。

今年もイタリア映画祭に行って来た。例年通り観たい作品より、観に行ける日にちを優先する。昨年はたまたま観た4作のうち3作が暗かったので、満足したのは上にも書いた「気楽な人生」1作だけだった。しかし今年の第一作はかなりの満足。

コウノトリに夢中のエリアがスーパーで冷凍の蛙を万引きする。その理由は彼のコウノトリのエサにするため。
男に夢中のマッダレーナはボーイ・フレンドにきわどい写真を撮られたあげくInternet公開されてしまう。
売れない画家ディアーナは家賃をも滞納するほど日々の生活に困っている。
ディアーナの大家アマンツィオはインテリの世捨て人で、ただいま語学の勉強中(あるとあらゆる国の娼婦と寝るため?)。
レオはマッダレーナの窮地を救うべく弁護士に相談に行く。レオはそこで事務所の壁画を描くディアーナと出会う。

レオを軸に、彼の子供たちマッダレーナとエリア。エリアはスーパーでアマンツィオと出会う。アマンツィオとディアーナは大家と店子の関係。それぞれが上手く絡み合ってとても面白いコメディとなっている。
夜な夜な現れるレオの亡くなった妻テレーザのゴーストがとてもナイスな演出。コーヒーの匂いを嗅ぐのが好きなゴーストって?きっと生前コーヒーが大好きだったのだろう。

映画の舞台は北イタリアのとある街とあるが、ロケはトリノだそう。
街中に立つ銅像のガリバルディが市民の素行の悪さに嘆くシーンでオープニングが始まる。
ガリバルディの後、イタリアが生んだ著名人カッツアニーガ、ジャコモ・レオパルディ、そしてレオナルド・ダ・ヴィンチとそれぞれの銅像が登場する。
レオナルド・ダ・ヴィンチ以外は日本人にとって著名人ではない。イタリアを二回訪問したため(ガイドブック読んでる)、ガリバルディはイタリア統一に大きく貢献した人物として知っている。しかしカッツアニーガ、ジャコモ・レオパルディに至っては全く知らない。それで調べてみたところジャコモ・レオパルディはイタリアの詩人で、随筆家、哲学者、文献学者だそう。で、カッツアニーガってオペラ・シンガー??

有楽町 朝日ホールにて(イタリア映画祭:5/6まで開催)
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by margot2005 | 2013-05-05 23:40 | 映画祭 | Trackback | Comments(0)

「ヒッチコック」

「Hitchcock」 2012 USA
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1959年。映画の企画探しを初めたヒッチコックは実在の殺人鬼エド・ゲインをモデルにした小説“サイコ”に惹かれ映画にしようと思い立つ。しかし優秀なる映画編集者であり脚本家でもある妻のアルマはこの企画に難色を示す。おまけに映画会社からは、原作が陰惨だと出資拒否されてしまう。途方に暮れた彼は家を抵当に入れてでもこれを作ろうと奔走するのだった…

アルフレッド・ヒッチコックに「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」「最終目的地/2009」「恋のロンドン狂騒曲/2010」のアンソニー・ホプキンス。
アルマ・レヴィルに「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「クィーン/2006」「消されたヘッドライン/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」「テンペスト/2010」のヘレン・ミレン。
ジャネット・リーに「理想の女/2004」「ママの遺したラヴ・ソング/2004」「マッチポイント/2005」「ブラック・ダリア/2006」「タロット・カード殺人事件/2006」「私がクマにキレた理由(わけ)/2007」「ブーリン家の姉妹/2008」「それでも恋するバルセロナ/2008」「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」「映画と恋とウディ・アレン/2011」のスカーレット・ヨハンソン。
アシスタント、ペギー・ロバートソンに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「いつか眠りにつく前に/2007」のトニ・コレット。
脚本家ウィットフィールド・クックに「ウルヴァリン:X-MEN ZERO/2009」「タイタンの戦い/2010」「ロビン・フッド/2010」「声をかくす人/2011」のダニー・ヒューストン。
ヴェラ・マイルズに「幻影師アイゼンハイム/2006」「バレンタインデー2010」「トータル・リコール/2012」のジェシカ・ビール。
アンソニー・パーキンスに「ウォリスとエドワード 王冠をかけた恋/2011」のジェームズ・ダーシー。
エド・ゲインに「トラブル・イン・ハリウッド/2008」のマイケル・ウィンコット。
監督は「ターミナル/2004」「フェイク・クライム/2010」の脚本家サーシャ・ガヴァン。

“家全てを売るの?それともプールは残して?”なんて台詞もあったが、ヒッチコックはアルマとハリウッドの豪邸に住んでいる。「サイコ/1960」の前の作品「北北西に進路を取れ/1959」までヒット作を何作も何作も世に送りだしてきた彼の企画でも通らないことなどあるんだと驚いた。この時代(60年代)は今では考えられないトイレのシーンもダメだったので、バスルームでの陰惨なシーンなど考えられなかったのだろう。しかし結果あの“リン!リン!リン!”のシーンが受けたのだ。アンソニー・パーキンスが最高に適役だった。
映画の中盤でヒロインを殺してしまうやり方も斬新で観客を惹き付けたに違いない。

“サイコ/Psycho ”とは“psychohorror”“psychothriller””psychokiller”の省略形言葉だが、映画“サイコ”から世界中に広まったらしい。やっぱりそうだったんだと確信した。

サスペンス好きなのでヒッチコック映画はかなり見ている。ほとんどTVでだが..。書き上げたらきりがないが、私的に好きなのは「ダイヤルMを回せ!/1954」「裏窓/1954」「知りすぎていた男/1956」「めまい/1958」「北北西に進路を取れ」etc.で、それぞれに名作だと思う。そしてヒッチコックのサスペンスでモンゴメリー・クリフト主演の「私は告白する/1953」のレビューあり。

ヒッチコック映画のヒロイン…グレース・ケリー、イングリット・バーグマン、キム・ノヴァック、ドリス・デイ、ティッピー・ヘドレン、ジャネット・リーetc.「裏窓」「ダイヤルMを回せ」「泥棒成金/1955」のヒロイン、グレース・ケリーはスゴい美人だが、「めまい/1958」のキム・ノヴァクが最高のブロンド美人じゃなかろうか?クール・ビューティなキム・ノヴァック。あのような女優は今ではもう存在しない。

先だってwowowでシエナ・ミラーがティッピー・ヘドレンを演じた「ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女/2012」を見た。ヒッチコック役はUK俳優のトビー・ジョーンズ。
物語は映画「鳥/1963」の準備を進めていたヒッチコックが、妻の勧めもありでブロンドのモデル、ティッピー・ヘドレンを起用するところから始まる。ジャネット・リーにスポットを当てている本作と見比べてみるのも面白い。

本作でシャワー・カーテンの向こうで悲鳴を上げるジャネット・リーを脅かしたのは他でもないヒッチコックその人。「鳥」で鳥の大群に襲われるシーンでもリアル感を出すため本物の鳥を使いティッピー・ヘドレンは血だらけになったという。女優をいじめるのが大好きな監督かも?

似てるってほどではないが、ジャネット・リーを演じるスカーレット・ヨハンソンの成りきりぶりにはスゴいものを感じる。
アンソニー・パーキンス役のジェームズ・ダーシーは素晴らしいキャスティング。
ヴェラ・マイルズ役のジェシカ・ビールはかなりのミスキャスト。逆立ちしてもスカーレットの妹になんか見えるわけがない。
ヘレン・ミレンはいつもながら貫禄たっぷりで素晴らしい!
脇役ながらトニ・コレットが良かった!この方脇役(殆どの作品脇役??)でもキラリと光る女優だ。

ヒッチコック役のアンソニー・ホプキンスって役作りにこだわる俳優なのだろうとしみじみ感じる。少々やりすぎって感じの顔つきがクドい感じもしたけど...。
映画のラストでヒッチコックの頭の上に鳥が乗っかるシーンがある。次作「鳥」を思い起こすナイスなエンディングだった。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2013-05-03 23:48 | USA | Trackback(15) | Comments(4)