<   2013年 02月 ( 8 )   > この月の画像一覧

「よりよき人生」

「Une vie meilleure」…aka「A Better Life」2011 フランス
a0051234_23591826.jpg

学食の料理人であるヤンの夢は自身のフランス料理店を持つこと。ある日、シェフとして雇ってもらうため面接に行ったレストランで門前払いを受けるが、そこで美しい女性ナディアと出会う...
a0051234_00695.jpg
a0051234_23595949.jpg
a0051234_23595175.jpg
a0051234_23594397.jpg
a0051234_23593236.jpg

ヤンに「プレイヤー/2012」のギョーム・カネ。
ナディアに「パリ、ジュテーム/2006」「ジョルダーニ家の人々/2010」「虚空の鎮魂歌(レクイエム)/2012」のレイラ・ベクティ。
ナディアの息子スリマンにスリマン・ケタビ。
カウンセラーに「ヴェルサイユの子/2008」「わたしたちの宣戦布告/2011」のブリジット・シィ。
監督、脚本は「チャーリーとパパの飛行機/2005」のセドリック・カーン。

またまた似たような邦題がつけられていると思ったけど原タイトルも同じ。
オフィシャル・サイトに“東京国際映画祭で上映され拍手喝采を浴びた…”なんて記載されてるが、地味なフランス映画は人気がないのか、サービス・ディにも関わらず最終回は、小さい方のシアターに半分以下の入りだった。鑑賞時隣のシアターで「テッド」を上映していたから、皆そちらに流れたのかも知れない。
私的にフランス映画大好き!そして主演のギョーム・カネの大ファンなので必ず観たいと思っていた一作。
このような情けない役柄のギョームは初めてながら、どうしようもないシチュエイションに陥った男を熱演している。

里親に育てられたヤンと移民で子持ちのナディアが運命的に出会う。共に貧乏で孤独で、二人が結ばれるのに時間はかからなかった。
ある日、ナディアと彼女の息子スリマンの三人でピクニックに行った湖畔で廃墟同然の建物を見つける。ここは素敵なレストランになると直感したヤンは早速不動産屋に連絡。ヤンの早急な行動に戸惑いを覚えながらもナディアは既にヤンに夢中だった。

頭金がないため数社の消費者金融から金を借りて契約にこぎつけ、とうとう建物はヤンとナディアのものとなる。二人は建物を改築し設備も整えレストラン開業に向かって期待に胸を弾ませる。しかし資金の少なさから店の設備に手を抜いたため、消防署から営業の認可がおりない事態に陥ってしまう。
このあたりから二人は気の毒この上ない。累積債務に陥ったヤンがカウンセラーに相談するが“店を売りなさい!”と言われるばかり。そしてあろうことかナディアとの間にも亀裂が生じ大げんかしてしまう。
どんなに大きな愛があっても金がなければ暮らせない。やがてナディアは好条件で働ける職場を求めカナダへ行ってしまう。息子スリマンをヤンに預けて…

スゴく、スゴくやるせなくて、辛くて身につまされるストーリーながら明るい未来につながるラストにほっとした。ヤンとスリマンがスノーバイクで雪(氷)の上を走るシーンが目に焼き付く。
セザール賞(有望女優賞/2010)に輝くレイラ・ベクティが素敵だ。

新宿武蔵野館にて(3月上旬まで上映予定)
[PR]
by margot2005 | 2013-02-25 00:03 | フランス | Trackback(4) | Comments(0)

「塀の中のジュリアス・シーザー」

「Cesare deve morire」…aka「Caesar Must Die」 2012 イタリア
a0051234_1904447.jpg

監督、脚本は「グッドモーニング・バビロン!/1987」「ひばり農園/2007」のパオロ&ヴィットリオ・ダヴィアーニ。

映画は囚人たちが“ジュリアス・シーザー”を演じ終え、全キャストが舞台上に集合するところから始まる。そして観客からスタンディングオベージョンが起こる。演劇のシーンはカラーだが、刑務所内はモノクロで撮影されている。

舞台はローマ郊外のレビッビア刑務所。そこでは囚人たちによる演劇実習が定期的に行われている。そして毎年一般客を相手に彼らの劇を披露することが決まっている。
演出家ファビオ・カヴァッリにより今年の演目はシェイクスピアの“ジュリアス・シーザー”と決まった。やがて配役を選ぶオーディションが始まり囚人たちはパフォーマンスを熱演する。
オーディションで配役が選ばれ舞台に向けて本格的な稽古が始まる。選ばれた彼らは10年以上の長期刑や終身刑の重犯罪者ばかり。囚人たちは自身に与えられた役柄と、自身の過去が一体化しとてもリアルに見える。それは演技なのか?本当に相手を傷つけたいのか?と錯覚しそうな雰囲気まで漂ってくる。

パオロ&ヴィットリオ・ダヴィアーニは二人とも80歳を超えている。イタリア映画祭2008で観た「ひばり農園/2007」はトルコ軍によるアルメニア人(アルメニア共和国/旧ソ連邦)虐殺を描いた戦争ドラマでとても見応えがあった。本作はドキュメンタリーとは思えないほど演技者が素晴らしい。マジで?本物の囚人たちが演じているの?と確かめたくなるくらいだ。それも監督の技なのだろうか?上映時間(76分)の間スクリーンから目を離せなかったのは言うまでもない。

過去にイタリア映画祭2010で上映された「それもこれもユダのせい/2009」を思い出す。それは刑務所の中の20人の受刑者によって前衛劇をするという企画。出演者はやはり皆受刑者(トリノ刑務所)だった。
このような企画日本では考えられないだろうな?
本作も出演者は受刑者で、そしてドキュメンタリーである。

銀座テアトルシネマにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-24 22:00 | イタリア | Trackback(5) | Comments(0)

「人生、ブラボー!」

「Starbuck」…aka「Daddy Cool」2011 カナダ
a0051234_2085759.jpg

ダヴィッド・ウォズニアックにパトリック・ユアール。
ダヴィッドの友人で弁護士にアントワーヌ・ベルトラン。
ダヴィッドの恋人ヴァレリーにジュエリー・ル・ブルトン。
監督、脚本はケン・スコット。

シアターで何度も予告を観て期待してしまった。カナダで大ヒットした本作ながら私的にはそれほどでもなかったかな?なんだかあり得ないテーマで...でもパトリック・ユアールはかなりgood。

ダヴィッドは42歳で未だ独身。借金まみれで妊娠した恋人にも愛想をつかされている。家業の精肉店を手伝っているが、仕事も、恋人との関係もいい加減。とにかくこの男は全てにおいていい加減なのだ。
しかしある日、かつて金欲しさに軽い気持ちで提供した精子によってダヴィッドのDNAを受け継ぐ533人もの子供が誕生していたことが判明する。そしてそのうちの142人から身元開示の裁判を起こされる。困った彼は友人の弁護士に相談することに…
やがてサッカー大好き人間のダヴィッドが応援するチームのスター選手が子供たちの一人だとわかり突然彼らに興味を抱き始める。
子供たちに会いに行き、一緒に過ごすダヴィッドが中々素敵なのだ。ダメ人間なのに彼らの前では心優しい人に豹変してしまうのだ。あれって父性愛?サッカー選手を皮切りに子供たちを訪ねて回るダヴィッド。そしてますます父性愛に目覚めていく。その辺りの展開はとても良かったな。

精子をゲットしたいカナダの女性ってなぜこんなにたくさんいるの??と、一人の男の精子にこれだけの需要があったなんて…どう考えてもこのようなことはあり得ないと思うが、コメディ仕立てだし、ハートウオーミングだしで許してしまった。
当然ながらダヴィッドは金銭を得るために精子を提供したわけだが、その金の使い道が明かされ、ダヴィッドって良い人なんだと改めて感心した。
コメディ俳優のパトリック・ユアールがダメ男を好演している。

シネスイッチ銀座にて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-17 20:26 | MINI THEATER | Trackback(5) | Comments(0)

「陰謀のスプレマシー」

「The Expatriate」2012
USA/カナダ/ベルギー/UK
a0051234_23451687.jpg

ベン・ローガンは元CIAエージェントで現在は“国外追放者”。一人娘と共にベルギーに暮らしている。ある日彼が働く会社がこつ然と消えてしまう。なにがなんだかわからないまま会社があった場所を去るが、追いかけて来た元同僚に殺されそうになる。エイミーと共にからくも逃れたローガンは大陰謀に巻き込まれたことを知る…
a0051234_23453691.jpg

ベン・ローガンに 「抱擁/2002」「カンバセーションズ/2005」「サンキュー・スモーキング/2005」「ブラック・ダリア/2006」「幸せのレシピ/2007」「ダークナイト/2008」のアーロン・エッカート。
エイミーに「ブレイクアウト/2011」のリアナ・リベラト。
アンナに「パリ、ジュテーム/2006」「007/慰めの報酬/2008」のオルガ・キュリレンコ。
監督は「アイガー北壁/2008」「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」〜/2010」のフィリップ・シュテンツェル。
「ゲーテの恋~君に捧ぐ「若きウェルテルの悩み」~」のアレキサンダー・フェーリングがローガンの元同僚役で出演している。

タイトルは”ボーン・スプレマシー”を文字った??マット・デイモンの“ボーン・シリーズ”の大ファンだけど...。
本作はアクションのアーロン・エッカートが観たかったのとベルギーが舞台なのと…アーロンはお気に入り俳優の一人。
映画はかなり面白かった。A級作品ではないだろうが、期間限定、時間限定(レイトショーのみ)公開が寂し過ぎる。そして上映は既に終了。上映館の渋谷ヒューマントラストは最近お気に入りのミニシアター。鑑賞時“未体験ゾーンの映画たち2013”と銘打ったイベントがなされており、本作以外にもレイトショーでの上映作品があり、夜にも関わらずシアターは映画好き人間でにぎわっていた。

ともあれ大陰謀に巻き込まれた主人公が命をはって娘を守り、陰謀を暴いていくサスペンス・アクションはかなり見応えあり。ちょっと?あり得ない展開もあるが、105分映画を楽しんだのは言うまでもない。
「世界侵略:ロサンゼルス決戦/2011」を観ていないので、こんなアーロン観たのは初めて。アクション中々イケてると思う。
キュートなドイツ人俳優アレキサンダー・フェーリングが早くに死んでしまうのは実に残念。謎のCIA職員アンナ役のオルガ・キュリレンコの出番が少ないのも同様。
ベルギー、ブラッセルでロケされた景色を堪能した。これだからヨーロッパ映画はやめられない。

渋谷ヒューマントラストにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-13 00:03 | MINI THEATER | Trackback(4) | Comments(0)

「明日の空の向こうに」

「Jutro bedzie leper」…aka「Tomorrow Will Be Better」 2011 ポーランド
a0051234_20452549.jpg

監督、脚本、編集に「木漏れ日の家で/2007」のドロタ・ケンジェジャフスカ。

子供が主人公の映画ってあまり観ないのだが、素晴らしい映画「木漏れ日の家で」のドロタ・ケンジェジャフスカの作品ということで観に行った。
映画の中で主人公のペチャ演じる6歳のオレガ・ルィバと、10歳の兄ヴァーシャ役のエウゲヌィ・ルイバ…二人は良く似ていると思ったら本当の兄弟だった。もう一人の少年リャパ役は11歳のアフメド・サルダロフ。オーディションで選ばれた3人は演技初体験だそう。
物語は現代。ポーランドの国境に位置する旧ソ連某国(ロシア)が舞台。この物語が現代とはとても信じられない。彼らには親も家もなく汚い駅舎で生活している。やがて隣国ポーランドに、より良い生活を求め冒険の旅に出る。

主演のオレガ・ルィバの幼気な姿が脳裏に焼き付く。それは演技とは思えないくらい真に迫っている。まるでドキュメンタリーのようにも映る。
3人はポーランドにたどり着き警察に保護される。ペチャは薄汚れたテディベアを抱きしめたり、警察官にすがりつかんばかりの態度を見せるあたりはまだまだ幼い子供。しかしながら旅の途中、市場のおばさんに“とても綺麗だよ!”と言ってパンをせしめたり、結婚式を挙げたばかりの花嫁にまたまた“とても綺麗!”なんて言ってコインをもらうのだ。6歳ながら口が上手いのに驚き。それも生きる手だてだったに違いない。
リャパが足手まといになる幼いペチャを何度か置いて行こうと考える。しかしたった一人の兄弟を置いていくなんて考えられない兄ヴァーシャ。彼すらまだ10歳なのに、たった一人の幼い弟を守ろうとする姿が胸にしみる。

11歳と10歳と6歳の子供だけで国境を越えるという事実はちょっと信じられない。映画だからと思いつつ、ラスト近く国境警備の監視人が見張る中、電気が通された国境のフェンスを超える彼らの姿に唖然とした。
とても身につまされる哀しいドラマだ。おまけにあの大ラスにはいたたまれない気持ちでいっぱいになる。
テーマは全く違うが、過去に「だれのものでもないチェレ/1976」というハンガリー映画を観た時と同じような、とてもとてもセツナイ気分になった。
Internationalタイトルについた“Be Better ”…子供たちが自らBetter Lifeを求め行動する現状が映画ながら身につまされる。

新宿シネマカリテにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-12 23:07 | スペイン | Trackback(1) | Comments(0)

「マリーゴールド・ホテルで会いましょう」

「The Best Exotic Marigold Hotel」2011UK/USA/アラブ首長国連邦
a0051234_21252519.jpg

心臓発作で亡くなったイヴリンの夫には借金があり、彼女は家を売るハメになる。
判事でゲイのグレアムは今一度かつて愛した人に会いたかった。
英国で家を買うには金が足りないダグラスとジーン夫婦は新天地を求める。
共に独身のマッジとノーマンは新たな恋人を探している。
そして頑固極まりないミリュエルは成り行き上インドで足の治療をすることに…
a0051234_21253825.jpg

イヴリンに「ラヴェンダーの咲く庭で/2004」「ヘンダーソン夫人の贈り物/2005」「プライドと偏見/2005」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「あるスキャンダルの覚え書き/2006」「007/慰めの報酬/2008」「NINE/2009」「ジェーン・エア/2011」「007 スカイフォール/2012」のジュディ・デンチ。
ダグラスに「トータル・リコール/2012」のビル・ナイ。
グレアムに「声をかくす人/2011」のトム・ウイルキンソン。
ジーンに「マッチポイント/2005」のペネロープ・ウィルトン。
マッジに「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ/2005」「恋のロンドン狂騒曲/2010」のセリア・イムリー。
ノーマンに「ユアン少年と小さな英雄/2005」」のロナルド・ピックアップ。
ミリュエルに「美しき家、わたしのイタリア/2003」「ラヴェンダーの咲く庭で」「ジェイン・オースティンの秘められた恋/2007」のマギー・スミス。
ソニーに「スラムドッグ$ミリオネア/2008」のデヴ・パテル。
監督は「恋におちたシェイクスピア/2001」「コレリ大尉のマンドリン/2001」「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」のジョン・マッデン。

本作TVで宣伝しているらしい。地味な映画ながら初日の最終回にかなりの人が入っていたのは宣伝効果なのかも知れない。
英国の老人たちが、かつての英国領インド帝国に老後の住まいを移し新生活。なんて素敵!と思った。私的に老後に外国で暮らすなんて夢の又夢。映画はインドに暮らし輝きを取り戻す老人たちが素敵なドラマだった(一人英国に帰ったジーンは例外)。
そろそろ80歳という高齢のジュディ・デンチ…マギー・スミスと同年齢ながらが実にチャーミング。映画の中でビル・ナイ演じるダグラスが惹かれるのも不思議ではない。そして妻ジーンの言いなりだったダグラスが謎だった。何か弱みでも握られていたのだろうか?
レイシストのミリュエルがメイドや担当医師によって心を開いて行く過程はナイスで、ラスト“The Best Exotic Marigold Hotel”のフロントに立つミリュエルはまるで別人。

廃墟と化したぼろホテルの再生に情熱を燃やすマネージャー、ソニーが素敵だ。
ソニーが“ようこそマリーゴールド・ホテルへ!”という際、必ず“Best Exotic”と付けるのが良かったな。とても“Best Exotic”とはいえない廃墟とも思えるたたずまいながら…。
ソニーは将来此処を“Best Exotic”ホテルにする!と誓っていたのだろうきっと...。
ホテルは決して“Best Exotic”ではなかったけどカラフルなインドの街中や女性たちが着るサリーはとても“Best Exotic”で、映像も素晴らしく美しかった。

まぁでも本作は出演人の豪華さにある。ジュディ・デンチとマギー・スミスは「ラヴェンダーの咲く庭で」でも共演している(マギーが姉でジュディが妹役)。二人は同年齢ながらなぜかマギー・スミスの方が貫禄ある。
ビル・ナイの大ファンなので彼の出演が嬉しい。わがままな妻に振り回される心優しい夫役も意外に似合っている。トム・ウイルキンソンも良かった。
監督のジョン・マッデン。ニコラス・ケイジの「コレリ大尉のマンドリン」はいただけなかったが「恋におちたシェイクスピア」はお気に入り映画の一つ。本作はMYBESTに是非入れたい。
昨日ジョン・マッデンの日本未公開作「ペイド・バック/2010」をwowowで見た。イスラエルのモサドのシークレット・エージェントの物語は重厚なる素晴らしいドラマで見応えあった。

TOHOシネマズ日比谷シャンテにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-11 22:34 | UK | Trackback(12) | Comments(2)

「テッド」

「Ted」2012 USA
a0051234_22463651.jpg

1985年、クリスマス・イブ。友だちのいない孤独な少年ジョンがある願い事をする。するとぬいぐるみのテディベアが動きだし突然喋り始める。やがて二人はしっかと友情を育んで行く。そして27年の歳月が流れジョンもテディベアのテッドもオヤジに…

監督/脚本/原案/声の出演(テッド)/製作にセス・マクファーレン。
ジョン・ベネットに「ディパーテッド/2006」「ザ・シューター/極大射程/2007」「アンダーカヴァー/2007」のマーク・ウォールバーグ。
ジョンの恋人ロリー・コリンズに「ブラック・スワン/2010」「ステイ・フレンズ/2011」のミラ・クニス。
ジョンの上司レックスに「インフォーマント!/2009」のジョエル・マクヘイル。
ドニーに「リトル・イタリーの恋/2003」「パブリック・エネミーズ/2009」「アバター/2009」のジョヴァンニ・リビシ。
シンガーで「マイ・ブルーベリー・ナイツ/2007」のヒロイン、ノラ・ジョーンズが本人役で出演。
クレジットありでトム・スケリット、そしてノンクレジットでライアン・レイノルズやテッド・ダンソンも出演している。
a0051234_2247095.jpg

下ネタ満載コメディに大いに笑った。アダム・サンドラーやベン・スティラーとかヴィンス・ヴォーンのコメディ映画をwowowで観ることはあるがこれほど笑ったことはない。本作が笑えるのはひとえにテディ・ベアのテッド。
ぬいぐるみが動きだし喋り出して…おまけに持ち主の少年と共に成長しおっさんになる(姿形は同じだが…)。赤いエプロンで腰フリダンスするテッドも、スーツを着たテッドもナイス!ビールを飲んでマリファナを吸うテッドの姿が本当にそれらしく映るからスゴい。
最初セス・マクファーレンが喋るテッドの声と、ぬいぐるみのテッドの顔に違和感あったが、だんだんテッドの顔がオヤジ化してきたように見えたのは、ひとえにテッドのパーフォーマンスによるかと思える。

今までシアターで観たマーク・ウォールバーグ映画はヤクザに狙撃手に警察官。今回のコメディ映画は良かった。彼ってコメディいけてる。マーク・ウォールバーグを初めてシアターで観たのは「パーフェクト・ストーム/2000」。そしてその後wowowで見た「ブギーナイツ/1997」と、カルヴァン・クラインのアンダー・ウエアーのモデルで彼の存在は完全に頭に入った。その後「シャレード/2002」や「ミニミニ大作戦/2003」を見たがそれほど惹かれる俳優でもなく…今回マーク・ウォールバーグはコメディが素敵!と切に思った。
ジョヴァンニ・リビシはテッドを誘拐するキモい男ドニー役。今回の配役も非常に危なくて、アブノーマルな男で、あんな役柄しか回って来ないのか...気の毒でならない。

まぁ何はともあれ本作はもうかなり久しぶりに観たとても、とても面白いアメリカン・コメディだった。セス・マクファーレンって人を全く知らないながら彼の才能に脱帽する。今年のオスカー授賞式の司会に選ばれたセス・マクファーレン。wowwoでの放映が楽しみとなった。

日比谷スカラ座にて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-07 23:52 | USA | Trackback(18) | Comments(0)

「東ベルリンから来た女」

「Barbara」2012/ドイツ
a0051234_19202226.jpg

バルバラに「イェラ/2007」のニーナ・ホス。
アンドレにロナルト・ツェアフェルト。
秘密警察のシュッツに「白いリボン/2009」「ミケランジェロの暗号/2010」「アンノウン/2011」「戦火の馬/2011」のライナー・ボック。
少女ステラにヤスナ・フリッツィー・バゥアー。
バルバラの恋人ヨルクに「ブッデンブローク家の人々/2009」のマルク・ヴァシュケ。
監督、脚本はクリスティアン・ペツォールト。
a0051234_19203825.jpg

少々能天気なバルバラの恋人ヨルクと誠実な医師アンドレが対照的。ラスト、アンドレを選ぶバルバラに同じ思いを抱いた。
ヨルクとバルバラが森の中や、外国人専用ホテルで逢瀬を重ねる。ほぼ自分のことしか考えてなさそうに見えるヨルクはバルバラに早く西へ来て欲しいというばかり。
一方で心優しいアンドレは秘密警察のシュッツの妻が病魔に冒され往診したりもする。医師としての誇りを持つバルバラとアンドレが惹かれ合うのは当然のことと思えた。
往診のお礼にもらった野菜で“ラタトゥイユを作るから食べにこない?”とバルバラを誘うアンドレ。キッチンに立つアンドレと、そわそわ落ち着かないバルバラがなぜかスゴく新鮮で、素敵なシーンだった。

1980年夏、東ドイツ。都会の大病院で活躍する優秀な医師バルバラが西側への移住申請を却下され片田舎の小さな病院に左遷される。誰もが敵に映るバルバラは誰とも話さず一人心を閉ざしている。そんなバルバラに声をかける同僚医師のアンドレ。家まで車で送るというアンドレのオファーにただ一度承諾したバルバラだったが、以後又自身のカラに閉じこもってしまい、来ないバスをあきらめ自転車通勤を始める。そしてバルバラと共に自転車通勤を始めるアンドレ。“海の側を通ると近道だよ…”というアンドレに“海はキライ。”と答えたバルバラは一人立ち去ってしまう。その海とはバルト海のこと。ヨルクの手引きによってバルバラの西側への脱出はバルト海を渡ることだった。きっとバルバラは海を見たら飛び込んでしまいたいくらいの気持ちを抱いていたのだろう。だからまだ今は海を見たくなかったに違いない。

秘密警察の存在におびえるバルバラ。本作を観た人は誰もが「善き人のためのソナタ/2006」を思い出すはず。
とても、とても地味な映画でストーリーは淡々と進んで行く。盛り上がりも何もない。睡魔に襲われるか…なんて思いながら見ていたが、医師として献身的に身を捧げるバルバラとアンドレの姿に目が離せなかった。
一方で、強制収容所から脱走してきた少女ステラはバルバラに全幅の信頼を寄せ、バラバラもそれに答える。自分の代わりにステラを西側へ送るバルバラの心境は?静かに、ひたすら静かに人の心に訴える良い作品だった。
“外国人専用ホテル”の存在がとても興味深かったが、今はもうないだろうな?

ヒロイン、バルバラを演じたニーナ・ホスは凛とした雰囲気が有能な医師役にぴったり。そしてアンドレに惹かれてはいるが、そのアンドレをも疑う気持ちを捨てられない孤独なバルバラ役がパーフェクト。
ニーナ・ホスを観たのは「イェラ」以来5年ぶり。ちょっと老けた感じで、役柄も全く違っているので、後で調べて彼女だとわかった。
アンドレ役のロナルト・ツェアフェルトは初めて観たドイツ人俳優。誠実で温厚な役が似合っている。

渋谷Bunkamura ル・シネマにて
[PR]
by margot2005 | 2013-02-06 00:37 | ドイツ | Trackback(10) | Comments(4)