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「キリマンジャロの雪」

「Les neiges du Kilimandjaro」…aka「The Snows of Kilimanjaro」 2011 フランス
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ミシェルに「ダニエラという女/2005」「サン・ジャックへの道/2005」「画家と庭師とカンパーニュ/2007」「バレッツ/2010」のジャン・ピエール・ダルッサン。
マリ・クレールに「クレールの刺繍/2003」のアリアンヌ・アスカリッド。
ラウルにジェラール・メイラン。
ドゥニーズに「ユキとニナ/2009」のマリリン・カント。
クリストンに「かげろう/2003」「美しい人/2008」のグレゴワール・ルプランス・ラング。
監督、脚本は「マルセイユの恋/1996」のロベール・ゲディギャン。
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港町マルセイユ。ある日、ミシェルが働く会社でリストラが行われることになった。公平を期すためそれはクジで決められ、結果20名の退職者が選ばれた。その中にはなんと労働組合の委員長の地位にあるミシェルも入っていた。彼は自らをリストラしたのだ。家に帰り妻に淡々と報告するミシェル。そして妻のマリ・クレールもそれを淡々と受け入れるのだった。
数日後、ミシェルとマリ・クレールの結婚30周年を祝うパーティが開かれる。家族はもちろんのこと、元職場の仲間も大勢招待され二人はたくさんの人々に祝福され、パーティの終盤でミシェルとマリ・クレールは彼らの息子と娘からアフリカ、キリマンジャロへの旅をプレゼントされる...

ロベール・ゲディギャンの映画は初めて観たが、ジャン・ピエール・ダルッサンがお好きらしい。同じくお好きなアリアンヌ・アスカリッドは監督の妻。

映画の冒頭…労働組合の委員長であるミッシェルは自らリストラの対象になり自分を解雇するのだ。後にクジでミシェルにリストラされた青年クリストンが彼の家に強盗に入る。20代の若さでクリストンは幼い弟を2人も養っていたのだ。
ことの顛末の後、最初にマリ・クレールが、続いてミシェルが救援の手を差し伸べる。とにかく主人公夫婦がスゴ過ぎるくらい善人。とてもマネできることではない。
主人公夫婦はもちろんのこと、マリ・クレールの妹夫婦(ラウルとドゥニーズ)も善人だし、子供たちも結婚して家族がいるにも関わらず親に海外旅行をプレゼントする孝行息子、娘なのだ。

某新聞映画評に”だから、この映画は心に響く。特に、絆という言葉の意味を見失いかけている今は。”と書かれていた。絆とか人情なんて言葉は今や死語のようにも思える現代において、港町マルセイユの市井の人々の人情味あふれるヒューマン・ドラマは少々絵空事のようにも映るが、観るものに爽やかな感動を与えてくれる。

「ル・アーヴルの靴みがき/2011」でも人情味あふれる刑事役がトレヴィアン!だったダルッサンが、本作では究極の善人を演じていて、彼のひょうひょうとした雰囲気が全てのシーンを和ましているようにも思える。妻のマリ・クレールを演じるアリアンヌ・アスカリッドも同様だ。

神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2012-06-27 23:59 | フランス | Trackback(5) | Comments(0)

「星の旅人たち」

「The Way」 2010 USA/スペイン
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トムに「ディパーテッド/2006」「ボーダータウン/報道されない殺人者/2006」「顔のないスパイ/2011」のマーティン・シーン。
オランダ人ヨストに「ドラゴン・タトゥーの女/2011」のヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン。
カナダ人サラに「レオポルド・ブルームへの手紙/2002」「ママの遺したラヴ・ソング/2004」のデボラ・カー・アンガー。
アイルランド人のジャックに「ミリオンズ/2004」「英雄の証明/2011」のジャームズ・ネスビット。
監督、出演(ダニエル)は「ボビー/2006」のエミリオ・エステベス。
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「王は踊る/2000」「三銃士 妖婦ミレディの陰謀/2005」のチェッキー・カリョがフランス警察のアンリ警部役で出演し、「靴に恋して/2002」「題名のない子守唄/2006」「ひばり農園/2007」のアンヘラ・モリーナが宿泊所のマダム役でワン・シーン出演している。

ある日、アメリカ人眼科医トムの元へ、フランス警察から息子ダニエルが事故で亡くなったとの知らせが入る。ダニエルはサンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の旅の途中で命を落としていた。フランスにやって来たトムは息子の遺体を火葬にしてもらい、遺灰を携えて巡礼の旅に出る…

本作はフランス国境からスペインのサンティアゴ・デ・コンポステーラまで800キロにわたる巡礼の旅を描いたロード・ムーヴィー。
以前観たフランス映画「サン・ジャックへの道/2005」ではフランス国内からサンティアゴ・デ・コンポステーラまで1500キロに及ぶ巡礼の旅だった。
サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼路は世界遺産。目的地サンティアゴ大聖堂での荘厳なるミサに現れる大香炉は一度この目で見てみたい。
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トムが巡礼の旅の途中に出会う人々…おしゃべりでおせっかいなオランダ人のヨストはダイエットのため。謎めいたカナダ人の女性サラは禁煙のため(道中タバコ吸いまくり…)それぞれ巡礼の旅に出たという。そしてトムが最後に出会うのはスランプに陥って書けないアイルランド人作家のジャック。
トム自身は事故で亡くなった息子ダニエルの意志を継ぎ旅に出たのだ。彼は最初に出会ったヨストにそのことを語るのはあまりにも辛かった。しかし遺灰を撒いている所を見られたトムは事情を説明するしかなかった。やがてトムにとってホントは秘密にしておきたかったそのことはヨストからジャックへと伝わってしまう。
最初は厳しい表情で、人とかかわり合いを持ちたくないトムだったが。目的地に近づくにつれだんだんと心を開いて行く。演じるマーティン・シーンの表情が良かった。

オランダ人ヨストを演じるヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲンは「ドラゴン・タトゥーの女」でリスベットの後見人である変態弁護士を演じていた俳優。本作では人の良い、おしゃべりなデブのおじさんが適役だ。
デボラ・カー・アンガーが懐かしい。演じた謎めいたカナダ人の女性サラは「サン・ジャックへの道」での謎めいたターバンの女を思い出す。サラもやはり悲惨な過去を背負っていたのだ。
マーティン・シーンは既に70歳を過ぎているが映画では多分60代の役。
“目的地まであなたの年なら2ヶ月くらいかかる。”というアンリ警部の台詞があった。800キロを2ヶ月60日で割り算してみたら、一日13.3キロ。この位なら軽いかな?と思ったが、この距離は東京から山口県くらいまでの道のり。そう思うとスゴい距離を歩くのだと感嘆する。

たどり着いたサンティアゴ大聖堂では全ての行程を歩いた証明書がもらえる。そして巡礼の旅の目的を聞かれ、それぞれが答えるシーンはナイスだった。

ヒューマン・トラスト・シネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2012-06-26 23:30 | MINI THEATER | Trackback(11) | Comments(2)

「ファウスト」

「Faust」 2011 ロシア
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ハインリヒ・ファウストにヨハネス・ツァイラー。
高利貸(悪魔)のマウリツィウス・ミュラーにアントン・アダシンスキー。
マルガレーテにイゾルダ・ディシャウク。
ワーグナー(ファウストの助手で彼を慕う学者)に「アイガー北壁/2008」「ミケランジェロの暗号/2010」のゲオルク・フリードリヒ。
高利貸の妻に「そして、私たちは愛に帰る/2007」のハンナ・シグラ。
監督、脚本は「チェチェンへ アレクサンドラの旅/2007」「ボヴァリー夫人/2009」のアレクサンドル・ソクーロフ。
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19世紀初めのドイツ。あらゆる学問を探求したファウストは次なる探求を進めるべく高利貸ミュラーを訪ね借金を依頼する。しかしミュラーは金は貸さないが生きる意味を教えるとファウストに囁き二人して町へと繰り出す。やがてある洗濯場で若くて美しい娘マルガレーテと出会ったファウストは彼女に魅せられてしまう…

ロシアの監督アレクサンドル・ソクーロフが文豪“ゲーテのファウスト”を初めて映画化した幻想的かつ壮大なるドラマ。舞台はドイツで、台詞もドイツ語。very哲学的ながらveryファンタスティックでもある。

ファウストが美しい娘マルガレーテを得るため高利貸ミュラー(悪魔)と取引をする。悪魔と自らの魂の取引…それはとてもキリスト教的でピンと来ないが映像の美しさに圧倒される。当然のことながらバックに流れるクラシカルなmusicも素晴らしかった。しかし上映時間は140分と少々長い。途中で睡魔が襲ってきたが何とか持ちこたえた。
金曜日の割引ディ(土曜日(6/2)公開の次の週)の最終回に観に行ったため女性たちでいっぱい。こんな哲学的なロシア製作の映画にたくさんの人が集まるとは思ってもいなかったのでちょっとした驚きだった。

19世紀初頭のドイツの町。町とはいえ1800年代なので、町は森の中にあり、人々の暮す家や酒場、そして教会などがとてもとても幻想的なのだ。
ファウストがマルガレーテを伴って行動する深い森のシーンと湖のシーンはスゴく印象的。
ラスト近くに登場する湧き出る温泉…あれはどこだろう?と想像していたら、ロケはチェコ・リパブリックとアイスランドで行われたそう。

アレクサンドル・ソクーロフ作品を過去に観たのは上に書いた2本のみ。ソクーロフ版「ボヴァリー夫人」は決して美しくはない普通のobasanがヒロインを演じ、エロスの世界が少々クドかった。一方で、レビューにはまるでドキュメンタリーのような反戦映画と書いた「チェチェンへ アレクサンドラの旅」は中々良かった。
本作はアレクサンドル・ソクーロフ映画の中で一番心に残る作品であることは間違いない。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2012-06-24 19:44 | スペイン | Trackback(4) | Comments(0)

「私が、生きる肌」

「La piel que habito」…aka「The Skin I Live In」 2011 スペイン
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ロベル・レガルに「ファム・ファタール/2002」「ボーダータウン/報道されない殺人者/2006」のアントニオ・バンデラス。
ベラ・クルスに「アラトリステ/2006」「美しすぎる母/2007」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」のエレナ・アナヤ。
マリリアに「パリ空港の人々/1993」「オール・アバウト・マイ・マザー/1998」のマリサ・パレデス。
ビセンテにジャン・コルネット。
監督、脚本は「オール・アバウト・マイ・マザー」「トーク・トゥ・ハー/2002」「ボルベール/帰郷/2006」「抱擁のかけら/2009」のペドロ・アルモドバル。
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本作はシャンテでの上映時間が中途半端で中々観に行けずあきらめかけていたが、アルモドバル&バンデラスということで興味があり20:00〜の最終回に観に行った。いやはやホラーというのか、あり得ない展開ながら興味深いミステリー・ドラマだった。
一言でいえば天才外科医の復讐劇か?結局最後は罰せられてしまったが..。

ドラマは時系列で描かれていない。ベラがいきなり現れるので、彼女は何処からきたのだろう?と興味津々となる。やがて過去に戻り、そうくるのか!と鮮やかな展開に驚いた。
しかしながら天才外科医ロベル・レガルはとんでもない男だ。監禁したある人物を実験台にして皮膚移植を行い、亡き妻そっくりの美女を作り上げるのだ。
ドラマが進んで行く上で、ロベルの過去が明かされて行く。それは、使用人のマリリアは彼の実母であったり、車の事故で全身大火傷を負った妻ガルの死因は最終的に自殺であったこと。そして精神を病んだ一人娘が同じく自殺を図り命を落としている。
もう破れかぶれのこの男には未来なんてものはない。そこで彼は狂気の世界へ突き進んでしまったのだろう。

ロベルは最先端のバイオテクノロジーを駆使した人口皮膚開発の権威である世界的な形成外科医という設定。スペイン、トレドにある豪邸の中にベラを監禁し、夜な夜な最先端のバイオテクノロジーに取り組む彼の姿はかなりホラーっぽくて笑える。

天才外科医役のアントニオ・バンデラス。数多のハリウッド映画に出演するスペイン出身俳優のスペイン映画は初めて観た気がする。バンデラスは顔が濃い(印象に残る)ので、はっきり言ってどのような役柄を演じてもバンデラスなのだ。で、過去の彼の役柄が走馬灯のように現れて困った。バンデラス好きなんだけど芸がないってこと?でも「エビータ/1996」じゃマドンナと歌い、ダンスも上手い。逆に芸あり過ぎかも?

ベラを演じたエレナ・アナヤは常にパンストのような肌色のボディ・ストッキングを身につけ身体が被れなかった?か心配。
マリリアの存在はアルモドバル作品に登場する肝っ玉マザーのイメージで完璧。
問われるほど悪い行いをしていないのに、リベンジから囚われの身となり実験台にされた美声年ビセンテが気の毒でならなかった。

TOHOシネマズ・日比谷シャンテにて
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by margot2005 | 2012-06-19 21:32 | スペイン | Trackback(21) | Comments(2)

「ジェーン・エア」

「Jane Eyre」2011 UK/USA
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ジェーン・エアに「アメリア 永遠の翼/2009」 「アリス・イン・ワンダーランド/2010」「キッズ・オールライト/2010」のミア・ワシコウスカ。
エドワード・フェアファックス・ロチェスターに「300/2007」「エンジェル/2007」「イングロリアス・バスターズ/2009」「SHAME -シェイム-/2011」のマイケル・ファスベンダー。
セント・ジョン・リバースに「リトル・ダンサー/2000」「ディファイアンス/2008」のジェイミー・ベル。
フェアファックス夫人に「NINE/2009」のジュディ・デンチ。
ジェーンの叔母ミセス、リードに「ウディ・アレンの夢と犯罪/2007」「17歳の肖像/2009」「わたしを離さないで/2010」のサリー・ホーキンス。
ダイアナ・リバースにホリデイ・グレインジャー。
メアリー・リバースにタムジン・マーチャント。
監督は「闇の列車、光の旅/2009」のキャリー・ジョージ・フクナガ。
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シャーロット・ブロンテのジェーン・エアを読んだのって何年前だろう?でもあの結末は覚えていた。時にエミリー・ブロンテの「嵐が丘」とごっちゃになるが…。
何度も映画化されているが、過去に観たことがあるのはフランコ・ゼフィレッリ監督の1996年版「ジェーン・エアー」のみ。シャルロット・ゲンズブールとウイリアム・ハートのコンビは今イチだった。マイケルのファンだからってわけでもないが、本作の配役は良かった。

この時代の物語ってスゴく好きなので、是が非でも観たかった。イングランドのオックスフォードシャーやダービシャーで撮影された田園風景や古城は美しくため息が出る。ソーンフィールドの屋敷のシーンは暗い過去を持つ重い表情のロチェスターと薄暗いキャンドルの明かり...そしてバックに流れるクラシックなMusicが物語を盛り上げていて素晴らしかった。

ジェーンは叔母からイジメを受け、養育院へ追いやられる。そしてそこでも又イジメを受けるのだ。しかしジェーンは強かった。イジメに耐え、たった一人心を通わせた親友の死をも乗り越え成長する。
18歳になりソーンフィールド館の家庭教師となったジェーンは館の主人ロチェスターと出会う。二人が出会う森のシーンは幻想的で目を奪われる。
ジェーンとロチェスターは共に孤独であり、互いに本当の愛を知らなかった。辛辣な口調でジェーンに質問を浴びせるロチェスター。それに怯むこともなく受け答えるジェーン。ロチェスターは次第にジェーンの聡明さに気づき始める。そしてある夜、ロチェスターの寝室で火事が起こりジェーンが彼を助ける。“君は命の恩人だ。”と感謝するロチェスターの目にジェーンに対する愛情がしかと見えた。

ドラマはジェーンがソーンフィールド館から逃げて来た所から始まる。リバース兄弟に助けられ、やがて長男のセント・ジョンから結婚を申し込まれる。でもジェーンはロチェスターを忘れることが出来なかった。ラスト近く、ジェーンが身を置く荒涼なる大地から自分を呼ぶロチェスターの声が聞こえる(幻聴である)。馬車でロチェスターの元へ向かうジェーン…そして不朽の名作と称えられるLove Storyの結末へとつながる。あの辺りの展開は少々アレンジして現代のLove Storyにも使われている。

ジェーン・オースティンの「プライドと偏見/2005」のダーシーはロチェスター以上に辛辣さが強烈だった。でも所詮Love Storyなので辛辣な言葉を吐いていた貴族とヒロインは必ず結ばれるのだ。

まず“Dame”の尊称を持つジュディ・デンチは相変わらずの貫禄。
ジェーン役のオーストラリア出身のミア・ワシコウスカは「アリス・イン・ワンダーランド」のイメージが強いが、古典もの(19世紀半ばヴィクトリア朝時代)が似合っている。
先だってマイケルの「X-MEN:ファースト・ジェネレーション/2001」をwowowで観た。「SHAME -シェイム-」の彼はとてもファッショナブルだった。現代物も古典ものもどちらもOKな希有な俳優で、今後の公開作も楽しみだ。
何はともあれマイケル・ファスベンダーのあの声にはゾクっとくる。
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TOHOシネマズ・日比谷シャンテにて
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by margot2005 | 2012-06-17 19:50 | UK | Trackback(11) | Comments(4)

「ミッドナイト・イン・パリ」

「Midnight in Paris」 2011 スペイン/USA
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ギルに「トラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合/2006」「ダージリン急行/2007」のオーウェン・ウイルソン。
イネスに「幸せのポートレート/2005」「あぁ、結婚生活/2007」「消されたヘッドライン/2009」「きみがぼくを見つけた日/2009」「シャーロック・ホームズ/2009」のレイチェル・マクアダムス。
アドリアナに「NINE/2009」のマリオン・コティヤール。
ガブリエルに「美しい人/2008」「ロビン・フッド/2010」のレア・セドゥ。
イネスの友人ポールに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」「クィーン/2006」「フロスト×ニクソン/2008」のマイケル・シーン。
ポールの妻キャロルにニーナ・アリアンダ。
F・スコット・フィッツジェラルドに「戦火の馬/2011」のトム・ヒドルストン。
ゼルダ・フィッツジェラルドに「ミルク/2008」のアリソン・ピル。
アーネスト・ヘミングウェイにコリー・ストール。
ガートルード・スタインに「P.S.アイラヴユー/2007」「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで2008」「しあわせの隠れ場所/2009」「わたしの可愛い人-シェリ/2009」「バレンタインデー/2010」のキャシー・ベイツ。
サルバドール・ダリに「ハリウッドランド/2006」「ダージリン急行」「キャデラック・レコード ~音楽でアメリカを変えた人々の物語~/2008」のエイドリアン・ブロディ。
美術館ガイドにカーラ・ブルーニ。
コール・ポーターにイヴ・ヘック。
イネスの父親ジョンに「幸せのちから/2006」のカート・フラー。
イネスの母親ヘレンにミミ・ケネディ。
監督、脚本に「人生万歳!/2009」のウディ・アレン。
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アメリカ人である脚本家のギルが1920年代のパリに迷い込み、ピカソの愛人アドリアナと出会う。彼はフィアンセがいるにも関わらずアドリアナを恋人にしたいと願うが叶わなかった。異なる時代に生きているので叶うわけがないのだが…。
もうどうしようもなくパリに魅せられてしまったギルはイネスとの婚約を解消する。夕暮れ時、パリ、セーヌに架かる橋を歩くギルの前にいきなりガブリエルが現れる。ラスト・シーンはとてもロマンティックだった。

ウディ・アレンの映画を有楽町マリオンの大劇場で観たのは初めてかも知れない。映画公開前、マリオンの通路に本作のデカいポスターが貼られていて、まさか?ここで公開?疑っていたがホントだった。
アレン映画は好きで色々と観ている。「マッチポイント/2005」以来は全てシアターで観て来た。今年の秋にアントニオ・バンデラス主演のアレン映画が公開予定。それも是非観にいきたいものだ。
ともあれ本作はパリ好きにはたまらない…セーヌ/シャンゼリゼ/凱旋門/コンコルド広場/エッフェル/ヴァンドーム広場/ロダン美術館にヴェルサイユ宮殿まで出て来る。そういえばモネの庭、ジヴェルニーでも撮影されていた。

オドレイ・トトゥの「プライスレス 素敵な恋の見つけ方/2006」でホテルマンを演じていたガド・エルマレがイネスの父親に雇われた探偵に扮し、ヴェルサイユ宮殿の“鏡の間”を走り回っていた。フランスは映画の撮影にスゴく協力的。
フランスの元ファースト・レディ、カーラ・ブルーニが美術館の案内役というのもトレヴィアンなキャスティング。
ピカソやダリは当然のことながら、小説家アーネスト・ヘミングウェイやF・スコット・フィッツジェラルド、作家で詩人のガートルード・スタイン、そしてミュージシアン、コール・ポーターなどのアメリカンが20年代パリに住んでいたなんてやはりパリは芸術の都だ。

夜な夜なギルが迷い込む20年代。そのファッションとMusicに引き込まれる。マリオン・コティヤールは20年代のファッションが実に似合っている。
ギルを20年代に誘う車...あれってシトロエン?パリの街の石畳には当然ながらクラシック・カーがマッチしていた。

とても素敵な大人のファンタジー。オーウェン・ウイルソンが飄々としていてつかみ所のないギルにぴったりだ。アドリアナを演じたマリオン・コティヤールと、雑貨屋の娘ガブリエル役のレア・セドゥーがとてもキュート。

丸の内ピカデリーにて
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by margot2005 | 2012-06-10 23:37 | スペイン | Trackback(15) | Comments(6)

「ファミリー・ツリー」

「The Descendants」 2011 USA
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マット・キングに「ラスト・ターゲット/2010」のジョージ・クルーニー。
長女アレクサンドラにシェイリーン・ウッドリー。
次女スコッテイにアマラ・ミラー。
アレクサンドラのボーイ・フレンド、シドにニック・クラウス。
妻エリザベスにパトリシア・ヘイスティ。
マットの従兄弟ヒューに「さらば、ベルリン/2006」のボー・ブリッジス。
エリザベスの浮気相手ブライアン・スピアーに「ホワイト・ライズ/2004」のマシュー・リラード。
ブライアンの妻ジュリーに「幸せになるための27のドレス/2008」のジュディ・グリア。
監督、製作、脚本は「アバウト・シュミット/2002」「サイドウェイ/2004」の「パリ、ジュテーム/2006」のアレクサンダー・ペイン。
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原タイトルは“The Descendants/子孫”。
主人公のマット・キングの一族はハワイのカメハメハ大王の末裔で、カウアイ島に先祖から受け継いだ広大な原野を所有している。ラスト近く“この土地を売ったらハワイ最後の自然がなくなる。”とマットが力説するその景色がBeautiful!で、ハワイに行きたくなった。

マットはハワイのオアフ島に暮らす弁護士。仕事一筋の彼は二人の娘のことも妻エリザベスに任せっきり。しかしある日、エリザベスがボートの事故で昏睡状態に陥り植物人間になってしまう。
オープニング、マットの独り言…“楽園ハワイに暮らせるなんて幸せだよね。”とよく言われる。しかしそうだろうか?今自分の目の前にはチューブでつながれた妻がベッドに横たわっている(大体このような台詞だった)。この台詞はまずまずだったな。楽園ハワイに住んでる人は皆幸せとは限らない。そうマットは今不幸のどん底にいるのだ。10歳の次女スコッティとはどのように接して良いか分からず戸惑うばかり。そこでマットはスコッティを連れて全寮制の高校に通う長女アレクサンドラを訪ねる。やがてマットは家に連れ帰ったアレクサンドラからただならぬ事実を聞かされる。それは妻エリザベスが浮気をしていたという事実。それはマットにとって晴天の霹靂であった。

アロハ・シャツに短パンのジョージがスゴくキュート。彼はお気に入り俳優の一人で、本作を観て今までで一番素敵なジョージを見た感じ。
最近話題のハリウッド大作は敬遠気味だがこの映画は是が非でも観たかった。それで初日にシアターへ…。この手の映画は大画面のスクリーンで観なきゃつまらない。ロケされた雄大なハワイの景色が素晴らしく美しくて、ストーリーも良かったし、今年度のMY BESTに入れたい。

マットは弁護士であるため、たくさんいる従兄弟たちからカウアイ島の土地 の売却問題も一任され、相続人の代表者のような立場にある。妻が元気な頃は仕事一筋で家庭を顧みなかった夫がある日突然、仕事も子育てもしなきならない状態に陥る。それってスゴく、スゴく大変なことかと察する。
でも、ラスト...父親を真ん中に娘二人がソファに座わるシーンは素敵だった。身を寄せる彼らを覆うキルトは、病院のベッドに横たわるエリザベスにもかけられていたのを思い出した。
母親は亡くなったが、父親と娘の間に横たわるわだかまりが消え、互いを案ずる気持ちも芽生えたかに見えて微笑ましかった。

ちょっと驚いたのは父親が10代の娘と一緒に母親の浮気相手の家に乗り込んだこと。まぁ妻はコーマ(Coma)だし、妻の浮気を教えたのは娘本人だったし、で、父親マットは長女アレクサンドラに全幅の信頼を寄せ、今後も彼女を頼りにしたいと願っていたのだろう。

TOHOシネマズ 日劇にて
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by margot2005 | 2012-06-03 21:29 | USA | Trackback(12) | Comments(2)