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「127時間」

「127 Hours」 2010 USA/UK
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アーロン・ラルストンに「トリスタンとイゾルデ/2006」「告発のとき/2007」「最後の初恋/2008」「ミルク/2008」「食べて、祈って、恋をして/2010」のジェームズ・フランコ。
ミーガンに「ダウト ~偽りの代償/2009」のアンバー・タンブリン。
クリスティに「ザ・シューター/極大射程/2007」「暴走特急 シベリアン・エクスプレス/2008」のケイト・マーラ。
アーロンの妹ソニアにリジー・キャプラン。
アーロンの母親にケイト・バートン。
アーロンの父親に「さよなら、さよならハリウッド/2002」のトリート・ウイリアムズ。
監督、脚本、製作に「スラムドッグ$ミリオネア/2008」のダニー・ボイル。
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ある日、アーロンは誰にも告げずにただ一人、ロック・クライミングを楽しむためブルー・ジョン・キャニオンへと向かう。やがて、大自然のまっただ中で、道に迷ったミーガンとクリスティに出会い、案内を申し出る。その後二人と別れたアーロンは一人で岩山を満喫するが、落石に合い、岩の間に手を挟まれ身動き出来ない状況に陥ってしまう...

“Good Morning Everyone!”で始まる映画の予告は何度観た事だろう。アーロンが自力で生還するのは分かっているが…誰か助けに来たりして…なんて映画の中に登場する彼の妄想のように、観ているこちらもあらぬ期待を抱いて、それでもって妄想したりして…ハラハラしどうしの94分はあっという間だった。
奇跡のサバイヴァル・ドラマでアーロン・ラルストン演じるジェームズ・ブランコはほぼ一人舞台。頑張れアーロン(ジェームズ)!と心の中で応援していた…多分。

ジェームズ・フランコはBSで放送された「DEAN/ディーン/2001」を観て以来のファン。ジェームズ・ディーンに成りきった彼は素晴らしかった。その後、騎士トリスタンを演じた「トリスタンとイゾルデ」のジェームズはナイスだった。そして色々な役柄を演じているが、彼は古典も、現代物も似合う素晴らしい俳優だと思う。
アーロン役も他の俳優が思い浮かばない。
映画のラストに本物のアーロン・ラルストンの映像が映る。演じるジェームズ・フランコ同様、ご本人もハンサム・ガイだった。

映画を観てすぐに思い浮かべたのが「イン・トゥ・ザ・ワイルド/2007」の主人公クリス。アーロンの行動もかなり無謀ではあるが、強靭な肉体と共に、冷静で、強い精神力の持ち主だと驚くばかりだ。岩に挟まれ、想像を絶する痛みの中での彼の冷静さは、あのビデオカメラにある。あのような状態でビデオカメラを回し続け、家族に語りかけるなんて余裕って感じもする。彼がカメラに向けて語る台詞は本人アーロンが語った言葉そのままだそうだ。

もうろうとし、眠りが襲う身体(頭)に過去の出来事が蘇る。後悔はいっぱいあるし、両親や妹、そしてガール・フレンドに謝らなければならないこともある。とにかくアーロンは何が何でも両親が待つ家に帰りたかったに違いない。その思いだけで十分だ。それが彼にひたすら“生きて還る!”という強い力を与えたのだから。

少し前BSでアリゾナ州にある岩山が紹介されたTV番組を見た事がある。その雄大さに度肝を抜かれたが、映画で観たユタ州のブルー・ジョン・キャニオンも雄大で、神々しいという言葉がぴったりの風景が素晴らしく美しかった。

「トレインスポッティング/1996」「普通じゃない/1997」「ザ・ビーチ/1999」「ミリオンズ/2004」、そして「スラムドッグ$ミリオネア」と、ダニー・ボイルは“男子(man/boy)”を主人公に描いたストーリーが多く、それらの展開が上手く、引き込まれる。「ザ・ビーチ」はあまり好みじゃないが…。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2011-06-29 23:00 | MINI THEATER | Trackback(25) | Comments(0)

「テンペスト」

「The Tempest」2010 USA
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プロスペラに「エリザベス1世 ~愛と陰謀の王宮~/2005」「クィーン/2006」「消されたヘッドライン/2009」「終着駅 トルストイ最後の旅/2009」のヘレン・ミレン。
エアリエルに「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男/2005」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~/2009」のベン・ウィショー。
怪物キャリバンに「ブラッド・ダイヤモンド/2006」のジャイモン・フンスー。
ナポリ王子ファーディナンドに「ヒマラヤに降る雪/1999」のリーヴ・カーニー。
プロスペラの娘ミランダに「わたしの可愛い人-シェリ/2009」のフェリシティ・ジョーンズ。
ナポリ王アロンゾーに「ボーン・アルティメイタム/2009」「マイ・ブルーベリー・ナイツ/2007」のデヴィッド・ストラザーン。
老顧問官ゴンザーローに「すべてはその朝始まった/2005」のトム・コンティ。
ミラノ大公ア ントーニオに「ザ・タウン/2010」のクリス・クーパー。
ナポリ王弟セバスチャンに「リプリー 暴かれた贋作/2005」「バーレスク/2010」のアラン・カミング。
王の執事(酒蔵係)ステファノーに「ダ・ヴィンチ・コード/2006」「シルク/2007」「17歳の肖像/2009」のアルフレッド・モリナ。
同じく道化師トリンキュローに「ベッドタイム・ストーリー/2008」のラッセル・ブランド。
監督、脚本、製作に「アクロス・ザ・ユニバース/2007」のジュリー・テイモア。
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娘の婚礼の帰り道、ナポリ王アロンゾーは海上で大嵐に遭遇する。船は難破し、やがて王の弟セバスチャン、忠実な老顧問官ゴンザーロー、そしてミラノ大公アントーニオらと共に孤島に流れ着く。しかし王子ファーディナンドの姿は見当たらなかった。実はこの大嵐は孤島に住むプロスペラが魔術によって引き起こしたものだった。名君ミラノ大公の妃であった彼女は、夫亡き後女大公として民衆に愛されていたが、12年前、弟アントーニオとナポリ王アロンゾーらの謀略により、一人娘ミランダと共に追放されていた。プロスペラは孤島で魔術を修得し、技を極め、空気の妖精エアリアルを操り、裏切りものへの復讐を日々目論んでいた...
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あの景色はどこだろうと思っていたらハワイでロケされた模様。
ウイリアム・シャイクスピアの最後の作品といわれる“テンペスト”は読んでいない。でもお大まかなストーリーは知っていたので、物語には入って行けた。幻想的な映像がとても印象的で美しい。
映画は主人公のプロスペラーが男性から女性に変えられている。そして少々ミュージカルっぽい場面もあり。それにしてもベン・ウィショーとリーヴ・カーニーは歌が実に上手い。二人ともとっても甘い声の持ち主で、特にベン・ウィショーのsweet voiceには驚かされた。ベン・ウィショーが歌うのは意外だったが、リーヴ・カーニーはブロードウェイでミュージカル版“スパイダーマン”に出演していて、先だってBSで放映された“トニー賞2010”で彼のパフォーマンスを見た(聞いた)ばかり。上手いの当たり前かと感心しきり。

ナポリ王子ファーディナンド役のリーヴ・カーニーはプリンスの雰囲気ぴったりの俳優で中々素敵だ。上にも書いたようにBSで放映された“トニー賞2010”でのリーヴ・カーニーのパフォーマンス。それは映画を観た後だった気がする。なんとなく観たことあるなぁ??と思っていたのは彼の出演する「テンペスト」を観ていたからかも?

「クイーン」のヘレン・ミレンは貫禄たっぷり。上映館TOHOシネマズ・シャンテにラスト近くで彼女が着るドレス(ポスターと同じ衣装)が飾ってあった。しかしながらそれはあまりにも華奢で、小さくて驚いた。
でも、ヘレン・ミレンは貫禄たっぷりで素晴らしく、他の俳優が霞んでしまっていると書きたい所だが…いやいやそうでもない。妖精エアリエルと怪物キャリバンを演じた二人は良かったな。ベン・ウィショーもジャイモン・フンスーもほぼ全裸に近い格好で頑張っていたし…まぁほぼ全裸だから頑張っていたというものではないけれど...。
ジャイモン・フンスーは「ブラッド・ダイヤモンド」で素敵だなと思った俳優。ベン・ウィショーはあまり好みではないが「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~」の彼は良かったな。
そして一押しで印象に残るのは道化師トリンキュロー役のラッセル・ブランド。彼については殆ど知らない。アダム・サンドラーの「ベッドタイム・ストーリー」のミッキー役の彼の記憶は飛んでいるが、この作品では精彩を放っている。
王の執事(酒蔵係)ステファノー役のアルフレッド・モリナもいつもながら存在感のある俳優。
そして多種多様な役柄を演じるクリス・クーパーの出演にも驚かされた。

全体的にファンタジーって感じで観ると楽しめる。

TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2011-06-22 23:03 | MINI THEATER | Trackback(10) | Comments(0)

「アリス・クリードの失踪」

「The Disappearance of Alice Creed」 2009 UK
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アリスに「007/慰めの報酬/2008」「ロックンローラ/2008」「パイレーツ・ロック/2009」「タイタンの戦い/2010」のジェマ・アタートン。
ダニーに「SWEET SIXTEEN/2002」「明日へのチケット/2005」のマーティン・コムストン。
ヴィックに「幻影師アイゼンハイム/2006」「シャーロック・ホームズ/2009」のエディ・マーサン。
監督、脚本に「ディセント2/2009」の脚本家J.ブレイクソン。
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映画のタイトルは”失踪”となっているがアリスは拉致事件に巻き込まれる。身代金を支払う事になるアリスの富豪の父親は登場しない。物語に登場するのはアリス、ダニー、ヴィックの3人のみ。
映画の90%はアリスが拉致され、閉じ込められた密室。ラスト近くで森が出て来る。どこで撮影されたのかな?と想像していたがマン島(グレートブリテン島とアイルランドの間に位置する)だったとは?シーンのほとんどが古ぼけた密室のアパートで、登場人物もたった3人という設定だし、密室ではないけど、海に囲まれて、陸地から閉ざされた島を舞台にしたのは、このサスペンス・ドラマにぴったりの背景だと思う。

映画の予告は殆ど見ていない。しかしふと手にしたチラシが気になって公開されたら観に行こうと思っていた。“嘘”が炸裂し、騙し合い、裏切り合う3人。今までこのような展開の犯罪映画ってあったかな?と思わせるほどの心理サスペンス・ドラマがスリリングで、結末が見えない面白さを堪能出来る。

オープニング、ヴィックとダニーが周到な準備を終えた後いきなりアリスが拉致される。誘拐とか拉致とかを描く時は、事件前の犯人と拉致される人間の人物描写が少しばかりはあると思う。しかしこの物語にはそれがいっさいない。やがて、なぜアリスが突然拉致されたのか?その理由が明かされる。その理由が“Unbelievable!”なのだ。
そして、ヴィックとダニーは刑務所仲間で、どうやら二人は愛し合っているらしいことが解る。二人が愛を確認するシーンが何度か登場するし、まぁダニーの方は迷惑って感じだが…。
とにかく、綿密に計画された2人組の誘拐犯の行動が巧みなのだ。事前に用意したアパートは何者も侵入できないよう完璧にロックし、証拠が残らないよう執拗なまでに注意を払う2人組。しかしヴィックが出かけた後、アリスとダニーが二人きりになる。その時に変化が起こる…“私の値段はいくらなの?”と聞くアリスに”200万ポンド”と答えるダニー。現在のGBP、1£は¥130くらいだからかなりの金額になる。

アリスが突如手に入れた携帯電話や拳銃…携帯のカード(チップ?)や、銃の薬莢を巡る展開は中々面白い。薬莢はトイレに流すものの流れず、ダニーは思わず飲み込んでしまう。しかしまたまた下から出てしまって…ブラック・ユーモアも忘れないブリティッシュ・ライター、J.ブレイクソンの初監督作品は多いに盛り上がり楽しめる。彼の次回作品に期待したい。

上にも書いたタイトルについた“失踪”…これは結末を観て納得した。見る前はなぜ?“拉致/誘拐”ではなく“失踪”なのか不思議だったが…。

ケン・ローチの「SWEET SIXTEEN」で主人公リアムを演じた頃まだ10代だったマーティン・コムストンが大人に変身しているが、顔は少年の頃とあまり変わってなくて、相変わらずキュート。
「007/慰めの報酬」のシークレット・エージェント役で初めてお目にかかったジェマ・アタートン。アリスを大胆に演じ、今までと全く違った彼女が見られること間違いない。

ヒューマントラストシネマ有楽町にて
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by margot2005 | 2011-06-20 23:46 | UK | Trackback(13) | Comments(4)

「バビロンの陽光」

「Son of Babylon」 2009 イラク/UK/フランス/オランダ/アラブ首長国連邦/エジプト/パレスチナ
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監督、脚本、撮影にモハメド・アルダラジー。
祖母にシャーザード・フセイン。
孫アーメッドにヤッセル・タリーブ。
ムサにバシール・アルマジド。
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ドキュメンタリーのようなストーリーながらイラクを舞台に描かれた映画である。
アメリカ映画でイラクは良く登場するが、イラクでイラク人が作った映画はこれが初めてかと思う。
イラクという国の(2003年、フセイン陥落後から3週間後の物語)映像を観ることなんてないので、改めてイラクは不毛の地、砂漠国だと知らされた。

祖母と、孫アーメッドは車をヒッチし、バスに乗り継ぎ、イラク北部から首都バグダッドを経て空中庭園の伝説が残る古都バビロンを目指す。戦地に行ったまま帰ってこない愛する息子イブラヒムがナシリヤの刑務所にいるはずだから…

しかし収監されてると思われた刑務所にイブラヒムはいなかった。集団墓地でひざまずき、人骨の中からイブラヒムを見つけようと骨を掘り起こす祖母が悲痛の叫びをあげる。哀しみに打ち砕かれた祖母にかけより、優しく抱きしめるアーメッド。過酷な状況でまだ12歳の少年が祖母を慰める姿は痛々し過ぎる。

イブラヒムに会えると信じ、汚い顔は見せられないと、互いが川の水で顔を洗ってやるシーンが素敵だった。それと、ヒッチした車の運転手と、旅の途中、二人が出会うムサ。最初は胡散臭そうに見えた二人の男たちが、実は良い人という展開にも救われる。

祖母役も、孫役も現地で発掘したクルド人。元々見ず知らずの他人であるこの二人。映画の中で本当の祖母と孫にように見えて、物語なのか、ドキュメンタリーなのか分からなくなってしまう。

ラスト、息子を見つけることが出来なかったクルド人の母親は、孫のアーメッドに何度も“イブラヒム!”と呼びかける。彼女は孫の中に息子の面影を見つけたのだろうか?泣きながら”一人にしないで!”と祖母にすがりつくアーメッドの姿が涙を誘う感動のエンディングだった。

ちょっと調べてみたら、二人が目指すナシリヤは大油田地帯。そしてそれらしきものが残るという“バビロンの空中庭園”は世界の七不思議(古代ギリシャ/ローマ時代)の一つだそう。

モハメド・アルダラジーが立ち上げたというイラク・ミッシング・キャンペーンの実写映像と映画がそっくりで驚く。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2011-06-19 01:19 | アジア | Trackback(6) | Comments(0)

「光のほうへ」

「Submarino」2010 デンマーク/スウェーデン
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ニックにヤコブ・セーダーグレン。
ニックの弟にペーター・プラウボー。
ソフィーにパトリシア・シューマン。
イヴァンにモーテン・ローセ。
監督、脚本は「セレブレーション/1998」のトマス・ヴィンターベア。
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兄弟に父親はいない。二人の母親はアル中で、育児はせず、幼い赤ん坊の弟は兄弟が育てている。酔っぱらって帰って来た母親…息子たちに”家に酒はあるか?”と尋ね、“ない!”と答えるニックに怒りをぶつけ、彼の頬を打つ。やがて疲れ果てた彼女はキッチンで眠り始める。床に粗相をした母親を非難しながら、床を拭くニック。そしてある日、赤ん坊が突然死する。兄弟は赤ん坊の死に責任を感じ、心に大きな傷を抱えたまま大人になる。
兄ニックは刑務所帰りでシェルターと呼ばれる臨時宿泊施設で酒びたりの生活を送っている。別れた恋人アナを想いながら、同じ施設のソフィーに慰みを求め、ただ身体を鍛える日々。一方弟は交通事故で妻を亡くして以来、一人息子を育てている。この父親は最愛の息子が生きる支えでありながらドラッグとは縁が切れず、自立も出来ない。やがて二人は母親の葬儀で再会する。

ニックという男はなんと心優しい人間なのだろう。少年時代は幼い弟を慈しみ、大人になった今では、殺人を犯したアナの兄イヴァンをかばったため、逆に彼が逮捕されてしまう。
雪の舞う刑務所の庭でばったり出くわす兄弟。二人とも塀の中だ。あの時兄弟が交わすまなざしにとてつもなく深い愛情が感じられた。ニックと弟はもっと早くに再会し、互いに助け合うべきだった絶対に…。

兄弟はシングル・マザーの母親から全くといってよいほど愛情をもらえなかった。しかしニックは元恋人アナが妊娠したにも関わらず中絶したことをいつまでも後悔しているし、弟の方は一人息子が生き甲斐なくらい深い愛情を抱いている。
二人が再会した時、ニックが弟の息子マーティンのことを気にかけ“この子が気がかりだ。”と、とても心配そうに言う。弟が“兄さんは子煩悩だから…”と言う台詞もあったが、母親から全く愛情をもらわないで育った彼らがとても愛情深い大人に成長していることに驚かされた。

少年時代のニックと弟はとても不幸せだった。彼らの母親が亡くなり再会した二人、その時もとても不幸せだった。やがて二人はどん底に落ちて行くかのごとく不幸せ極まりない状況に陥り始める。しかし、ラスト…タイトルにある“光のほうへ”向かう兆しが見えてほっとした。

とっても、とっても暗い映画ながら感動してしまった。ラスト、教会のシーンにはジーンときて泣けそうだった。
貧困/酒/ドラッグ…ヨーロッパってドラッグ中毒者が多い(アメリカもだが)。以前スイス、レマン湖のほとり、観光客が知らない所にヘロイン中毒者が集まり、そこは注射針のゴミで山になっていた映像を見て驚いたのを思い出す。
コペンハーゲンの美しい街でも、売人であるニックの弟が駅周辺でドラッグを売るシーンは印象深い。

ニックを演じるヤコブ・セーダーグレンの優しまなざしはベン・アフレックに似ているな。久方ぶりに間違いなくマイベストに入れたい映画。

シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2011-06-18 00:00 | MINI THEATER | Trackback(5) | Comments(0)

USA映画(カナダ含む)

ダークナイト
ダークナイト ライジング
ターザン:REBORN
ダージリン急行
タイタンの戦い/シャッター・アイランド/運命のボタン
大統領の執事の涙
ダイ・ハード4.0
ダウト 〜あるカトリック学校で〜
たかが世界の終わり
食べて、祈って、恋をして
ダ・ヴィンチ・コード
ダラス・バイヤーズ・クラブ
チェンジリング
小さな命が呼ぶとき
チャーリー・ウイルソンズ・ウォー
チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密
チャイルド44 森に消えた子供たち
チョコレートドーナツ
綴り字のシーズン
ツリー・オブ・ライフ
Dearダニー君へのうた
テイク・ディス・ワルツ
THIS IS IT
ディパーテッド
ディファイアンス
手紙は憶えている
デジャヴ
テッド
デビルズ・ノット
デュプリシティ 〜スパイは、スパイに嘘をつく〜
天使と悪魔
天使にショパンの歌声を
テンペスト
ドア・イン・ザ・フロア
トゥ・ザ・ワンダー
トータル・リコール
ドクター・ストレンジ
扉をたたく人
ドラキュラzero
ドラゴン・タトゥーの女
とらわれて夏
トランス・アメリカ
トランボ ハリウッドに最も嫌われた男
ドリームガールズ
ドリーム・ハウス
ドリームホーム 99%を操る男たち
トレビの泉で二度目の恋を
ナイトクローラー
ナイスガイズ!
NINE
ナニー・マクフィーの魔法のステッキ
25年目の弦楽四重奏
2012
ニュームーン/トワイライト・サーガ
ニューヨーク、アイラヴユー
ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります
ニューヨーク 冬物語
ニュー・ワールド
庭から昇ったロケット雲
ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
ノア 約束の舟
ノウイング
NOEL ノエル
ハートビート
ハート・ロッカー
バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
バーニー/みんなが愛した殺人者
ハーフ・ディズ
ハッピーエンドが書けるまで
ハッピー・ボイス・キラー
バーン・アフター・リーディング
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマン・チェスト
はじまりのうた
8月の家族たち
HACHI 約束の犬
パッセンジャーズ
バッド・ルーテナント
ハドソン川の奇跡
ハニーVSダーリン 二年目の駆け引き&トラブル・マリッジ カレと私とデュプリーの場合
パパが遺した物語
パブリック・エネミーズ
バベル
ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝
ハリウッドランド
パリ3区の遺産相続人
ハンティング・パーティ
バンテージ・ポイント
P.S.アイラヴユー
ビッグ・アイズ
ヒッチコック
陽のあたる場所
ビフォア・ミッドナイト
秘密のかけら
ヴィンセントが教えてくれたこと
127時間
ファウンテン 永遠に続く愛
ファミリー・ツリー
フィクサー
フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ
フェイク シティ ある男のルール
フェイス・オブ・ラブ
複製された男
二ツ星の料理人
ブッシュ
ブラインドネス
プラダを着た悪魔
ブラック・スキャンダル
ブラック・スワン
ブラック・ダリア
ブラッド・ダイヤモンド
ブリッジ・オブ・スパイ
フリーダム・ライターズ
プリンセス・カイウラニ
ブルージャスミン
ブルックリンの恋人たち
フルートベール駅で
プルーフ・オブ・マイ・ライフ
ブルー・バレンタイン
プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命
ブレイブ・ワン
プレシャス
ブロークン・イングリッシュ
フローズン・リバー
フロスト×ニクソン
プロヴァンスの贈りもの
プロメテウス
ヘイヴン/堕ちた楽園
ペーパーボーイ 真夏の引力
べガスの恋に勝つルール
ベンジャミン・バトン 数奇な人生
ヴェニスの商人
ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声
ボーダータウン/報道されない殺人者
ボーダーライン
ボーン・アルティメイタム
抱擁
星の旅人たち
ポセイドン
ぼくたちのムッシュ・ラザール
僕のニューヨーク・ライフ
ホリデイ
ホワイトハウス・ダウン
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by margot2005 | 2011-06-17 23:56 | REVIEW/USA2

「アジャストメント」

「The Adjustment Bureau」2011 USA
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デヴィッドに「グリーン・ゾーン/2010」のマット・デイモン。
エリースに「プラダを着た悪魔/2006」「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」 「ジェイン・オースティンの読書会/2007」「サンシャイン・クリーニング/2008」「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」のエミリー・ブラント。
デヴィッドの友人で選挙参謀のチャーリーに「チェンジリング/2008」「噂のモーガン夫妻/2009」のマイケル・ケリー。
アジャストメント・ビューローのエージェント、ハリーに「ハート・ロッカー/2008」のアンソニー・マッキー。
同じくリチャードソンに「ダンシング・ハバナ/2004」「帰らない日々/2007」のジョン・スラッテリー。
同じくトンプソンに「ウォンテッド/2008」「ゲットスマート/2008」「ワルキューレ/2008」のテレンス・スタンプ。
監督、共同脚本、共同製作に「ボーン・アルティメイタム/2007」の脚本家ジョージ・ノルフィ。
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マット・デイモンは大ファンなので、彼の映画を外すわけにはいかない。「ヒア・アフター/2010」は観たけれどレビューは書かずじまい。この映画はマットには珍しい“ラヴ・ストーリー”である。
自分の運命が決められているなんて知ってしまったら、生きることに楽しみがなくなってしまいそう。ましてや結末を知らされてしまって、”変えることは出来ない!決められたように行動しろ!”なんて言われたら冗談じゃない!!と怒り狂ってしまいそうだ。

若き上院議員候補のデヴィッドは選挙に破れ、敗戦会見に臨む会場のトイレで演説を練習していた。彼はそのMen's roomで見知らぬ、美しい女性エリースと出会う。つかの間おしゃべりに興じた二人はなぜか惹かれ合いキスを交わすが、互いに再会の約束をしないで別れてしまう。そして出勤のため路線バスに乗り込んだデヴィッドはそこにエリースの姿を見つける。運命的なものを感じる二人…これじゃ誰だって運命的だと思うに違いない。
今回はきっちりと再会を約束するデヴィッドとエリース。会社に着いたデヴィッドは突然現れたアジャストメント・ビューロー(運命調整局)という謎の組織のエージェントに拉致され、二人の二回目の出会いは間違いで、今後決してエリースと会わないようにと脅迫される。“そんなことほっといてくれ!!”と言っても彼らは聞き入れず、“あらかじめ決められた運命から逸脱してもらっては困る。”と言うばかり。しかしエリースに心惹かれるデヴィッドは再会を願い3年間同じ路線バスで仕事に通う内、とうとうエリースとの出会いを果たす。もう決して彼女を離さないと決めたデヴィッドはアジャストメント・ビューローと真っ向から対決することを決断する。

最初Men's roomで出会った二人はキスまでしながら再会を約束しなかった。あの時なぜ彼らは再会の約束をしなかったのか?と少々疑問が残った。でもそれは彼らが二度と会わない運命にあったからだと結論づけることにした。でもハリーの手違いにより二人は再会してしまう。ハリーが失敗しなければ二人は二度と会わなかったわけ。
デヴィッドが彼らに“君たちは天使なのか?”と聞く台詞がある。答えは確か“ノー。”だった。しかし彼らはドアをすり抜けることが出来るし、車にぶつかっても怪我もしない。天使である方がナイスなんじゃないかな。そこで上に書いたハリーの失敗…彼は優しい天使で二人が愛し合うのがいいんじゃないと思い操作を誤ってしまった…なんてのも良いかも知れない。最後はハリーがデヴィッドを導くことになるし、SFじゃなく天使がアレンジする素敵な“ラヴ・ストーリー”として観てみては?

組織は元上院議員候補デヴィッドを合衆国大統領に、エリースを前衛バレエのを著名なコリオグラファーにする予定だった。デヴィッドは幼い頃J.F.ケネディゆかりの地ワシントンD.C.に行った時、将来議員になろうと思ったとエリースに語っているあたりはアメリカ映画らしい。
エリース演じるエミリー・ブラントの前衛バレエ・ダンスは今一だったかな?

マット・デイモンは闘う姿が似合う。それも多くの敵にただ一人で立ち向かうのが得意だ。
上にも書いたが中々素敵な“ラヴ・ストーリー”である。マット&エミリーのカップルはなんとなく違和感あったが、というのもマットに“ラヴ・ストーリー”が似合わないからかも知れない。でもラストはとても良かったな。

ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2011-06-16 00:05 | USA | Trackback(13) | Comments(0)

「ブラック・スワン」

「Black Swan」2010 USA
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ニナ・セイヤーズに「ブーリン家の姉妹/2008」「マイ・ブラザー/2009」のナタリー・ポートマン。
トーマス・ルロイに「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」のヴァンサン・カッセル。
リリーに「マックス・ペイン/2008」「ザ・ウオーカー/2010」のミラ・クニス。
ニナの母エリカ・セイヤーズに「フォエバー・フレンズ/1988」のバーバラ・ハーシー。
ベス・マッキンタイアに「17歳のカルテ/」「50歳の恋愛白書/2009」のウイノナ・ライダー。
監督は「ファウンテン/2006」「レスラー/2008」のダーレン・アロノフスキー。
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クラシック・バレエを見るのは結構好き。でも好きと言っても前に見たのは7年くらい前かも?この映画を観たら案の定バレエ“Swan Lake”が見たくなった。
ダーレン・アロノフスキーらしい展開で、まるでホラー映画のようだ。妄想に取り憑かれたバレエ・ダンサー、ニナ役のナタリー・ポートマンが大熱演でスゴい!!「マイ・ブラザー」のレビューにナタリーはどの映画でも冴えないなんて書いたが、この作品の彼女は「レオン/1994」以来初めて素晴らしいと思った。オスカーをゲットしたことにも頷ける。

ウクライナ出身のミラ・クニスは初めてシアターで観た女優。彼女の映画はたまたまwowowで上に書いた2本を見たばかり。どちらも個性的なミラだったが、この作品でナタリーとの対比というのか、全く違ったタイプの二人は理想的なキャスティング。
バーバラ・ハーシーが懐かしいのと、ウイノナ・ライダーの可憐な頃がめちゃくちゃ懐かしい。
ヴァンサン・カッセルは相変わらずカリスマ的な役が似合う。

官能的という言葉にはほど遠いニナは母親と一緒に暮らし、ピンクっぽい色彩の部屋にはぬいぐるみが置かれている。
バレエ団の芸術監督トーマスは、これまでにない情熱的で官能的な”白鳥の湖”を作り出したいと願っていた。やがて彼は純真な白鳥を完璧に踊れても、奔放で邪悪な黒鳥は無理であり、新人ダンサーのリリーが理想的な黒鳥になるだろうとニナに告げる。あせったニナは行動に出る。今では引退を余儀なくされた元プリマ・バレ リーナ、ベスの化粧部屋から盗んで来たピアスと赤い口紅…。男を誘惑することなんて考えてもいなかったニナがトーマスの部屋を訪れる。
大役をゲットしたニナは不安と、焦りで情緒不安定になって行く。やがて妄想が、妄想を生みニナの中に入り込んだ悪魔が暴走し始める。

バレエ映画かと思わせるほどダンスのシーンがたっぷりあるのも嬉しい展開。まるで悪魔が使わしたようなリリーと、その存在におびえるニナの行動が、全くもって妄想ながら現実のように見える(感じる)描き方が上手いなぁと思った。これもやはりダーレン・アロノフスキーの技であろうか?
ステージでブラック・スワンに成りきったニナの身体に真っ黒な羽が生えて行くさまは、CGとはいえ映像がとてもリアルでBeautiful!!だった。

減量し、トレーニングに、トレーニングを重ねたナタリー・ポートマンのダンスシーンは素晴らしかった。役者根性ここにあり!

有楽町 TOHOシネマズ日劇にて
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by margot2005 | 2011-06-15 20:08 | USA | Trackback(9) | Comments(0)

「アンノウン」

「Unknown」 2011 UK/ドイツ/フランス/カナダ/日本/USA
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マーティン・ハリスに「96時間/2008」「クロエ/2009」のリーアム・ニーソン。
ジーナに「すべて彼女のために/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」のダイアン・クルーガー。
エリザベス・ハリスに「パイレーツ・ロック/2009」のジャニアリー・ジョーンズ。
もう一人のマーティンに「妹の恋人/1993」「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い/1994」のエイダン・クイン。
エルンスト・ユルゲンに「愛を読むひと/2008」「バーダー・マインホフ 理想の果てに/2008」のブルーノ・ガンツ。
ロドニー・コールに「スーパーマン・リターンズ/2006」「運命のボタン/2009」のフランク・ランジェラ。
レオ・ブレスラーに「善き人のためのソナタ/2006」のセバスチャン・コッホ。
マーティンを助けるドイツ人医師に「ヒトラーの贋札/2007」「マーラー君に捧げるアダージョ/2010」のカール・マルコヴィクス。
ホテルのマネージャー、シュトラウスに「白いリボン/2009」のライナー・ボック。
監督は「エスター/2009」のジャウマ・コレット・セラ。
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ドイツは憧れの地であり、ベルリンが舞台ということで興味があり、アクション・サスペンス・ストーリーも中々面白く、派手なシーン連発でかなり見応えがあった。
主演のリーアム・ニーソンは「96時間」で娘を捜す父親が必死だったが、こちらでは妻と自分探しで必死の男を熱演している。
少々趣は違うが、パリを舞台にロマン・ポランスキーが描いた「フランティック/1988」で、必死で妻を捜すハリソン・フォードを思い出す。

リーアム・ニーソンを主演に迎え、ダイアン・クルーガーを始めとした豪華なドイツ人俳優が大勢出演し、懐かしのエイダン・クインやフランク・ランジェラを脇役に配して物語を盛り上げている。
スゴく不条理でイライラさせられるが、結局彼は!!!だったという結末。これは見ていて分からなかったな。妻エリザベスはマーティンに会っても知らんぷりするし、おまけに妻の側には知らない男がいて、自分が夫マーティンだと言うばかり。
ある時、突然目覚めた場所は病院のベッド。何がなんだか分からないまま、医師より事故に合ってここへ運び込まれたと説明される。
人間あのようなシチュエイションに立たされたらあせるだろうな?まず記憶が部分的に飛んでる。おまけに場所は外国で、その地の言葉は話せないし、誰も自分を知らない。きっともう泣けそうなくらい辛い立場にいるはず。そこでマーティンは断片的に思い出す記憶をたどりタクシー運転手を探し出す。その後、渋々協力を承諾した元タクシー運転手ジーナと共に事件解明に奔走する。ジーナと手を組んだあたりから俄然面白くなって行く。

持っているものは携帯と一冊の本のみ。外国でパスポートを失うというほどコワいことはないとしみじみ思う。でもパスポート無くしたら最初大使館に駆け込むと思うけど、まぁ映画だからあのような展開にならないと面白くないので致し方ない。

アイルランド出身のリーアム・ニーソン、「シンドラーのリスト/1993」「「マイケル・コリンズ/1996」「レ・ミレザブル/1998」あたりは性格俳優そのもので素晴らしく、その後「スター・ウオーズ エピソード1/1999」のSFでも「ラヴ・アクチュアリー/2003」のラヴコメ、そして「キングダム・オブ・ヘヴン/2005」のような古典ものでも彼の印象は味わい深い。「96時間/2008」では娘を救おうと必死の父親が似合っていた。彼の出演作もめちゃめちゃ多く、UK映画でも、ハリウッド映画でもなくてはらない俳優の一人。そろそろ60歳というのにこの方素敵な中年だ(老年?)。

ダイアン・クルーガーってあまりにも整った顔が美しくて、逆に魅力を感じない。「イングロリアス・バスターズ」のレビューに書いたように、彼女コメディが似合うなぁ。もっとコメディに出演していただきたいものだ。

ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて(上映終了)
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by margot2005 | 2011-06-13 21:18 | UK | Trackback(3) | Comments(0)

「クロエ」

「Chloe」2009 USA/カナダ/フランス
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クロエに「ジュリエットからの手紙/2010」のアマンダ・セイフライド。
キャサリン・スチュアートに「キッズ・オールライト/2010」のジュリアン・ムーア。
デビッド・スチュアートに「プルートで朝食を/2005」「96時間/2008」「タイタンの戦い/2010」のリーアム・ニーソン。
マイケル・スチュアートに「庭から昇ったロケット雲/2007」のマックス・シェリオット。
監督に「秘密のかけら/2005」のアトム・エゴヤン。
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フランス映画「恍惚/2003」をベースに描かれたエロティック・サスペンス。
映画を観る前「恍惚」をベースにということを知らなかった。オープニングも登場人物も似てるなぁと驚きながら観ていて、クロエとキャサリンの関係に至っては唖然!!フランス版は違ったがこちらはサスペンス展開となっている。
「ジュリエットからの手紙」でキュート全開だったアマンダがとても妖艶でジュリアン・ムーアは全く敵わない。映画の中でもキャサリンがクロエに向かって“あなたは若くて美しいのよ!”というあたりは気の毒そのもの。
フランス版ではエマニュエル・ベアール同様ファニー・アルダンも艶かしかったことを思い出す。

舞台はカナダのトロント。裕福で仕事も充実しているマダムに何の不満があるのだろう?何不自由ない暮らしを送るキャサリン…一人息子は成長し、大学教授の夫は仕事が忙しく、彼女自身も婦人科の医者で暇じゃないだろうが、ある日、夫の携帯を見たことから“ひょっとして浮気しているの?”なんて疑ってしまう。そうなるともう誰も彼女を止められない。“きっと若い女が好き!”と決めつけ、夫デビッドの行動を探ろうと、偶然出会った美しい娼婦に彼を誘惑するよう依頼する。やがて娼婦クロエの報告を聞く度妄想に取り憑かれたキャサリンは自らの首を絞めて行くことになる。
「恍惚」を見ていたので、キャサリンの妄想だということは分かるのだが、その後の展開が凄まじい。クロエがキャサリンを誘惑し始めるのだ。そして復讐からクロエの誘惑は一人息子マイケルにまで及び、キャサリンはどうしようもない立場に陥る。
でも結果…クロエがお気の毒。キャサリンは一人で引っ掻き回したあげく、夫デビッドの愛を取り戻すのだから。

アトム・エゴヤン版はエロティシズム全開で描いているが、フランス版の方が大人のドラマで好きだ。
地位も金もあるキャサリンの暴走が穏やかでなく、演じるジュリアン・ムーアの形相もスゴい。フランス版でカトリーヌを演じるファニー・アルダンはエレガントだった。

日比谷 TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2011-06-12 22:27 | MINI THEATER | Trackback(12) | Comments(0)