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「ブロンド少女は過激に美しく」

「Singularidades de uma Rapariga Loura」…aka「Singularités d'une jeune fille blonde」「Eccentricities of a Blond Hair Girl」2009 ポルトガル/スペイン/フランス
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監督、脚本は「コロンブス 永遠の海/2007」「ノン、あるいは支配の空しい栄光/1990」のマノエル・デ・オリヴェイラ。
マカリオにリカルド・トレバ。
ルイザにカタリナ・ヴァレンシュタイン。
列車で隣合わせるレディにレオノール・シルヴェイラ。
叔父フランシスコにディオゴ・ドリア。
ルイザの母ヴィラサ夫人にジュリア・ヴイゼル。
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リスボンに住む会計士のマカリオは長距離列車で隣合わせた見知らぬレディに、自身が体験した衝撃の恋物語を語り始める。
それはマカリオが、向かいの建物の窓辺にたたずみ、こちらを見つめる美しい娘に一目惚れしてしまったこと。彼女に想いを打ち明け了承された彼は夢心地で叔父に報告する。しかし二人の恋を猛烈に反対した叔父はマカリオを事務所から追い出してしまうだった…

TOHOシネマズ・日比谷シャンテで上映される映画は好みの作品が多いので、上映映画のほとんどを観ている。で、この映画の予告も繰り返し観た。
教会の鐘が夕べを告げる頃、いつも窓辺にたたずむ美しい娘。彼女は手に美しい扇(団扇の方がぴったりの表現だが…)を持ち微笑みを浮かべている。そして彼女をじっと見つめる男…。
予告を観る限り美しいラヴストーリーの雰囲気だった。しかし単なるラヴストーリーではないだろうと予想はしていた。本編が始まり...やはりであった。しかしまさか?あのような展開は想像していなかっただけに唐突なエンディングには驚かされた。
上映時間は64分と短く、あのエンディングはマジで唐突だったが余韻は深く残る。そしてバックに流れるサウンドにも魅了された。

リカルド・トレバ、レオノール・シルヴェイラ、ディエゴ・ドリアたちオリヴェイラ監督の常連が出演している。監督はお年(100歳超えているとは驚き!)なため、気心の知れた俳優だときっとやりやすいのかと思える(勝手の想像)。
その監督の孫リカルド・トレバはさわやかと言う言葉がぴったりの魅力的な俳優で、ルイザに“恋一筋”の初々しくて、優しい男性がとてもマッチしていた。
マカリオの叔父が二人の恋に猛烈に反対したのはなぜ?と思ったが、それはあの結末(マカリオの運命)を予言していたからに他ならない。
邦題からだと“ブロンド少女が過激に美しい”というふうにとれるが、ルイザは過激に美しいだけではないのだ。Internationalタイトルに“エキセントリック”という言葉が使われているように、彼女の異常な行動(奇行)/特異性が問題となってくる。美しい容貌と行動がアンバランスで、哀れさと共に可笑しさをも感じ、思いのほか味わい深い作品だった。

本編上映前にジャン・リュック・ゴダール監督の「シャルロットとジュール/1958」が上映された。14分の短編で、主演は「勝手にしやがれ/1960」でスターになったジャン・ポール・ベルモンド。
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by margot2005 | 2010-10-25 23:45 | スペイン | Trackback(4) | Comments(2)

「プチ・ニコラ」

「Le petit Nicolas」…aka「Little Nicholas」 2009 フランス
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ニコラにマキシム・ゴダール。
ママに「モンテーニュ通りのカフェ/2006」「輝ける女たち/2006」のヴァレリー・ルメルシェ。
パパに「コーラス/2004」「幸せはシャンソニア劇場から/2008」のカド・メラッド。
ニコラの担任教師にサンドリーヌ・キベルラン。
教師ル・ブイヨンにフランソワ・グザヴィエ・ドゥメゾン。
校長に「親密すぎるうちあけ話/2004」「ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2/2008」のミシェル・デュショーソワ。
監督、脚本、台詞は「モリエール 恋こそ喜劇/2007」のローラン・ティラール。
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優しい両親と幸せに過ごすある日ニコラに突然不幸が訪れる。それは弟が生まれると察したこと。弟が生まれれば、自分は必要とされず森に捨てられてしまうと同級生に脅されたのだ。ニコラは仲間たちと知恵を出し合い、森に捨てられないよう両親の機嫌を取るべく悪戦苦闘する...

恵比寿ガーデンシネマに行く度、上のフランス版映画の大ポスターがとても気になっていて、予告も繰り返し観ていた一作。
某映画サイトには“ハートウォーミング・ドタバタ・キッズ・コメディ”と命名してあり、それはぴったしの表現で上手い。
お子様映画は観ないけどフランス映画ということで…。
原作はフランスの国民的人気絵本で舞台は60年代。60年代のパリの街角の風景、ファッションが懐かしい。それなりに裕福なキッズが通う小学校の教室もレトロな雰囲気で良い感じだ。
キッズの些細な日常を描くシンプルなストーリーながら大人の鑑賞に堪えるのは、主人公ニコラを演じるマキシム・ゴダールが抱きしめたくなるほどキュートで、彼らが半ズボン姿でいたずらに興じる姿がスゴく可愛い。一人だけデブの子が半ズボンをはいていないのもご愛嬌。
ニコラがママに贈るバラを買いに行く花屋に「アデル/ファラオと復活の秘薬/2010」のルイーズ・ブルゴワンが扮し、「コーラス」で舎監件音楽教師クレマン・マチューを演じたジェラール・ジニョが音楽教師役でワンシーンに出演しているのはおまけかな?
弟が生まれたら、自分にはもう愛情を与えてもらえなくなるという発想…なんだか分かる気がする。我が息子が幼かった頃、弟はいらないと何度も言われた。一時期犬を飼っていたが、“僕と犬とどっちが大事?”なんて質問されたこともあったな。子供って両親の愛情を独り占めしたいものらしい。幼い時のことだけだけれど…。
フランスで大ヒットしたのもうなずけるとても♡ウオーミングな物語で楽しかった。
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by margot2005 | 2010-10-24 21:11 | フランス | Trackback(12) | Comments(4)

「食べて、祈って、恋をして」

「Eat Pray Love」2010 USA
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リズに「チャーリー・ウイルソンズ・ウォー/2007」「デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~/2009」のジュリア・ロバーツ。
バリで出会うフィリペに「宮廷画家ゴヤは見た/2006」「コレラの時代の愛/2007」「それでも恋するバルセロナ/2008」のハビエル・バルデム。
恋人デイヴィッドに「トリスタンとイゾルデ/2006」「ミルク/2008」「最後の初恋/2008」のジェームズ・フランコ。
インドで出会うリチャードに「扉をたたく人/2007」「バーン・アフター・リーディング/2008」「ブロークン/2008」のリチャード・ジェンキンス。
友人デリアに「最後の初恋」「ダウト~あるカトリック学校で~/2008」「消されたヘッドライン/2009」のヴィオラ・デイヴィス。
イタリア人ジョヴァンニに「私たちの家で/愛と欲望 ミラノの霧の中で/2006」「対角に土星/2007」「ただ、ひとりの父親/2008」のルカ・アルジェンティーロ。
監督、脚本はライアン・マーフィー。
原作はエリザベス・ギルバートの“Eat Pray Love”。

ニューヨークに住むジャーナリストのリズは仕事も充実し、幸せな結婚生活を送っていた、しかしなんとなく夫に満たされないものを感じ離婚を決意する。そんな折、パーティで若い男デイヴィッドと出会い彼との恋に生きようとするが、何かが足りないと感じ自分探しの旅に出る…

これは思ったよりつまらなかった。何度も予告を観て期待していたせいもあったけど…自分探しに出かけたリズは結局またしても“Love”を選んだわけだから。
“Eat Pray Love“と最後がLove”なので、タイトルからひょっとしてそうかな?とも想像していたけど、強く一人で生きて行こうと決心するリズなら私的にスゴく共感出来たかと思う。
ハタから見れば仕事は充実しているし、優しい夫と別れた後、若くてハンサムな恋人もゲットしたのに、何かが足りない!ってずいぶん贅沢で、わがままな女性だなぁと少々あきれた。
原作者エリザベス・ギルバートの小説はベストセラーになったそうで、本屋にもこの本が積んである。映画を見る前に手に取って、読んでみるか?なんて一瞬思ったが、いやいや買わなくて正解だった。
ストーリーには共鳴できなかったけど、イタリア、インド、バリでロケされた景色は堪能出来る。リズのイタリア旅行ではイタリア男ジョヴァンニ役でルカ・アルジェンティーロが出演。それだけで満足だったし、リズの若い恋人役がジェームズ・フランコというのもファンとしては嬉しい限り。
イタリア、ロケと共に登場するイタリアンが美味しそう!!それをまぁ美味しそうに食べるジュリアが羨ましくて、羨ましくて仕方がなかった。
リズを演じるジュリアは生き生きとして素敵だったけどね。
それとリチャード・ジェンキンスも「扉をたたく人」に続き人間味あふれる役柄を好演している。
ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-10-20 00:08 | USA | Trackback(7) | Comments(0)

「シングルマン」

「A Single Man」 2009 USA
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ジョージに「高慢と偏見/1995」「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ/2005」「秘密のかけら/2005」「いとしい人/2007」のコリン・ファース。
チャーリーに「美しすぎる母/2007」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ブラインドネス/2008」「50歳の恋愛白書/2009」のジュリアン・ムーア。
ジムに「マッチポイント/2005」「敬愛なるベートーヴェン/2006」「ウォッチメン/2009」のマシュー・グード。
ケニーに「アバウト・ア・ボーイ/2002」「タイタンの戦い/2010」のニコラス・ホリト。
ジョージの隣人ミスター・ストランクにテディ・シアーズ。
ミセス・ストランクに「そんな彼なら捨てちゃえば?/2009」のジェニファー・グッドウィン。
カルロスにジョン・コルタハレナ。
製作、監督、脚本はトム・フォード。
原作はクリストファー・イシャーウッドの“A Single Man”。
お気に入り俳優の一人で「落下の王国/2006」のリー・ペイスが教授グラント役でワンシーンに出演している。
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1962年、L.A.。大学教授のジョージはある日、ジムの従兄弟と名乗る男性からの電話をうける。それはジムが自動車事故で亡くなったという知らせだった。それ以来、彼はパートナーだったジムを失った哀しみに打ちひしがれ、心を閉ざしてしまう。数ヶ月後、哀しみを断ち切ろうと考えたジョージは自らの人生を終わらせる決意をする。遺書を書き、自殺用の銃も用意した。そして、次の日、いつものように大学で講義し、熱く語るジョージをじっと見つめる青年の目があった…
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とても美しく素晴らしいヒューマン・ドラマで、かなりわたし好みの作品。“ミスター・ダーシー”コリンも今年ジャスト50歳。トム・フォードのスーツを着る彼はとてもゴージャスで、メタボでもなく歩く姿は完璧!
マイベストに入れたいし、コリン・ファース最高!!
そしていつものことながらマシューもとっても魅力的なのだ。
この映画に出て来る男は誰も彼もゴージャスというのはトム・フォードの狙い?

“愛する者を失った人生に、意味はあるのか?”…と自らの死を決意したジョージの前に若くてハンサムな大学生ケニーが現れる。
一方でチャーリーはジョージの元恋人(唯一の女性)で同世代。“Oldman”と呼ぶより“Senior”と呼んだ方がふさわしいかしら?というチャーリーの台詞にジョージは50歳くらいの設定と判断した。そういやジムとの回想シーンでもジョージは“年寄りを労って…”と言っていた。
それにしても最後に大学生を部屋に連れ込むジョージは非常に若い男好きだったのだろう。ジムもそうだし、一時出会うカルロスも若い。

コリンがマシューを見つめるまなざしには唖然!とする。彼らは決してゲイではないだろうが、見つめ合うまなざしがまるで♡型で“LOVE”が存在する。俳優ってやるなぁ!と感心する。
オスカー主演男優賞にノミネートされたコリン・ファースは役柄にハマりに、ハマり、マジで素晴らしかった。結果はジェフ・ブリッジスだったが、私的にはコリン・ファースに輝いて欲しかったな。(ヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞受賞)。
お気に入り俳優マシュー・グードは「情愛と友情/2008」でもベン・ウィショーとゲイっぽい関係を演じていたが、これではストレートのゲイ役で、彼のコリンを見るまなざしはゾクッとするほど妖しくてクラクラ来る。
ジュリアン・ムーアは退廃的な人間を演じると光る女優だ。あの時代の、あの濃い目周りメーク…酔いながら拡大グラスで必死にメイクする姿は哀れを誘う。
チャーリーと対照的な女性ミセス・ストランクの存在はこの映画の中での一服の清涼剤。演じるジェニファー・グッドウィンが良い味出している。ジョージにとってはウザいストランク家の子供たちの存在も忘れてはならない。
大学生ケニーに扮するニコラス・ホリトは「アバウト・ア・ボーイ」の小生意気な男の子からしっかりsexyな青年に成長していて驚いた。

16年来の関係であるジョージとジム。ジョージが過去を回想するシーンで初めて二人が出会ったビーチのバー。このバーはラスト近くでジョージがケニーと会う場所でもある。16年前に二人が出会った回想シーンは現在とほぼ同じ風貌の彼らで、あれは微妙にまずい?

ジョージがカルロスのことをジミー・ディーンに似ていると言ったり、授業でエルビスの腰(お尻)発言があったり、ジョージのメルセデス・ベンツは正にクラシックカー。女性たちのヘアー&メイクはブリジット・バルドーの世界で、ジョージとチャーリーが踊るシーンはツイストだった。
ケニーのガールフレンドはもろバルドーの雰囲気。

元グッチ&イヴ・サンローランのクリエィティヴ・ディレクターだったトム・フォード。トム・フォードといえばダニエル/ボンドのスーツのデザイナーであり、ブラッド・ピットも顧客という高級メンズ・ファッションのクリエーター。コリン・ファースのスーツのデザインはトム・フォードとエンドクレジットに記されていた。
トム・フォードはかつて俳優を目指していたそうでこれは監督デビュー作品。
デザイナーが監督しただけあって映像が美しくて、美しくて、この上なく美しい!60年代が舞台の映像は時折モノクロになったり、全体的にセピア色っぽいスクリーンに目を奪われる。
美しい映像に合わせた音楽も最高級であった。

都内では六本木と新宿バルト9で公開されていて、もちろん新宿バルト9で観た。このシアターはスクリーンもデカいが音響も抜群で、私的に観たい映画をもっと公開してくれたら嬉しいのだが…。
平日、18:20上映の回、大きなシアターは20%くらいの入りで、男性はちらほら、観客はほぼ女性だった。
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by margot2005 | 2010-10-08 22:23 | USA | Trackback(15) | Comments(4)

「ヤギと男と男と壁と」

「The Men Who Stare at Goats」2009 USA/UK
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リン・キャシディに「マイレージ、マイライフ/2009」のジョージ・クルーニー。
ボブ・ウィルトンに「天使と悪魔/2009」のユアン・マクレガー。
ビル・ジャンゴに「ドア・イン・ザ・フロア/2004」「クレージー・ハート/2009」のジェフ・ブリッジス。
ラリー・フーバーに「スーパーマン・リターンズ/2006」「ラスベガスをぶっつぶせ/2008」のケヴィン・スペイシー。
製作、監督は「「グッドナイト&グッドナイト/2005」「かけひきは、恋のはじまり/2008」のグランド・ヘスロヴ。
原作はジョン・ロンスンの“The Men Who Stare at Goats”。
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2003年、ミシガン州の新聞記者ボブは妻に捨てられた痛手を払拭するため戦下のイラクへ向かう。そこでかつて存在した“超極秘部隊/新地球軍”の特殊工作員リンと出会い意気投合の末行動を共にする...

相当前に観た映画で、都内ではもはや上映していない。レビューを書こう、書こうと思いつつずっとほっておいてしまって、今年は観た映画全てのレビューはとても書けなくて、書いていないものがどんどん増えて行く。でもこれはかなりインパクトのある面白さの上、俳優陣はとても豪華でほって置くことは出来なかった1作。
ジョージ・クルーニー、ユアン・マクレガー、ジェフ・ブリッジスとお気に入り俳優がシュールなギャグを提供してくれる。ケヴィン・スペイシーはあまり好きになれない俳優だが、この方は存在感ありの俳優だといつもながらに思う。
ユアン(おじさんの部類ではないと思うので…)以外のおじさんたちが張り切りまくっているのだ。ジョージ・クルーニーは「オーシャンズ13/」「フィクサー/2007」「マイレージ、マイライフ/2009」などで見せるスマートな役柄と、相反する「バーン・アフター・リーディング/2008」やスーパー級に駄作の「かけひきは恋の始まり」などのコミカルな人物が対照的で素晴らしい!俳優だと思う。これでもダサイおじさんが似合っていてナイス!なのだ。
ジョージ、ジェフ、ケヴィン相手じゃ霞んでしまいそうなユアンがますますキュートに見える。

コメディなんだけど、舞台はイラクで現実は戦争中。新聞記者のボブがイラク戦争の報道のためイラクに向かうのは浮気した妻に捨てられ頭にきたため…なんて発想も笑える。そしてイラク、クェートのホテルで出会ったリンとメチャ意気投合する。
ある時、リンはボブに“超極秘部隊”について語り始める。それはベトナム戦争から帰還した陸軍小隊長ビルがヒッピー修行をすることから始まる。やがてその経験から“新地球マニュアル”を記したレポート“新地球軍マニュアル”が出来上がり“新地球軍”が1980年に設立される。その精神は愛と平和。ベトナム戦争を体験したビルが掲げた精神が“愛と平和”というのも中々洒落ている。
1980年代に話が戻ったところでジェフの登場。オスカー俳優はカリスマ的な役が似合う。あの方ロン毛とひげがsexy。80年代のリンもロン毛(あの頃ロン毛流行ってた?)。そこで、気がついたのがジョージはあきれかえるくらいロン毛が似合わないこと。

リンがヤギを凝視し念力で倒れさせる技。あれってかつてユリ・ゲラーが念力でスプーンを曲げたことに似ている。とにかくそんなことや、「SWシリーズ」でオビ・ワン役だったユアンに”私はジェダイだ!”なんてジョージの台詞もありスゴく笑わせてくれて実に面白かった。
新聞記者ボブは“ウオーターゲート事件”を暴いたワシントン・ポスト記者ボブ・ウッドワードのパロディといったところかな?こちらのボブはローカル新聞の記者という設定だが…。
原作を書いたジョン・ロンスンって素晴らしく豊富なユーモア精神を持った方かと尊敬する。
俳優陣がとても楽しそうに見えるのは、きっと彼らも楽しみながら演じていたに違いない。
シネ・リーヴル池袋にて
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by margot2005 | 2010-10-06 19:31 | MINI THEATER | Trackback(8) | Comments(0)

「メッセージ そして、愛が残る」

「Afterwards」…aka「Et après」2008  ドイツ/フランス/カナダ
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ネイサンに「モリエール 恋こそ喜劇/2007」のロマン・デュリス。
ケイに「チェンジリング/2008」「バーン・アフター・リーディング/2008」のジョン・マルコヴィッチ。
クレアに「ハート・ロッカー/2008」のエヴァンジェリン・リリー。
監督はフランス人のジル・ブルドス。
原作はギョーム・ミュッソの“メッセージ そして、愛が残る”。
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ある日、ニューヨークの敏腕弁護士ネイサンの元にケイと名乗る医師がやって来る。自分は人の死期が分かるというケイの言葉に疑い怒りを募らすネイサン。ネイサンは突然死で失った幼い息子の事故以来心を閉ざし妻と娘とも離れて暮らしていた。しかし執拗に付きまとうケイの言葉を信じるようになったネイサンは妻子を訪ねる決心をする...
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とにかくとてつもなく美しいファンタジー・ヒューマン・ドラマ。
ロマン映画は3月に観た“モリエール”の印象が残っていたので、彼のファンタジックでロマンティックな映画ってどうなの?と思っていた。しかし初めて体験のロマンのロマンティック映画は中々素敵だった。
まずオープニングで素晴らしく美しい映像に魅了される。水面を滑走するBeautifulな白鳥の姿とバックに流れる音楽が見事に調和してうっとりとしてしまう。
ネイサンとクレアの胸に抱かれた小さな息子と、二人の愛娘が森の中で戯れるシーンは圧倒的に美しい!ラスト近く、雪のように見える白い砂地でクレアが撮影するあのシーンも素晴らしくBeautiful!!
この映画の素晴らしさは映像美に尽きるかと思う。

某新聞映画評は例によって絶賛してあったが、これから死に行く人を覆う“白いライトが見える”という人の感覚がどうも理解出来なく、おまけに宗教的なものも感じられ、映像は鳥肌がたつほど美しいが、感動に胸ふるわすってことほどでもなかった。でも素敵な映画であったのは事実。

ストーリーが進むにつれオープニングで事故に遭う少年がネイサンだと分かる。彼は8歳の時に自動車事故に遭うが生き延びる。やがて物語は25年後に...妻子と別れたネイサンは一人ニューヨークに住む。幼い息子を突然死で亡くした事実を受け入れることが出来ず、彼以上に傷ついた妻を思いやらず自身の哀しみに閉じこもってしまったのだ。しかしある日突然彼の元に現れたケイに導かれるようにクレアの元へ向かう。それは自身がケイによって死を宣告されたから。人は死を予告されたら、死ぬ前に自身が取った間違った行動をなんとか修正しようと思うのだろう。しかし死はネイサンのものではなく愛する人のものだったというオチはベストセラー小説のテーマにふさわしい。
“アムール”の国フランスで大ベストセラーになったらしい“ラヴ・ストーリー”小説。いつものことながら小説読んだらスゴく感情移入出来そうな気もした。

前から感じていたジョン・マルコヴィッチのものすごくソフトな語り口…これではそれが活かされて、ケイの台詞は、風貌は全く合わないがまるで天使のように聞こえる。
カナダ出身のエヴァンジェリン・リリーはとても魅力的な女優だ。
ロマン映画で全編英語って初めて観たが、彼の話す英語が素敵に響く。
この美しい映画を撮影したのは台湾出身のリー・ピンピン。彼の撮影した「夏至/200」や「花様年華/2000」の美しい映像が蘇る。

“その後”という原タイトルに上手く結びつけた邦題はまぁまぁかな。でもマジで日本の映画関係者って“愛”って文字を入れるのがお好き。
TOHOシネマズ日比谷シャンテにて
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by margot2005 | 2010-10-03 00:39 | ドイツ | Trackback(6) | Comments(0)

「彼女が消えた浜辺」

「About Elly」 2009 イラン
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セピデーに「ワールド・オブ・ライズ/2008」のゴルシフテ・ファラハニ。
エリにタラネ・アリシュスティ。
アーマドにシャハブ・ホセイニ。
監督、脚本はアスガー・ファルハディ。

テヘランからカスピ海沿岸の避暑地にバカンスに来た3組の家族。バカンスの計画を立てたセピデーは子供たちの保育園で働くエリを伴っていた。それは離婚したばかりの彼らの友人アーマドに引き合わせるためでもあった。しかし次の朝、子供たちとビーチで遊ぶエリがこつ然と姿を消す...
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ベルリン国際映画祭監督賞受賞(2009)
こちらも予告編を何度も観ていて気になっていた一本。都内では有楽町のスーパー、ミニシアター ヒューマントラストでしか上映していない。地味な、それもイラン映画ということで平日の夜シアターがらがらと思いきや、かなりの入りで驚いた。

プジョーにBMW、一時流行った 色物のルイ・ヴィトン&グッチのサングラスとヨーロッパ物が好きなイラン人(中産階級)。その辺は日本人と似ている。しかしながらチャドル(全身を覆うものではなく髪と首を隠すスカーフ)とルイ・ヴィトンは相性悪いのではないか?

“私の底にもう一人の私が眠っている...”謎だらけのエリは自殺ではないか?と切に感じた。
アーマドがエリにドイツ人の妻と別れた理由を聞かれ答える。ある朝妻がこう言ったんだ“永遠の最悪より、最悪の最後がまし”って…それってスゴく分かる、ドイツ人妻の名台詞だ。

常にスカーフを巻いているので、始めセピデーとエリの区別がつかなかった。だんだんスカーフの顔になれてきて、そしてエリが失踪し、彼女の映像がなくなってから二人の顔は全く違うことが判明。
ゴルシフテ・ファラハニは「ワールド・オブ・ライズ」でディカプリオ演じるCIAエージェントのガールフレンド、アイシャを演じていた。

この映画は失踪事件を描くサスペンスではなく、エリを誘ったセピデーを主人公に、とんでもないことが起こってしまった事実に慌てふためき、どうして良いか分からず途方に暮れる彼らの姿を執拗に負う辛口のヒューマン・ドラマ。責任を問われるセピデーは嘘で嘘を塗り固め、それを攻める夫はとうとう彼女に暴力を振るう始末。やがてエリの失踪を知った兄がやって来るが、彼は兄ではなくフィアンセだったのだ。イスラムの世界ではフィアンセがいる女性は、たとえ団体行動であっても男と一緒に出かけることはタブーらしい。エリには色々と事情があったようだが、革新的な女性であったろうと想像する。
最初はどんなストーリーが展開されるのか全く予想がつかなくて、つまらないかも知れない?なんて思っていたのは間違いだった。
イラン映画は「子供の情景/2007」以来。こちらのイラン映画は中々味わい深い。
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by margot2005 | 2010-10-02 00:17 | アジア | Trackback(14) | Comments(2)