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「ブライト・スター~いちばん美しい恋の詩(うた)~」

「Bright Star」 2009 UK/オーストラリア/フランス
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ファニーに「キャンディ/2006」「プロヴァンスの贈りもの/2006」「エリザベス:ゴールデン・エイジ/2007」のアビー・コーニッシュ。
ジョン・キーツに「パフューム ある人殺しの物語/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」「情愛と友情/2008」のベン・ウィショー。
チャールズ・ブラウンに「幸せのポートレート/2005」「ラースと、その彼女/2007」「ジェシー・ジェームズの暗殺/2007」のポール・シュナイダー。
ファニーの母ブローン夫人に「シャロウ・グレイブ/1995」「クロコダイルの涙/1998」のケリー・フォックス。
ファニーの弟サミュエルに「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ/2005」のトーマス・サングスター。
監督、脚本は「ピアノ・レッスン/1993」「イン・ザ・カット/2003」のジェーン・カンピオン。
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1818年、ロンドン郊外ハムステッド。ジョン・キーツは詩人としての才能を開花し始めたが、貧しさからは逃れられず、親友であり、編集者でもあるチャールズ・ブラウンの家に身を寄せることになる。そしてブラウンの隣人ブローン家の長女ファニーと出会う。やがてキーツは結核で弟を亡くした上、作品は評論家から酷評される始末。傷ついた彼を優しく包み込んだのは隣人の美しい娘ファニーだった…

ジョン・キーツは死後、英国ではシェイクスピアと比較されるくらい称えられたという。キーツの名前は知っているが、彼の詩は読んだことがない。

“僕らが夏の三日間を生きる蝶であったなら
平凡な50年を生きるより
深い歓びの日々になる”
平凡な50年より深い歓びの三日間が良いなんて、やはり凡人では愛を語る詩人には決してなれない。

ファニーがベッドルームに放った蝶の姿を思い出す。
もう一つ極めて印象的なシーンがある。隣人同士のキーツとファニー。互いのの家の間には白い壁が存在する。ファニーは自分のベッドをその壁にくっ付ける。そして壁に耳をあて隣の音を聞く。ファニーの壁の向こう側の壁にはやはり彼女の存在を感じているキーツがいる。
時代が時代ゆえスゴくまどろっこしい二人の恋だが、だからこそあのようなラブレター(詩)が何度も、何度も書かれることになった次第。
ファニーはキーツの死後も彼からの手紙はもちろん、短い文章のカードまで保存していたという。恋人(婚約者)キーツの才能を信じていたのだろうな。
繊細なタッチで心情が描かれるジェーン・カンピオンのヒロイン像にはいつも心引き込まれる。
観るまえ、アビー・コーニッシュがヒロインって??と思っていたが、いやいやとても良かった。彼女は毎回ごく自然に作品に溶け込んで行くように見え、どの役柄もキマっている。作品を観ているとかなり違ったジャンルにも関わらず、どの作品にもすんなりと溶け込んでいる素晴らしい女優。
ベン・ウィショーは苦手な俳優だが、こちらでは以外に良かったな。
銀座テアトル・シネマにて
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by margot2005 | 2010-06-28 21:10 | UK | Trackback(5) | Comments(0)

「クレージー・ハート」

「Crazy Heart」 2009 USA
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バド・ブレイクに「ドア・イン・ザ・フロア/2006」「アイアンマン/2008」のジェフ・ブリッジス。
ジーン・クラドックに「主人公は僕だった2006」「パリ、ジュテーム/2006」「ワールド・トレード・センター/2006」「ダークナイト/2008」のマギー・ギレンホール。
ウエィンに「アンダーカヴァー/2007」「ラッキー・ユー/2007」のロバート・デュヴァル。
トニーにライアン・ビンガム。
トミー・スゥイートに「ニュー・ワールド/2005」「マイアミ・バイス/2006」「ウディ・アレンの夢と犯罪2007」「Dr.パルナサスの鏡/2009」のコリン・ファレル。
監督、製作、脚本は俳優出身のスコット・クーパー。

バッド・ブレイクは57歳のカントリー・シンガー。かつて一世を風靡したものの今では落ちぶれ果てた場末のどさ回りシンガー。新曲が書けない上、酒がなくては生きて行けず、かつての弟子であるトミー・スゥートの活躍ぶりに心穏やかでない今日この頃。そんな折、地方紙の女性記者ジーン・クラドックから取材を受けることになる。やがて親子のような年齢差にもめげずシングル・マザーのジーンにアプローチするバッド。そしてトミーが巨大なスタジアムで行うライヴの前座に出演しないかという依頼が入る...
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今年61歳になるジェフ・ブリッジスはかつてハリウッドSEXY俳優の一人だった。お気に入り俳優だったので「ラスト・ショー/1971」以来映画はほぼ全て見ている(ビデオかDVDかwowowでだが…)。「キング・コング/1976」「シャレード79」~「カリブの熱い夏/1984」「白と黒のナイフ/1985」あたりはSEXY俳優絶頂期。「カリブの熱い夏」のジェフはものすごくSEXYで繰り返し見たし、「白と黒のナイフ」でもゴージャスだった。数年後の「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ/1989」でやはりSEXYなピアノマンを演じ歌も披露している。しかしこの後突然SEXY路線を放棄したのか?「フィッシャー・キング/1991」では元教授のホームレス、そして「失踪/1993」のジェフ、あれはジェフ・ブリッジスじゃない!と言うくらい怪しい大学教授役(殺人鬼)だった。
でもこの方ってやはり演技派なのだ。この作品でオスカーをゲットしたのは当然のこと。ジェフ・ブリッジス最高!
“傷ついた者にしか、歌えない歌がある”…哀れな男の生き様がひしひしと感じられ観るものを感動の渦に巻き込むこと間違いなし。
実際に歌っているジェフのちょっとかすれた、少々甘い声はカントリー・ナンバーにマッチして素晴らしい。
コリン演じるトミーとのデュエット場面は、あのシーンだけ何度も見たい!と思わせるほど素敵な二人。バッドを見つめるトミーの目が、“心の底から尊敬してるぞ!”と語っているようでナイスだった。コリンのあの目にはだまされそうな雰囲気もあるけど…。
出番は少ないながらもトミーに扮するコリン・ファレルは、アイルランド人にも関わらずアメリカのカントリー・シンガーがとても似合っている。「ターガーランド/2000」「アメリカン・アウトロー/2001」以来アメリカン役が多い彼。そうかと思うと「ダブリン上等/2003」や「ヴェロニカ・ゲリン/2003」で地元民が似合い過ぎだし..まぁ何人にもなれるって演技者なのかと思う。
バッドが出会うシングル・マザー、ジーン。ソフトな語り口が印象的なマギーは年々素敵な女優になって行く。始め苦手だったマギー・ギレンホールも今ではお気に入り女優の一人に入れたいほど。
ミッキー・ロークが復活した「レスラー/2008」とスゴく似ているが、こちらの方が好きかな。
カウボーイ・ハットにウエスタン・ブーツ、そしてアコースティック・ギターとカントリー・ミュージック。広大なアメリカの美しい大自然が背景というのもこの物語を盛り上げている。
ジーンには幼い息子がいる。そしてバッドにも幼い頃に捨てたも同然の息子がいるというシチュエイションが中々goodだった。
今はあまり聞くことはないけどカントリーは好き。オスカー主題歌賞を受賞したライアン・ビンガムが歌う“The Weary Kind(Theme From Crazy Heart)”が泣ける。この曲聞きたくて何度オフィシャル・サイトに行ったことか。やはりシアターでサントラ買っていた人に習うべきだった?
久方ぶりにエンディングで鳥肌たちそうでブルっと来た作品だった。とにかく間違いなく今年度のマイベストに入れたい!
日比谷 TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2010-06-24 21:44 | MINI THEATER | Trackback(14) | Comments(2)

「あの夏の子供たち」

「Le père de mes enfants」…aka「Father of My Children」2009 フランス/ドイツ
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グレゴワールにルイ・ド・ドゥ・ランクザン。
シルヴィアに「リプリーズ・ゲーム/2002」「赤い肌の大地/2008」のキアラ・カゼッリ。
長女クレマンスに「水の中のつぼみ/2007」「夏時間の庭/2008」のアリス・ドゥ・ランクザン。
次女ヴァランティーヌにアリス・ゴーティエ。
三女ビリーにマネル・ドリス。
映画プロデューサー、セルジュに「夏時間の庭」のエリック・エルモスニーノ。
監督、脚本はミア・ハンセン・ラヴ。
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パリで独立系映画会社“ムーン・フィルム”を経営するグレゴワールは妻と子供たちを愛する良き家庭人。しかし会社は借金まみれで、ある日突然彼は自らの命を絶つ…

2009年カンヌ国際映画祭<ある視点部門>審査員特別賞受賞。
フランス映画祭2010上映作品。
原タイトルの“私の子供たちの父”という表現が素敵。前半は子供たちの父グレゴワールを中心に描かれ、後半からは子供たちの母シルヴィア目線で描かれて行く。
父親を演じたルイ・ド・ドゥ・ランクザンはどこかで見た顔だとずっと思っていたが、今まで観た映画の中での彼を思い出すことは出来ない。おそらく誰かに似ているのだろう。長女クレマンス役のアリスはランクザンの愛娘。
監督、脚本を担当するミア・ハンセン・ラヴは女優出身でまだ20代。「夏時間の庭」の監督オリヴィエ・アサイヤスとの間に2009年に生まれた娘がいるという。マギー・チャンもそうだったけど、オリヴィエ・アサイヤスは若い女優ゲットするのが上手い方。

グレゴワールはタバコと携帯電話を片時も離さず、今日もパリの街を歩いている。独立系映画プロデューサーの彼は、企画や製作の資金調達に走り回る多忙な日々を送りながら、家庭サービスも決しておろそかにせず、週末は家族と別荘で過ごすファミリーマン。しかし映画製作会社”ムーン・フィルム”の経営者でもあるグレゴワールは現像所への負債とスタッフへの賃金未払いに追いつめられ、精魂尽き果てたある日突然自らの命を絶つ。
いつものようにタバコと携帯を持って車に乗り込んだグレゴワール。あてどもなく走らせた車から降り歩き始める。ふと立ち止まりポケットから取り出した手紙を燃やし始める…それはグレゴワールが死にたくなった要因である請求書の束。燃え上がる紙を苦渋の表情で見つめるグレゴワール。オープニング、子供たちと過ごすグレゴワールの顔はなんと幸せそうであったか?あまりに変化した彼の顔に目が釘づけになる。やがておもむろに立ち上がったグレゴワールはポケットから取り出した銃で頭を撃つ。あっという間だが、スゴく衝撃的なシーンだった。
グレゴワールの死を知らされた妻シルヴィアは夫のかつての仕事場へ子供たちを伴いやって来る。長女のクレマンスは10代半ばくらい(高校生)?父の死が理解出来ない幼い二人の妹たちに優しく接する姉クレマンスのが健気だ。彼女自身も父を失った悲しみでいっぱいだろうに…。
亡き夫が残した会社ムーン・フィルムを立て直そうと奔走するシルヴィアの姿も共感を呼ぶ。
シルヴィアが3人の娘を連れタクシーで空港に向かうラスト…エンディングはドリス・デイが歌う名曲“ケ・セラ・セラ”。シルヴィア母子の新しい人生が始まろうとするにふさわしい選曲で胸にジーンと来る。
恵比寿 ガーデン・シネマにて
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by margot2005 | 2010-06-21 23:25 | フランス | Trackback(9) | Comments(2)

「パリより愛をこめて」

「From Paris with love」2010 フランス
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チャーリー・ワックスに「ママの遺したラヴ・ソング/2004」「サブウェイ123 激突/2009」のジョン・トラボルタ。
ジェームズ・リースに「マッチポイント/2005」「M:i:III/2006」「奇跡のシンフォニー/2007」のジョナサン・リス・マイヤーズ。
キャロリンに「それもこれもユダのせい/2008」のカシア・スムートニアック。
監督は「96時間/2008」のピエール・モレル。
原案は「アンジェラ/2005」のリュック・ベンソン。
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フランスのアメリカ大使館に勤務するジェームス・リースはエリート大使館員であるばかりでなく、CIAの見習い捜査官の顔も合わせ持つ。ある日、麻薬捜査のためCIA本部から凄腕のエージェント、ワックスがやって来る。ワックスのパートナーに指名されたリースは共に行動するうち、型破りで、手段を選ばないデンジャラスな彼に戸惑いと反発を覚えるようになる…

トラボルタ映画は「サブウェイ123 激突」以来のシアター。「サブウェイ123 激突」では、感動するくらい悪役が似合っていた。こちらの映画ではパリを舞台にハチャメチャなCIAエージェントを怪演している。とてもあり得ないシチュエイションで、とてもCIAの凄腕エージェントとは思えずの展開ながら、原案がリュック・ベンソンと言うことですんなり納得。
今まで事務屋だったリースがいきなり現場に…だから銃をぶっ放した事がない。おまけに彼のパートナーは手段を選ばず銃を撃ちまくるとてつもなくデンジャラスな男。この設定とそれぞれの役者がパーフェクトなのだ。
ジョナサンはマジでスーツが似合うし、トラボルタはダサいスタイルが似合い過ぎだし...。
少々癖あり俳優のジョナサンもトラボルタと並ぶと普通のハンサムな青年にしか見えないのが可笑しい。
トラボルタが大暴れする娯楽痛快アクションはストレス発散にお勧め間違いなし。
空港で騒ぐシーンも見逃せない。
ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-06-16 23:12 | フランス | Trackback(8) | Comments(0)

「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」

「Vengeance」…aka「Revenge」2009 香港/フランス
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フランシス・コステロに「列車に乗った男/2002」「クリムゾン・リバー2 黙示録の天使たち/2004」のジョニー・アリディ。
アイリーンに「エディット・ピアフ~愛の讃歌~2007」「サガン-悲しみよこんにちは-/2008」のシルヴィー・テステュー。
クワイにアンソニー・ウオン。
チュウにラム・カートン。
フェイロクにラム・シュー。
ジョージ・ファンにサイモン・ヤム。
監督は「エクザイル/絆/2008」のジョニー・トー。
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パリでレストランを経営するコステロは元殺し屋。彼の娘アイリーンは中国人の夫と二人の子供に囲まれ、マカオの高級住宅街に暮らしている。ある日、何者かが家に押し入り、夫と二人の子供が惨殺される。重傷を負ったもののただ一人生き残ったアイリーンは病院に収容される。マカオにやって来た父親コステロは娘とその子供たちのため復讐の鬼と化す…

“復讐”と言う原タイトルに相変わらずのスゴい邦題。でも映画にぴったりマッチしているところがニクい。
香港/フランス合作のリヴェンジ・アクション。殺し合いシーンは暗く、そして雨…“香港ノワール”の旗手と言われるらしいジョニー・トーの世界。しかしながら鬼才と呼ばれる監督ジョニー・トーの映画は観たことがなく、今回初めて。
取り憑かれたようにリヴェンジに挑む初老の男コステロ。雇われたクワイ、チュウ、フェイロクの殺し屋3人組が、彼らの親分ジョージ・ファンをも裏切り、どこまでもコステロに忠実でトレヴィアンだ。殺しの報酬は彼がオーナーであるパリのレストランと家。報酬に惹かれたのかも知れないが、3人組とコステロの間には友情が芽生えて行くようにも見える。
「列車に乗った男」のジョニー・アリディは最高にクールだったが、こちらでも復讐に燃えまくり、徹底的にワルを追いつめて行く姿が凄まじくもカッコいい。
ヨーロッパ人から見ればアジア人は誰も同じ顔に見えるのか?コステロが3人をポラロイドに撮って名前を書く、あれは中々のグッド・アイデアだった。
土曜日、最終回、シアターは若い男性&年配の男性たちがいっぱいで、皆ジョニー・トー ファンだったに違いない。
新宿 武蔵野館にて
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by margot2005 | 2010-06-15 23:58 | フランス | Trackback(14) | Comments(4)

「グリーン・ゾーン」

「Green Zone」2010 フランス/USA/スペイン/UK
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ロイ・ミラーに「インビクタス/負けざる者たち/2009」のマット・デイモン。
クラーク・パウンドストーンに「リトル・ミス・サンシャイン/2006」のグレッグ・キニア。
マーティン・ブラウンに「イン・マイ・カントリー/2004」「プルートで朝食を/2005」のブレンダン・グリーソン。
フレディに「ユナイテッド93」「君のためなら千回でも/2007」のハリド・アブダラ。
ローリー・デインに「カポーティ/2005」「その土曜日、7時58分/2007」「チェンジリング/2008」のエイミー・ライアン。
監督、製作に「ボーン・スプレマシー/2004」「ボーン・アルティメイタム/2007」のポール・グリーングラス。
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フセイン政権陥落直後のイラク、バクダッド。米国陸軍の上級准将ロイ・ミラーは部下たちを率い、上層部の指示に従い大量破壊兵器の発見に奔走している。しかし彼らはそれらの在処をつかめず、ミラーは上からの情報源に疑いを感じ始めていた。そんな折フレディと名乗るイラク人が現れ極秘情報をつかんでいるとミラーに打ち明ける…

“フセイン政権陥落”や、“存在しなかった大量破壊兵器”は事実だが、映画に登場するミラーが危険をものともせず、特にフレディの情報により、フセイン政権の元幹部を執拗に追いかける姿はかなりリアルじゃない気がする。
この映画を観て案の定「ハート・ロッカー/2008」を思い出した。映画的にはオスカーをゲットした「ハート・ロッカー」の方がモチ上だけど、こちらの作品は臨場感がある社会派サスペンスとしてスゴく見応えがある。語るまでもなくマットはクールでかっこ良い!
「グッドウイル・ハンティング/旅立ち/1997」以来マット・デイモン ファンなので彼の出演する映画はどれもこれもひいき目になってしまう。しかし彼はひいき目などなくとも素晴らしい!俳優だ。
ペンタゴン(国防総省)のクラーク・パウンドストーン、CIA(中東専門家)のマーティン・ブラウン、そしてウオール・ストリート・ジャーナルの記者ローリー・デイン。この3人がもうちょっと絡めばより以上に盛り上がったかも?
グレッグ・キニアは結構好きな俳優。ベビー・フェイスながら個性的なキャラが似合う。こちらでも少々嫌みなペンタゴンのエリートを好演している。
アメリカ軍駐留地域“グリーン・ゾーン”にかつてサダム・フセインが住んでいた宮殿がある。セットで作った元サダムの宮殿がゴージャスで、さすがオイルマネーで建てただけのことはあるなぁと妙に感心した。
ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-06-13 01:33 | USA | Trackback(11) | Comments(2)

「コロンブス 永遠の海/ノン、あるいは支配の空しい栄光」

「Cristóvão Colombo - O Enigma」...aka「Christopher Columbus, The Enigma」 2007 ポルトガル/フランス
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監督、脚本はマノエル・デ・オリヴェイラ。
マヌエル・ルシアーノに「夜顔/2006」のリカルド・トレパ。
シルヴィアに「家路/2001」「夜顔」のレオノール・バルダック。
老人のマヌエル・ルシアーノにマノエル・デ・オリヴェイラ。
妻シルヴィアにマリア・イザベル・デ・オリヴェイラ。

1946年、ポルトガルからアメリカに渡った青年マヌエル・ルシアーノは後に医師免許を取得し医者となる。彼は仕事のかたわらクリストファー・コロンブス研究に情熱を注ぐ。コロンブスはイタリア人とも、スペイン人ともいわれており、彼の出生には多くの秘密が隠されていた。ポルトガルに戻ったマヌエルは教師のシルヴィアと結婚し、ハネムーンを兼ね、自らコロンブス生誕の地と仮定するクーバ(CUBA)という都市へ向かう…

オリヴェイラ監督と妻のマリアが老人となった夫妻を演じ、若い頃のマヌエルに扮するのはオリヴェイラの孫。
2007年、老夫婦マヌエルとシリヴィアはニューヨークにいる。長年連れ添った彼らは互いの愛を確認しあい、二人はコロンブスが航海に出発するまで妻子と過ごしたポルトガルのマデイラ諸島へと向かう。
この高齢のお二人がコロンブスのように航海に挑むのか?なんて想像していたが、撮影時99歳だったオリヴェイラと、その妻には無理な話。で、結局ラストはあっけなく終わってしまって..えっつ!!って感じ。
ドキュメンタリーのようでもあるドラマは、主人公マヌエルとシルヴィアの深い結びつきと愛情が二人を演じる監督夫婦の姿とダブって見えて微笑ましい。
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「'Non', ou A Vã Glória de Mandar」...aka「No, or the Vain Glory of Command」 1990 ポルトガル/スペイン/フランス
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監督、脚本はマノエル・デ・オリヴェイラ。

頭から読んでもお尻から読んでも“NON”は“NON”。戦争は“NON”と言いたかったポルトガルの巨匠マノエル・デ・オリヴェイラの反戦映画。
紀元前~現代に至るまで戦争を繰り返して来たポルトガル。映画はポルトガルの戦争史など何も知らない者でもユーモアたっぷりの展開が面白い。
かつて南アメリカやアフリカ大陸に植民地を持っていたこの国は栄光と敗北を繰り返して来たわけ。
舞台は1974年、アフリカ(植民地)のジャングルをパトロール中のポルトガル軍。小隊を率いる少尉は入隊する前、大学で歴史を研究していた知識人。少尉はトラックに乗り合わせた兵士たちに過去の戦争を語り始める…そして物語の舞台は紀元前へと…ポルトガル軍の兵士たちを演じる俳優が、それぞれの時代に登場する戦いの主人公を演じているのも可笑しくてオリヴェイラ監督のユーモア・センスを感じる。
100歳を超えた現役最年長オリヴェイラ監督の映画は「クレーヴの奥方/1999「家路/2001」「夜顔/2006」と見てきたがどれもDVDで、今回初めてシアターで観ることが出来た。
こちらの映画は「コロンブス 永遠の海」公開前に期間限定公開された。実はこの映画を観るつもりはなかった。「コロンブス 永遠の海」を観る予定で神保町に行き、岩波ホールに通じる地下鉄の階段になぜか?こちらの看板も掲げてあり、全くの勘違いで観に行ってしまった。でも中々面白い展開で「コロンブス 永遠の海」より興味深かったのは事実。
神保町 岩波ホールにて
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by margot2005 | 2010-06-09 00:03 | スペイン | Trackback(3) | Comments(0)

「タイタンの戦い/シャッター・アイランド/運命のボタン」

「Clash of the Titans」 2010 UK /USA
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“タイタンの戦い”って日本の漫画になっているとは全く知らなかった。
字幕で観たかったので2Dで観たわけだが、2Dで十分だった。3Dで観たら途中でやめていたかも知れない。
日本人にはなじみのないギリシャ神話がベースで、観る前は「アレキサンダー/2004」や「トロイ/2004」っぽい大スペクタクル映画かな?と期待していた。お気に入り俳優となったサム・ワーシントン主演だし、UK俳優のレイフ・ファインズ、リーアム・ニーソン、そしてマッツ・ミケルセンまで出演してるのでますます期待度は高まっていた。
でもあの描き方はどうもダメだった。もうちょっと大人の鑑賞に堪える展開のドラマにして欲しかったな。


「Shutter Island」2010 USA
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何度も書いているがレオナルド・ディカプリオはどうも好きになれない。
映画は外界から閉ざされた孤島の精神病院で繰り広げられる”謎解きゲーム”。
あの結末にはどうもしっくり来ないが、何度か観ればもっと面白いと感じるかも知れない…原作を読むと面白いかも?
ストーリー展開は好みじゃないが、テディ役のレオも頑張っていて、他の出演者も中々素敵だ。シャッター・アイランドでの捜査の相棒チャック役のマーク・ラファロを始めとして、ベン・キングスレーにマックス・フォン・シドーはもちろんこと。テディの亡くなった妻ドロレスと、”真実を知る謎の女”、それぞれを演じるミッシェル・ウイリアムス、パトリシア・クラークソン。そして冒頭に閉ざされた島から失踪するレイチェルに扮するエミリー・モーティマーの存在も欠かせない。


「The Box」2009 USA
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映画解説に“経済的に追いつめられていた二人は…”とあるが、夫はスポーツカーに乗っているし、妻も結構オシャレしてるし、で、全く困っているなんて雰囲気ではない。
フランク・ランジェラ演じるアーリントン・スチュワードも何が目的であのようなことをしているのか良く分らない上、彼にはなぜ何人もの人々に100万ドルを与えることができるのだろう?なんてつまらないことばかり考えてしまった。
「アイ・アム・レジェンド/2007」の原作者リチャード・マシスンが書いた短編が元になっていると言う。「アイ・アム・レジェンド」も今ひとつの展開だったのを思い出す。
キャメロンの主婦も似合わないし…やはり観たのが間違いだった。そもそも観るつもりなどなかったのだが、シネコンで観る予定の映画の上映時間を勘違いしていて、仕方なくこれを観てしまったわけ。
ジェームス・マースデンはお気に入り俳優に入れたい。
ワーナー・マイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-06-06 20:59 | USA | Trackback(15) | Comments(0)

「プレシャス」

「Precious: Based on the Novel Push by Sapphire」 2009 USA
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プレシャスにガボレイ・シディベ。
メアリーにモニーク。
ミズ・レインに「デジャヴ/2006」のポーラ・ハットン。
ミセス・ワイズに「ワイズ・ガールズ/2002」のマライア・キャリー。
ナース・ジョンにレニー・クラヴィッツ。
監督、製作に「サイレンサー/2005」のリー・ダニエルズ。
原作はサファイアの小説“Push”。
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1987年、ニューヨーク、ハーレム。プレシャスは16歳にして二人目の子供を妊娠中。それは父親のレイプが原因。おまけに失業中の母親はプレシャスに虐待を繰り返している。学校へ行けば、読み書きもままならない彼女はいじめに合う。やがて妊娠が理由で停学になったプレシャスは校長の勧めでフリースクールに通うようになる...

こちらも「17歳の肖像/2009」同様ヒロインが主演女優にノミネートされた。
実際にニューヨークのハーレムでソーシャルワーカーや教師をした経験を持つ女性詩人のサファイアが書いた小説が元となっているだけあってとてもリアル。
ニューヨーク、ハーレムに暮す16歳の少女プレシャス。彼女は母親から精神的、肉体的虐待を受け、父親からは性的虐待を受けた。その父親は現在蒸発中。メアリーは愛する夫が蒸発したのはプレシャスのせいだと責め立てる。このとんでもない母親は生活保護を当てに働かず、ソーシャルワーカーの訪問日にだけ、良き母親、祖母のフリをする。もう全くもって信じられない!世界で唖然とする。
そのメアリーを演じ、オスカー助演女優賞をゲットしたモニークのヒロインいじめはマジで強烈だった。
惨いドラマの中にいきなり登場するプレシャスの夢シーン…”雑誌の表紙を飾り、肌の白い恋人が欲しい!”なんて空想するプレシャスが愛らしい。
プレシャスを演じるガボレイ・シディベは初めての演技だそうだが、その自然な感じが真に迫っていて胸を打つ。
フリー・スクールで出会うミズ・レインに扮するポーラ・ハットン。厳しいながらも心優しい人柄が彼女とダブってとても素敵に見える。
カウンセラー役のマライア・キャリー。彼女の映画はスーパー級に駄作の「グリッター きらめきの向こうに/2001」以来のシアター。”世界の歌姫”をかなぐり捨てたスッピンのマライアにはびっくり。しかしながらマライアは俳優はやめておいた方が良いのにとまたしても思ってしまった。シンガー、マライアは素晴らしいのに、どうしても映画に出たいのでしょうね?この方?
日比谷 TOHOシネマズ・シャンテにて
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by margot2005 | 2010-06-01 22:29 | MINI THEATER | Trackback(15) | Comments(2)