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「抱擁のかけら」

「Los abrazos rotos」...aka「Broken Embraces」「Broken Hugs」 2009 スペイン
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レナに「ノエル/2004」「ボルベール/帰郷/2006」「恋愛上手になるために/2007」「エレジー/2008」「それでも恋するバルセロナ/2008」のペネロペ・クルス。
ハリー・ケイン(マテオ・ブランコ)に「バッド・エデュケーション/2004」のルイス・オマール。
ジュディット・ガルシアに「アラトリステ/2006」「宮廷画家ゴヤは見た/2006」のブランカ・ポルティージョ。
エルネスト・マルテルに「宮廷画家ゴヤは見た」のホセ・ルイス・ゴメス。
ライ・Xに「チェ 39歳別れの手紙/2008」のルーベン・オチャンディアーノ。
ジュディットの息子ディエゴに「海を飛ぶ夢/2004」のタマル・ノバス。
レナの母に「靴に恋して/2002」「題名のない子守唄/2006」「ひばり農園/2007」のアンヘラ・モリーナ。
「ボルベール/帰郷」のロラ・ドゥエニャスがエルネストに雇われた読唇術師役で出演している。
監督、脚本に「オール・アバウト・マイ・マザー/1998」「トーク・トゥ・ハー/2002」「バッド・エデュケーション」「ボルベール/帰郷」のペドロ・アルモドバル。
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2008年のマドリード。かつて映画監督だったマテオ・ブランコは14年前に起こった事件により視力を失っていた。彼は過去を完全に封印しハリー・ケインという名前で脚本家として違う人生を生きていた。そんなある日ハリーの前にライ・Xと名乗る男が現れ、自分が監督する映画の脚本を書いて欲しいと依頼する。公私共にハリーの面倒を見るジュディットはハリーがライ・Xの依頼を受ける事に反対する....
1994年のマドリード。大富豪の実業家エルネストの愛人レナは新進監督マテオのオーディションに現れる。美しいレナに心奪われたマテオ、やがて恋に落ちた二人はエルネストの執拗なまでの嫉妬に翻弄されて行く...

こういった展開のLove Storyはとても好み。
時系列で描かれてなく、2008年と1994年が行ったり来たりして少々観づらいがストーリーが解らなくなるといった事は全くない。
盲目の脚本家ハリー・ケインとレナとの過去が語られるあたりから物語は俄然面白くなって行く。
若い女を永遠に所有したいと望む年老いた男の惨めさと、理由は解るが金が目的で年老いた男に取り入った女のしたたかさがが哀れである。
盲目となったハリーを誠心誠意で面倒観るジュディット親子。監督マテオ・ブランコの時代プロデューサーだったジュディットも彼を愛した一人。ラストで語られるマテオ、ジュディット、ディエゴの関係、そして母子の間で内緒にされる事実にジーンと来る。
マテオ、エルネストそしてレナ、ジュディット。考えてみると三角関係が見事に描かれていて感心する。
観ている時はそれほどでもなかったけど、観終わってからジワジワと来るサスペンスも絡めた素敵なラヴ・ドラマだった。
オーディションに現れたレナを“美し過ぎる女”と評したジュディット。妖艶かつキュートな魅力満載のペネロペはホントに美しくレナ役が似合っている。ウイッグを付けてカメラにポーズするレナに“オードリー(H)にそっくり”と言われるシーンはマジでオードリーに似ていた。
しかしながら老人の嫉妬って怖い...階段突き落とし&読唇術によって二人の会話を探るなんて...。
レナの着るドレスがとてもカラーフルかつファッショナブルで印象的。そしてペネロペ・クルスにはやはりスペイン映画が似合う。
ワーナーマイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-02-28 01:06 | スペイン | Trackback(12) | Comments(4)

「インビクタス/負けざる者たち」

「Invictus」 2009 USA
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ネルソン・マンデラに「最高の人生の見つけ方/2007」「ウォンテッド/2008」「ダークナイト/2008」のモーガン・フリーマン。
フランソワ・ピナールに「グッド・シェパード/2006」「ディパーテッド/2006」「ボーン・アルティメイタム/2007」「オーシャンズ13/2007」「インフォーマント!/2007」のマット・デイモン。
監督、製作に「チェンジリング/2008」「グラン・トリノ/2008」のクリント・イーストウッド。
音楽は「グラン・トリノ」のカイル・イーストウッドとマイケル・スティーヴンス。

1990年、ネルソン・マンデラは27年の投獄から釈放される。そして4年後の1994年に南アフリカ初の黒人大統領となる。だが白人と黒人の人種対立は解消されず国家は分裂状態のままだった。そこで彼は国家統合のため翌年1995年に南アフリカで開催されるラグビーW杯が絶好のチャンスだと思い付く。ある日マンデラ大統領はラグビー代表チームのキャプティン、フランソワ・ピエールを官邸に招く...
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「マンデラの名もなき看守/2007」でネルソン・マンデラ役だったデニス・ヘイスバートよりこちらのモーガン・フリーマンがマンデラ役にぴたりとハマった気がする。
マンデラ大統領を描くことを熱望したフリーマンがイーストウッドに監督を依頼し映画化された素晴らしい作品。
「マンデラの名もなき看守」を観てマンデラ大統領の過酷な過去は知っていた。
アパルトヘイト政策により長い間刑務所に収監されていたにも関わらず、大統領となった彼は白人たちにとても寛容な精神で接する。白人と黒人がいがみ合っていては国は治められない。マンデラは大統領就任後、デクラーク元大統領時代の白人スタッフたちに“共に力を合わせて国を治めて行きたい。”と訓示する。やがて大統領のボディガードにも白人が加わり、黒人たちは嫌悪感をあらわにするが、W杯に優勝し、スタジアムを後にする大統領を乗せた車には白人と黒人のボディガードが仲良く座っていた。あれは大統領の側近たちにも寛容の精神が芽生えた素敵なシーンだった。
ラグビーのW杯があることは知っていたが多分見たことがないと思う。なので1994年に南アフリカで開催されたW杯で、南アフリカが優勝したことは知らなかった。日本が惨敗したってことも...。

実話がベースの映画ゆえ、W杯出場者選手本人の映像がエンディングに映される。優勝カップを掲げる本物のフランソワ・ピナールと、マット演じるフランソワ・ピナールがダブり感動のエンディングとなっている。
クリント・イーストウッドは人を感動させる映画を作るのが非常に上手い!と心から思う。それと映画音楽...「グラン・トリノ」でもそうだったけど、こちらのバックに流れる旋律も美しいものばかりで魅了される。
ワーナーマイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-02-20 00:16 | USA | Trackback(18) | Comments(0)

「サベイランス」

「Surveillance」 2008 USA/ドイツ
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エリザベス・アンダーソンに「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い/1994」「チェ 28歳の革命/2008」「ベンジャミン・バトン 数奇な人生/2008」のジュリア・オーモンド。
サム・ハラウェイに「あなたが寝てる間に…/1995」「インデペンデンス・デイ/1996」のビル・プルマン。
ボビーに「キング 罪の王/2005」のペル・ジェームズ。
ステファニーに「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで/2008」のライアン・シンプキンス。
警察官ジム・コンラッドに「グローリー・デイズ〜旅立ちの日〜/1995」のフレンチ・スチュワート。
署長ビリングスに「マシニスト/2004」「ターミネーター4/2009」のマイケル・アイアンサイド。
監督、脚本に「ボクシング・ヘレナ/1993」のジェニファー・リンチ。

サンタ・フェの田舎町で残忍なる猟奇殺人事件が起きる。FBI捜査官のエリザベスとサムは殺人現場に居合わせた3人を事情聴取するため田舎町の地方警察にやって来る。同僚を目の前で殺され自らも傷を負った警察官ジム。ボーイフレンドを殺されたジャンキーのボビー。そして目の前で家族を殺害された8歳の少女ステファニー。
カメラが撮影する中3人はそれぞれの部屋に収容され尋問を受け始める。しかし彼らの証言は二転三転して行くのだった...
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この映画予告は全く観ていない。ビル・プルマンが懐かしいのと(彼の映画は10数年ぶり...)、“Surveillance/監視”と言うタイトルも気になり観に行った。
オープニング...これってひょっとしてディビッド・リンチの世界?と思いながら観ていたらExecutive Producerに彼の名前が...そういや監督の名前はジェニファー・リンチでディビッド・リンチの娘である。彼女の「ボクシング・ヘレナ」は気味の悪い駄作だったがこちらはとても見応がありお勧め。
ホラーは好きではないが、過激でダークで、スリリングなサスペンスは好きである。
嘘つきで過激な悪徳警察官もしてやられる、あっと驚くラストには度肝を抜かれる。
ラスト近くでステファニーがサムの耳元で囁いた言葉が明かされる。ステファニーは事件の全てを見ていたのだ。8歳の少女がただ一人事件の真相を知っていたと言う事実に身体がブルっと来た。

「レジェンド...」「トゥルーナイト/1995」「サブリナ/1995」「シベリアの理髪師/1999」と過去に美しくプリンセスなヒロインを演じたジュリア・オーモンド。21世紀になってからの「インランド・エンパイア/2006」もそうだけど、過去の美しいヒロインとは全く別人のオーモンドがスクリーンにいた。これほど変化する女優は希少価値である。
ビル・プルマンと言えばニコル・キッドマンが悪女を演じた「冷たい月を抱く女/1993」、トム&メグの「めぐり逢えたら/1993」、リチャード・ギア&ジョディ・フォスターの「ジャック・サマースビー/1993」、そしてサンドラ・ブロックの「あなたが寝てる間に…」が思い浮かんだ。全てシャイで情け無い男の役ばかり。「インデペンデンス・デイ」では戦闘機に乗って戦うアメリカ大統領役がクールだった。スクリーンで久々にお目にかかったビル・プルマンには年月を感じる。
私的に渋谷ではシネマ・アンジェリカと並ぶスーパー単館系映画館のシアターN渋谷。土曜日の夜ってこともあったが観客の多さにビックリ。
シアターN渋谷にて
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by margot2005 | 2010-02-16 22:18 | MINI THEATER | Trackback(2) | Comments(0)

「50歳の恋愛白書」

「The Private Lives of Pippa Lee」 2009 USA
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ピッパ・リーに「フォレスト・ガンプ/一期一会/1994」「こわれゆく世界の中で/2006」「消されたヘッドライン/2009」のロビン・ライト。
ハーブ・リーに「ノエル/2004」「リトル・ミス・サンシャイン/2006」「サンシャイン・クリーニング/2008」「ゲットスマート/2008」のアラン・アーキン。
ピッパの母親スーキー・サーキシアンに「ワールド・トレード・センター/2006」「サンキュー・スモーキング/2006」「ジェイン・オースティンの読書会/2007」「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝/2008」のマリア・ベロ。
若き日のピッパ・リーに「旅するジーンズと19歳の旅立ち/2008」のブレイク・ライヴリー。
友人サンドラ・ダラスに「17歳のカルテ/1999」「スター・トレック/2009」のウィノナ・ライダー。
同じく友人サム・シャピロに「ママが泣いた日/2005」「再会の街で/2007」のマイク・バインダー。
隣人ドット・ナドーに「渇いた太陽/1962」「ヤァヤァ・シスターズの聖なる秘密/2002」のシャーリー・ナイト。
ドットの養子クリス・ナドーに「イルマーレ/2006」「フェイク シティ ある男のルール/2008」のキアヌ・リーヴス。
フォトグラファー、カットに「美しすぎる母/2007」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ブラインドネス/2008」のジュリアン・ムーア。
ジジ・リーに「ストーン・カウンシル/2005」「ダニエラという女/2005」「N-私とナポレオン(ナポレオンの愛人)/2006」「マルセイユの決着/2007」のモニカ・ベルッチ。
原作、監督、脚本に「プルーフ・オブ・マイ・ライフ/2005」の脚本家レベッカ・ミラー。

二人の子供を育てあげたピッパは50歳。30歳年上の夫ハーブと高齢者のコミュニティに住んでいる。しかし優雅に振る舞う美しいピッパには壮絶な過去があった。ある日、隣人ドットの養子クリスと出会ったピッパは自分の穏やかな人生がこのまま終わってよいのか自問し始める...
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キアヌーの方がロビンより年上なのに...おまけにキアヌー35歳役だなんて無茶過ぎる。どう見てもキアヌーは40代にしか見えない。それと邦題に偽りあり!あの邦題のせいで観に行った人怒ってるんじゃないかな?一緒に観た友は隣で怒っていた。
お気に入りのロビン・ライト・ペンが主演ってこともあるし、私的には物語としては悪くはないと思ったが、邦題付けた映画会社はもうちょっと考えて欲しかった。
某新聞映画評に“人生と格闘する女性”...とあるが、正にそのとおり。ピッパのドラマティックで波瀾万丈な人生は中々面白い。
ピッパのママ役のマリア・ベロを始めとして、いつまでも少女ぽいウィノナ・ライダー、過激なフォトグラファー役のジュリアン・ムーア、そしてチョイ役でモニカ・ベルッチ、ロビン以外の女優人たちの存在が映画を盛り上げている。
高齢者のコミュニティで穏やかで静かな老後を過ごす(50歳で老後は早過ぎるが...)ピッパは夫ハーブが30歳も年上なため。
ピッパの少女時代から未来の夫に出会うまでは回想シーンで描かれる。しかしかなり奔放なる女性が年上の夫と出会い結婚し、子供をもうけ落ち着いてしまう。でも、あのような女性が静かな人生に甘んじるなんて考えられないのだ。で、50歳になって自身の姿にハッと気づくわけ。
ロビンの素敵な映画を思い起こしてみると...「シーズ・ソー・ラヴリー/1997」「メッセージ・イン・ア・ボトル/1999」「イノセント・ラブ/2004」「美しい人/2005」etc.この方はとても役柄に恵まれているんじゃないかと思う。どれをとっても素敵な役柄ばかりなのだ。それはやはり彼女の放つ魅力ゆえかと思うが...女性から見て素敵な女性ってイメージだが如何なものか?
キアヌーは「マイ・プライベート・アイダホ/1991」「ハートブルー/1991」以来のファンで“マトリックス・シリーズ”は最高にクールなキアヌーだった。先だってwowowで「ディアボロス/悪魔の扉/1997」を放映していたので見た。彼はやはり若い頃が素敵な俳優。
日比谷 みゆき座にて
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by margot2005 | 2010-02-14 23:54 | MINI THEATER | Trackback(6) | Comments(6)

「フローズン・リバー」

「Frozen River」 2008 USA
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レイに「21グラム/2003」「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬/2005」のメリッサ・レオ。
ライラにミスティ・アッパム。
レイの長男T.J.にチャーリー・マクダーモット。
監督、脚本にコートニー・ハント。

カナダ国境に近いニューヨーク州最北部の町は先住民モホーク族の保留地でもある。二人の男の子を育てるレイは白人女性。クリスマスに近いある日、ギャンブル狂いの夫が新居購入のため蓄えた金を持って蒸発する。そして、途方に暮れるレイはモホーク族の女が運転する夫の車を見つける。ライラと名乗る女は捨ててあった車を拾ったと主張する。
ライラは夫亡き後義母に幼い子供を奪われ、トレーラー・ハウスに一人住んでいる。子供を引き取り一緒に暮らす金を得るため彼女は密入国という危険な仕事に手を染めていた。仕事に車が必要なライラはレイにパートナーにならないか?と持ちかける...
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2008年度サンダンス映画祭グランプリ作品。
上映されたら一番に観に行きたい!と思いながら中々行けなくてやっと観る事が出来た。
これはもう絶対マイベストに入れたい!
この映画を観てすぐケン・ローチの「この自由な世界で/2007」を思い出した。どちらも子供との生活を守るため悪事に手を染める母親の姿。
メリッサ・レオはシワが目立つノーメイクで情感たっぷりにヒロインを好演している。
オープニング、車のシートに座りタバコをふかすレイの姿はおばあさんのように見える。思い悩み、疲れ果てた彼女は二人の子供の母親。
ギャンブル狂いの夫は家を買うために蓄えた金を携え蒸発する。
レイは1ドルショップの店員。しかし大して稼げない焦りから不法移民密入国に手を貸す危険な仕事にハマってしまう。
事の始まりはモホーク族のライラと出会った事。ライラに誘われ金の山分けを条件に車のトランクに乗せた密入国者をカナダからアメリカ側へと運ぶ。
彼女たちが車で密入国者たちを運ぶのは夜。凍てつくセントローレンス川を挟み、モホーク族の保留地が隣接する街。アイスバーンと化した川に車を走らせる。完璧に凍ったかに見える川を渡る車のシーンがスゴくスリリング。
パキスタン人夫婦を運んだ時、妻が大事そうに抱えていた鞄...レイは自爆テロリストか?と疑い鞄を凍てつく川に放り投げる。しかしその中には夫婦の赤ん坊が入っていた。焦る二人は川に戻り鞄を拾い上げる。危険覚悟で川に戻った二人はどちらも子持ちの女。彼女たちの行動に母性愛を感じる。そういや監督も女性。
ライラは亡くなった夫の母親に赤ん坊を取り上げられている。生活力がないため我が子を引き取ることも出来ないライラ自身も、パキスタン人夫婦の赤ん坊を抱きしめ母性本能が蘇ったように見えた。
危険を顧みず戦うように事に挑む二人の母親の姿に同じ母親として心揺さぶられ、父親に捨てられたも同然の長男T.J.がグレもせず幼い弟の面倒を実に良くみていてホロリとさせられる。
ラスト、レイに課せられた究極の決断。自身の未来と子供たちのために選んだ彼女の決断は、先住民ライラとの友情が感じられ心打つ。
明るい未来が見えるかのように回るメリーゴーラウンドのシーンは素晴らしいエンディングだった。
渋谷 シネマライズにて
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by margot2005 | 2010-02-11 22:37 | MINI THEATER | Trackback(15) | Comments(2)

「新しい人生のはじめかた」

「Last Chance Harvey」 2008 USA
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ハーヴェイ・シャインに「卒業/1967」「クレイマー、クレイマー/1979」「レインマン/1988」「主人公は僕だった/2006」のダスティン・ホフマン。
ケイト・ウォーカーに「ハワーズ・エンド/1992」「ナニー・マクフィーの魔法のステッキ/2005」「主人公は僕だった」「パイレーツ・ロック/2008」のエマ・トンプソン。
ケイトの母マギーに「コールド マウンテン/2003」「いつか眠りにつく前に/2007」のアイリーン・アトキンス。
ハーヴェイの元妻ジーンに「美しい人/2005」「ジェイン・オースティンの読書会/2007」のキャシー・ベイカー。
ジーンの夫ブライアンに「ハンティング・パーティ/2007」のジェームズ・ブローリン。
ハーヴェイとジーンの娘スーザンにリアーヌ・バラバン。
監督、脚本にジョエル・ホプキンス。
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ニューヨークに暮らすハーヴェィはシングルのCM作曲家。英国に暮らす一人娘スーザンの結婚式のためロンドンへ向かう。ハーヴェィはジーンと離婚後気ままな一人暮らしを続けていた。しかし仕事を干され気味の彼はロンドンへと向かうが落ち着かない。やがてロンドンに到着したハーヴェィは娘スーザンからヴァージン・ロードは義父と歩くと宣言され目の前が真っ暗になる。
一方でヒースロー空港の職員ケイトは婚期を逃した孤独なシングル。一人暮らしの母親を疎ましく思いながらも面倒見の良い優しい娘。
ひょんな事で出会った二人は交流を深めて行く...

こちらも繰り返し予告を観ていたので公開されたら観に行かなきゃと思っていた1作。初日最終回シアターは予想どおり中高年の観客が多かった。
なんとなくほんわりとした中高年カップルのハッピー・エンディングが微笑ましくて、こんな出会いあるわけないと思いつつ、なんか素敵な気持ちになった。
ニューヨークからの仕事の電話が気になって仕方がないハーヴェィと、一人暮らしの母親からの電話がうっとうしくて仕方がないケイト。携帯電話がよく登場するが、二人は再会を約束する時なぜ電話番号を互いに伝えなかったのか気になった。
“Shall we walk?”...と、ハーヴェィ&ケイトが、テムズ川やトラファルガー広場、ロンドン・バスに観覧車etc.ロンドンの街を案内してくれるのも楽しい。また行きたくなったロンドンへ!

ダスティン・ホフマンと言えば「卒業」以来ハリウッド、ヒット作品に多数出演して来た名優の一人。彼は1937年生まれなので既に70歳過ぎている。しかしながら若く見える。普通ならおじいさんだが、映画の中で何歳の設定か定かじゃないが、原タイトルのように恋にラスト・チャンスをかける男を演じているが違和感ない。
冷静そのものの大人の恋、“付き合い始めて互いに合わなかったらどうするの?”と躊躇するケイトの気持ちスゴく理解出来る。きっと一歩踏み出すのに勇気がいるのだろう。そういった心情が二人からひしひしと伝わって来る。やはり上手い!ホフマン&トンプソン。
エマ・トンプソンはお気に入りのUK女優。ダスティン・ホフマンが小さいのは解るがエマってこんなに背が高かったの?と今回気づいた。穏やかで可愛い女ってイメージからほど遠い女優だが、この映画のエマ・トンプソンは守ってあげたい!と感じそうな可愛い女性を演じていてとてもチャーミング。
日比谷 TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2010-02-10 00:34 | MINI THEATER | Trackback(13) | Comments(4)

「だれのものでもないチェレ」

「Árvácska」...aka「Nobody's Daughter」 1976 ハンガリー

少女チェレにジュジャ・ツィノコッツィ。
老人にヨージェフ・ビハリ。
養母にアンナ・ナジ 。
二番目の養母ジャバマリにマリアン・モール。
監督、脚本はラースロー・ラノーディ。

貧しい農家の養女となったチェレは着る服も与えられず裸で牛を追う。ある日、スイカを盗んだ事がバレ体罰を受けるチェレ。絶えられなくなった彼女は牛を伴い家を出る。しかし次に貰われた家には鬼のような養母がいた...
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1979年に一般公開され、今回リバイバル公開。
舞台は1930年のハンガリー。
オープニングから牛を追いかける裸の子供の姿が映し出される。最初は男の子か?と思っていたら、いや違うよく見ると女の子なのだ。主人公の少女チェレは着る服もない孤児。
孤児のチェレはある農家に引き取られたが、貧しい農家の夫婦が彼女を引き取った理由は国から養育費を貰える事にあった。ある日、絶えられなくて逃げ出したチェレは再び引き取られた農家で以前以上に大人たちの虐待に耐え忍ぶ事となる。
鬼のような養母ジャバマリの仕打ちはとてもリアルで観ていて哀しくなった。
5000人もの中から選ばれたと言うチェレ役のジュジャ・ツィノコッツィ。実際の彼女も貧しい家庭の少女だったそう。だからかどうか定かじゃないが、チェレの姿がとてもリアルに映る。
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農家の納屋に住みついていた優しい老人と初めて心を通わせたチェレも彼の死によって又独りぼっちになってしまう。
老人と一緒に教会へ行ったチェレはイエスに祈る人々を知る。ラスト、イエスの誕生日を祝うクリスマスに納屋で一人キャンドルを灯し祈るチェレの姿が神々しく映る。
やがて灯したキャンドルが燃えあがり、納屋が火に包まれる。一方で太陽が昇り始め、燃え盛る火と太陽が融合する...そしてエンディングとなる。観終わってどうしようもなく、いたたまれない気分になった。
淡々と描かれるストーリーはまるでドキュメンタリーのようにリアルで、必死で生きようとするチェレを演じる7歳の少女ジュジャ・ツィノコッツィに唖然とする。

映画紹介をさらっと読んだ限り、とても重くて暗い映画だろうな?と想像しながらなんとなく観に行った。ハンガリー映画と言うのに興味があったから...しかし観に行って後悔してしまった。今迄観に行って後悔し、生涯二度と観たくない映画はビョークの「ダンサー・イン・ザ・ダーク/2000」「縞模様のパジャマの少年/2008」だったが又1本増えた。共通するのは過酷な運命に翻弄される(ラストには死が待っている)子供や母親。
邦題、チェレの前に付いた“だれのものでもない”というタイトルがチェレを人間ではなく物として見ている気がした。
渋谷 シネマ・アンジェリカにて
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by margot2005 | 2010-02-07 22:43 | スペイン | Trackback | Comments(2)

「Dr.パルナサスの鏡」

「The Imaginarium of Doctor Parnassus」 2009 UK/カナダ/フランス
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トニーに「カサノバ/2005」「キャンディ/2006」「アイム・ノット・ゼア/2007」「ダークナイト/2008」のヒース・レジャー。
パルナサス博士に「理想の恋人.com/2005」「インサイドマン/2006」「イルマーレ/2006」「あの日の指輪を待つきみへ/2007」クリストファー・プラマー。
ヴァレンティナにリリー・コール。
アントンに「BOY A/2007」「大いなる陰謀/2007」「ブーリン家の姉妹/2008」のアンドリュー・ガーフィールド。
パーシーに「オースティン・パワーズ ゴールドメンバー/2002」のヴァーン・トロイヤー。
Mr.ニックに「人生は、奇跡の詩/2005」のトム・ウェイツ。
鏡の向こうのトニー#1に「パブリック・エネミーズ/2009」のジョニー・デップ。
鏡の向こうのトニー#2に「スルース/2007」のジュード・ロウ。
鏡の向こうのトニー#3に「ニュー・ワールド/2005」「マイアミ・バイス/2006」のコリン・ファレル。
監督、製作、脚本に「未来世紀ブラジル/1985」「12モンキーズ/1995」「ブラザーズ・グリム/2005」のテリー・ギリアム。
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21世紀のロンドン。めくるめくイマジネイションの世界を体験出来る“幻想館”を出し物とするパルナサス博士率いる旅芸人一座。アントンの声をからしての呼び込みにもお客は集まらない。1000歳にもなるというパルナサス博士はかつて悪魔のMr.ニックと、不死と若さの変わりに生まれて来る娘が16歳に成長したら彼に差し出すという取引を交わしていた。娘ヴァレンティナの16歳の誕生日が目前に迫っていたが、彼女にとっては全く知らない出来事だった。そんなある夜、ヴァレンティナとアントンは偶然にも記憶喪失の男トニーを助け出す。やがてトニーは一座に加わり彼のオーラで女性客が集まり始める...
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ヒース・レジャーは幻想世界のシーンを撮影する前に亡くなったようだ。幻想の世界に登場するジョニー・デップ、ジュード・ロウ、そしてコリン・ファレル。彼らはヒース同様お気に入り俳優なので、この映画は是が非でも観に行きたかった。が、もしや?って事もあるのであまり期待せずに観に行ったところ、コレがまぁ素晴らしくミステリアスなファンタジーで2時間4分テリー・ギリアムの世界にどっぷりと浸ってしまった。
彼の描く奇想天外の世界はそれほど好みではない。前作の「ローズ・イン・タイドランド/2005」と「ブラザー・グリム」は面白くなかった。「バロン/1989」は残念ながら未見で、「未来世紀ブラジル」と「12モンキーズ」はギリアム作品の中で好きな作品かな?こちらのファンタジーは今迄観たギリアム映画の中で一番好みの作品となった。

Dr.パルナサス率いる怪しい旅芸人一座が馬車でロンドンの街から街へと渡り歩く暗くて寒々とした姿と、幻想の世界の華やかさのギャップに圧倒される。
しかしながらヒース・レジャーって粋で味のある俳優だとしみじみ思う。ジョニーもジュードも、コリンもそれぞれに味のある粋な俳優だが一押しはヒースだろうか?今更ながら彼の早過ぎる死が悔やまれる。
ヒースの代わりに鏡の向こうのトニーを演じた3人組。あくまでもヒースの代役である彼らだが、なんら違和感なくストーリーが進んで行くあたりはお見事。
でも鏡の向こうのトニーもヒースの姿で観たかったと切に思う。
ヒースの映画はもう観られないが、コリン映画は恵比寿ガーデンシネマで何度か予告を観た3月公開予定の「ウディ・アレンの夢と犯罪」、そしてジュード映画はやはり3月公開の「シャーロック・ホームズ」が俄然楽しみ!
ワーナーマイカル・シネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-02-05 23:05 | UK | Trackback(16) | Comments(0)