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「ユキとニナ」

「Yuki & Nina」 2009 フランス/日本
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ユキにノエ・サンピ。
ニナにアリエル・ムーテル。
ユキの母ジュンに「Taxi 2/2000」のツユ。
ユキの父フレデリックにイポリット・ジラルド。
ニナの母カミーユにマリリン・カント。
共同監督、脚本に「不完全なふたり/2005」「パリ、ジュテーム/2006」の諏訪敦彦と、「キングス&クイーン/2004」「レディ・チャタレー/2006」「パリ、ジュテーム」のイポリット・ジラルド。
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フランス人の父親と日本人の母親を持つユキはパリに住む9歳の女の子。ある日、母親から離婚して日本へ帰ると告げられる。パリで生まれたユキはフランス人。突然日本へ行く事になった彼女はショックを隠せない。やがてユキは親友のニナと共に家出を決意し郊外の森へと入って行く...

両親の離婚が納得出来ないユキは、やはり離婚して母子家庭となった親友ニナに誘われ家出する。それは彼女たちの可愛くてささやかな抵抗である。そして森にやって来たユキとニナが互いに逸れてしまう。やがてユキはフランスの森から日本の森にワープしてしまう。日本の田園地帯でユキは数人の女の子と遊びに興じている。この景色は異文化であるフランス人やアメリカ人が観たらとても神秘的に映るだろうなと感じる。
“日本になんか行きたくない!”と母を困らせた彼女は日本の田舎にやって来て何を見、何を感じたのだろうか?ラストは勿論母と共に田舎で暮らすユキが映し出される。そこには日本人の友だちとフランスから送られて来たInternetメールで、離ればなれになった父親と会話するユキの成長した姿があった。

年月がたち愛が終わってしまったユキの両親。母は、“これ以上一緒に暮らせば互いに傷つけ合うばかりで別れるしかないの”と説明する。9歳の女の子に母親の心理が解るはずもなく、ユキの落ち込む姿は痛々しいほどに伝わって来る。
ユキ役のノエ・サンピはフランス&日本のハーフだが顔立ちは殆ど日本人のイメージ。映画初出演ながら自然な感じにユキを演じていて素晴らしい。
ノエとニナ役のアリエル、二人の少女の表情に惹き付けられる静かな感動作。
でもシアターはガラガラだった(ウイークディ最終回)。

諏訪敦彦の「不完全なふたり」はシアターで公開の際観に行くつもりだったが叶わなかった。後にwowowで放映された時に見る事が出来た。しかしながらシアターに観に行かなくて正解と思うほどつまらない作品だった。「ユキとニナ」の方が断然良い。
恵比寿ガーデンシネマにて
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by margot2005 | 2010-01-31 22:45 | フランス | Trackback(3) | Comments(2)

「シャネル&ストラヴィンスキー」

「Coco Chanel & Igor Stravinsky」2009 フランス
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ココ・シャネルに「そして、デブノーの森へ/2004」のアナ・ムグラリス。
イゴール・ストラヴィンスキーに「しあわせな孤独/2002」「アフター・ウエディング/2006」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「誰がため/2008」のマッツ・ミケルセン。
カトリーヌ・ストラヴィンスキーにエレーナ・モロゾーワ。
ココの親友ミシアにナターシャ・リンディンガー。
アーサー“ボーイ”カペルに「007/慰めの報酬/2008」アナトール・トーブマン。
監督に「ドーベルマン/1997」のヤン・クーネン。
原作、脚本にクリス・グリーンハルジュ。
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1913年、パリ。シャンゼリゼ劇場でニジンスキーの振り付けによるバレエ曲“春の祭典”を初演したストラヴィンスキー。19世紀のクラシック・バレエでは考えられない振り付けによるパフォーマンスと音楽に場内は騒然となる。しかしシアターには今迄にない斬新なスタイルに共鳴した一人の女性がいた。彼女の名前はココ・シャネル。
7年後、デザイナーとしては成功を収めたが、最愛の男ボーイを自動車事故で亡くしたココ・シャネルは哀しみに打ちひしがれていた。そんな折、ロシアより家族共々亡命して来たストラヴィンスキーと出会う...
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「ココ・シャネル/2008」「ココ・アヴァン・シャネル/2009」に続くココ・シャネル第三弾。
台詞はフランス語とロシア語。
ストラヴィンスキーの才能に惚れ込み家族共々自身の別荘に迎え入れたシャネル。彼の妻カトリーヌは病弱で、4人の子供を抱えていた。
夫とマドモアゼル、シャネルが浮気をしていると感じ取ったカトリーヌは、彼女に“貴女には良心の呵責もないの?”と尋ねる。しかしココの答えは一言“ノン!”。
“夜も君と過ごしたい!”と言うストラヴィンスキーに“わたしは貴方の愛人じゃないのよ!”と返すシャネル。
いやいや強い女性だとしみじみ思う。
しかし自身もアーティストだと思っていたココはストラヴィンスキーに“君は洋服屋だ!”と言われる始末。プライドの高い彼女はきっと傷ついたことだろう。
ラストにシャネルが亡くなるまでの住処であった“リッツ・パリ”の客室が映る。パリ郊外のシャネルの別荘。ボーイ亡き後喪に服したシャネル。部屋は勿論のこと、館の窓枠にまで黒を使っている。ファッションは当然ながら黒と白。
ファッション、アクセサリーは勿論の事、シャネルのアパルトマンまで忠実(本物)に描いたそうだ。
シャネルが愛したただ一人の男ボーイ。彼が自動車事故で亡くなった後から始まる物語。ボーイはオープニングとエンディングに現れる。
このドラマと同じ時代のココ・シャネルを演じた二人、バルボラ・ボブローヴァとオドレイ・トトゥ。
アナ・ムグラリスはシャネルのミューズ。纏うファッションは彼女にマッチして素晴らしかったが、ストラヴィンスキー役のマッツ・ミケルセンと同じくらい背の高いアナ。シャネルを着るアナはスゴくゴージャスだがシャネルっぽくないイメージ。実際のシャネルは決してスーパーモデル並みのバディではなかったと想像する。
で、バルボラとオドレイを比べたりして...勝手に結論づけた。3人の中でシャネルに一番しっくりきたのはオドレイだと...。
R18+指定だったので恐らくとは思ったが、シャネルの恋愛伝説の1ページに登場するストラヴィンスキー。シャネルが愛人ではないと断言する彼との関係をかなり赤裸裸に描いている。
“ココ・シャネル”ものは映画「ココ・アヴァン・シャネル」の原作でエドモンド・シャルル・ルーの“ココ・アヴァン・シャネル 愛とファッションの革命児”と、藤本ひとみが書いた“シャネル”の2冊を読んだ。どちらにもストラヴィンスキーは登場する。しかし二人の関係はさらっとしか書かれていない。この映画の原作でクリス・グリーンハルジュの“シャネル&ストラヴィンスキー”は是非読んでみたい。
GWに公開予定のサム・ワーシントン主演「タイタンの戦い/2010(Clash of the Titans )」にマッツが出演するらしい。「キング・アーサー/2004」以来のマッツの古典ものは楽しみである。勿論サム・ワーシントンも。
シネスイッチ銀座にて
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by margot2005 | 2010-01-29 00:21 | フランス | Trackback(10) | Comments(4)

「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」

「Män som hatar kvinnor」...aka「The Girl with the Dragon Tattoo」 2009 スウェーデン/デンマーク/ドイツ
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ミカエル・ブルムクヴィストに「歓びを歌にのせて/2004」のミカエル・ニクヴィスト。
天才ハッカー、リスベットにノオミ・ラパス。
ヘンリック・ヴァンゲルに「鷲は舞いおりた/1976」のスヴェン・ベルティル・タウベ。
ヘンリックの弁護士ブルーデにイングヴァル・ヒルドヴァル。
モレル警部にビヨルン・グラナート。
ミカエルの恋人エリカにレナ・エンドレ。
ハンス・エリック・ヴェンネルストレムにステファン・サウク。
監督にニールス・アルデン・オプレヴ。
原作はスティーグ・ラーソンの“ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女”。
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大物実業家の不正を暴く記事を書いたジャーナリストのミカエルは、逆に名誉毀損で訴えられ有罪判決を受ける。そしてある日、富豪のヴァンゲル一・グループの前会長ヘンリックにハリエット失踪事件の解明を依頼される。それは40年前に彼の姪ハリエットが突然失踪し、捜査の末迷宮入りした事件だった。ヘンリックの依頼を受けたミカエルは調査を開始する。
一方でミカエルの身辺調査するリスベットは彼が無罪であると結論していた。やがて、ミカエルが調べる事件に興味を持ったリスベットは彼に協力し、二人は真相究明に乗り出す...

早川書房刊の原作の翻訳本は本屋で何度か目にしている。シアターにも本が並べてあったが、家に未読本が積んであるので買うのは我慢した。
ブラッド・ピット&モーガン・フリーマンの「セブン/1995」を思い起こす、ダークで、スリリングなミステリーでものスゴく見応えがあり圧倒される!
次作の予告も上映されたが、次が待ちきれない!
去年、渋谷のシネマライズで予告を観た。いつものようにストーリーを詳しく知りたくないのでチラシをさらっと読んだだけ。
舞台はスエーデン、ストックホルムの孤島。
物語は社会派月刊誌“ミレニアム"発行者のジャーナリスト、ミカエルが大物実業家ハンス・エリック・ヴェンネルストレムの不正告発の後、逆に名誉毀損で訴えられ有罪判決を受ける所から始まる。そしてミカエルの身辺調査に雇われた天才ハッカー“ドラゴン・タトゥーの女”リスベットが登場する。バイセクシュアルの彼女は男を全く信用してないがミカエルの無実は信じていた。
ミカエルのPCから大富豪一族の40年前の事件情報を盗んだリスベットは彼を助け一緒に捜査を始める。ヘンリックに失踪事件解明を依頼されたミカエルは幼い頃ハリエットに遊んでもらった仲だった。彼らは少女時代のハリエットの写真と、ヘンリックから渡された膨大な当時の資料を元に次々に真相を突き止めて行く。その過程がとても奇抜で、興味深くて、面白くて目が離せない。あっと驚く驚愕の結末...ナチスやユダヤ人そして宗教、果ては近親相姦まで登場する。
悲惨な少女時代を送ったハリエット。そしてリスベットもまた悲惨な子供時代を送っていたと思われる(細かい事は明かされない。二作目はかなり踏み込んで語られそう...楽しみ!)。
昨年観たベルギー映画の「ロフト/2008」も面白かったが、こちらは複雑怪奇でゾクゾクする。
大ラスのリスベットの活躍にはミカエル同様喝采した。
映画評にも“登場する女たちは目をそむけたくなる悲惨な目に遭う”とか“陵辱シーンが凄まじい!”とか書かれているが、男(後見人)に仕返しするリスベットの方が強烈だった。
「歓びを歌にのせて」で音楽家を演じたミカエル・ニクヴィストが老けていて驚いたが、知的な役が似合う素敵な俳優。
3部作を観た後で本が読みたい!リスベット役のノオミ・ラパスが本から抜け出して来たようだったらとても嬉しい。
シネ・リーブル池袋にて
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by margot2005 | 2010-01-20 00:08 | スペイン | Trackback(27) | Comments(4)

2D&3Dで...「アバター」

「Avatar」 2009 USA/UK
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ジェイクに「ターミネーター4/2009」のサム・ワーシントン。
ネイティリに「ヘイヴン/堕ちた楽園/2004」「バンテージ・ポイント/2008」「スター・トレック/2009」のゾーイ・サルダナ。
グレースに“エイリアン”シリーズ、「バンテージ・ポイント」のシガーニー・ウィーヴァー。
クオリッチ大佐に「Re:プレイ/2003」「パブリック・エネミーズ/2009」のスティーヴン・ラング。
パーカーに「リトル・イタリーの恋/2003」「パブリック・エネミーズ」のジョヴァンニ・リビシ。
製作、監督、脚本は「トゥルーライズ/1994」「タイタニック/1997」のジェームズ・キャメロン。
音楽はジェームズ・ホーナー。
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元海兵隊員のジェイクは戦争で負傷した後、下半身不随の身体となり車椅子なしには暮らせない日々を送っている。ある日、彼は亡くなった双子の兄の変わりに“アバター・プロジェクト”にスカウトされる。地球から遥か離れた衛星パンドラに存在する鉱物が莫大な利益をもたらす事を知った地球人(エイリアン)。パンドラの先住民ナヴィ族と人間のDNAを掛け合わし創造された肉体“アバター”。アバターに意識をリンクさせ、遠隔操作によりパンドラで生活し、ナヴィ族と交流を図る。これがジェイクに課せられた任務だった。下半身が不自由なジェイクもアバターを介して身体の自由を得、神秘的なパンドラの森へと入り込む。そして彼はナヴィ族の美しい女性ネイティリと運命的な出会いをする...
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“I SEE YOU”...森林破壊に警鐘をならすSFファンタジー。
昨年末に2Dで観た。映像が美しくて、ストーリーも素晴らしく感動してしまった。絶対3Dで今一度観ようと思い先週末やっと観る事が出来た。やはり3Dはスゴい!今迄ジェット・コースター・ムーヴィーの3Dを観ようとは思わなかったので今回3D初体験。
2Dで観た映像でも素晴らしく美しかったが、3Dは神秘的で、奥深く美しくファンタスティックだった。
ナヴィ族から見れば地球人=エイリアン。ラスト、戦いに負け、ナヴィ族に見送られ引き上げて行く地球人がとても可笑しい。
アバターに変身したゾーイ・サルダナとシガーニー・ウィーヴァーは本人の顔とマッチするが、サム・ワーシントンはどうもマッチしない。サムの顔って全く個性のない平凡な顔なのでアバターに変身したら別人のようになってしまったのだろうか?
“エイリアン”シリーズのシガーニー・ウィーヴァーはさすがの貫禄。
森林破壊しまくるワル二人、スティーヴン・ラング&ジョヴァンニ・リビシは実にgood。

「タップ・ドッグス/2000」は観たけどサム・ワーシントンの記憶は全くなし。ブルース&コリンの「ジャスティス/2002」のサムも全く覚えなし。「ターミネーター4/2009」はレビューは書かなかったが昨年シアターで観た。全体的に暗い映像の「ターミネーター4」もサムの印象はあまり残っていない。
今回この映画を観てサムの顔を記憶に留めた。英国生まれでオーストラリア育ちのサム・ワーシントンはごく普通の青年って風貌でスターらしく見えないところがとても新鮮に映る。

大ヒット作のMusicを多々生産しているジェームズ・ホーナー。ケヴィン・コスナーの「フィールド・オブ・ドリームス/1989」や、ブラッド・ピットの「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い/1994」が印象に残る。レオナ・ルイスが歌う“I SEE YOU”もゴージャス。

ジェームス・キャメロンと言えば“エイリアン”&“ターミネーター”。
「アビス/1989(完全版/1993)」も神秘的でファンタスティックで素晴らしい。でも「アバター」は私的にキャメロンの最高傑作となった。

ワーナー・マイカルシネマズ板橋にて
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by margot2005 | 2010-01-18 23:57 | USA | Trackback(20) | Comments(2)

「(500)日のサマー」

「(500) Days of Summer」 2009 USA
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トムに「陪審員/1996」「セントアンナの奇跡/2008」のジョセフ・ゴードン・レヴィット。
サマーに「恋するレシピ 〜理想のオトコの作り方〜 2006」「ジェシー・ジェームズの暗殺/2007」「ハプニング/2008」のゾーイ・デシャネル。
トムの同僚で友人マッケンジーにジェフリー・エアンド。
友人ポールにマシュー・グレイ・ガブラー。
妹レイチェルにクロエ・グレース・モレッツ。
ボス、ヴァンスに「アイアンマン/2008」のクラーク・グレッグ。
監督はマーク・ウェブ。

L.A.に住むトムはグリーティングカードを製作する会社に勤めるライター。ある日、ヴァンスのアシスタントとして入社して来たサマーに一目惚れしてしまう。それはトムにとって運命的な出会いだった。数日後、エレベーターで偶然サマーと乗り合わせる。トムのヘッドフォンから流れるMusicはサマーも好きなアーティストだった。またしてもトムはサマーとの運命的な出会いに酔いしれる。やがて彼はサマーをデートに誘う...
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サマーと関わりあった500日の日々。月日を前後しながらトムの目線で描かれて行く。時折二分割のスクリーンになるそれはトムの理想と現実でもある。
オープニング、ナレーターが“この映画はLOVE STORYではない”と語る。
運命の恋を信じるナイーヴで、デリケートな青年トムがサマーに恋をしてしまう。サマーはかなり変わった女の子。デートが始まりsexに至るが、“私たちはまだ友だちよね?”なんて宣う。世間の常識から考えるとsexしちゃった後でも友だちなんてOKなのかな??それも男の台詞じゃなく女の台詞なんだからサマーって変な女の子?
ビートルズの中でリンゴが一番好き!と言うサマー...やはり変わっている?大昔、女友だちでリンゴが好きな子がいたけど、彼女も確かに変わった子だった(リンゴに申し訳ないけど...)。

“絶妙の語り口で斬新なラブストーリーに仕上げた力量は見事だ。”“「運命の女性」を演じたデシャネルは、神秘的な瞳の色が魅力的だった。”と某新聞に絶賛されていた。
斬新なラブストーリーは分るけど、サマーに振り回され続けるトムが気の毒で、気の毒でならなかった。トムはサマーとの恋を小学生の妹に相談するくらいすっごくうぶな青年なのだもの。
サマー役のデシャネルは神秘的って言うより意地悪な女の子って感じ。
観ていて結末は読める。エンディング、又しても同じ事を繰り返しそうなトムは最高にお人好しな青年で微笑ましい。
トムを慰め、恋の手ほどきするレイチェルが最高。
トムとサマーの初デートとなった公園のベンチ。始めと終わりに少々シチュエイションを変えて登場する。オープニングでサマーの薬指にはめられていたあの指輪はそうだったのか?とラストで分るオチは中々上手い。
観ていてトムが気の毒でならなかったがドラマは面白い展開で楽しめる。
ブラッド・ピットの「リバー・ランズ・スルー・イット/1992」で若き日のノーマン(兄の方)を演じたジョセフ・ゴードン・レヴィットはトム役ぴったり!
意地悪にしか見えないサマー役のゾーイ・デシャネルも実に良かった。
2010年度初映画。クドいくらい予告を観ていて気になっていた1本。初日の最終回はほぼ満席だった。
日比谷 TOHOシネマズシャンテにて
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by margot2005 | 2010-01-13 00:54 | MINI THEATER | Trackback(27) | Comments(4)

「ずっとあなたを愛してる」

「Il y a longtemps que je t'aime」...aka「I've Loved You So Long」2008 フランス/ドイツ
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ジュリエットに「ルパン/2004」「ブーリン家の姉妹/2008」「お買いもの中毒な私!/2009」のクリスティン・スコット・トーマス。
妹レアに「モディリアーニ 真実の愛/2004」「ストーン・カウンシル/2005」のエルザ・ジルベルスタイン。
レアの夫リュックにセルジュ・アザナヴィシウス。
レアの同僚ミシェルに「みんな誰かの愛しい人/2004」のロラン・グレヴィル。
フォレ警部にフレデリック・ピエロ。
レアの義父ポールにジャン・クロード・アルノー。
レアの養女プチ・リスにリズ・セギュール。
監督、脚本(オリジナル)にフィリップ・クローデル。

自らの息子殺害で15年の刑期を終え出所したジュリエット。彼女を空港に迎えたのは年の離れた妹レア。長い別離の後再会を果たした二人はレアが、夫リュックとベトナムから迎えた養女、そして義父の住む家へと向かう。ジュリエットの事件はレアが幼い頃に起きていた。レアの両親は事件を封印し、姉の存在を忘れるように育てていた。唯一の身内であるレアはジュリエットと過去の空白を埋め合わせるよう願っていたが、ジュリエットは堅く閉ざした心をレアにも開こうとはしなかった...
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ヒロインのクリスティン・スコット・トーマスの出演する映画は過去にたくさん観ている。
印象的なのは「イングリッシュ・ペイシェント/1996」や「ランダム・ハーツ/1999」の人妻役。
K.S.トーマスは人を寄せ付けなさそうな、少々冷たいイメージのある女優なので、過去を封印し殻に閉じこもったジュリエットがとても似合う。
ドラマの舞台はフランス、ロレーヌ地方ナンシー。
レアと夫が催したディナーに集った人々。レアは姉の存在をひた隠しにしていた。ミステリアスに映ったレアの姉ジュリエットに人々は質問攻めにする...“いきなりレアの姉と名乗るジュリエットが現れたが今迄どこにいたの?”と...ジュリエットは答える...“15年間刑務所に入っていたの”と...しかしまるでそれは冗談か何かのように一笑にふされてしまう。
レアの同僚で妻を亡くしたミッシェルはジュリエットに思いを寄せるようになる。彼にだけは事実を打ち明けたジュリエット。しかしアプローチして来る彼に心を開くには時間が必要。一方でキャフェで拾った男とsexに身を委ねる女ジュリエットの気持ちは解らなくもない。
実の息子に手をかけた母親。それには重大な理由があるだろうと想像する。ラスト近くその謎が解き明かされた時、同じ息子を持つ母親として胸に迫るものを感じた。
ジュリエットの夫は物語に登場しない。一人息子を殺してしまった妻が許せなく離婚している。しかしまぁなんと薄情な夫かと呆れかえる。二人で解決し、哀しみを乗り越える...それが夫婦というもの。妹の方が姉を案じる心を持ち、刑務所から出所し犯罪者の姉を引き取っているというのに...。
ジュリエットが徐々に心を開いて行く過程に存在したのが二人の少女。8歳のプチ・リスと未だ小さいアメリアのあどけない仕草や表情がジュリエットの心を開いて行く。
病の末話すことが出来ない義父もジュリエットには嬉しい存在だった。寂しい時、義父の部屋を訪ね、彼と共に過ごす。ただ一緒に居るというだけ...でも、それだけでジュリエットは安心感を得られるのだと感じる。
ジュリエットは出所以来様々な人と出会う(会わなければならない)が、フォレ警部とジュリエットの出会いと別れもドラマの中で重要な役割を果たしている。
監督のフィリップ・クローデルはフランスの人気小説家とのこと。初監督作品ながら中々の秀作。
こちらの映画は昨年のラスト鑑賞作品。心に染みる素晴らしいドラマでとてもお勧めである。
銀座テアトルシネマにて
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by margot2005 | 2010-01-10 22:12 | フランス | Trackback(14) | Comments(4)

「誰がため」

「Flammen & Citronen」 ...aka「Tage des Zorns」2008 デンマーク/チェコ・リパブリック/ドイツ
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フラメンに「青い棘/2004」「天使と悪魔/2009」のトゥーレ·リントハート。
シトロンに「しあわせな孤独/2002」「キング・アーサー/2004」「007/カジノ・ロワイヤル/2006」「アフター・ウエディング/2006」のマッツ·ミケルセン。
ゲシュタポのトップであるホフマンに「フライト・プラン/2005」「ワルキューレ/2008」「イングロリアス・バスターズ/2009」のクリスチャン·ベルケル。
二重スパイ ケティにスティーネ·スティーンゲーゼ。
ドイツ軍大佐ギルバートに「リプリーズ・ゲーム/2002」「ミュンヘン/2005」「ヒルデ ー ある女優の光と影/2009」のハンス·ツィッシュラー。
シトロンの妻ボーディルにミレ·ホフマイーヤ·リーフェルト。
フラメンとシトロンの上司ヴィンターにピーター·ミュウギン。 
監督、共同脚本にオーレ·クリスチャン·マセン。
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1944年、デンマーク。首都コペンハーゲンはナチス・ドイツの占領下に置かれていた。そんな折、怯える市民たちの中に、打倒ナチスを掲げる地下抵抗組織の一員として行動する男がいた。それは23歳のフラメンと33歳のシトロン。彼らは上層部からの指令でナチスに協力する売国奴を暗殺していた。若さからか殺しに抵抗のないフラメンに対し、シトロンは殺す事に抵抗を抱いていた。やがて二人は指令により暗殺リストに上がる人物が本当に裏切りものなのか確信が持てなくなって行く...
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2009年のブログ始めはハンガリー映画。今年はデンマーク映画から...勿論年末に観た映画。都内のミニシアター、火曜サービス・デーにあたりシアターは混雑していた。

ヨーロッパ舞台の第二次世界大戦映画を観ると、アドルフ・ヒトラーはヨーロッパを全て自分のものにしようと考えたとんでもない男だったことを改めて知らされる事になる。デンマークも然り。
「青い棘」でアウグスト・ディール演じるギュンターのかつての恋人ハンスを演じたトゥーレ·リントハートがレジスタンス活動に身を投じ、暗殺者となり、自殺に至るまでの凄まじい姿を好演している。「青い棘」から6年が経過したが、ベィビー・フェイスは健在。
妻子がありながら暗殺者となったシトロン。レジタンス活動のため家族を顧みない夫を捨て新しい男と生活を始める妻ボーディル。愛する妻と幼い娘に去られたシトロンを襲う寂しさと哀しみ。マッツ感情表現上手い!1月公開予定の「シャネル&ストラヴィンスキー/2009」早く観たい!
ラスト近くホフマン率いるゲシュタポの兵士たちに襲撃されるシトロン。彼は負傷した身体を休めるため隠れ家でパジャマ姿。執拗なる襲撃にパジャマ姿で応戦するシトロンの姿が哀れに映る。
二重スパイだったケティを、疑いながらも信じ続けたフラメンも気の毒だが、終始疑われながらも愛するフラメンを最後まで騙したケティも哀れである。
ゲシュタポのリーダー、ホフマンを演じるクリスチャン・ベルケルはW.W.2映画には欠かせない存在。
デンマーク、アカデミー賞に輝き、デンマーク映画史上最高の製作費をかけたというこの作品。デンマーク、コペンハーゲンは勿論、チェコ・リパブリックのプラハやドイツ、ベルリンでのロケーションや、1940年代の街の再現も素晴らしい。
渋谷 シネマライズにて
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by margot2005 | 2010-01-02 23:56 | ヨーロッパ | Trackback(14) | Comments(4)

HAPPY NEW YEAR!

昨年も“ヨーロッパ映画を観よう!”に訪れて下さった皆様に感謝したいと思います!
いつもTBやコメントありがとうございます!
5年目に突入しシアターに足を運ぶ機会も増えました。昨年はフランス、イタリア、ドイツ映画祭とTIFFでの鑑賞を合わせ131本をシアターで観る事が出来ました。
映画祭以外は基本的に1日1本主義なので、週に3回はシアターにいた様子。
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ヨーロッパ行きたい!病が再燃する今日この頃、「ヴィクトリア女王 世紀の愛/2009」でヴィクトリアが生まれ、育ったケンジントン・パレス。英国旅行を思い出しちょっと写真をひっぱり出して来ました。
上はテムズ川。ずずっと下にケンジントン・パレスと公園。

2009年のマイベスト20はやはり一般公開された中から選びました。
下〜観た順に...
ジュリー&ジュリア
カティンの森
イングロリアス・バスターズ
ロフト
ジャック·メスリーヌ フランスで社会の敵(パブリック·エネミー)No.1と呼ばれた男 Part1/ Part2
副王家の血筋
パイレーツ・ロック
アニエスの浜辺
あの日、欲望の大地で
セントアンナの奇跡
湖のほとりで
扉をたたく人
人生に乾杯!
夏時間の庭
グラン・トリノ
スラムドッグ$ミリオネア
ヴェルサイユの子
シリアの花嫁
そして、私たちは愛に帰る
反恋愛主義

フランス映画祭での西のエデン
イタリア映画祭での私を撮って
ドイツ映画祭でのSOUL KITCHEN
そしてTIFFでのエリックを探してはどれも素晴らしい!!作品でした。一般公開願います。
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by margot2005 | 2010-01-01 22:37 | TRIP | Trackback(18) | Comments(26)